競走部

2014.04.13

第236回日本体育大学長距離競技会 4月12日 神奈川・日体大健志台陸上競技場

歩みを止めない中距離ブロック

 いよいよ、トラックシーズンが本格化する。東京六大学対抗大会から約一週後のきょう、日本体育大学長距離競技会が行われ、冬季練習を経てさらに大きく成長した選手たちがおのおのの力を確認すべく1500メートル、800メートルに出場。800メートルに出場した田中言(スポ3=東京・早実)が自己記録を更新するなど関東学生対校選手権(関カレ)に向けて弾みをつけた。

この日は2種目に出場した池山

 1500メートルの15組目に登場したのは池山謙太(スポ3=新潟・長岡大手)。最近続いていたラストで失速するレース展開を払拭(ふっしょく)すべく、スタート直後から飛び出す選手がいる中、「1000メートルまでは余裕を持って」(池山)と集団の後方から冷静にレースを進める。すると、池山はプラン通りに1000メートル過ぎから追撃開始。失速してきた選手を一人一人抜かしていく。しかし、目標タイムには届かず納得できるレースにはならなかった。「きょうは調子が良くなかったが、関カレに向けてしっかり合わせていきたい」と池山。今後の試合に向けて、静かに闘志を燃やしている。

 田中、出口翔(スポ3=東京・開成)、伊澤賢人(スポ3=栃木)がそろって出走した800メートルの15組。「タイムも意識しつつ勝てたらなと思って臨んだ」という田中が、1分50秒29で自己記録を樹立した。レース序盤、出口が積極性を見せるなか、後方に身を潜めていた田中。しかし、残り300メートル地点から猛烈なスパートを効かせ先頭との差を瞬く間につめると、ホームストレートでさらにギアを入れ替えフィニッシュラインへ。「1分50秒を切らないと次のステップにはいけません」(田中)と決して満足していないが、力のこもった走りを見せた。その田中にスパート勝負で敗れた伊澤は「自分のレースはできたものの、ラストで粘り切れなかった」と悔しさをあらわにした。また、池山は1500メートルに続き800メートルの13組にも登場。まずまずの走りを見せ、今シーズンはこの2種目に並行して取り組んでいく方針を明らかにした。

ラストの直線で粘る伊澤(左)と前に出る田中

 各選手、納得のいくタイムは叩き出せなかったものの、冬季練習の成果と今後の課題を再認識するレースとなった。早大の中距離は、3年生に力のある選手が多く集まっている。「レベルが高くていい環境で日々の練習ができている」と伊澤が話すように関カレで中距離の健在ぶりを証明すべく、日々の練習から切磋琢磨(せっさたくま)していく。良きライバル関係があるからこそ躍進がある。上級生になった彼らがどう進化するのか、注目だ。

(記事 和泉智也、写真 中澤佑輔)

結果

▽男子800メートル

田波康太(スポ3=埼玉・早大本庄) 1分59秒18(9組7着)

廣出和樹(教2=愛知・豊丘)    1分55秒08(10組1着)自己新記録

池山謙太(スポ3=新潟・長岡大手) 1分55秒41(13組2着)

永井大己(スポ2=神奈川・横須賀) 1分55秒47(13組3着)

田中言(スポ3=東京・早実)    1分50秒29(15組1着)自己新記録

伊澤賢人(スポ3=栃木)      1分51秒55(15組3着)

出口翔(スポ3=東京・開成)    1分53秒24(15組5着)

▽男子1500メートル

亀田卓志(基理4=栃木) 3分55秒07(14組6着)

池山謙太         3分53秒95(15組7着)

コメント

池山謙太(スポ3=新潟・長岡大手)

――きょうのレースを振り返っていかがですか


冬季練習はしっかりとした練習が積めたのですが、思うようなレースが出来ず、今後の試合に向けて通過点となるレースにすることができなかった。

――関東学生対校選手権(関カレ)への通過点という位置づけだったのでしょうか

はい。次は5月3日、4日の日体大記録会の1500メートルに出場して、いいタイムを出して関カレにつなげていくのが今の計画なので、きょうのレースはそのステップとして今後につながるレースをしようと思っていました。

――1500メートルの具体的なレースプランなどはありましたか

調子が良くなかったので、自分とリズムが同じ人と1000メートルまでは楽に行って、どれだけ粘れるかというレースプランを考えていました。

――前半、後方からのスタートとなりましたが、先頭の集団が速かったからですか

そこまで速くはなかったのですが、ラストで失速してしまうレースが多かったので、今回は、特に余裕を持って走りました。

――1500メートルのタイムはどう捉えていますか

走る前は3分52秒5を目標にしていましたが、届きませんでした。ですが、これまでのレースと比較するとまとまったレースを展開できたので、そこは収穫です。

――ラストのスパートはいかがでしたか

スパートは、まだ調子が上がってないので良くなかったです。やはり、勝負となるとラストスパートが重要となるので、今後の課題として練習を積んでいきたいと思います。

――800メートルにも出場されましたが、その意図は

関カレになると、一日二本というスケジュールになるので、この段階で1日2本走るという感覚を練習でとかではなく試してみたかったです。800メートルは、先のことを見据えて二本走ろうということで出場しました。

――今シーズンは800メートルと1500メートル並行して取り組むのですか

800メートルと1500メートルはどちらかが良ければどちらかが良いというわけではなく、相乗的に片方が良ければもう片方も伸びていくと思うので、並行して進めていって自分の力になればいいと思っています。

――今シーズンの目標を教えて下さい

まずは、5月3日、4日の日本体育大学長距離競技会(日体大記録会)で自己ベストを更新したいと思っています。そして、関カレのトラック優勝に向けて、短距離、長距離は強いので、彼らに負けないように中距離として、早大に貢献できるように頑張りたい。日本学生対校選手権(全カレ)はここでしっかり勝負できるような選手になりたいので、しっかり合わせていきたいと思います。

伊澤賢人(スポ3=栃木)

――きょうのレースにはどのような気持ちで臨みましたか

日本選手権のA標準の1分50秒00を切るっていうのが1番の目標だったのでそれを切れなかったのが悔しいです。きょねんまではラストスパートでけっこう伸びる感じだったんですけど、今シーズンはラストスパートのキレがちょっとないので、そこがラストに粘りきれなかったところかなと思います。

――早大の選手3人が同じ組みでのレースとなりました

もちろん一緒にレースを走るということで負けるつもりはないと言う気持ちで挑みました。

――レース展開を振りかえっていかがですか

先頭を引っ張らずに全体の様子を見つつ後ろについてラストで上げるのが自分のレースだと思います。最後は上がらなかったんですけど、そういうレースをする意識はできたのでその点は収穫かなと思います。

――課題が見つかったと思いますが、関カレに向けてどのようにやっていきたいですか

せっかくワセダの中距離はレベルが高くていい環境で日々の練習ができているので練習から試合の意識を持って苦手なところを克服していきたいです。

――メンバーの選考も意識するころだと思いますがいかがですか

いまは吉田(貴洋、スポ3=和歌山・田辺)がほぼ決まりで残りの2枠を争うっていう感じなので目の前のカベは高いんですけど、しっかり自分の力で打ち破ってなんとかメンバーに入って関カレでは入賞を目指してやっていきたいです。

――今シーズンの意気込みをお願いします

日本選手権に出ることが1番の目標ですけど、早大というチームの代表として関カレと全カレでしっかりメンバーに入って決勝に残ってチームのために得点争いに加わりたいと思います。

――次に出場予定の大会は決まっていますか

再来週の日体大記録会にエントリーしているのでそのまま行けば出ると思います。そこで次こそは1分50秒を切りたいです。

田中言(スポ3=東京・早実)

――きょうのレースはどういう位置づけだったのですか

関東学連春季オープン競技会(春季オープン)で49秒台を出して静岡国際に出場したかったのですが、それができず。さらに東京六大学対校大会(六大)でもメンバーから外れてしまい、少し気持ちとして沈んでいた中での記録会でした。本来はここは毎回タイムが出る記録会なので、タイムを出したいといいう気持ちもなくは無いんですが、きょうはちょっとタイムも意識しつつ勝てたらなと思って臨みました。気張らずって感じですね。

――タイムは自己新記録ですが、自分の中でどう評価されていますか

1分50秒を切らないと次のステップにいけないので、力がついてきたなという感じはあるのですがそこまで嬉しくないです。50秒を切れれば来年の静岡国際とか出られる試合も増えるので。

――レース内容としてはラストスパートが良いように見えたのですが

楽に1周目いこうと思ってました。400(メートル)くらいまでそのままの流れでいって、ラスト150くらいで周りの選手に囲まれたので直線勝負に切り替えました。ただ400から600に少し余裕を持たせすぎたかなと思います。

――では400から600の動きが課題ということですか

そうですね。そこができればもう少しいけるはずです。

――きょうの良かった点は、どこですか

2つあります。まずは、いまの完全ではない体の感覚でもある程度走れたことです。これは冬季練習の成果ですね。もう一つはラスト勝負で勝てたことです。

――六大でメンバーから外れて少し悔しい気持ちもあったのではないですか

春季オープンで49秒台を出そうと頑張ったのにも関わらずダメで、六大に出る事ができませんでした。頑張ったのにも関わらず結果が出なかったのでけっこうメンタルが沈んでいました。なのできょうの結果は良いきっかけになったと思います。勝つことの大切さも六大のメンバーに外れて再確認できました。

――関カレの枠の争いも激しいと思われますがいかがですか

きょう良くても直前で調子を落としたら意味がないので、もう1回ここから体を作り直します。

――次のレースの予定を教えてください

4月の後半の日体大記録会です。あと1500メートルにもトライしてみたいので少し変わるかもしれません。

――最後に今季の目標を教えてください

両インカレの入賞です。中距離陣としては複数入賞を目指します。タイムはことしはあんまりこだわりません。冬季にしっかり練習ができているので、1分49秒台はそのうち出ると思います。