ハンドボール部
2014.09.10
関東学生秋季リーグ 9月7日 東京・東女体大体育館
悔しい3連敗も、好転の兆しあり
関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)3戦目。ここまでいまだ白星がない早大は、関東学生春季リーグ(春季リーグ)3位の東女体大と対戦した。これまでの2試合は前半から大きく点差を離される展開だったが、この日はここ一番での粘りが光り11-16と5点差で折り返す。迎えた後半は4年生を中心に試合を優位に進めることができた。終盤は早大が試合を支配し相手を圧倒するも、一歩及ばず悔しい敗戦。初白星とはならなかったが、これからに期待の持てる試合となった。
「立ち上がりはここ2試合とは違い良かった」(岡田紗代子副将、スポ4=愛知・名経大市邨)。課題であった出だしから集中を欠くことなく、良い雰囲気で試合を運ぶことに成功。得点こそ伸びなかったが、抜群の守りで失点を抑えた。このままシーソーゲームで前半を折り返すかと思われたが、中盤に中田知江(スポ4=東京・佼成学園女)がケガを負い一時退場となる。ここで流れが変わってしまい5連続失点を許してしまう。しかし中村光代(スポ4=東京・文大杉並)も意地を見せ、連続得点でチームを支えた。粘りのプレーで点差を縮め、5点ビハインドで前半を終える。
強気のプレーでチームをけん引した中村
後半の立ち上がりから点差を広げようと猛攻を仕掛ける東女体大。これに焦ったのか、早大は速攻でのミスが目立ち始め、シュートまで持っていくことができなくなる。ここからは我慢の時間帯が続き、気持ちで負ければそのまま押し切られてしまう、そんな状況だった。しかしここで足立未奈主将(人4=東京・文大杉並)や岡田副将、中村ら4年生が勝利への執念を見せる。気迫のこもったプレーで選手たちを奮い立たせると、残り時間10分のところで早大が完全に主導権を握ることに成功。ここからは時間との戦い、堅守速攻で確実に差を縮め、一気に2点差まで詰め寄る。しかし東女体大もそう簡単に勝ちを譲ってはくれなかった。最後の最後までゴールに迫ったが、追い上げむなしく試合終了。接戦をものにすることはできなかった。
鋭いフェイントでゴールに迫る岡田副将
課題と収穫の両方を残したこの一戦。波に乗ったときのオフェンスの爆発力と、大事な場面でのディフェンスの粘り強さは、強い印象を残した。これからのリーグ戦について岡田副将は「泥くさくても1点差でもなんでもいいので勝ちにいく」と気合十分に語る。春季リーグで思い知らされた、他のチームとの力の差。それをこのリーグ戦でどれだけ巻き返せるか。土壇場で見せた『底力』、それを次からの戦いでも発揮して初勝利を飾れるか、夏より熱い秋が始まる――。
(記事 佐藤凌輔 写真 藤巻晴帆)
関東学生秋季リーグ | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 26 | 11−16 15−14 |
30 | 東女体大 | スタメン |
GK 高田美沙(スポ3=千葉・昭和学院) CP 足立未奈(人4=東京・文大杉並) CP 岡田紗代子(スポ4=愛知・名経大市邨) CP 中田知江(スポ4=東京・佼成学園女) CP 中村光代(スポ4=東京・文大杉並) CP 千葉絵里子(社3=東京・文大杉並) CP 兒玉菜夏(スポ3=富山・高岡向陵) |
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コメント
岡田紗代子副将(スポ4=愛知・名経大市邨)
――惜しくも敗れました。いまの率直な感想をお願いします
前の2試合からしたら改善は見られたけどそれでもこうして負けていて、内容どうこうではなく結果なので、来週に向けてもう一度切り替えなくてはいけないと思っています。
――一時は2点差まで詰め寄りましたが、そのもう少しのところで負けてしまう原因はどういった点だと考えますか
シュートの決定率が悪かったことと、相手のほうが粘り強かったかなと。
――ご自身のプレーを振り返って
これは全員に言えることなんですが、前半はボールをもらうときに止まってしまっていたので、後半みたいに動きながらプレーできたら良かったなと思います。
――きょうの試合で見つかった収穫はありますか
試合の立ち上がりはここ2試合とは違い良かったので、1週間出だしから変えていこうと練習してきた成果かなと。でもオフェンスの戻りで相手に押し込まれてしまうのはいままでから変わっていないので、反省すべきところだと思います。
――これからのリーグ戦への意気込みをお願いします
きれいに勝とうとせずに、泥くさくても1点差でもなんでもいいので勝ちにいきます。
中村光代(スポ4=東京・文大杉並)
――きょうの試合を振り返って
先週の2試合がチームとして入りが悪いという反省が出たので、きょうはスタートから盛り上げていけるように入りました。スタートは良く入れたんですけど、まだ相手に押され負けていた部分がありました。後半になって押していく流れになったんですけど前半で押し負けていたというのが大きかったように思います。
――後半は早大ペースでしたが、その中で次につながる収穫などはありましたか
後半だけで見たら自分たちで勝負できる部分はあるので、前半から後半の勢いでいければ勝負できると思います。自分たちができるというのは分かっているのでそこをどう出すかだけだと思います。
――勝ちきれない敗因として挙げられるものは
前半、自分たちのペースでいけていても押し切れず丁寧になりすぎていて、後半は突破できるところでも前半は行かずにパスをさばいてしまうとかそういう部分があるので、強気でいく気持ちのように思います。
――ご自身の調子はいかがでしたか
オフェンスは動けていたのですが、ディフェンス面で前半差が開いてきた時に、どこがやられているのかをもう少し早く判断して、修正する声を出せば良かったかなと思います。
――次戦への意気込みは
もう負けられないので相手どうこうではなくて、まずはスタートから自分たちの試合をして最後まで気持ちで押し勝つことができたらいいなと思います。