野球部
2014.09.28
秋季リーグ戦 9月27日 神宮球場
負の連鎖から大量失点 初戦落とす/明大1回戦
明大1回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
早大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
明大 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | × | 8 |
(早)●大竹、北濱、柳澤、黄本-土屋 ◇ (本塁打)茂木1号ソロ(二塁打)茂木2 |
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熱戦が繰り広げられている秋季リーグ戦(リーグ戦)の第3週。勝ち点1を獲得した早大は、前半のヤマ場である明大戦を迎えた。大事な初戦、先発を任されたのは大竹耕太郎(スポ1=熊本・済々黌)。開幕戦ではルーキーながら好投を見せたが、きょうは2回に制球を乱したところで明大打線に捕まり4失点。その後も守備にほころびが生じるなど、ミスから失点を重ねた。打線では茂木栄五郎(文構3=神奈川・桐蔭学園)が3安打2打点と意地を見せたが、遠く及ばず。3−8と苦しい結果となった。
隙を見逃さない明大打線の前に、負の連鎖は止まらなかった。先発のマウンドに上がった大竹は緊張からか、2回に突如制球を乱す。四死球と内野安打で満塁のピンチを迎えた場面で押し出し死球を与えてしまい、同点に。その後も9番・福田周平に右翼線を破る適時二塁打を浴びるなどこの回4失点。「フォームがバラバラで、自分の中でもぎこちなさを感じていた」と振り返った大竹は、身上である打たせて取る投球ができず、四死球から崩れる悔しい登板となった。6回にも四死球に2失策が絡み、無情にもスコアボードに『3』が灯る。ミスによる、無安打での3失点はこの試合を象徴する、悪夢のイニングとなった。
本来の安定感を欠いた大竹。岡村監督、土屋副将が歩み寄り、間を取った
必死に食い下がる打線。特に茂木は明大のエース山﨑福也から猛打賞の活躍を見せた。2回表、2球目に放った打球が左翼スタンドへ。これが先制本塁打となり、早大側観客席から大きな歓声が上がる。2点差の6回、2死二塁で迎えた第3打席では甘く入った初球を逃さず左中間へ運び、1点差へと迫る走者を本塁へ迎え入れた。3得点全てに絡む活躍。上位4人が無安打に終わるなど元気のない打線の中でしっかりと主軸の役割を果たした。一方で光明が見えたのは中村奨吾主将(スポ4=奈良・天理)。ここまで結果が出ずバント安打1本と苦しんでいたが、最終打席で中前へクリーンヒット。チームの要があす以降へと弾みをつけた。
先制の本塁打を放つなど3安打の茂木
初戦を落とし、後がなくなった早大。四死球や守備のミスが目立ったきょうの反省を生かし、もう一度ワセダらしい『基礎基本に忠実な野球』に立ち戻ることが重要だ。ここからの連勝での勝ち点奪取へ向け総力をかけてあすの明大2回戦に挑む。
(記事 河野美樹、写真 谷田部友香、田島光一郎)
早大打者成績 | |||||||||||||||
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 | 率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
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1 | (中) | 中澤彰太 | 5 | 0 | 0 | .182 | 二ゴ | 右飛 | 中飛 | 空振 | 二ゴ | ||||
2 | (左) | 重信慎之介 | 4 | 0 | 0 | .250 | 左飛 | 左飛 | 二ゴ | 遊直 | |||||
3 | (右) | 小野田俊介 | 3 | 0 | 0 | .385 | 一邪 | 二ゴ | 四球 | 見振 | |||||
4 | (一) | 武藤風行 | 3 | 0 | 0 | .250 | 右飛 | 見振 | 二ゴ | 四球 | |||||
5 | (三) | 茂木栄五郎 | 4 | 3 | 2 | .636 | 左本 | 右2 | 左2 | 一飛 | |||||
6 | (二) | 中村奨吾 | 4 | 1 | 0 | .154 | 一直 | 遊ゴ | 空振 | 中安 | |||||
7 | (遊) | 河原右京 | 4 | 1 | 1 | .417 | 中飛 | 左安 | 空振 | 一ゴ | |||||
走 | 武居直宏 | 0 | 0 | 0 | — | ||||||||||
8 | (捕) | 土屋遼太 | 3 | 2 | 0 | .455 | 中安 | 三ゴ | 右安 | 四球 | |||||
走 | 三倉健 | 0 | 0 | 0 | — | ||||||||||
9 | (投) | 大竹耕太郎 | 1 | 0 | 0 | .400 | 三併 | ||||||||
打 | 八木健太郎 | 0 | 0 | 0 | — | 四球 | |||||||||
投 | 北濱竣介 | 0 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||
投 | 柳澤一輝 | 0 | 0 | 0 | .000 | ||||||||||
打 | 道端俊輔 | 1 | 0 | 0 | .000 | 中飛 | |||||||||
投 | 黄本創星 | 0 | 0 | 0 | — | ||||||||||
打 | 川原孝太 | 1 | 0 | 0 | .000 | 見振 |
早大投手成績 | ||||||||||
名前 | 試 | 勝 | 敗 | 回 | 安 | 四 | 振 | 責 | 失 | 率 |
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大竹耕太郎 | 2 | 1 | 1 | 4 | 4 | 3 | 2 | 4 | 4 | 3.27 | 北濱竣介 | 2 | 0 | 0 | 10/3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0.00 |
柳澤一輝 | 3 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.00 | 黄本創星 | 1 | 0 | 0 | 2 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 | 4.50 |
コメント
岡村猛監督(昭53二文卒=佐賀西)
――初戦惜しくも落としましたが、いまの心境はいかがですか
悔しいです。
――やはり初めから厳しい展開だと予想されていたのでしょうか
いやいや、きょうだけじゃなくていつも厳しい試合が続くと思っています。きょうに限らずずっと厳しい戦いが続くでしょう。
――法大戦でうまく機能した1年生トリオがきょうは思うような結果を残せませんでした
リーグ戦はそんなに甘くないので、こういうときもあります。いいピッチングをして抑えるときもあれば、やられるときもあると。そうやって勉強し、成長していきますからね。
――調子が上がってこなかった中村奨吾主将(スポ4=奈良・天理)にクリーンヒットが生まれたこともあり、あす以降への期待も高まるかと思います
そうですね。きょう一本出たのでまたあした頑張ってくれるでしょう。
――今カードで中継ぎとして使うと仰っていた有原航平投手(スポ4=広島・広陵)が投げなかった理由は何でしょうか
そんなに調子がいいわけではないので、信頼して出せる投手を順番に出しています。
――あすに向けてはどういった意気込みを持って臨まれますか
負けられない戦いになりますので、頑張ります。
中村奨吾主将(スポ4=奈良・天理)
――きょうの敗戦の感想はいかがでしょうか
チャンスもつくっていますし、自分のミスで点差を広げてしまって負けたということですね。自分にもチャンスは回ってきたのですが、一本が出なかったので、そこだと思います。
――6回の失策に関しては気温も低く手につかなかったというところでしょうか
そんなことはないです。実力です。
――打席ではようやく本来の当たりで安打が生まれました
別に何ともないですね。自分としては調子も悪くないですし、周りにもいろいろ言われますが、普通のヒットが出ていなかっただけですね。
――打線としては上位が無安打に終わりました
状態自体は悪くないと思います。ただ打てない時にどう塁に出て、チャンスをつくるかが大事だと思います。
――負けられない試合となりますが、あすのポイントは
いつも通りに低い打球を意識していくことと、守備はやはり自分を中心にやっていかないと駄目なので、しっかり引っ張っていきたいと思います。
茂木栄五郎(文構3=神奈川・桐蔭学園)
――前半戦のヤマ場となる明大との初戦でしたが、どのような考えを持って試合に臨みましたか
初戦は気持ちを入れて、絶対勝とうという気持ちで試合に臨みました。
――第1打席、春の明大1回戦と同じく先制本塁打を放ちました
打った瞬間はレフトフライだと思いましたが、そのまま打球が伸びて入ってくれて良かったです。
――打ったのは
外のストレートだと思います。
――逆転を許してからの第2打席で二塁打を放ちましたが、振り返っていかがですか
自分のミスから逆転を許してしまって、何としても流れを変えたいと思って打席に入りました。
――第3打席はキャッチャーが外そうとして甘く入った球をはじき返しました
自分はキャッチャーの動きが見えないので、甘く入ったら打とうと思って打席に入りました。少し高めにボールが入ってきたので思い切っていきました。
――明大のエースである山﨑福也投手から猛打賞を記録しました。ご自身のバッティングを振り返っていかがですか
バッティング自体は悪くないと思います。しかし守備の面でチームの足を引っ張っているので、3安打はうれしいですが正直なところあまり喜べないです。
――打撃陣としての課題は
安打は出ていましたが、特定の選手にしか出ていなかったので、全員が打つとまでは言いませんがここぞという場面で安打が出れば打線に粘りが出ていいと思います。
――守備では苦しい場面が続きました
きょうは内野手のミスがかなり目立ったと思うので、取れるアウトを取ることができなかったことがリズムが悪くなった原因かなと思います。
――あすへの意気込みをお願いします
1敗してしまってもう後がないと思うので、絶対負けないという気持ちを持って頑張りたいと思います。
大竹耕太郎(スポ1=熊本・済々黌)
――きょうの試合を振り返って
序盤から思うような投球ができずに、終始苦しい投球になってしまいました。
――ブルペンでの状態はいかがだったでしょうか
コンディショニング的には全く問題がありませんでした。やはりここにきて緊張感というか、思うように腕が振れませんでした。4回になってようやく立ち直ることができました。
――制球が定まりませんでしたが、原因として考えられるのは
フォームがバラバラで、投げていてぎこちなさを自分の中でも感じていました。上半身と下半身が合っていない感じでした。次はしっかりと今回の反省を生かして、いい意味で切り替えていきたいと思います。
――3、4回からはうまく投げられた要因は
フォームの悪いところを自分なりに試合の中で改善することができました。正直、もう少し投げたかったなという気持ちもあります。
――バックの守備に助けられた部分もありました
バックは本当に頼もしくて、投げやすかったです。あとは自分が期待に応えて、どんどんゴロを打たせていくことが大事なのですが、きょうのようにテンポ悪く投げてしまうと、どうしても失策などが出てしまうので、今後はそういったことを気をつけながらやっていきたいです。
――あす勝利すれば、あさってがあります。今後の意気込みをお願いします
4年生は最後のシーズンなので、自分も最後のシーズンだという4年生と同じ気持ちで投げたいと思います。