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漕艇部

2014.08.20

第41回全日本大学選手権 8月21~24日 埼玉・戸田ボートコース

インカレ展望

 「いまはインカレ(全日本大学選手権)しか見ていない」(青松載剛主将、スポ4=京都・東舞鶴)。いざ幕を開けようとしている夏の陣・インカレ。並んで最大目標と掲げてきた春の陣・早慶レガッタでは苦汁をなめさせられる結果に終わった。今大会は多くの1年生を加え、いままで以上に総力で挑む大会となる。さらに早慶レガッタ後には内田大介新監督(昭54教卒=長野・岡谷南)を迎え、チームを大きく改造してきた。奪還を狙う男子部、女王の座の死守が求められる女子部。それぞれの目標に向け全力で漕ぎ進めたその時、エンジのブレードが戸田の水面上に輝きを放つことだろう。

(記事 細矢大帆)

★男子部

 男子部の花形種目といえば、やはりエイトにほかならない。今季は早慶レガッタのクルーを大きく変更し、ルーキーを3人加えた非常にフレッシュなメンバーで臨む。先日行われた相模湖合宿では技術面も漕ぎの切れ味も徹底的に追求した。「細かいところがまだ雑」と青松主将は語るものの、艇のスピードは決して悪くない。さらに今季のクルーの強みは後半のタイムの落ち幅が非常に小さいこと。新たな武器を手に入れた新生早大エイトが、悲願の優勝に向けまい進する。マークすべきは絶対王者・日大に加え、昨年のインカレ2位かつ全日本軽量級選手権を制した一橋大か。また中大、明大といった強豪校、好調を維持する仙台大もあなどれない。

インカレ直前にも追い込んだ練習をする男子エイト

 他のクルーにも注目が集まる。昨季8年ぶりにインカレを制した舵手付きペアは、引き続き優勝候補筆頭だ。昨年同種目王者に輝いた田﨑佑磨(スポ4=茨城・潮来)に実力に定評のある角南友基(スポ3=岡山・関西)を加えた当クルーは、連覇に向け死角はないといえよう。コックス藤川和暉(法2=東京・早稲田)の正確な仕掛けもカギを握る。また早慶レガッタ時の対校メンバーを2人擁する男子舵手なしフォア、対校経験のある4年生で組んだ舵手なしペアには期待がかかる。さらに高校国体優勝を果たしたルーキー3人を乗せ挑む舵手なしクォドルプルからも目が離せない。一致団結し全員で挑む最大目標・インカレ。「本当に金メダルが欲しい」(青松主将)。今季こそピンク色にそびえ立つ牙城を崩し、聖地に早大旋風を巻き起こす。

(記事、写真 細矢大帆)

★女子部

 大学1位の座をかけて、全国の精鋭たちが集うインカレ。女子部からは4クルー、総勢10名の選手が出場する。出場選手は、昨年度女子舵手付きクォドルプル2連覇に尽力した榊原春奈(スポ3=愛知・旭丘)をはじめ、国体優勝経験を持つ期待の新星たち、そして女子主将としてチームをけん引してきた辛島瑞加(スポ4=東京・富士見)などだ。「後輩のフレッシュさと4年生の思いがかけ合わさっている」と辛島女子主将が語るように、学年の垣根を越える固い絆で結ばれたクルー構成となった。

辛島女子主将も出場する女子舵手なしペア

 女子部は総合優勝6連覇という堅実な目標を掲げた。そのためには、各クルーが着実にメダルを勝ち取ることが必須となる。中でもカギを握るのが日体大や明大、法大といった好敵手がそろう女子舵手付きクォドルプルだ。ハイレベルなレース展開が予測されるが、3連覇の期待がかかる今大会。辛島女子主将は「クォド優勝は何としてでも獲りたい」と意気込む。

 インカレ直前に相模湖合宿を行い、厳しい練習に耐え抜いた選手たち。タイムや艇の進みにもキレが加わり、何より「チームとしての一体感が向上した」(辛島女子主将)という。個々の実力に加え、チーム力も加わった最強集団ワセ女。インカレ6連覇に死角はない。

(記事 三佐川唯、写真 細矢大帆)

◆早大各クルー出漕メンバー

▽男子部

【エイト】

C:中村拓(法3=東京・早大学院)

S:長田敦(スポ3=石川・小松明峰)

7:青松載剛(スポ4=京都・東舞鶴)

6:石田良知(スポ1=滋賀・彦根東)

5:是澤祐輔(スポ2=愛媛・宇和島東)

4:竹内友哉(スポ2=愛媛・今治西)

3:正垣克敏(スポ4=熊本学園大付)

2:内田達大(スポ1=山梨・吉田)

B:石橋広陸(スポ1=愛知・豊田北)

【舵手付きペア】

C:藤川和暉(法2=東京・早稲田)

S:田﨑佑磨(スポ4=茨城・潮来)

B:角南友基(スポ3=岡山・関西)

【舵手なしペア】

S:鈴木朋也(スポ4=東京・早大学院)

B:江原大二朗(商4=埼玉・早大本庄)

【舵手付きフォア】

C:佐藤修平(文1=秋田)

S:寺田圭希(人2=滋賀・膳所)

3:小坂紀夫(商4=東京・本郷)

2:武田直己(基理3=東京・青山学院)

B:石阪友貴(政経2=東京・早実)

【舵手なしフォア】

S:木金孝仁(社2=東京・早実)

3:小林大河(国教4=東京・早実)

2:藤井英貴(スポ3=東京・本郷)

B:和田優希(教3=滋賀・膳所)

【舵手なしクォドルプル】

S:東駿佑(政経1=東京・早大学院)

3:得居亮太(法1=東京・早大学院)

2:杉田陸弥(人2=栃木)

B:有田雄太郎(法1=東京・早大学院)

【シングルスカル】

富田剣志(スポ1=愛媛・今治西)

▽女子部

【舵手付きクォドルプル】

S:土屋愛(スポ3=新潟・阿賀黎明)

3:榊原春奈(スポ3=愛知・旭ヶ丘)

2:佐藤紫生乃(スポ2=宮城・塩釜)

B:谷川早紀(スポ4=愛媛・今治西)

【シングルスカル】

木下美奈(スポ1=山梨・富士河口湖)

【ダブルスカル】

S:木野田沙帆子(スポ1=青森)

B:望月みづほ(スポ4=埼玉・大宮)

【舵手なしペア】

S:土井鈴奈(教2=埼玉・浦和一女)

B:辛島瑞加(スポ4=東京・富士見)

コメント

青松載剛主将(スポ4=京都・東舞鶴)

——ついにインカレ間近となりました。ご自身の調子は

(8月4~14日にかけて行われた)相模湖合宿に入ってからすごく良くなりました。クルー自体も良くなっていて、自分の調子も少しずついい状態になっているかなと。ただまだ合宿の疲れはあるので(笑)、そこを調整していくことができれば、落とし込んでいければ順調にインカレ(全日本大学選手権)を迎えられるのではないかなと思います。

——クルー全体の調子はどのような状態ですか

少しずつスピードは出るようになっていますね。ただやっぱり細かいところがまだ雑なので、疲労も抜けてきたところでその点を取り組むことができれば、より仕上がっていくかなと思います。

——相模湖合宿の成果は

相模湖合宿に入ってからだいぶ安定して漕げるようになりました。(ラップごとの)タイムの落ち幅もそうですし、漕ぎ味もそうです。戸田にいたころよりもだいぶ安定してきたかなと思います。

——現在再び戸田に戻ってきてからはいかがですか

やはり相模湖に比べて狭いですね(笑)。環境が変わったことによってやはりきのうの練習はあまり調子が良くはありませんでした。でもけさの練習では少しずつ取り戻してきているので、ここからまた戸田に慣れて調整していくのがすごく大事になってきますね。

——例年と比べ、エイトはフレッシュなメンバー編成となりました

そうですね。2年生はきょねんから対校として漕いでいるメンバーなのであまり変わりはありませんが、1年生はスイープに慣れるという段階からつくっていかなければならなかったので、まだ粗い部分はあります。いままで対校の選手の漕ぎは安定していて(漕ぎの)うまい選手が乗ることが多かったのですが、今回は1年生がいきなり乗ることになってイメージの共有は難しいですね。どんなふうに言ったらいいんだろうとか、考えることはありましたね。

——早慶レガッタのメンバーが半分抜けた結果となりましたが、その理由等は何かありますか

一番速いメンバー編成を監督コーチ陣が行った結果というだけですね。

——内田大介監督(昭54教卒=長野・岡谷南)のご指導でいままでと違う点などがあれば教えてください

正直なところいままでは、うまくなりたければ自分からやれという感じでした。そのスタンス自体はいまも変わりありませんが、監督コーチ陣から技術面について指導される機会は増えました。特に監督ですね。親身に取り組んでくださっています。

——男子部の他クルーの調子は青松主将から見ていかがですか

全体的にだいぶまとまりつつはあると思いますね。

——男子部の中で特に期待したい、または注目してほしいクルーはありますか

やはりエイトですね(笑)。ただやはり一番優勝に近いのは舵手付きペアかなと。やはり田﨑(佑磨、スポ4=茨城・潮来)は漕ぎがうまいし、角南(友基、スポ3=岡山・関西)もついてくるので、かなりまとまってきていて調子も良さそうに見えますね。田﨑はきょねん優勝しているというのもあって、ことしはより確実なものになってくるのではないかなと思いますね。やってみないと分かりませんけどね。

——男子部全体の目標というのは

(トップ選手のそろう)対校エイトインカレ優勝というのが一番高い目標となっています。でもほかのクルーもそれぞれ目標があって、優勝であったりメダルであったり、それはクルーごとに異なってくるのかなと思います。部としてはインカレの対校エイト優勝ということはずっと言い続けてきましたね。

——ライバルとなる大学は

日大はもちろんです。あとはきょねん2位の一橋大とかぐらいですかね。仙台大も調子いいと聞いたことがあるのでマークしておきたいですね。でもやはり日大、一橋大あたりになってくると思います。

——前回の取材の際に「インカレは最大目標」とおっしゃっていましたが、それは最後まで変わりありませんか

全く変わりないです。この先全日本選手権もありますが、いまはもうインカレしか見ていないです。

——インカレに向けて意気込みを

いままで1年生からずっと対校エイトに乗っていますが、全日本級の大会で一番いい結果って自分は銅メダルなんですね。その中で同期のスポーツ推薦組の田﨑と正垣(克敏、スポ4=熊本学園大付)は金メダルをきょねん取っていると。その事実がすごく悔しいのですが、それだけでなくやはりきょねんの銅メダルはすごく悔しくて。いままでの思いをことしはぶつけていって、本当に金メダルが欲しいです。

辛島瑞加女子主将(スポ4=東京・富士見)

——インカレ1週間前となりましたが、ご自身の調子はいかがですか

そうですね、合宿に行ってわたしのクルーはガラッと変わって技術的なものだったり、艇の進みにもキレがでてきて合宿に行って本当に良かったです。

——合宿のお話が出ましたが、合宿内容や成果について詳しくお願いします

女子全体としては、普段一人暮らしなのですが、みんなでお風呂を入ったりご飯食べたり、いつもは話すことが少ない後輩と話したりしたことを通してチームとしての一体感が出たかなと思っています。練習メニューもすごく量が多いものだったのですが、他の人を見て「お互い頑張っているな」というように刺激し合って、高め合っていました。本当に全てのクルーがレベルアップしたように感じています。

——クルーの調子はいかがですか

そうですね、どのクルーもタイムもそうですし、漕ぎがいい方向に変わったと思います。

——ペアの土井鈴奈選手(教2=埼玉・浦和一女)の調子はいかがですか

後輩と小艇で出るのは初めてなんですけど、先輩後輩関係なく意見を言ってくれます。当初よりもだいぶ言ってくれるようになったので、すごく信頼関係が築けたと思っています。

——女子部の目標は

まず一番にクォドが連覇しにいくのが絶対で、あと、それぞれの大学で何を対校にするかが違うので、全種目優勝というのは難しいのですが、絶対に総合優勝したいので、メダルを獲ってそれぞれが得点を稼ぎ、総合優勝につなげるというのが目標です。

——女子部全体の調子はいかがですか

すごく上向きです。試合前1週間を切ったので、あとは試合をどれだけ想像してできるかと各クルー練習に励んでいます。

——学年をまたいだクルー構成の印象を受けましたが

まず最初にクォドをメインに考えて、シングルスカルの選考をして、上から4人取っていった結果、ちょうどそうなった感じです。ペアはやりたいといった人が主に入ったんですけど、うまく4年生が分かれてはいるかたちになりました。やはり4年生は最後の年なので懸ける思いが違いますし、どのクルーにも4年生が乗っていてほしいという考えがありました。1年生だとか後輩のフレッシュさと私たち4年生の想いというのが掛け合わさってすごくいいクルー構成になったと思っています。

——ライバルとなる大学は

ペアは、いつも女子のなかではメイン種目では無いイメージがありますが、ことしはどの大学も力を入れているなという印象を受けます。どの大学も4年生が乗っていますし。その中では、きょねん優勝された明大や、長年乗っている選手がいる法大や東京経済大ですかね。戸田(漕艇場で練習している大学)でいうとその三つになると思います。クォドもどの大学も力を入れてきているので厳しい戦いになると思いますが、日体大などが良いライバルになると思います。周りからの包囲網といいますか、どの大学も勝ちを獲りにきていますね。

——最後にインカレの意気込みをお願いします

まず目標としていたクォド優勝と女子の総合優勝というのは何としてでも絶対に獲りにいきたいと思います。個人的なものだと、ペアは2人で「絶対優勝しよう」と言ってきているのでその目標をぶらさずにいきたいなと思っています。