水泳部

2014.09.08

第90回日本学生選手権 9月7日 神奈川・相模原市立総合水泳場

日体大に1点及ばず、涙の準優勝

TEAM 1P 2P 3P 4P
日体大
早大
▽得点者
固城4、小西、田中

 日本学生選手権(インカレ)正式種目となっての初代王者、創部初の優勝、昨季や春のリベンジと多くの意味を持つ王座まで、あと1点だった。決勝戦は狙い通りロースコアゲームに持ち込み、大会3連覇中の日体大を追い詰める健闘。それでも及ばず、選手たちは涙を流す。栄冠は目前だっただけに、初めての決勝戦進出に歓喜したきょねんとは一味違った、悔しさの大きい2位となった。

気迫のこもったプレーを見せた固城

 試合開始からディフェンスが上手く機能した。連動して守り、相手の強力なセンターフォワードに仕事をさせない。攻撃の軸となったのは、今大会好調な固城侑美主将(スポ4=東京・藤村女)。斉藤美奈都(スポ4=茨城・聖徳大取手聖徳女)のパスを受けると、マークを振り切りチーム初得点を挙げる。これを皮切りに素早いカットインで好機を生み、日体大の堅いプレスディフェンスをこじ開けた。守りを固め、限られたチャンスをものにする狙い通りの戦いで前半4-3とリードを奪い、ワセダのペースに持ち込む。しかし、王者はこのまま引き下がってはくれなかった。

 第3ピリオドに入ると日体大の猛烈なカウンター攻撃を受ける。失点を重ね、決定的なシュートチャンスを決めきれないことで更に流れを悪くした。この苦しい時間帯に奮闘したのが、GK長島佳世(人4=茨城・聖徳大取手聖徳女)だ。絶体絶命のピンチに守護神が意地を見せ、好セーブを連発。逆転は許したもののなんとか1点差に食らいつき、最終ピリオドに望みをつなぐ。

最終ピリオドを前に全員で円陣を組んだ

 第4ピリオド、試合は一層熱を帯びる。日体大がリードを開くと、ワセダも田中寧葉(スポ3=埼玉・秀明英光)のゴールで詰め寄った。しかし、ここでスコアが硬直。残り時間が少なくなると1点ビハインドのワセダに焦りが見え、シュートが枠を捉えない。固城のゴール前への抜け出しも複数のマークを受けて得点には至らず。最後まで攻め続けたが、スコアは6-7のまま試合終了を告げるブザーが響いた。

 紙一重での敗北。インカレ初出場2010年の5位から毎年一つずつ順位を上げていた快進撃もことしでついに途絶え、選手たちは一様に悔しさをあらわにした。しかし、地平達郎監督(昭46政経卒=東京・早大学院)は「あとは時の運というところまで来たということを評価したい」と選手たちをたたえる。昨季同じ組み合わせの決勝戦は9点差で敗れたことや、今春の不振を鑑みると、チームの成長は目覚ましい。女王の背中に、確かに手が届いた。「(後輩たちには)絶対優勝してほしい」(固城)。悲願は次世代に託し、相模原での熱い戦いは幕を閉じた。

(記事 森健悟、写真 笹澤桜、河野美樹)

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コメント

地平達郎監督(昭46政経卒=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

よくやったと思います。昨年が16-7で、ことしが7-6なのでそういう意味では成長したと思います。自分たちも相手もいろいろあると思うので、あとは時の運というところまで来たということを評価したいと思います。

――決勝に向けてどのような準備をされてきましたか

いままでと違って、コートが広くなって試合時間が8分になって、スタミナの勝負になってくると思っていたので、泳ぎをたくさんやりました。8分4ピリオドを泳ぎ切れるだけの泳力と持久力をつける練習を積みました。その意味では良かったのですが、あとはシュートをもう少し落ち着いて打てれば入ったかなという気はします。

――今日の試合のポイントは

やっぱりシュート力でしょうね。少し狙い過ぎたのかなと。早めに準備をして気楽に打っていれば違ったかなと思います。

――チームの状態は

ほぼ100パーセントだったと思います。もちろんケガ人もいるし、全部は出られない体調の選手もいたのですが、その中ではベストの状態で臨めたと思います。

――今大会で成長した選手は

GKです。いままで止められていなかったシュートが止まっていたので、GKの成長には驚いているし、彼女のおかげできのうきょうと良い試合ができたと思います。

――今大会はどのような大会でしたか

女子の正式なインカレは第一回だったので、初代チャンピオンになろうと、ワセダは伝統のある学校なので、そう思って臨みました。そういう意味では非常に意義のある大会だったと思います。

――これから日本選手権がありますが

日本選手権は参加する選手層が違うので、学生単独のチームはかなり厳しい状況なので、らいねんのインカレ(日本学生選手権)に向けてのスタートにできればと思います。

固城侑美主将(スポ4=東京・藤村女)

――2年連続の決勝となりました。どのような気持ちでいましたか

きょねんのリベンジということもありましたので、絶対勝つぞと。

――チームとしても毎年順位を1つずつあげていました。意識はありましたか

そうですね。

――固城選手が入部した時点では創部間もないチームでしたが、現在は2年連続の決勝進出といように実力をつけました。その点についてはどう思いますか

ワセダの女子水球部をつくってくれた先輩方がいて、それでワセダで水球がしたいという後輩たちがたくさん集まってくれたということが、いまのチームがここまでこれた要因なのかなと思います。

――試合についてですが、どのような作戦だったのでしょうか

日体大はカウンターのチームなので、そこに気を付けて無駄な退水を出さないこと、自分たちがボールをもったら積極的にいって退水を狙って、シュートも撃てたら撃とうとしていました。普段通りのプレーで、みんなで声だして当たっていこうということですね。

――試合展開としては予想通りだったのでしょうか

そうですね。接戦になることは分かっていましたので。リードしていた場面もあったのですが、そこで自分たちが逃げ切れなかったことが大きかったのかなと思います。

――最終ピリオドを迎えた時点で1点差でした。どのような気持ちだったのでしょうか

とりあえず一本決めてしっかり守ろうと。最後だったのでみんなで円陣を組んで声をかけて、全員が全力を出し切れるように、後悔なくプレーが出来るようにしようと意識していました。

――試合終了の瞬間は何を思いましたか

悔しいのは当たり前なのですが、試合が終わった直後は私は涙も出ず、ずっと放心状態で。この4年間優勝を目標にずっとやってきて、優勝できなかったことが本当に悔しいですし、支えてくれた方々の期待に応えることができなかったということが本当に残念です。

――今シーズンここまで主将としてチームを引っ張って来たと思うのですが、振り返ってみていかがでしょうか

大変でしたね(笑)。メンバーがそろっているが故に誰をどのように起用するかも難しかったですし、監督も木下智貴監督(平24年スポ卒=埼玉・伊奈学園)がインカレまでできないということもありましたし、きょねんよりも自分たちで決めることが多かったです。自分のプレー面以外のことにもいろいろ気を使って決めていかなければならなかったので、結構しんどかったですね。でも、4人の同期に相談したりして話し合って決めるということも多かったので、同期に感謝したいです。

――昨年度は姉である固城妃美選手(平26年教卒=東京・藤村女)が4年生一人のみでの主将でしたね

きょねんの妃美に比べると私はやりやすかったかなとは思うのですが、同期だけではなくて後輩もいろんな意見を出してくれて、私の決めたことにも着いてきてくれて。振り返ってみるといいチームになったと思いますね。

――後輩たちには次のインカレはどのように戦ってほしいですか

絶対優勝してほしいです!

長島佳世(人4=茨城・聖徳大取手聖徳女)

――きょうの試合を振り返って

きょうは勝ちたかっただけに悔しい気持ちも強かったです。自分があと少し手を伸ばせば止められたところとかもあったので、やっぱり悔しいですね。

――きょうの試合にかける意気込みは

優勝しか考えていなかったので、初代女王になるぞと思って頑張りました。

――きょうの調子は

練習の時はあまりボールが止まらなくて、どうしようという気持ちがありました。でもいざ試合になったら50パーセントくらいは出せたと思います。

――特に気をつけたことは

中が強かったのでそこをよく見て、上からのシュートが多いと思ったので、ミドルシュートと中のセンターフォワードのシュートには気をつけようと思いました。

――マネジャーとの両立は

自分が仕事をやらないといけなくて、練習を休まなくてはいけないときはすごくつらかったですし、それで選手に迷惑をかけないようにというのにはすごく気を使いました。

――今大会全体を振り返って

最後だったのでかける思いも強かったですし、一番最後の試合はすごく頑張れました。それでもやはり悔しい思いが残りました。

――後輩たちへ

ここで悔しい思いをしたので、らいねんこそは二代目女王の王座を奪い取ってほしいですし、いままで以上に練習を頑張ってほしいと思います。

斉藤美奈都(スポ4=茨城・聖徳大取手聖徳女)
――試合を終えて、いまどのような思いですか
悔しいですね。
――どのような思いで決勝戦に臨みましたか
自分の水球人生の集大成となる大会ということもあったし、ことしこそはとワセダがずっと言われ続けてきて、そのような期待もあって自分たちも強い思いで臨んできたインカレ(日本学生選手権)だったんですけど、悔しい結果になってしまって…。いまは本当に悔しいという気持ちしかないですね。
――この試合、固城侑美主将(スポ4=東京・藤村女)の得点シーンが多く見られました。固城選手にボールを集めようという作戦だったのでしょうか
そういうわけではなかったのですが、相手もプレスにきていて、侑美のカットインが機能していてスペースをつくっていけるというのはワセダの強みだと思うので、侑美へのパスも多かったですね。
――第2ピリオドを終えて4-3。リードし、良い流れを作れていた要因は何だったのでしょうか
自分たちのやりたいプレーがオフェンスではなかなかできていなかったんですけど、ディフェンスが機能していて、相手のセンターフォワードの日本代表の綾佳(高橋、日体大)が機能しないように下がって守っていたので、そのようなところで自分たちの流れがきたのではないかなと思います。
――第3ピリオドは逆転を許し、苦しい時間帯となりました
ディフェンスが機能していたにも関わらず、決めきれなかったというところです。オフェンスの部分でもう少し詰めが甘かったと思います。
――第4ピリオドは互いの意地が見えた緊迫した展開でした
最後は1点差まで追いついてあと一歩というところだったんですけど、そこで決めきれなかったというのがいまのワセダの限界かなと思います。
――春は結果が出ずに苦しみました。そこから日体大と競るまでに持ってきた今季、ここまで振り返っていかがでしたか
メンバーが不在なことが多かったので、その中で自分たちが個々にできることをしっかりやってきて、泳力や個人技は身に付けることができたと思います。でも、やっぱりチームプレーというところであと一歩届かなかったというのが今回の結果に出ていると思うので、日本選手権ではチーム力を高めていって日体大と戦って、少しでも良い結果を残したいと思います。
――先ほど話にもありましたが、集大成となった今回のインカレ。どのような大会でしたか
一番気持ちの高まる大会だったので、優勝したいという思いがすごく強かったインカレで、1年生のころから順位を上げていってことしこそは、と自分たちも思っていたので…。悔しいですね。
――後輩たちにはらいねん以降どのようなインカレにしてほしいですか
らいねんこそは絶対に優勝して、ワセダの歴史的快挙を達成してほしいですね。

川村真愛子(スポ4=京都・鴨沂)
――4年生ということで、日本学生選手権(インカレ)に懸ける思いも強かったと思います。どのような思いで試合を観ていましたか
自分がプレーできないぶん、逆に選手のときよりも緊張していました。インカレに向けて練習していたことは出せたと思うので、多少ミスがあってもあそこまで戦えたのは良かったと思います。
――チームとして自信はあったのでしょうか
自信というよりは勝ちたいという気持ちのほうがみんな強かったと思います。
――春は結果が出ずに苦しみました。そこから日体大と競るまでに持ってきた今季、ここまで振り返っていかがでしたか
春調子悪いのは毎年なので、インカレに向けて調整していけるんだろうなと。みんな何年も経験積んでますし。上から見ていても、上がってくるだろうなと思っていたのでそんなに心配とかはなかったです。あそこまで接戦だとあとは紙一重なので、日体大がワセダよりも練習したということだと思います。
――ことしは1年生の活躍も目立ちました。上級生から見ていていかがでしたか
すごく頼もしい1年生ばかりでした。1年生に全て助けられたかんじがあるので、逆に4年生がもっとしっかりできていれば勝てたところもあるんじゃないかなと思います。
――らいねん以降、後輩たちにはどのようにインカレを戦ってほしいと思われますか
今回で反省点は見つかったと思いますし、これだけ練習すればここまでのチームになれるということもわかったと思うので、反省を生かしてどのチームよりも練習して勝ってくれれば嬉しいです。

小西晃代(社3=埼玉・秀明英光)

――決勝を終えて率直な感想を聞かせてください

勝ちたかったです。

――宿敵・日体大との試合でしたがどのような意気込みで臨まれましたか

個人的にはきょねんの決勝で何もできなかったので、そのリベンジっていうか、ことしはちゃんとやろうと。勝ちたいっていうのが一番でした。チームとしては4位3位2位って来ていたので今年こそは絶対優勝しようという意気込みで挑みました。

――競り負けてしまった後半を振り返って

ディフェンスがいままで以上に機能していた分、決めなきゃいけないところで決められなかったっていうのが大きいのかなと思いました。

――チームの状態は決して悪くなかったと思われたのですが

きのうのびわこ戦でいい流れで出来ていたので、大差で勝った流れがきょうの決勝にもつながったのかなと思います。

――ご自身のプレーを振り返って

退水で3本外したっていうのは大きなミスですし、センターフォワードをやっているのですけど外周からのシュートもちゃんと練習してこないといけないなと感じました。

――春先から成長した点は見られましたか

1年生が入ってきて選手層が厚くなったんですけど、その分連携ミスとかディフェンスのミスとかあったので、チーム力としては弱かったなと思います。

――あと一歩の差は何だったんでしょうか。

やはり泳ぎ負けっていうのと、攻めのところでの選択ミスだと感じました。

――この差を詰めるためには

泳ぎ負けしないってことと、一対一で一人ひとりが強くなることだと思います。

田中寧葉(スポ3=埼玉・秀明英光)

――きょうを振り返っていかがでしたか

悔しい、の一言です。

――きのうのお話ではチームの調子は良かったとおっしゃっていましたが、きょうはいかがでしたか。

実感したのは、ディフェンスの機能がすごく良くて、点も取られてしまいましたが、それでもボールを取らなければいけない場面では相手を止められたし、さがらなければいけない選手の時はちゃんと声を出してさがれることができたので、ディフェンス面ではすごく良い出来だったと思います。

――では、攻撃面ではどうでしたか

結構相手のプレスが強くて自分たちが広がってしまうことが多くて、そのことは予想されていたので、ドライブでいこうという話があったのですが、それがきちんと出来ている時間と出来ていない時間に分かれていました。無理に攻めてカウンターを受けるのは嫌だったので、そういう面ではきょうは出来ていたので良かったと思うのですが、少し消極的な面もあったのかなと思います。

――きのうはディフェンス面での反応の遅さと判断ミスをご自身の課題だとおっしゃっていましたがきょうはいかがでしたか

きょうは他の人に指示を出してもらったというのはあるんですけど、判断ミスは少なかったと思います。ただ、カウンターをかけられてしまって左が少ないという状態があったので、わたしも含めてチーム全体でそれに対してどう動くかという対処法を確立していなかったので、そこを次に向けての課題点だと思います。

――きょねんの決勝でも日体大と戦っていましたが、この1年でチーム全体として成長したと思いますか

かなり成長したと思います!レベルもワセダが他と比べて上がったと思います。あと一歩で届かなったのですけれど、点差も一点差まで縮めました。きょねんは点差がかなり開いていたので、今回の試合をふまえて、ここまでワセダのレベルは上りつめた、チーム全員で頑張ってきたなと感慨深いです。

――今回は惜しくも優勝を逃してしまいましたが、いまのお話を伺うと達成感はあるのですか

半分あって、後の半分は悔しいです。それでも過去を振り返ってみると、ここまでこれたな、という気持ちもあります。

――一年間インカレのために練習をしてきたと思いますが、練習の成果は十分出せたと思いますが

ある面で100%できたこともあるし、60%くらいしかできなかったこともあるしさまざまですが、トータルでは自分なりに半分はできたと思います。まだまだ足りていない部分もあるので、そこをあと一ヶ月で仕上げたいと思います。

小路安希(スポ2=埼玉・秀明英光)

――きょうの順位についての率直な気持ちをお願いします。

本当に悔しいですね。本当に勝ちたかったので。日体の優勝を止めたくて、ワセダに切り替えたかったです。男女アベック優勝もしたかったのですごい悔しいです。

――試合のポイントはどこにありましたか。

結構パスミスが多くて、カウンターで抜かれてくることが多かったです。カウンターのディフェンスはとても良かったと思いますが、ノーマークで打たれてしまうところがありました。とりあえず、攻撃のパスミスが多かったかなと思います。

――パスミスが多くなってしまった要因は何でしょうか。

みんなが焦ってたというのがありますね。落ち着いた時間が必要だったかなと思います。

――日体大戦にかける思いは強かったと思いますが、この思いが焦りにつながってしまったのでしょうか。

多分、点差があまり開いてなかったということと、最後の一点差というところですね。ラスト2、3分の時にパスミスが多く出たので点差に気持ちがやられていたのかなというのはあります。

――春からこの日本学生選手権にかけて日体大との差は一点差までつめることができました。チームが変われた要因などはどうお考えですか。

そうですね、春から一年生が新しく入ってきたり、妃美さん(固城妃美、平26年教卒=東京・藤村女)が抜けてしまったり、メンバーが変わったのでやることが色々と変わりました。やはり、個性を引き出すところがワセダなので自分たちのパフォーマンスをより高めていったことが要因だったのかなと考えます。