野球部
2014.10.07
秋季リーグ戦 10月7日 神宮球場
小野田5打点の活躍で勝ち点2/東大2回戦
東大2回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
東大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
早大 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | × | 8 |
(早)○大竹、竹内、柳澤-土屋、梶矢
◇(本塁打)小野田2号2ラン(二塁打)武藤、小野田 |
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台風の影響で2日間の順延を挟み、行われた2回戦。初回から4連打で3点を先制すると中盤にも小野田俊介(社4=東京・早実)
の2戦連続の本塁打などで加点。投げては連投の大竹耕太郎(スポ1=熊本・済々黌)が7回を1点に抑える。救援陣も無失点で試合を締め、連勝で勝ち点を2とした。
この日の主役は5番に座る小野田だった。まずは初回、武藤風行(スポ4=石川・金沢泉丘)の二塁打で1点を先制し2死二塁の場面。小野田が1ボールからの2球目を左前にはじき返し、2点目を挙げる。5回には無死一塁で打順が回ると、甘く入った直球を強振。左翼手の頭上に華麗な弧を描きながら伸びた打球はスタンド最前列で弾んだ。試合を決定づける一打。2試合連続の通算13本目となる本塁打でチームはさらに勢いづく。6回にも小野田の2点適時二塁打などで3点を加え、ダメ押しに成功。経験豊かな右の大砲が3安打5打点と大暴れし、東大投手陣を圧倒した。
5打点と打線をけん引した小野田
初回、整備された後のまっさらなマウンドに立ったのは1回戦に続き大竹。
「きょうはリーグ戦に入って一番いい投球ができた」(大竹)と12個のゴロアウトが表すように、序盤から低めにボールが集まる。3回に、1回戦でも適時打を許した喜入友浩に高く浮いたスライダーをスタンドに運ばれるも、自分の投球を見失うことはなかった。回を重ねるごとに増す球のキレ。決め球に用いた直球もコースに決まり、稼いだ奪三振数は9個。打たせて取る本来の投球だけではなく、新たな一面をのぞかせた大竹は7回を1失点に抑え、3勝目を挙げた。
直球がさえ、3勝目を挙げた大竹
打の小野田、投の大竹。二人の柱がしっかりと機能し、連勝で2つ目の勝ち点を獲得した。打線としても計19得点と復調を印象づける2試合に。しかし前節、連敗で勝ち点を落とした現状では、逆転優勝へ向けてまずは一つ目の関門をくぐり抜けたにすぎない。次に迎えるは明大と共に無敗で首位に立つ立大。成長著しい試合巧者を相手にいかに立ち向かっていくか。覇者ワセダ復権に向け、正念場を迎える。
(記事 盛岡信太郎、写真 小川朝煕)
★ 大竹が同一カード2戦2勝!
先発として連投の大竹が2連勝。同一カードでの2戦2勝は救援として活躍した大石達也(平23スポ卒=現プロ野球・埼玉西武)が2010(平22)年春の立大戦で記録して以来だ。「いろいろ試しながら、心に余裕を持って投げられた」(大竹)と語った強心臓ルーキー。この勢いで1年生でのリーグ最多勝なるか!?
早大打者成績 | |||||||||||||||
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 | 率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
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1 | (中) | 中澤彰太 | 3 | 0 | 0 | .143 | 一邪 | 四球 | 左飛 | 一失 | 四球 | ||||
2 | (左) | 重信慎之介 | 4 | 3 | 0 | .375 | 一ゴ | 左安 | 遊安 | 四球 | 左安 | ||||
左 | 寺本雅弘 | 1 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||
3 | (二) | 中村奨吾 | 4 | 1 | 0 | .250 | 四球 | 右飛 | 右飛 | 一安 | 二邪 | ||||
4 | (一) | 武藤風行 | 2 | 2 | 2 | .300 | 中2 | 四球 | 中安 | 中犠 | 四球 | ||||
走 | 遠藤崇史 | 0 | 0 | 0 | .— | ||||||||||
三 | 木田大貴 | 0 | 0 | 0 | .— | ||||||||||
5 | (右) | 小野田俊介 | 4 | 3 | 5 | .423 | 左安 | 四球 | 左本 | 左2 | 捕邪 | ||||
右 | 三倉健 | 0 | 0 | 0 | .— | ||||||||||
6 | (三) | 石井一成 | 3 | 2 | 0 | .556 | 右安 | 四球 | 四球 | 三邪 | 左安 | ||||
走一 | 川原孝太 | 0 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||
7 | (遊) | 河原右京 | 4 | 1 | 1 | .286 | 中安 | 空振 | 死球 | 空振 | 捕邪 | ||||
8 | (捕) | 土屋遼太 | 3 | 0 | 0 | .273 | 遊ゴ | 見振 | 二ゴ | ||||||
打 | 道端俊輔 | 1 | 0 | 0 | .000 | 空振 | |||||||||
捕 | 梶矢真弘 | 0 | 0 | 0 | .000 | 左飛 | |||||||||
9 | (投) | 大竹耕太郎 | 3 | 0 | 0 | .273 | 遊ゴ | 一ゴ | 空振 | ||||||
打 | 八木健太郎 | 1 | 0 | 0 | .000 | 二ゴ | |||||||||
投 | 竹内諒 | 0 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||
投 | 柳澤一輝 | 0 | 0 | 0 | .000 |
早大投手成績 | ||||||||||
名前 | 試 | 勝 | 敗 | 回 | 安 | 四 | 振 | 責 | 失 | 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
大竹耕太郎 | 5 | 3 | 1 | 7 | 3 | 2 | 9 | 1 | 1 | 2.16 |
竹内諒 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3.00 |
柳澤一輝 | 5 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3.52 |
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コメント
岡村猛監督(昭53二文卒=佐賀西)
――1回戦では初回に先制点を取りたかったと仰っていましたが、その点についてきょうの試合ではいかがですか
そうですね。クリーンアップが打ってくれましたので、得点できました。
――3回裏の満塁の場面では河原右京選手(スポ3=大阪桐蔭)に声を掛けていらっしゃいましたが、どのようなアドバイスをしたのでしょうか
ツキを呼ぶおまじないの言葉があるのでそれを言ったのですが、効かなかったね。初回は効いたんですけど。
――そのおまじないの言葉というのは
内緒。それを言っちゃうとツキが来なくなっちゃうから。
――6回裏無死一、二塁で中村奨吾主将(スポ4=奈良・天理)にバントをさせた意図は何でしょうか
まだ4点差だったので、セーフティリードの5点以上を取るためにはどうしても三塁に進める必要がありました。それでバントの指示を出しました。
――きょうも代打で何人か出場なさいましたが、打席の結果以外に考慮している点はありますか
結果を出してくれるものだと思って(試合に)出しているわけですから、まだまだ結果が出ないというのは、練習が足りないということでしょうね。
――大竹耕太郎投手(スポ1=熊本・済々黌)は中2日での先発になりましたが、あまり疲れも見受けられず落ち着いた投球を披露してくれました
そうですね。台風の影響で2日間空きましたので、安定したいいピッチングをしてくれました。
――きょうは中継ぎの方々の無安打無四球という働きぶりについてはいかが思われますか
まあ1イニングずつでしたからね。楽な場面で投げているので、非常に短いイニングでしたけどいいピッチングをしてくれたと思います。
――次は立大戦になりますが、好投手である澤田圭佑投手への対応策は何かありますか
これから考えたいと思います。
小野田俊介(社4=東京・早実)
――2つ目の勝ち点を挙げた、いまのお気持ちを教えてください
しっかりみんなが打って勝てたというのが、次につながる一番大事なことだと思うので、ひとまず(勝てて良かった)といった感じですね。
――自身の打撃を振り返ってみていかがですか
5番に座るからには、打点をどんどん挙げていきたいと思っていますし、きょうは結果が出たので良かったと思います。
――日頃から打点を意識されていますが、きょうの5打点という結果については
全部チャンスで回ってきたというのが大きかったと思うのですが、その中でいかにランナーを返すかという部分できょうは良かったと思います。
――ホームランを打った球は球種は何でしたか
真っすぐか少しチェンジアップ気味のボールだったと思います。
――相手を突き放す一発となりましたが、スタンドに入った瞬間はどのようなことを思いましたか
逆風でバットの先だったので入らないと思ったのですが、入ってくれて。あれが入るというのが、調子がいい証なのかなと思いました。
――かなり状態も上がってきているということですね
はい、そうですね。
――この2連勝でチームも波に乗っていけそうですか
この後2週間空くのですが、ここでチーム全員がどう調整していくか、コンディションを上げていくかという意味ですごく大事な期間になると思います。そういう面で自分もしっかり意識してやっていきたいと思います。
――チームの雰囲気はいかがですか
全然悪くないと思います。
――第5打席目はサイクル安打を意識していましたか
ランナーが二塁にいたので少し右方向に意識を置いた中で、タイミングが合わなかったです。(サイクル安打は)狙ってできるようなことではないのでそれほど意識はしていませんでしたね。
――立大戦では、好投手の澤田圭佑選手との対戦が予想されますが、どのように攻略したいなどは考えていますか
もちろん相手も打席を見て研究してくると思いますし、すごくコントロールのいいピッチャーなので難しいコースにビシビシくると思います。ですが、その中でも甘いボールというのがあると思うので、それを逃さないようにやっていきたいと思います。
武藤風行(スポ4=石川・金沢泉丘)
――いい打撃ができていたのではないでしょうか
いい打球が出ていたと思います。
――調子が上がってきた
もともとそんなに悪くはなかったのですが結果が出ていなくて、きょう打てたので気持ちは楽になりました。
――雨で2日間順延しましたがその間の調整は
特に変わったことはしていないです。いつも通り、試合前にやるような調整をしてきました。
――第1打席はチャンスの場面でしたがどのようなことを意識しましたか
何も考えずに、いつも通りいこうと思って打ちました。
――変わらずやってきて結果が出たということでしょうか
そうですね。
――次は立大戦、澤田圭佑投手との対戦ですが
みんないい感じできているので、打線がつながれば攻略できると思います。
大竹耕太郎(スポ1=熊本・済々黌)
――2試合連続で勝ち星を挙げ、勝ち点を獲得しました
きょうは思ったところに投げることができて、チームに貢献することができたので、良かったです。
――初回から打線の援護がありました
ビハインドや同点のスコアで投げるよりは気が楽なので、投げやすかったです。
――きょうは直球が走っていたように見えましたが
球速表示は投げていた感覚よりも出てはいませんでしたが、投げている感じはとても良かったです。しっかり指にかかってスピンが利いたボールを投げることができた印象を自分でも受けました。それに加えてコントロールも良かったので、きょうはリーグ戦に入って一番いい投球ができました。
――終盤に三振が多かったですが、追い込んだら狙っていましたか
序盤よりも狙ったところに投げることができていたので、三振を狙いながら、今までにはなかったボール球で遊ぶ余裕も出てきました。調子が悪いと、思うところに投げられず、どうしてもストライクが欲しくなってしまいます。きょうはそういったことがなかったので、相手の打者にいろいろ試しながら、心の部分に余裕がありました。
――ゴロが非常に多かったですが
前回の投球では高めに浮いて点を取られてしまいました。きょうも一球ミスしてスタンドまで持っていかれてしまいましたが、その後切り替えて修正して、低めに意識して投げることができました。
――ホームランを打たれた球は
スライダーです。腕を振らずに安易にストライクを取りにいってしまいました。次の試合ではないように、いい意味で課題が見つかったと捉えているので、精神面で甘い部分や妥協がないようにしていきたいと思います。
――2回戦の先発はいつごろ伝えられましたか
1回戦に勝利して、「あしたもいくぞ」と言われました。雨で流れましたが、いつでもいける準備はしていました。
――台風がいい休養となりましたね
そうですね。1回戦でも5イニングしか投げていませんし、高校時代は2日で18イニング投げることが頻繁にあったので、そういった意味では大学野球は十分に休養が取れる中での試合が続くので、やりやすいです。
――投げるにつれて調子も上がっているように見えますが
やはり中継ぎで1イニングを抑えるよりは、自分は先発で調整しながら投げていくというスタイルで中学生のときからやっているので、先発として試合をつくっていくほうが自分としてもやりやすいです。