庭球部

2014.08.31

全日本学生選手権 8月25日 岐阜メモリアルセンター

古田・今井組がワセダ対決を制して優勝

 勝った者が学生王者の称号を得る全日本学生選手権(インカレ)もいよいよクライマックスを迎えた。男子シングルスで決勝に挑んだのはラストイヤーとなる岡村一成(スポ4=岡山操山)。前回大会のベスト8から大躍進の決勝進出だったが慶大の主力・近藤大基に敗れ惜しくも準優勝に終わった。男子ダブルス決勝は古田陸人(スポ4=愛知・名古屋)・今井慎太郎(スポ3=神奈川・湘南工大付)組と岡村・梶修登(政経3=東京・早実)組の同士打ちとなったが、昨年からペアを組み経験で勝る古田・今井組に軍配が上がった。

優勝にあと一歩及ばなかった岡村

 卒業後はプロになることを決めている岡村にとっては絶対に手にしたいインカレのタイトル。しかし、同じくプロを目指す慶大の近藤が立ちはだかった。岡村は序盤から相手の力強いサーブとフォアハンドとに押され、ここまで続けてきた思い切りの良いテニスができない。2-2から4ゲームを奪われ第1セットを落としてしまった。巻き返しを図った第2セットだったが、2-4とここでもリードを許す展開。しかし、これが最後のインカレとなる岡村はこのままでは終わらなかった。強気のスマッシュなどで第7ゲームをキープすると、続くゲームをラブゲームでブレーク。ここまでミスの多かったサーブも決まり出し、5-4と逆転に成功した。このままの勢いで第2セットを取りたい岡村だったが、反撃もここまで。最後の力を振り絞った近藤にイーブンまで持ち込まれ、タイブレークでは3-7で敗北。悲願のタイトル獲得とはならなかった。

 シングルスで準優勝となった岡村と今季急成長を遂げている梶修の関東学生トーナメント優勝ペア。そして、昨季からペアを組み、全日本学生室内選手権での優勝経験がある古田・今井組。男子ダブルス決勝は互いに実績のあるペア同士の対決であった。古田・今井組は、岡村がラリーを展開し梶修がネット前でボレーを決めるという岡村・梶修組の得意なかたちに翻弄(ほんろう)され、0―6で第1セットを終える。しかし「第2セットの出だしの元気が足りなかった」(岡村)と相手が静かになったところを見逃さない。古田のスピードのあるサーブと今井の強力なフォアハンドで圧倒し第2セットを奪うと、スーパータイブレークでも二人の勢いは衰えなかった。1ポイントごとに雄たけびを上げる攻撃で岡村・梶修組を退け優勝。その瞬間、今井は全てを出し切ったかのようにコートに倒れ込んだ。

逆転優勝の古田(左)・今井組

 男子ダブルスの試合後、会場をあとにする梶修が「来季は優勝する!」と叫ぶと「やるぞ、修登!」と今井がそれに言葉を返した。悔しさを味わった3年生と優勝を果たした3年生が共に切磋琢磨(せっさたくま)し高め合っていく早大庭球部男子部。まだまだ常勝ワセダの系譜が途切れることはなさそうだ。

(記事 石丸諒、写真 井上雄太)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽男子シングルス

決勝
●岡村一成(2-6、6-7(3))近藤大基(慶大)

▽男子ダブルス

決勝
○古田陸人・今井慎太郎(0-6、6-1、10-6)岡村一成・梶修登

男子ダブルス優勝の古田・今井(左)組

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コメント

岡村一成(スポ4=岡山操山)

――単複で準優勝されたいまの気持ちを教えてください

どちらも優勝を目指していたので、いまはショックしかありません。誇るべき結果ではあるんですけれど、最後の最後で負けてしまったので。

――シングルスの試合を振り返っていかがですか

終始相手の気迫に押されてしまい、自分の全部を出し切れずに終わってしまいました。

――近藤選手(大基、慶大)とは何度も対戦されていますが、どのような対策を考えていましたか

いろいろ(対策を)立てていたんですけれど、向こうも練習でそれを改善していて、逆にこっちが作戦にこだわりすぎてしまいました。それが裏目に出たのが敗因の一つですね。

――全日本学生選手権(インカレ)を終え、今後につながる収穫はありましたか

単複ともに、決勝までの試合では、自分が思い切りを出せば、良いテニスができるし、結果もついてくるというのが分かった大会でした。決勝ではそれを出し切れずに負けてしまったので、そこがはっきりと分かりました。悪い点は改善して、良いところは次に生かしていきたいです。

――ダブルスの試合を振り返っていかがですか

ファーストセットをいいかたちで取った後の、セカンドセットの出だしに元気が足りませんでした。油断だったのか、硬くなったのかは分からないんですけれど、二人とも静かになってしまいました。スーパータイブレークになったらどっちが勝つか分からないので、やはりセカンドセットが良くなかったと思いますね。

――古田(陸人、スポ4=愛知・名古屋)・今井(慎太郎、スポ3=神奈川・湘南工大付)組とは関東学生トーナメント(春関)でも対戦しています。そのときは勝利していますが、何か意識はしていましたか

強いペアなので前回のことは気にしないで、チャレンジャー精神でぶつかりました。経験のあるペアということで作戦をしっかり持って臨んだはずなのに、セカンドセットで結局やられてしまいました。向こうが一枚上手でしたね。

――最後に、関東大学リーグ(リーグ戦)への意気込みをお願いします

インカレは残念な結果でしたが、状態は悪くありません。ワセダの勝利に貢献できるように頑張ります。

古田陸人(スポ4=愛知・名古屋)

――ダブルスで優勝となりました。率直な感想は

2年ぶりの優勝でしたが、素直にうれしいです。

――2年前と比べてどのような違いがありますか

2年生のときは先輩に引っ張っていただく立場で、今回は後輩を引っ張る立場でした。1セット目を落としたときに自分が作戦を今井に伝えたら「それで行きましょう」とのことだったので、それがうまくかみ合いました。

――逆転での勝利でしたね

気合を入れて出だしに集中して臨んだんですけれど、相手も良くてこちらは何もすることができませんでした。そこで何か変えなければと思い、リターンを決め打ちすることだったり、サーブのときはチェンジとフェイクを入れることだったり、単純なことをしたらポイントを取れるようになりました。

――今井選手とのダブルスでは、2つ目の全国のタイトルになります

(今井とは)合っていると思います。今井自体がガツガツいくタイプなので、自分としてはそんなに引っ張っている感じはありません。自分が盛り上がると向こうも盛り上がるので、結構楽ですね。

――対戦した岡村(一成、スポ4=岡山操山)・梶(修登、政経3=東京・早実)組の印象はいかがですか

春関でも負けていて、本番に強いという印象です。

――次の団体戦への意気込みを一言お願いします

2年前の王座(全日本大学対抗王座決定試合)決勝で(自分)は負けているので、そういうことがないように頑張ります。

今井慎太郎(スポ3=神奈川・湘南工大付)

――ダブルス優勝おめでとうございます!いまの率直なお気持ちは

シングルスで悔しい思いをしてしまって、やっぱり無冠で帰りたくないと思っていました。最初から気合を入れて勝ちにこだわったので、それが勝利につながってうれしいです。インカレが終わって冷静に考えてみると、シングルスは本当に悔しかったなという思いもありつつ、ダブルスは優勝できて良かったなという両面があります。

――最後のポイントが入った瞬間にはコートに倒れこんでいましたが、力を出し切ったというような感じでしょうか

第1セットが0-6でしたし、いろいろと考えて出し切ってという感じでした。古田さんも最後のインカレだったので、優勝させてあげたかったという気持ちもありましたし、勝ちに執着していた分、終わった瞬間は倒れこんでしまいました。あのときは素直にうれしかったなと思います。

――いまお話にもあったように、古田選手は最後のインカレでした。優勝というのは最高の結果になったのでは

彼も大変だった部分がありますし、僕が引っ張っていかないといけないなと思っていました。彼自身も優勝を目指してすごく頑張ってくれたので、本当に感謝の気持ちがあります。

――試合について伺います。第1セットは0-6で取られてしまいました。出だしがうまくいかなかった理由は

相手のペースにそのまま乗ってしまって、こちらが何をしても全てうまく返されてしまったので、本当に何もできずに第1セットが終わってしまいました。トイレットブレークを取って自分たちは何ができていないのかということを考え直して、戦い方を変えていきました。すると今度は自分たちのペースにはまっていいったので、そこでうまく良い方向に考えられたことがきょうの勝因ではないかなと思います。

――試合後には梶修選手とお互いに「(らいねん)やるぞ」というような声を掛けていましたが

あれは僕に言っていたのかは分からないですけど、一人で騒いでいたので(笑)。「やるぞ」と僕も言い返しました。まあそうやって言い合える同期がいるというのはすごく頼もしいですし、彼は昨年とは比べ物にならないくらいレベルアップしていて、来季は自分たちの代になりますけど、栗林(聡真、スポ3=大阪・清風)も頑張っていますし、最上級生になってもワセダを引っ張っていけるように頑張っていきたいなと思いました。

――リーグ戦、王座と団体戦が始まります。意気込みをお願いします

これで個人戦は終わって、あとは団体戦です。選手もそうですが、応援の人たちにサポートしてもらう場面も多いと思うので、チーム一丸となって、ワセダという名を背負った代表として頑張りたいと思います。

梶修登(政経3=東京・早実)

――ダブルスの試合を振り返っていかがですか

勝ちたいと思っていたし、今大会は優勝しにきていたので、いま終わって悔しい気持ちしかありません。

――第1セットは積極的な攻めで、スコアも6-0でした

岡村さんが強いストロークを打って、僕がポーチに出るという一番良い、練習してきたかたちをやり続けられたことが良かったです。

――第2セットを振り返っていかがですか

まだ少し、第2セットに関しては整理しきれていません。向こうが先に動くというふうにやり方を変えてきて、それを受けてしまったというのがあります。向こうよりも先にという姿勢が足りませんでした。

――岡村選手とのコンビネーションについてはどのように考えていますか

岡村さんには「お前は動いて、どんなボールにも手出すくらいが良い」と言われていて、僕もそのことを信じて前に出て、取れるところは全部飛びついてやるようにしています。その結果としていろいろな攻撃パターンをつくってきていて、それが試合でできたのは良かったと思います。

――昨季まではインカレ決勝というとまだ遠い印象があったのですが、1年間でここまで成長したのはどのような要因があると考えていますか

正確に言うと、1年ではなく半年だと思っています。3月に監督(土橋登志久、平元教卒=福岡・柳川)が新しく取り入れたボレーの練習があるのですが、それに真剣に取り組み続けたら自分のボレーが変わっていきました。たまたまそのころに岡村さんと組ませていただくことになって、そこからですね。春関のときはまだ、岡村さんに助けてもらってばかりでしたが、徐々に自分の技術や勝負強さがレベルアップしてきたのでインカレでも決勝の舞台に立てたのだと思います。

――リーグ戦の出場機会もあると思いますが

団体戦は試合自体の勝ち負けもそうですし、隣でやっている試合の勝ち負けにも左右するので、本当に1セットも落とさず、なおかつ雰囲気をつくれるダブルスをしたいです。

――緊張などはありませんか

そうですね。昨年は審判をやっていました(笑)。緊張はもちろんありますが、他大との練習試合なども本番と思ってここまでやってきたので、自分の力を出し切る準備はできています。