競走部

2014.09.15

第90回早慶対抗競技会 9月14日 神奈川・慶大日吉陸上競技場

連覇止まるも日本新記録で大会を締めくくる

 今までどれだけの選手たちがこの大会で熱戦を繰り広げてきたのだろうか。多くの卒業生に見守られ、第90回早慶対抗競技会(早慶戦)が慶大日吉陸上競技場で行われた。ことしは90回の記念大会。20連覇に挑んだワセダにとって、敵地での戦いは厳しいものであった。トラック種目では慶大を圧倒するも、フィールド種目で力及ばず23-34での敗北。しかし4×200メートルリレーでは日本新記録を更新し、最後に意地を見せた。

最後の早慶戦となった九鬼主将

 110メートル障害で幕を開けた早慶戦。野本周成(スポ1=愛媛・八幡浜)が幸先よく優勝を飾りチームを盛り上げる。続いて行われた100メートルでは九鬼巧主将(スポ4=和歌山北)と山縣亮太(慶大)のライバル対決が実現した。九鬼は高校時代に高校総体で2連覇を達成するも国体では山縣に次ぐ2位。彼らのライバル関係はこの時から続いている。大学入学後もお互いが意識し競い合って記録を伸ばしてきた2人。早慶の名を背負って戦う最後のレースは山縣に軍配が上がるも、九鬼は「早慶という伝統のあるところで一緒にできたのは光栄です」とこの舞台での勝負を喜んだ。

 大会最終種目は4×200メートルリレー。先日行われた日本学生対校選手権の4×400メートルリレーでは僅差で慶大に敗れた。リベンジするために用意されたのは両校の威信をかけて戦う伝統あるこの大会だった。昨年、日本記録を出したワセダにとっては絶対に負けられない種目である。一走を任されたのは橋元晃志(スポ2=鹿児島・川薩清修館)。慶大・山縣を相手に引けを取らない走りでチームを加速させる。続く竹下裕希(スポ4=福岡大大濠)が慶大を引き離し愛敬彰太郎(スポ2=三重・桑名)にバトンを渡す。会場中がタイムに注目する中、三原浩幸(スポ4=千葉東)がゴールに駆け込んだ。1分22秒12という数字が表示されると会場から大きな拍手が沸き起こる。対校得点では慶大に敗れるも最後は日本記録で大会に新たな歴史を刻んだ。

日本新記録をマークしたリレーメンバー。左から三原、愛敬、竹下、橋元

 トラックでは他にも400メートルで加藤修也(スポ1=静岡・浜名)が大会新での優勝など見せ場を作った。しかし今回負けたことにより19で止まってしまった連覇。受け継いできた伝統を再び作り上げるためにまた1からの挑戦となる。両校が良きライバルとしてお互いを高め合い、これからも目を離せない戦いが行われていくだろう。

(記事 戸田郁美、写真 副島美沙子、菅真衣子)

最後は早慶両校の記念撮影が行われた

結果

▽100メートル

九鬼巧  10秒45(+0.2)(2位)

須田隼人(スポ2=神奈川・市橘) 10秒51(+0.2)(3位)

竹下裕希(スポ4=福岡大大濠)  10秒52(+0.2)(4位)

▽400メートル

加藤修也  46秒37(1位)大会新記録

木村賢太 (スポ3=大分・杵築) 46秒60(2位)大会新記録、自己新記録

愛敬彰太郎(スポ2=三重・桑名) 46秒88(4位)

▽1500メートル

出口翔(スポ3=東京・開成) 3分51秒91(2位)自己新記録

池山謙太(スポ3=新潟・長岡大手) 3分53秒57(3位)

亀田卓志(基理4=栃木) 4分00秒22(4位)

▽110メートル障害

野本周成 14秒49(+0.2)(1位)

竹吉大記(スポ2=市船橋) 14秒52(+0.2)(2位)

▽4×200メートルリレー

早大(橋元―竹下―愛敬―三原)1分22秒12(1位)日本新記録

▽走高跳

仲野遼(創理2=福岡・京都)  1メートル95(4位)

釼持優太(スポ3=神奈川・小田原) 1メートル80(5位)

野本周成 1メートル70(6位)

▽棒高跳

石井祐人(早大大学院2=埼玉・武蔵越生) 4メートル50(3位)

▽走幅跳

須田隼人 7メートル02(-0.2)(3位)

竹吉大記 6メートル80(+1.0)(5位)

▽円盤投

中川雄太(スポ2=和歌山・近畿大和歌山) 32メートル67(4位)

石井祐人 32メートル49(5位)

釼持優太 27メートル99(6位)

▽やり投

釼持優太 58メートル98(2位)

石井祐人 45メートル68(5位)

中川雄太 36メートル36(6位)

▽対校得点

1位慶大34点

2位早大23点

▽男子100メートルOP

北村拓也(スポ3=広島皆実)    10秒47(+1.7)(1組1着)

欠畑岳 (スポ4=岩手・盛岡第一) 10秒52(+1.7)(1組2着)自己新記録

三原浩幸              10秒57(+1.7)(1組3着)

永沼賢治(スポ3=大分舞鶴)    10秒58(+1.7)(1組4着)

玉井修平(スポ2=大分舞鶴)    10秒90(+1.1)(2組1着)

▽男子400メートルOP

佐藤拓也(スポ3=埼玉・越谷西)  48秒29(1組1着)

伊澤賢人(スポ3=栃木)      48秒61(1組2着)

▽女子100メートルOP

長田彩楓(スポ2=早稲田佐賀)   12秒77(-0.7)(1組3着)

中澤希緒(政経2=埼玉・早大本庄) 13秒14(+0.4)(2組1着)

竹原由梨(スポ2=岡山城東)    13秒43(+0.4)(2組3着)

コメント

九鬼巧(スポ4=和歌山北)

――今日は最後の早慶戦となりました。個人のレースを振り替えられていかがですか

日本学生対校選手権(全カレ)から見ても実力的に山縣(亮太、慶大)が抜けているなと思っていました。なので2番というのを自分の最低条件にして、チームとしては2、3番に入ろうと話をしていました。全カレの疲れとかは関係なく、もう少し走れると思いましたので個人としてはタイムが物足りないです。早大対関学大対校大会(早関戦)と国体に向けて良い材料にして行きたかったんですけどうまく走れず失敗レースでした。

――高校時代からのライバルである山縣選手と早慶の名を背負って戦う最後のレースとなりました。どんな思いでしたか

4年間負けっぱなしで常に水をあけられてここまで来ましたね。1年生の時はは悔しいとか結果が気になるとか、ずっと思っていました。2年生になってからはとりあえず自分が日本のトップに行かないと、山縣ばっかり意識しても意味がないなってその思いを吹っ切ったので走りがよくなったというのはあります。そして3、4年とやってきたんですけど毎回0・2秒くらいあけられて終わってしまいました。でもこのまま悔しい結果で終わりたくはないですね。ただ早慶っていう伝統のあるところで一緒にできたというのは光栄です。実はきょう当日レーンを選べたんですけど、小池と山縣の間に入れてくれって頼んで無理矢理入れてもらいました(笑)。どうせ走るなら小池と山縣の間で走りたいなって思ったので。結果はよくなかったですけど、貴重な経験になりました。

――大会全体を振り替えられていかがですか

現状としてはフィールド種目がうちは少なく、慶大は全体的に充実していました。慶大は、全カレで4×400メートルリレーも勝ちましたし勢いがありましたので、そこをどううちの勢いに替えていくかと考えていました。アウェーなので不利な状況でしたがそこで周りを見直して、どうしっかり個人で臨むかというところを言ってきたのですが、取りこぼしをしてはいけないところで失敗してしまい11点という差になってしまいました。

竹下裕希(スポ4=福岡大大濠)

――最後の早慶対抗競技会(早慶戦)にはどのような思いで臨まれましたか

最後の早慶戦なので自分の出るレース、他の人達が出るレースをしっかり一瞬一瞬を味わいながら最後の試合をしてきました。

――きょうの100メートルを振り返っていかがですか

きょうの100(メートル)は前半、隣の山縣に先行されてうまく加速することが出来なかったレースですね。20から30でいつもトップスピードが出てこないので、そこを課題に今回のレースに臨んだのですけど、またうまくそこでトップスピードを出すことが出来なかったです。

――4×200メートルリレーでは日本新が出ましたが、リレーはいかがでしたか

今回最終種目では対校得点が負けていたんですけど、最後の締めくくりということでリレーは大事にしていきたいので、最後にいい形で締めくくれて良かったと思います。

――レース前にメンバーでは何かお話されたのでしょうか

円陣を組んでみんなで最後の締めくくりを、リレーメンバー以外でもチーム全体で団結して挑みました。

――今回のリレーにおけるご自身の役割についてはどのように考えていましたか

自分の役割としては4年生として最後に後輩達に何か残せたらいいなと思って、その上でしっかり個人のレースもリレーもしっかり走りました。

――何かを残すことはできたと思いますか

そうですね、伝わっていればいいと思います。

須田隼人(スポ2=神奈川・市橘)

――100メートルのレースを振り返っていかがでしたか

全カレの予選の時のような走りができるようにイメージしていたんですけれど、決勝の時のように力が入ってしまって思うようにレースができなかったかなと思っています。

――今回、走幅跳にも挑戦されていましたがどのような経緯で出場されたのですか

去年の練習でトライアルをして、その時に一番跳んでいたということもあり、選んでもらい出場しました。

――きょうまでにどのような練習をされましたか

2日前に足合わせをして、それから一発本番でいきました。

――きょうのレースはどのような位置付けと捉えていましたか

全カレで10秒27と10秒35を出して、そこからの課題としてはタイムの定着というのがあったのですが、今回10秒50台だったのでまだ力がコンスタントに出し切れていないかなと思っています。

――次に出場予定の大会を教えて下さい

10月の終わりの日本選手権リレーでメンバーに入れるかなという感じなので、そこに標準を置いてやっていきたいと思います。

加藤修也(スポ1=静岡・浜名)

――大会新での優勝おめでとうございます。レースを振り返っていかがでしたか

課題としていた前半がまだまだ、いやだいぶ遅かったので、まだまだかなと思います。

――最後はギリギリでのゴールとなりました

300メートルを走ったところでまだ順位的に後ろに居たので、焦った部分はあったんですけど、そこは冷静に走れたと思います。

――タイムについてはどう捉えていますか

大会新ではあるんですけど、5秒台でもなく、当然自己新でもないので。ここでもう少し出したかったというのはあるんですけど、こんなものかなといったところです。

――初めての早慶戦でしたが、いかがでしたか

やはり他の対校戦とは雰囲気も違うので、良い経験ができたと思います。

――アジア大会も控えていますが、調子の方はいかがですか

僕は挑戦者なので、そこで自分のベストなパフォーマンスをするだけだと思っています。

――世界ジュニア選手権などを経験し、ご自身で成長したと思う部分はありますか

いや、でもそんなにですね。自己ベストを出しているわけではないので、まだまだ成長し切れていないのかなと思います。

――アジア大会での具体的な目標はありますか

具体的な目標は定めていません。自分の力がどこまで通用するのか、試してきたいと思います。

野本周成(スポ1愛媛・八幡浜)

――110メートルハードルの優勝という結果についてはいかがですか

優勝に関してはワセダの得点に貢献できたので良かったです。でもタイムに関しては良い結果とはいえないと思います。

――全カレでは予選敗退となりました。どのような修正をしてきましたか

時間がなかったので修正はできなかったですが、自分の競技者としての甘さに気づくことができた大会でした。これからもっと頑張っていきたいです。

――竹吉大記選手(スポ2=千葉・市船橋)から受ける刺激は大きいですか

練習のときにいつもアドバイスをもらえたり、動きを見て自分も見習ったりすることが多いです。

――らいねんに向けて何かあればお願いします

これから早関戦、関東学生新人選手権、日本ジュニア選手権など試合があるのでそこで良い結果を残したいです。そしてらいねんにつなげていきたいです。