アーチェリー部

2009.11.21

2009年度早慶定期戦 11月15日 埼玉・早大所沢射場

4年生は最後の団体戦、女子が接戦を制す

 六大学定期戦から早1か月。伝統の早慶定期戦(早慶戦)が早大・所沢キャンパスで行われた。早大勢にとって慣れ親しんだ場で行われた一戦だったが、男子は大差で敗北。六大学定期戦のリベンジを許してしまった。対照的に女子は接戦を制し、雪辱を果たした。

 完敗だった。六大学定期戦中に行われた慶大戦では勝利を手にした早大男子だが、序盤から気合いの入った慶大の雰囲気に呑まれてしまう。50mで45点以上をなかなか出せず、スコアボードが黒く染まった。対する慶大はメンバーの大半が45点越えを連発し、50m終了時点では100点以上の点差をつけられてしまった。なんとか30mでばん回したいところだが好調を維持する相手にさらに突き放され、3573―3784で試合終了。全国8位のチームとの差を痛感する試合となってしまった。「正直今のままでは厳しい」(金島昌平=理工4)。この試合を最後に団体戦から退く4年生。その口からは厳しい言葉も出たが、「延びる余地は十二分にある」(金島)と後輩への期待をにじませフィールドを後にした。

 リーグ戦、王座戦、六大学定期戦と今季慶大に負けなしの女子。「コーチになってからの5年間、女子が早慶定期戦に勝ったことは一度もありません。最初の2年くらいは人数不足で試合にもならなかったくらいです」(守屋麻樹コーチ)。長い間、慶大には涙をのまされてきた。その分、今回の早慶戦にかかる期待は大きく、その期待はプレッシャーに変わった。「もっと差をつけられたはず」(岡村静香女子主将=スポ3)の50mではチーム全体が普段の点数を下回り、7点という僅差で折り返す。続く30mでは距離が縮まるだけに重圧がかかったが、川上茉莉恵前主将(スポ4)をはじめとする上級生の声かけで徐々に本来の調子を取り戻していく。最終的には13点差で慶大に競り勝ち、大学生活最後の団体戦に臨んだ川上前主将に初めての早慶戦勝利を贈った。この日は新入部員、澁谷梢(政経1)のデビュー戦でもあった。点数でチームに貢献することは出来なかったが「本当に盛り上げてくれた」(岡村)と雰囲気作りに一役買った。

 次の団体戦は来年の春季リーグ戦。チームとして、個人として、レベルアップの時間は十分に残されている。リーグ戦、さらには王座戦に向けて、リベンジはもう始まっている。

(尾崎 睦) 

◆結果

男子
久保 607点
金島 606点
山中 633点
阿部 464点
長谷川 609点
小野寺 553点
岡崎 518点
竹田 565点

●早大3573-3784慶大
 (上位6名の得点の合計で争われる)

女子

岡村 605点
田多 608点
池内 609点
川上 577点
子川 567点
鈴木 633点
澁谷 440点
小島 581点

○早大2455-2442慶大
 (上位4名の得点の合計で争われる)

※赤は600点以上の高得点者

◆コメント
守屋コーチ
(女子が慶応に勝ったことについて)とにかく嬉しいの一言に尽きます。本当によく頑張りました。自分がコーチになってからの5年間は、女子が早慶定期戦において慶応に勝ったことは一度もありません。勝つどころか、最初の2年くらいは人数不足で試合にもならなかったくらいです。(試合中のアドバイスは)個人個人に違うことを言っていましたが、勝手知ったるホームでの試合なんだし、基本的にはいつも通りリズムよくうつこと、考えて長くなるとミスも多くなるので早くうつようにというアドバイスが中心でした。(女子は50m終了時点で7点差。どういうアドバイスをしましたか)50mの最初は負けていたのでちょっとだけヒヤヒヤしましたが、うちの選手達は、春のリーグ戦や王座決定戦の時からマイペースで試合を進めて逆転してきたので大丈夫だと思っていました。7点差で勝っている状態での折り返しということについては、敢えて選手達には言わずに(岡村と子川は知っていたようですが)、「リーグ戦や王座で慶応と戦った時の雰囲気を思い出して、もっともっと私たちらしく楽しんで試合をしよう」と言いました。(渋谷選手のデビュー戦について)初めての団体戦で緊張することも多かったと思いますが、高校時代からのチームメンバーである鈴木がよくフォローしてくれていたおかげもあったのでしょう。安心してみていられました。8人がフルで射線に立つのを見るのも何年ぶりか記憶にないくらいですが、渋谷が加入したことによって、チームの雰囲気がまた明るくよいものになったと思います。まだまだポンドも低いままなので点数的にはこれからどんどん成長してくれると期待しています。(今後の課題は)彼女達にはより高い目標を持って本来持っている潜在的な実力をフルで発揮してほしいと思っているので敢えて辛口なことを言うと、点数的には全然ダメです。メンタル面でも強化が必要です。早稲田が今年勝てなかった近畿大や日体大のレベルには全く及んでいませんでした。リーグ戦や王座までまだ時間がありますので、岡村チームとして目標とする点数をきちんと全員で再確認し、各自がそこで何点ださなくてはならないのか、そのためには日々何をすべきなのか、などを改めて考えてほしいと思います。

久保主将
(今日の試合でのご自身の調子は)緊張のせいかフォームも安定しませんでしたし、点数的にも最近ではかなり良くない出来でした。(チームとしてはいかがでしたか)試合に集中し過ぎたのか、緊張していつもより声が出ない場面が目立ちました。基本的に全員が不調だったと思います。(敗因はどのような所だと思われますか)序盤で予想以上に点数を落としてしまい、チーム全体が動揺して攻める姿勢が崩れてしまいました。また、単純に実力でも慶應にはかなりの差をつけられていたと思います。(次の団体戦までの課題は)今回の結果から、今までの練習では到底戦っていけない事は部全体が感じたと思いますし、今後はリスクを背負ってでも部の方針を大幅に変えていく必要があります。そのためにもまずはチームひとりひとりの考えを整理し、次までにはチーム一丸となって勝ちにいけるようにしたいと思います。

金島
(引退してから練習はどれくらいしていましたか)研究が忙しく、合間をぬって練習していたので週1か2が限度でした。早慶戦の前は睡眠時間を削って練習しました(笑)(50m好調だったことについて)好調と言える点数では全く無いんですけど…今年の試合の中では一番悪かったかもしれません。ただ、今の自分の実力は出し切れたと思います。試合前に短期間まとまって練習する時間が作れた事もあり足を引っ張る事にならなくて良かったです。(最後の早慶戦について)一年の頃から早慶戦を見てきた訳ですが、こうも早く最後の早慶戦にまで来てしまった事にビックリでした。まだ全然アーチェリーを初めてから時間が経っていない気がしていたんですが、四年間は短いですね。全然まだまだ練習が足りないと思ったし四年になって練習したくても出来ないことがなにより辛かったです。そんな中臨んだ最後の早慶戦でしたが、勝敗はともかく最後まで諦めず楽しくうち終えることが出来て嬉しかったです。また、現役とうつ最後の団体戦ということもあり寂しさも覚えました。また女子は部員も少ないこともあってか久々に四年を迎え八人で試合に望むことができ、接戦をものにしたことは早慶戦で勝ったという喜び以上に思うものがあったと思います。男子が敗れはしたものの、早慶戦として恥ずかしくない良い試合になったし、それに参加出来たことを誇りに思います。(インドア出場は)勿論出ます。インドアはまだちゃんと練習したことが無いので時間を作って結果を残したいと思います。なによりも後輩へのいい刺激にもなりますし、時間の使い方を学んでくれればなと思います。(目標は)勿論インカレに出て優勝する事です。(後輩に期待することは)女子に関しては推薦生も入りまずまず順調に成長していっているのでこのペースを崩さずに次のリーグ戦、はたまた個人戦で活躍し飛躍することを期待しています。男子に関しては、正直今のままでは厳しいと思います。だけど延びる余地は十二分にあるので諦めずにがんばってほしい。人に言われてやるのではなく自発的に行動して自分で納得のいく結果を残して欲しいです。男女共に言えることですが、どのような結果になるにせよ、「試合が終わった後に後悔しない」そんな選手になって欲しいと期待しています。

山中将弘(スポ4)
(最後の早慶戦でしたが感想は)毎年負けているので今年も厳しい戦いになるのは覚悟してましたが、予想以上の大敗で残念でした。(今日の試合でのご自身の調子はいかがでしたか)あまり良くない中、十分に力は出せたと思います。(団体戦に参加した気持ちは)応援も含め、みんなで試合に出てるという一体感が好きです。(後輩へ向けて一言)来年こそはという強い気持ちを持って頑張って下さい。そして今まで一緒に戦ってきてくれてありがとう。

長谷川貴大(スポ2)
(調子は)来季のためにどんどん調子をあげていきたいです。(山中選手に次ぐ得点について)少しでもチームの力になれて良かったです。(六大対抗から好調ですがチーム内でのご自身の役割は)もうすぐ3年生になるので自覚をもっていきたいです支えていきたいと思います。(今後の課題は)緊張しすぎないで、自分のプレーができればいいと思っています。(次の目標は)今シーズンはもう終わりなので来シーズンのリーグ戦でチームの力になれるよう頑張りたいです。

岡村
(慶大に勝ったことについて)1年の頃から負け続きだったので何よりも嬉しい気持ちが強いです。メンバー全員、本来の力を発揮できたとは言えない点数でしたが今は何よりもこの勝利をみんなで喜びたいです。(接戦だったことについては)厳しいですが、今のメンバーならもっと差をつけられたはずだと感じています。自分も含め出だしからどんどん攻めていくような試合展開が出来るように練習を積んで行こうと考えています。(澁谷選手のデビュー戦でアドバイスは)リーダー失格かもしれませんが、試合前の練習中に『点数を出さなきゃ!とかは考えなくていいょ』としか言っていません。点数に縛られて射つよりみんなで楽しく盛り上がりながら射つ方が私達らしいと思っているので。澁谷は今回チームを本当に盛り上げてくれて…今後が楽しみな選手です。(ご自身の結果について)今回の自分の結果を評価したら100点中30点です。出だしにコケたのは何よりも自分のメンタルの弱さでした。最後まで射線に残って部員に心配かけたりと本当に情けなかったので今後は射を磨くと共に精神面も強くしたいです。(今後のチームの目標、課題等は)選手の上位4名の総得点が2500を切らないようにするのがリーグ戦までの課題です。あとはまだ一度も達成していない総得点2600を目指して精進したいと思います。

川上茉莉恵(スポ4)
(最後の早慶戦で勝ったことについて)嬉しいです。でも今のチームなら勝てるとも思っていました。今までに3回の早慶戦を経験して感じていたのは、慶応の勢いのすごさでした。絶対に負けないという自信が伝わってくるように感じました。しかし今年に入ってから、リーグ戦、王座、六大学定期戦での慶応との試合に勝つことで、チームとして自信を持って今回の早慶戦に臨むことができました。最後の早慶戦に勝てたことに、メンバーみんなにありがとうと言いたいです。(後輩にアドバイスする場面も見られましたが、どのようなことを言いましたか)早慶戦という独特の緊張感のなかで選手が楽しんで試合に臨めるように声をかけたりしていました。大したことは言っていません。技術的なことはコーチが指導して下さるので、私は一見くだらないと思われそうな話をしたりしています。こうした他愛もない会話が今の早稲田の雰囲気をつくりだす大切な要素になっていると思います。(インドアの出場は)今のところ未定です。(後輩に期待したいこと)私がアーチェリー部に入って以来、今のチームは技術的にもチームのまとまりも一番いい状態にあると思います。後輩たちにはどのようなチームを築いていきたいのかのイメージをしっかりもって、王座優勝を目指して技術面のさらなる強化、そしてチームの絆を深めていってほしいと思います。

田多里絵子(スポ2)
(チーム3番目の得点について)私は、自分の今出せる力を精一杯だそうと思っていたなかで、チームに貢献できたことは嬉しかったです。しかし、もっと点数を出したかったです。(調子は)万全な体調でのぞむことができませんでした。前日の練習ではあまり当たってなくて不安なところがありました。しかし、守屋コーチや仲間が励ましてくれたおかげもあり、緊張も徐々にとれていき50の後半から点数も安定していきました。(早慶戦勝ったことについて)はじめは実感がなくてびっくりしました。それというのも雰囲気などで負けているのかと思っていました。だからこれからは雰囲気づくりを大切にしてチーム戦のときやリーグ戦の時は仲間のことを考えながらも自分に余裕をもってプレーしていきたいです。また、私が入学してからはじめて女子が8人揃って1から4年生で試合をすることができ、そして慶應に勝利することができとても嬉しかったです。(次の目標は)この早慶戦で自分にとってさまざまな課題が見つかったので、1つ1つ課題をクリアしていきたいです。そして、もっと上の点数で安定してチームに貢献したいです。

池内麻実(スポ1)
(今日のご自身の調子は)11月初めにあった新人戦で、練習不足により予想以上に低い点数を射ってしまったので、今日の意気込みは相当なものでした。ですが点数を出したいと思うあまり、かなり緊張し、攻めのアーチェリーができませんでした。なかなか感覚が合わず、やっと自分の調子が戻ってきたのは前半の50m全12エンド中の10エンド目です。試合内容としては悔しいの一言です。(初めての早慶戦はいかがでしたか)チームで声をかけ合ってとても良い雰囲気で、楽しんで勝つことができたので良かったです。もちろん、個人的にもチーム的にも課題が多く残る試合でしたが、わたしが50mの不調から切り替えられたのはこのチームの雰囲気のおかげです。本当に楽しい試合でした。(全日本選手権から取り組んでいたことなどはありますか)先ほども言ったように、全日本選手権で目標を達成した安心感からか、練習量が減ってしまっていました。最大の反省点です。(室内インカレに向けて一言)これを機に気持ちを切り替えて、一から鍛え直すつもりです。なので室内インカレでは優勝を狙います。

鈴木優香(スポ1)
(今日の試合での調子は)私の設定していた目標点は出すことができて良かったです。でも改善点もでてきたのでまだ点数はのばせると思いました。(チーム内トップの成績でしたが)たまたまとしか思っていません。普段は私より点数を出す選手がいるので気を抜かず次からも頑張りたいです。(初めての早慶戦はいかがでしたか)朝起きた時からとても緊張していましたが、始まってみると早稲田の特徴である「楽しんでアーチェリーをする」ということができ、慶應相手だと特に燃えている自分もいて、得るものが色々とありました。(前回の六大学定期戦ではスランプというお話しでしたが、もう完全に調子は戻られましたか)点数が戻ってきたのは本当にここ最近のことなのでまだ完全に調子が戻ったとはいいきれませんが、一番悪かった時に比べると確実に良くなってはいます。(室内インカレに向けて一言)高校の頃はインドアで全く点数が出せず、インドアに対して苦手意識があるのでまずそれを払拭したいです。