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ハンドボール部

2014.10.15

関東学生秋季リーグ 10月12日 東京・国士舘大多摩体育館

秋季リーグ閉幕、戦いは次のステージへ

 関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)もついに最終日。前節に念願の1勝をつかみとり、勢いに乗る早大は国士舘大と対戦した。全日本学生選手権(インカレ)への流れを考えても、ここは絶対に勝ってリーグ戦を終えたいところ。チーム一丸で貪欲に勝利を目指し、その強い気持ちはプレーにも反映されていた。立ち上がりからしっかりと足を動かし、攻守で相手を翻弄(ほんろう)すると、常にリードして試合を進める。最後まで逆転されることも追いつかれることもなく、9点差をつけ快勝。見事2連勝を飾り、秋季リーグを良いかたちで締めくくった。

 「勝つことだけを考えて臨んだ」(宮本夏澄、スポ4=熊本・松橋)。足立未奈主将(人4=東京・文大杉並)が先制点を決めると、その後も優位に試合を運ぶ。GK渡邊江里子(スポ4=東京・文大杉並)も抜群の安定感でゴールを死守。兒玉菜夏(スポ3=富山・高岡向陵)も確実にサイドシュートを決め、付け入る隙を与えない。中盤に速攻でのミスが少し目立ったが、ここでも慌てずにリズムを取り戻した。21分には森本方乃香(スポ3=愛知商)と中村光代(スポ4=東京・文大杉並)のスカイプレーも炸裂し、完全に流れは早大に。それでも気を緩めることなく攻め続け、4点リードで前半を終える。

サイドシュートを放つ兒玉

 後半も良い雰囲気で試合に入ると、出だしからシュートを連発。しかし連続でゴールポストに弾かれるなど思うように点差を離すことができない。ここからは相手のミスにも救われながら、シーソーゲームを繰り広げる。それでもこの日はディフェンスが光り、フットワークを生かしたカバーリングで、簡単に間を割らせない。そうして徐々にその差を広げていくと、終盤には怒涛(どとう)の6連続得点で大きく勝利を引き寄せる。最後まで攻撃の手を緩めなかった早大。27-19と秋季リーグ最終戦は、リーグ戦の集大成にふさわしい結果となった。

チャンスを逃さず決めた中村

 格下相手だったとはいえ、これまでで一番良い試合ができたように見えた。試合後は笑顔を浮かべ喜びをあらわにした選手たち。今季は5連敗を喫するなど苦しい戦いが続き、悔しい経験もした。それでも最後にこうして連勝できたのは、諦めずに前へ進み続けたからだろう。次に待ち受けるインカレまであと1カ月半。残された期間は短いが、今回のように前を向く姿勢を崩さなければ、さらなる成長を遂げられるはずだ。「最後は一つになって」(中村)。最後の舞台で輝くために、無念の涙ではなく歓喜の涙を流すために、早大は『一つ』になって歩を進める。

(記事 佐藤凌輔、写真 藤巻晴帆、細川香衣)

関東学生秋季リーグ
早大 26 13−9
13−8
17 国士舘大
スタメン
GK 渡邊江里子(スポ4=東京・文大杉並)
CP 足立未奈(人4=東京・文大杉並)
CP 岡田紗代子(スポ4=愛知・名経大市邨)
CP 中田知江(スポ4=東京・佼成学園女)
CP 中村光代(スポ4=東京・文大杉並)
CP 宮本夏澄(スポ4=熊本・松橋)
CP 兒玉菜夏(スポ3=富山・高岡向陵)
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コメント

中村光代(スポ4=東京・文大杉並)

――リーグ最終戦は負けられない試合をなりましたが、どのような気持ちで臨みましたか

学生として最後のリーグ戦の最終戦だったので、とにかく楽しむ。自分たちが楽しんで試合をする。それにプラスして最後勝って終わりたい、という気持ちだけで臨みました。

――前半からリードを奪うことができた要因は

きのうの試合もそうだったのですが、きのうはリードされる場面もありましたが、そこでも気持ちで焦らずにディフェンスから速攻を自分たちの流れになるようにできました。相手に得点を取られても落ち着いてまた1点を取ってくる、という気持ちがコートを通して統一できていたからうまくいったのだと思います。

――終盤は下級生が多くコートに立ちながらさらにリードを広げました

下級生というよりも本当にチーム全員で同じ気持ちで戦えたのだと思います。

――最後2試合は勝利をつかむことができましたが、秋季リーグはどのような大会になりましたか

秋リーグに入る前は優勝を目標にしていたのですが、最初の5試合負けてしまって。今週の2試合の前が前試合から1カ月くらい空いてしまって、それも学生で初めての経験でした。最初で5試合負けてしまったことは置いておいて、この1カ月間でチームを見つめ直す時間になりました。今季は自分たちが最後ということも含めて、すごくチームにとっても特別なリーグになったと思います。

――1カ月間は何か特別な練習を積んできたのですか

最初の5試合は自分たちのミスから相手に流れがいってしまったのですが、練習でそのミスを厳しく追及することを練習でやってきました。あとはやることをやれば大丈夫という気持ちでこの1カ月練習をしてきて、その結果が出たと思います。

――最後のインカレまであと1カ月半ですが、これからチームとして目指すところは

いまは試合の流れを読むことを大事にしています。しっかり1点を取るところなのか、速攻で押すところなのか、ディフェンスで守らなきゃいきないのか、試合の流れを読むことでレベルアップできると思っています。この1カ月半でそういうところをしっかり調整していって、あとは個々の力は付いていると思うので、全員の力を組み合わせていって最後は一つになって戦えたらいいと思います。

宮本夏澄(スポ4=熊本・松橋)

――負けられない試合でしたが意気込みは

勝つことだけを考えて、もう勝つしかないっていう意気込みで。きのうみたいなディフェンスから速攻という試合ができたらいいなという気持ちで挑みました。

――きょうの試合を振り返って

個人的には課題点とか、直さなきゃいけないところがまだまだあったのですが、全体的にはディフェンスもオフェンスもミスはあったものの粘れていたかなと思います。オフェンスでカバーできていたからミスも悪く出てこなかったのかなという感じです。

――焦らず得点を重ねていたように思いますが、オフェンスの良かった点は

自分たちの気持ちに余裕があって焦りがなかったことですね。きのうの勝ちが自信になって余裕につながったのだと思います。ずっと負け続けていると自信が無くなってきてしまって、やっぱり勝つということだけでも自信になると思うので、その自信がきょうの試合にも影響してプレーにも余裕ができたのだと思います。ミスしてもいつもより余裕をもって攻められたのかなと思います。

――リーグ戦のご自身のプレーを振り返っていかがですか

個人的にはまだ全然で、100%出し切れていなかったかなと思います。限られた出場時間の中で全部出し切るというのが自分としての課題ですね。途中から入ったなら入ったなりにコートの中にいる人にできるだけ早く溶け込むということが全然できていなかったので、早く自分のリズムに自分から持っていけたらいいなと思います。人からいかしてもらうのではなく、自分からリズムを作れるプレイヤーにならなきゃいけないなと思います。

――インカレへ向けての課題は

チームとしての課題としては、まだまだミスも多いし、ディフェンスでも修正しなきゃいけないところもあるし課題は色々とあるのですが、1人1人が共通(理解を)して6人で攻められていない部分が多いので、オフェンス面では共通理解して6人で攻めることです。6人で攻められている時は点が入っていて、1人でも考えがずれると上手くいかないのでそうやって攻められるようにすることが課題だと思います。ディフェンスは自分たちが波に乗ると強いのは分かっているのですが、やられ続けたときにいかに自分たちの波に戻すかで、1回やられたことを2度とやられないとかを試合の中で早く修正して自分たちの波に戻せるディフェンスができたらいいかなと思いますね。