フェンシング部

2014.11.01

関東学生選手権 10月29日 東京・駒沢体育館

死闘を繰り広げ、関カレ終結

 最終日を迎えた関東学生選手権(関カレ)を締めくくったのは男子エペと女子サーブルの団体戦。ベスト4へと駒を進めた2種目は、ともに準決勝で日大と対戦するが敗れる。3位決定戦では男子エペが接戦を制し3位を勝ち取り、女子サーブルは劇的な展開で惜しくも敗戦し4位。5日間に渡る長い戦いは幕を閉じ、2週間後の全日本学生選手権(インカレ)へと焦点は移された。

 春の関東学生リーグ戦(リーグ戦)でほろ苦い成績となった男子エペは、初戦の東大戦で難なく白星を挙げる。続く2回戦では明大と対戦。序盤のリードを終盤に巻き返されるが、その勢いにのまれることなく勝利した。迎えた準決勝は、今回の関カレで個人ベスト8に残った3人を有する強豪・日大との対決。緊迫したムードの中、戦いの火ぶたが切られた。1セット目の津江碧(スポ3=山口・岩国工)は5-5でまずまずな滑り出しを見せる。次の西森健太(教4=香川・三本松)が10-9で折り返すも、その後1セットごとに2点、3点とリードを許し、徐々に点を離されてしまう。逆転の可能性を信じ、一本を積み重ねていったワセダ。最終的には31-45と大きく点は開いたが、「内容的には結構競れた試合だった」(小野弘貴、社3=東京・早稲田)と手ごたえを感じた。3位決定戦の法大戦は津江の7連続ポイントなどにより第5セット終了時で10点リード。だが、直後9失点で3点差まで巻き返され、続く西森で同点に。法大へと流れが傾きかけたと思われたそのとき、西森が一瞬の隙を突き一本をもぎ取る。「そんなにプレッシャーに思っていなかった」という西森はそこから怒涛(どとう)の攻撃で、最後まで相手にペースを握らせることなく、3位の座をつかみとった。

3位決定戦で同点の場面にポイントを取った西森

 ことしのリーグ戦で敗戦した東女体大に対し、45-42で勝利した女子サーブルは準決勝へと進む。試合はスタートから日大を追いかける展開に。19-30で迎えた第7セット、神田真希子(スポ4=千葉・東葛飾)が12点の大量得点をあげ、一気に4点差まで押し上げる。だが、反撃もむなしく36-45で勝利を阻まれた。専大との3位決定戦は舟山佳穂(教4=山形・米沢興譲館)が5-2の好発進をするも、続く神田が7失点で5-10。しかし安冨結(スポ4=香川・三本松)の快進撃で立て直し、30-22で6セット目までを終える。このまま行けばワセダの勝利、と思われたのも束の間。神田が6連続失点で2点差に迫られる。次の安冨も悪い流れを断ち切ることができず、まさかの逆転。舟山に望みを託したワセダだが、41-44で先に王手をかけられる。一本を取られたら試合終了という絶体絶命の中、舟山は3連続得点。同点に追いつき勝敗は一本勝負へと持ち込まれた。だが、先に相手を射止めたのは専大のサーベル。「思い切りさがなくて相手にやられてしまった」(舟山)と悔しさが残る敗戦となった。

3位決定戦、最後の一本勝負に敗れた舟山

 昨年も決勝で日大に敗れ優勝を逃した2種目だったが、またも日大の壁に阻まれた。しかし、負けはしたものの内容自体は収穫のあるものだった。さらに試合数を多く重ねたことで、チーム戦にとって重要な経験を積むことができた。これは今後につながる大きな自信となっただろう。いよいよ次は全日本学生選手権(インカレ)。晴れの舞台、笑顔で締めくくることができるか。集大成となるフェンシングで栄冠をつかみとりたい。

(記事 松本理沙、写真 川嶋悠里)

※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。

※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。

※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。

集合写真

結果

▽男子エペ(団体) 3位

早大〔西森健太(教4=香川・三本松)、小野弘貴(社3=東京・早稲田)、仙葉恭輔、津江碧(スポ3=山口・岩国工)、工藤功輝(社1=東京・早大学院))

2回戦:○40-22 東大

3回戦:○45-38 明大

準決勝:●31-45 日大

3位決定戦:○45-39 法大

▽女子サーブル(団体) 4位

早大〔神田真希子(スポ4=千葉・東葛飾)、舟山佳穂(教4=山形・米沢興譲館)、安冨結(スポ4=香川・三本松)、尾上千尋(創理3=東京・田園調布雙葉)〕

2回戦:○45-42 東女体大

準決勝:●36-45 日大

3位決定戦:●44-45 専大

コメント

西森健太(教4=香川・三本松)

――男子エペの2日間を振り返ってお願いします

自分の最後の関カレ(関東学生選手権)ということで、個人戦は緊張感もあり、負けてしまったんですけど、それはそれで区切りをつけて団体戦に臨めたのは良かったかなと思います。

――では、団体戦についてまず振り返っていただきます。まず初戦の東大戦の感想を聞かせてください

東大戦には実は結構思い入れがあって。工藤(功輝、社1=東京・早大学院)を使うというのが僕の中ではかなりやりたかったことだったんですね。同じ部の一員としてこの一年間一緒に頑張ってきた選手なので、今後もワセダというチームの中で生きていってほしいし、それがどういうかたちになるかわからないけど、この試合を一緒に出るということが彼にとっては大きな意味を持つと僕は思っていて、どうにか離して、点差をつけて15点差がついたら出そうということを決めていたので、僕らの方針通りできて良かったと思います。

――明大戦では出だしは順調でしたが、後半苦戦しているようにも見えましたが、いかがですか

完全にその通りと言えばその通りなんですが、左利きの選手に対して勝負を急いでしまったかなと思います。いつも練習している左利きの選手と明大の二人はタイプが違ったので、そこを自分で工夫してやりとりするよりも、引いて引いてフィニッシュを待つ感じになってしまったので、今度は前に出ながら勝負ができればと思います。

――準決勝の日大戦は序盤接戦でしたが、最後は大幅リードを許してしまいました。どこで勝負が分かれたのでしょうか

今回はマイナス2点差でもこういう試合になるということがわかったと思っていて。やはりリードか最悪同点にしないと、いまは日大と最後まで勝負ができないんだと思います。それは、慶大と日大が決勝をしているのを見ていても感じましたし、最終回りの7試合目までに同点でいること、同点以上でいることが日大に勝つやり方だと改めて思ったので、それは三人が三人それぞれの仕事をやらないとできないことなので今後の課題にしたいと思います。

――3位決定戦も後半に詰められた印象がありましたが

(津江)碧(スポ3=山口・岩国工)は油断はしてなかったと思います。ただ相手の選手もやはりよく考えていて、そこがうまくはまったのかなと。でもそのあと、3決ということもあって気楽に入れたんじゃないかなと思います。僕も正直そんなにプレッシャーに思っていなくて、最初に1点目取られたんですけど、そのあとしっかり2点離して回せましたし、小野(弘貴、社3=東京・早稲田)も1点プラスで帰ってこれたので、そこはリーグ戦と違って、地力がついたところで、気持ちのコントロールができるようになった部分でちょっと成長した部分が見れたと思いました。

――では、全日本学生選手権(インカレ)に向けてどのようなチーム作りをしていきたいですか

練習自体はこれまで通りで良いと思うんです。ただ、それは三人のコンディショニングの話であって。それぞれがやらなければいけない課題というのは、個々にあるというか、個々にもありますし、もう少し1点にシビアになるタイミング、オンとオフをつけられると自分たちの力も出せるし、流れも引き寄せられるという良いチームになると思うんです。そこがずっとやらなきゃやらなきゃとなってしまうと結局自分たちの実力を出せずに終わってしまうので、そうならないようにここは絶対締めるというタイミングを練習の間でも決めたりして、そういう雰囲気づくりをしてあげるのがいいんじゃないかなと思います。それは僕を中心に、チームの中心選手はたくさんやっていることなので、練習でもそういう風に毎日積み重ねていければと思います。

――最後に個人戦についてお話を聞かせてください

個人戦は、一度JOC(ジュニアオリンピックカップ)で1年生の時に負けている相手で、正直あまり好きではないタイプだったので、どうかなと思っていたんですけど。最後の5秒相手がよく自分の動きを見ていて、綺麗に入られたので、正直向こうの執念に負けた、押されたなと思いました。でも逆にこれが関カレで良かったなと思うところもあって、インカレにもギリギリ出られるので、関カレでやられたことが関カレだったから良かったねと言われるように、次のインカレではああいうケースなったときにああならないようにどうするかまた考えて、個人戦なのでリラックスしてやりたいと思います。

舟山佳穂(教4=山形・米沢興譲館)

――団体戦を振り返って感想をお願いします

準決勝で戦った日大は、何回も練習試合などをさせていただいていてお互いの手の内がわかっている相手でした。勝つ気でいたのですが、相手はその上をいっていて、自分たちに流れを持ってくることができなかったことが一番の敗因だと思います。3位決定戦は、準決勝で負けてしまったのでトロフィーだけは持ち帰りたいなという気持ちで、勝つ気で出ました。最初は負けて入ったのですが、前で前でという気持ちで勝負ができたので内容としては悪くなかったと思います。でも、最後の1本を取れなかったのは悔しいです。

――3位決定戦で最後に同点に追いついたときは、どのようなお気持ちでしたか

38-40から始まって、良い意味で力を抜いて試合に臨めました。相手が44本目を取ったときに、このまま終わるのかと思ったのですが、みんなが前、前という風に言ってくれたので意地で取りにいくことができました。

――最後の1本を奪われて勝負が決まってしまいましたが、いかがでしたか

最後の1本はあまり欲しがらないように、相手が出てきたところをそれに合わせて一緒に突くのか、その前のアタックが結構おもいっきり踏めたので、そのアタックでいくかという2つの選択肢で考えていました。アタックにいったときに返されるイメージが浮かんでしまって踏み出すことができず、相手が出てきたところを一緒に突こうと思っていたのですが、逆に思い切りさがなくて相手にやられてしまい後悔しています。

――最後回りということで、プレッシャーはありましたか

日大戦であまり点を取ることができなくて、次の3位決定戦で自分が最後回りでいいかというのを言ったときに、同期が「いいよ、頑張れ」と言ってくれたので、その言葉に応えようと思ってやりました。自分だけじゃないと思うことができて、最後回りということに関してはプレッシャーを感じずにできました。

――インカレに向けて意気込みをお願いします

もちろん優勝を目指して、残りの1週間ほど練習を頑張りたいと思います。

※小野選手と安冨選手のコメントは個人戦の記事に掲載されています。