米式蹴球部

2014.09.07

秋季関東学生リーグ戦 9月6日 東京・アミノバイタルフィールド

いざ開幕戦 雷も勝負強さも光る

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 13 16
明大 GRIFFINS 15

 大事な開幕戦で勝負強さが光った。待ちに待った秋季リーグ戦、早大BIG BEARSは3年ぶりに明大と対戦。序盤こそWR岡田義博(教3=東京・早実)へのTDパスで先制するも、その後はパスがうまくつながらない厳しい展開に。赤津裕之を中心とした明大の猛攻に遭いながらも、何とか逃げ切り16―15で勝利した。

 2点差を追う第4クオーター(Q)、K/P佐藤敏基(社3=東京・早大学院)が蹴り上げたボールは高く舞い上がり、ゴールポスト上をスルスルと通過していった。逆転を決定づけるFGに沸き立つスタンド。FGを決めた佐藤敏は、チームメイトとのハイタッチで感情を爆発させた。ここぞの決定力の高さに「敏基なら決めてくれると思っていました」とOL中村洸介主将(スポ4=東京・日大三)も信頼を寄せる。しかし、佐藤のキックはこれがこの試合1本目ではなかった。2本目のTDで得たTFPでは、まさかのミスキック。「そこで外したら僕がいる意味がない」(佐藤)。勝負が懸かった緊迫した場面でも物怖じすることはなかった。

逆転のFGを決めた佐藤敏

 雷による中断が、早大守備陣の風向きを変えた。1Qに岡田のTDランで難なく先制し迎えた2Qのことだった。グラウンド上空に突然雷鳴がこだまし、およそ50分間の中断へ。この中断が災いしてか、流れは一気に明大へと移り変わる。立て続けにFGを決められ縮まる点差。DL庭田和幸(創理3=東京・早大学院)が相手のTFPに対し懸命のブロックで応じるも、明大のペースに翻弄(ほんろう)されるばかりだった。好タックルを連発したLB加藤樹(商2=東京・早大学院)も「タックルなど基礎の部分が強いのでそれに対して準備をしてきたが、予想よりも相手が強くてやられてしまった」と反省しきりだった。

加藤樹は好タックルを連発

 初戦を見事白星で飾ったが、不安材料も多い。4QにWR鈴木隆貴(法2=東京・早大学院)がロングパスを好キャッチするも、全体的に見れば成功率の低かったロングパスやランプレーを得意とする選手への対応など、工夫のないプレーが目立った。「もう一度、こういう厳しいリーグにいるということを選手達には自覚してもらいたい」と監督の言う通り、厳しい戦いは続いていく。泥くさく、アグレッシブに。立大との次戦では、アミノバイタルフィールドを晴れの舞台にするまでだ。

(記事 小川朝煕、写真 巌千咲)

得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
早大 PASS #18内村→#1岡田 #16佐藤敏 7-0
明大 FG #99赤津 7-3
早大 PASS #18内村→#33須貝 #16佐藤敏 NG 13-3
明大 FG #99赤津 13-6
明大 FG #99赤津 13-9
明大 RUN #25寒川 #89山田 NG 13-15
早大 FG #16佐藤敏 16-15
個人記録(※一部のみ掲載)
ラン 回数 ヤード TD 最長
#34 藤井光成 26 17
#6  北條淳士 18
#18 内村竜也 12 11
#28 井上広大 12
レシーブ 回数 ヤード TD 最長
#85 鈴木隆貴 39 39
#1  岡田義博 23 23
#33 須貝和弘 15 15
#80 金澤秀明 11
パス 回数(試投) ヤード TD 最長
#18 内村竜也 6(11) 58 23
#7  坂梨陽木 1(6) 39 39
QBサック 回数 ヤード SAF 最長
#7  加藤樹 
#99 庭田和幸
#90 村橋洋祐
星取表(9月7日現在)
日大 法大 明大 立大 慶大 早大 中大 日体大
日大 11/23 11/9 10/26 10/11 9/28 9/21 56○14
法大 横浜 10/25 11/9 9/27 10/12 26○6 9/20
明大 横浜 アミノ 11/23 9/20 15●16 10/12 9/28
立大 アミノ 横浜 横浜 42●70 9/21 9/28 10/11
慶大 アミノ アミノ 川崎 70○42 11/23 11/9 10/26
早大 アミノ アミノ 16○15 アミノ 横浜 10/25 11/8
中大 アミノ 6●26 アミノ アミノ 横浜 アミノ 11/22
日体大 14●56 川崎 アミノ アミノ アミノ アミノ アミノ
コメント

濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)

――試合の感想をお願いします

初戦だったので、こういった接戦も想定はしていました。やはり予想通り、厳しい試合になったなというのが素直な感想です。ただ、入りは悪くなかったので、一つのミスで流れが変わってしまいましたね。一つのミスが大きく勝敗を左右する厳しいリーグだということを痛感しました。

――1つのミスというのは

前半の反則からのインターセプトですね。雷の中断もあり、そこで立て直せるチャンスも十分あったのですが、しっかり立て直し切れなかったのは、僕の責任です。結局、終盤まで悪い流れが続いてしまいました。

――守備陣はいかがでしょうか

サードダウンでのディフェンスがあまり良くなかったですね。サードダウンロングのシチュエーションを作っても、そこからズルズルとゲインされてしまっていたりしたので、まだまだタフさが足りないかなと。そして、オフェンスもディフェンスもコール頼りなとこがありますね。コールが当たれば出せるが、多少厳しいと出せない、止まらないという様では、これから先が厳しいなと思います。

――先発QBが春はあまり出番のなかったQB内村竜也選手(法4=東京・早実)でしたが

彼は春は4番手でした。夏合宿中も4番手でしたが、開幕直前に調子を落とした選手がいて、彼が非常に安定感のあるプレーをしていました。それで直前で彼を1本目に据えました。

――次戦の立大戦に向けてどういった部分を改善していきたいですか

もう一度こういう厳しいリーグにいるということを選手達には自覚してもらいたいです。その上でまだまだフィジカルやファンダメンタルの部分で相手より優位に立てていないのは事実なので、そういった部分も見直して、立大戦に臨みたいと思います。

OL中村洸介主将(スポ4=東京・日大三)

――秋季リーグ開幕戦、どのような意気込みでこの試合に臨みましたか

初戦の入りが大事だということをチーム全体でも話していましたし、一戦必勝ということで、きょうの試合は全員で攻めて流れをつくってアグレッシブに取り組みました。結果として勝つことができたので、まずは良かったと思っています。

――夏を経て、チーム状況はいかがですか

まだチームがまとまりきれていない、というのが正直なところです。でもそれは逆にまだまだ伸びしろがある、成長できる、ということだと思うので、これから試合を重ねていくうちに一体感を強めていければと思います。

――前半、リードして折り返すことができた要因は

自分たちはいつもスロースターターと言われるように、最初に差をつけられる、後半に盛り返す、という流れがあるんですけど、きょうは最初のダイナミックストレッチ、ウォームアップからしっかりやって全力を出せるように取り組むことができたので、それが前半の結果につながったと思っています。

――OLユニットの出来はいかがでしたか

例年に比べるとサイズがあるユニットですが実際はまだまだで、明大のDLとLBを圧倒できたかというとそういうわけではないので、練習で細かい部分を詰めていって、立大、日大、法大戦に向けてしっかりとやっていきたいと思います。

――後半は相手にじわじわと詰め寄られ、逆転を許しました

そうですね。それを含めて試合というものは面白い、楽しいなと思いました。きょうの試合でも、前半が終わった時点で後半に何が起こるかわからない状況だったので、ポジティブに捉えて試合を楽しむことができました。逆転されたことも想定内ですし、今後も必ずそのような場面はあるので、どんな場面でも集中力を切らさずにやりたいと思います。

――K/P佐藤敏基選手(社3=東京・早大学院)のFGの場面はどのような心境でしたか

一本一本にこだわってやっているので、敏基(佐藤)なら決めてくれると思っていました。

――終盤、ディフェンスの気迫のこもったプレーで勝利を掴み取りました

そうですね。ディフェンスは本当によくやってくれたと思っています。全てのプレーを見ていたわけではないのですが、DLのプレーにすごく気持ちが入っていましたし、特に1年生の武上(DL武上雅将史、社1=神奈川・法政二)は相手QBにプレッシャーを与えていましたし、ディフェンスだけではなくてチーム全体を盛り上げてくれたと思います。

――次戦に向けての修正点はありますか

僕たちは「絶対に日本一になろう」ということで取り組んでいますけれども、現状ではまだまだ日本一になれるチームではないです。きょうの明大戦に臨むための練習も足りない部分がたくさんありましたし、そういった意味でまだフットボールをなめている、相手をなめている、自分たちをなめていると思います。まだ自分たちの勝負ができていないですし、相手をイメージした勝負ができていないので、課題は多いです。

――では最後に、後期の意気込みをお願いします

初戦から必ず勝つことを決めていた中、接戦ではありましたが勝つことができたので、チームとしてもこれで勢いに乗れればと思っています。僕たちの目標は「日本一」で、リーグ戦の優勝は
マストなので、これから厳しい雰囲気をつくっていって、一戦必勝を掲げて頑張っていきたいと思います。

K/P佐藤敏基(社3=東京・早大学院)

――開幕戦を勝利で飾りましたが、振り返ってみていかがでしょうか

FGを何回も外してるので、そこさえなければもう少し楽だったし、ブロックしてくれたDL庭田和幸(創理3=東京・早大学院)のおかげだと思っています。取材受けるのがどうして僕なのかなというくらいです。

――リーグ戦の方式も変わって、きょう負けると後にもかなり響いてくることになるのでプレッシャーもあったと思うのですが、その点はいかがでしょうか

最初は緊張してたんですけど、最後のFG蹴るときは、すでに一本外してるのでもうやるしかないと。そこで外したら僕がいる意味がないなと思って。WR鈴木隆貴(法2=東京・早大学院)がいいキャッチをしてくれたおかげであそこまで行ってくれたので、僕の3点というよりは鈴木隆起の3点だと思っています。

――リーグ戦では3年ぶりの対戦となりましたが、明大の印象はどうでしたか

そうですね、試合が終わったあとに監督にも言われたんですけど、僕らは綺麗にフットボールをしようとしているのに対して、明大は相性が悪いプレーとかでも泥臭く気持ちを出してきました。キッカーとしては赤津裕之(明大)は全部決めてるので、その点でも完敗ですし、首の皮が一枚つながっただけできょうは反省点が多過ぎるかなと思いますね。

――きょうに関して具体的なゲームプランはありましたか

全体としては、試合のスローガンとして『アグレッシブ』というのがあったので、物怖じせずにアグレッシブにやろうということだったんですけど、そこも最初からガンガン行けなくて出だしが悪かったので、ほんとに次の試合以降はしっかり磨き上げてミスがないようにして、チームが楽に勝てるようにしていきたいなと思います。

――佐藤選手自身の調子はいかがだったでしょうか

そうですね、前半は結構緊張していたのですが、ハーフタイムで吹っ切れて後半は足を思うように振れました。

――最後に来週の立大戦に向けて意気込みをお願いします

ほんとに一本も外さない、ミスを絶対にしないでいいプレーをする。きょうみたいにチームを逆に追い詰めるようなことはせずに、チームに勝利を導けるようにしたいです。

DL庭田和幸(創理3=東京・早大学院)

――試合を振り返っていかがですか

明大はすごくいいチームで、自分たちに無いがむしゃらさとかアグレッシブさがあって、その点では最初は負けていたので、収穫が多い試合だったかな、と思います。自分たちはまだまだきれいにプレーしようとしていて、泥臭さがなかったので、アメフトの原点である接点や、足をかくこととか、相手に対して強く当たることなどを意識して、立大戦、日大戦まで取り組んでいかなければな、と思います。まだまだ自分たちの取り組みは甘いと思います。

――QBサックを効果的に決めているプレーもありましたが

あのシチュエーションではサックできて当然だと思うので、パスを絞れるシチュエーションじゃなくて、相手が織り交ぜてくるようなプレーの中でも、サックを決められるようなプレーヤーになりたいです。自分たちはまだまだ弱いし、明大の方がそういう点では上回っていたと思うので、もっと個の力を伸ばしていきたいと思います。

――ポジションリーダーを務めているDLをどのように評価しますか

スタープレーヤーがいないので。LBにはケビン(LBコグランケビン、商3=東京・早大学院)と加藤(LB加藤樹、商2=東京・早大学院)がいるのですが、DLはまだまだ流れを変えられるようなプレーヤーはいないし、もっとひとりひとりの力にフォーカスして、自分たちの力をもっと伸ばしていきたいです。

――ご自身について、春から変わった点はありますか

自分はあまりウエイトも強くないし、フィジカルも無いので、夏の間に自分の力、フィジカルだったりテクニックだったりを、伸ばそうと思ってました。体重も少しは増えて自分の中でも相手に当たることへの自信が付いて、勝てるシーンも出てきたので、そういう点は少しは伸びたかな、と思います。でも、きょうの試合では明大に対してあまり当たれていなかったし、負けてるシーンもあったので、もっともっと頑張りたいと思います。

――秋季リーグ戦が始まりましたが、チームの雰囲気はいかがですか

正直、まだあまりまとまっていなくて、自分のことで精いっぱいで周りを見えていない選手が多いので、自分だけではなくて、周りにも影響を与えることができるような選手を増やさなければなと。チームにはまだ未熟で幼い選手が多いので、自分を含めて改善していって、ひとりひとりが自覚を持って周りを動かせるような選手が集まらないと、洸介さん(OL中村主将)だけが頑張っていても仕方ないので、まずは自分が自覚を持って、チーム全体もまとまっていければと思います。

――次の立大戦に向けて意気込みをお願いします

きょねんはDLで押されて負けているので、借りは返したいと思いますし、自分が頑張るのは当然なので、周りをもっと引っ張っていく、という気持ちでやりたいです。そして、立大には絶対勝ちたいと思います。

LB加藤樹(商2=東京・早大学院)

――きょうの試合の感想は

最終的に1点差で逃げ切ることができましたが、最後のロングパスが通っていたら負けていた厳しい試合でした。明大はタックルなど基礎の部分が強くてそれに対して準備をしてきたことはその通りだったのですが、予想よりも相手が強くてそれにやられてしまった感じがしました。

――秋季リーグ戦開幕戦でしたが、それに対する意気込みは

やっと来たという感じで楽しみでした。このために練習をしてきたし、意気込んでました。

――うまくタックルが入っているように感じましたが

自分自身の調子はあまり良くなかったのですが、大分、DLの選手などに助けられて、動きは悪かったのですが、美味しいところはもらいました。

――一度サイドラインに外れていましたが

ケガをしてしまって、よくやっているものなのですが動けなくて。

――ケガの状態は

次の試合は大丈夫だと思いますが、とりあえず2、3日休みます。

――明大の選手への対応は

強かったですが、負ける気はあまりなかったので、ヒットの仕方を変える程度であとはいつも通りでした。

――きょうの収穫は

1点差で勝ったということで、チームの勝負強さがでたと思います。ディフェンスでいえば、13点しか取られていないので反省は少ないです。

――次戦への意気込みを

立大にはきょねん悔しい思いをしているのでそのリベンジをしたいと思います。

WR鈴木隆貴(法2=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返ってみて

今年リーグ編成が変わって、去年までの上位チームと戦っていくといことで、率直な感想を言うと、これから先とても難しい試合が続いていくなと感じました。

――初戦ということで、何か目標にしていたことはありましたか

初戦をどんな形であれ1点差でも勝つ、ということを目標にしていたので、形はどうであれ今日勝てたことはチームにとってはスタートラインに立てたと思います。

――WRのポジション争いが激しい中、試合終盤に好キャッチがありました。そしてU-19日本代表にも選ばれ様々な経験をしたと思いますが、2年目にかける思いは何かありますか

毎回言っていることですが、去年の立大戦に1年生で出させてもらって、その時に自分のふがいないプレーでチームを勝ちから遠ざけてしまいました。そういうこともあって今年2年目ということでU-19で海外で戦ってきたり、アメリカに行ったりなど様々な経験をシーズン前に積めたのはとても大きいと思います。それをチームの役に立てるというか、1つでもチームの勝利に貢献できるようにやっていこうと考えていました。

――そのU-19の経験で得たことで、チームに持ち帰り、取り入れたことはありますか

向こうで学んだことは、うちのチームと共通する部分としない部分がありました。その中でも日本にいない大きい相手と当たり、戦えたということで、今日プレーしていて少し余裕というか心持ちができたし、このチームのためにもっとがんばろうという気持ちが生まれました。

――インタビュー中に立大戦の話もありましたが、次はいよいよ立大戦です。そしてその次は日大戦。厳しい戦いが続くと思いますが、今シーズンどのように戦っていきたいですか

1試合1試合厳しい戦いが予想されていると思いますが、そこでしっかり勝ちきれるようにしたいです。どんな形であれ1点差でも多く、最後ホイッスルが鳴った時に勝っていられるようにしっかり練習して、次回の立大戦そして日大戦、法大戦とこのシーズンを乗り切っていきたいです。

――最後に立大戦に向けて目標をお願いします

きょねんの雪辱をしっかり晴らしたいので、自分ができる全力のプレーを毎プレーすることによってチームの勝利に1つでも多く貢献していきたいと思います。