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軟式庭球部

2014.08.10

第68回全日本大学対抗選手権 8月6、7日 熊本県民総合運動公園

3連覇ならず、激戦の末に惜敗

 これが全日本大学対抗選手権(インカレ)の怖さだった。二回戦、三回戦を良い形で勝ち上がってきた早大。3連覇も懸かる中、全員が心を一つにして優勝を目指し、そして信じて臨んだインカレ。まるで思いをボールに乗せるかのような強気の攻めで、準々決勝の関大、準決勝の青学大を難なく撃破する。迎えた決勝、試合中盤まで日体大をリードし相手をじりじりと追い詰めながらも要所で決めきれない歯がゆい展開が続く。勝負の行方はファイナルゲームまでもつれたが、最後に早大がミス。3連覇を達成することはできなかった。

 大会2日目。準々決勝の関大戦を危なげなく勝ち進んだ早大は、準決勝で青学大と対戦。1番手の加瀬祐佳(スポ3=東京・文大杉並)・脇田愛(社4=岡山・就実)組がリズム良く攻め、一勝を上げる。序盤こそ相手の速いボールに苦戦する場面が目立ったが、加瀬が本来のテンポ良くコーナーを突くストロークを取り戻し始めると、脇田も最上級生としての意地を見せつけた。2番手として登場するのは、小林奈央(スポ3=香川・尽誠学園)・大槻麗女子主将(スポ4=広島翔洋)組だ。チーム内でも抜きん出た実力を持つ小林がコート深くに鋭いクロスボールを打ち込み、相手後衛の返球が甘くなった所を大槻が仕留めていく。ストレートで相手を下すと、3番手には杉脇麻侑子(スポ1=東京・文大杉並)・佐々木聖花(スポ1=東京・文大杉並)組が登場。相手の強烈なフォアに対して、杉脇が後衛同士で粘った方が勝つと言わんばかりに辛抱強くラリーを展開する。佐々木のサービスエースなどもあり、ストレート勝ちで決勝進出を決めた。

小林は来年の早大を担うエース

 決勝の相手は、関東学生リーグ戦(リーグ戦)、全日本大学王座決定戦(王座)の決勝と同じく日体大。まさに早大の宿敵であり、両校意地と意地のぶつかり合いとなった。序盤から勢いを付けたい早大だったが、1番手の加瀬・脇田組がボレーミス、レシーブミスから受け身に回ってしまう。2ゲーム目こそ何回も続いたジュースを取ったが、日体大のリズムの良い配球を前に最後まで突破口を開けず黒星を喫する。2番手の小林・大槻組は貫禄のストレート勝ち、3番手の杉脇・佐々木組も日体大の大将を前に1ゲームを先取。しかし、2ゲーム目以降は相手の巧みな試合展開に苦戦する。なんとかファイナルまで持ち込んだが、万事休す。早大にとって手痛い敗戦となった。二次戦(※)では、小林の緩急を付けたストロークに大槻がスマッシュをコートへ叩き込み、小林・大槻組が4-2で勝利を収めた。

コートを駆け巡りチームを盛り上げた大槻女子主将

 最終戦となる三次戦は王将同士の決戦。「全部出し切ろう」と仲間が鼓舞する中、小林・大槻組が勢いよくコートへ飛び出す。小林が左右にボールを散らすと、大槻は手前に落ちるボールを確実に拾っていく。小林がアプローチショットから前に攻め上がる戦略が功を奏し3-2とリードしたが、次のゲームを取られファイナルに持ち込まれる。小林がスライスを織り交ぜ奮闘するも、全くミスのない日体大を前に少しずつ歯車が狂い始めた早大。試合終盤、ここ一本を取りきる強さを失った早大に対して要所でのポイントをきっちりと稼いだ日体大に軍配が上がった。コートに崩れ落ちた女王の赤いユニフォームが涙に濡れた。

 「悔しいという一言しかないです」と涙ながらに話した大槻。リーグ戦で2位に終わった時も、王座で圧巻の4連覇を達成した時も、とにかくインカレで勝ちたいという気持ちを持ち続けていただけに敗戦のショックは計り知れない。優勝への道を突き進む中で、勝利が見えてきたことから来る焦りやプレッシャーがその行く手を阻んだ。それでも、「最高の仲間がいるこのチームでテニスが出来て幸せだった」(大槻)と、これまで共に歩んできたチームメートに感謝した。この1年間主将としてチームを鼓舞し続けた姿は、1年生ながらレギュラーとして戦った杉脇・佐々木組をはじめとする後輩たちの目に焼き付いただろう。この大会が幕を閉じると、新女王となった日体大へリベンジを期すべく新チームが始動する。3年生以下の選手たちはこの結果をどう捉え、どう気持ちを新たにスタートを切るのか。また来年、必ずや強い早大が戻ってくるに違いない。

(記事 和泉智也、写真 和泉智也、菅麻衣子)

※3ペア出場の殲滅(せんめつ)戦形式で、第3試合までが一次戦、第4試合は二次戦、第5試合を三次戦と呼ぶ。

団体2位という成績を残した女子部

結果

▽準々決勝
早大○ 3-1 関大
一次戦
加瀬・脇田● 3-4 佐々木・各務
小林・大槻○ 4-0 今井・岡田
杉脇・佐々木○ 4-3 佐々木・田中
二次戦
小林・大槻○ 4-0 佐々木・各務

▽準決勝

早大○ 3-0 青学大
一次戦
加瀬・脇田○ 4-1 森・山崎
小林・大槻○ 4-0 高橋・坂下
杉脇・佐々木○ 4-0 保坂・和田

▽決勝

早大○ 2-3 日体大
一次戦
加瀬・脇田● 1-4 植田・佐藤
小林・大槻○ 4-0 中野・高橋
杉脇・佐々木● 3-4 奥村・黒木
二次戦
小林・大槻○ 4-2 植田・佐藤
三次戦
小林・大槻● 3-4 奥村・黒木

コメント

大槻麗女子主将(スポ4=広島翔洋)

――率直な気持ちは

悔しいという一言です。

――一緒に戦ってきた4年生へ

辛い時もいつも一緒にいてくれて、最後絶対勝ちたかったのですが、自分の力不足で優勝することが出来ず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

――後輩へのメッセージ

連覇は途絶えてしまいましたが、来年は優勝目指して頑張って欲しいです。

――主将としてチームを率いたこの1年を振り返って

本当に全員が最高の仲間なので、このチームで戦うことが出来て良かったです。