競走部

2012.06.24

2012日本学生個人選手権 6月22〜24日 神奈川・Shonan BMW スタジアム平塚

トラック勢の好調続く

 2012日本学生個人選手権が6月22日から3日間、平塚で開催された。選手がそれぞれに目的を持って臨んだ今大会。大会新記録で優勝を果たした野澤啓佑(スポ3=山梨・巨摩)を筆頭に、早川恭平(スポ3=長野吉田)や竹下裕希(スポ2=福岡大付大濠)も自己新記録をマークするなど、ワセダのトラック勢の好調ぶりを改めて示した。春シーズンも終わりに近づいている。今回見つかった課題を修正し、納得のいくかたちでシーズンを締めくくってほしい。

★好調の早川、自己新も不満残る

早川はまたしても自己ベストを更新

 男子110メートル障害決勝は、日本選手権同種目のファイナリストが4人揃う今大会最もハイレベルなレースとなった。ぎりぎり公認記録となる追い風2.0メートルの好条件の中、スタートから飛び出したのは関東学生対校選手権(関カレ)同種目優勝の大室秀樹(筑波大)。後半型の早川は大室らを追う形となり、中盤以降加速したが結局捉えることはできず5位でフィニッシュ。着順は振るわなかったが、関カレ以降好調の早川のタイムはまたも自己記録を更新する13秒85の好タイムだった。それでも本人は「追い風に助けられただけのレース」と不満顔。群雄割拠の大学ハードル界。早川の挑戦は続く。

(記事 浜雄介、写真 西脇敦史)

★林、課題残る3位入賞

林は3位入賞も悔しさが残った

 男子走幅跳には林風汰(スポ3=三重・宇治山田商)が出場。2位をおさめた関カレから調子をそのままに3位入賞を果たした。3回目の試技を終えて7メートル35。なんとかトップ8に入ったものの、「前半の3本でうまく跳躍できなかった」とリズムをつかめないまま4回目以降の試技へ。徐々に記録を伸ばすも、「助走が安定しない」と言うようにスピードに乗りきれず、7メートル61で3位。調子は悪くなかっただけに悔いが残る結果となった。公認記録で7メートル70を跳躍していない林。「最低でも(7メートル)70以上、そしてユニバーシアードへ向けても80以上を狙いたい」と目標を定め日本学生対校選手権(全カレ)へ挑む。林の視線は全カレ、さらにその先に待ちかまえる世界を見据えている。

(記事 大道瞳、写真 西脇敦史)

★野澤が大会新記録で優勝!

エトキ

 日本選手権で400メートル障害の早稲田記録を30年ぶりに塗り替えた野澤。その後はハードル練習をしていないと話したが、「どういうレースができるかというのを自分でチャレンジしたかった」と今大会に臨んだ。予選、準決勝共に余裕を持って1着フィニッシュ、危なげなく決勝に駒を進める。2本走ってスタートから1台目のハードルまでが遅かったという反省点を生かし、決勝では序盤からしっかり入ることを意識。ラスト100メートルから力強い走りで前を行く2人を捉え、49秒70の大会新記録で優勝を果たした。今季はレースが続いているが、「走ってみるとそこまで影響はない」とケロリ。7月には海外遠征も控えている。今季好調な野澤のさらなる進化が楽しみだ。

((記事 菅原理紗子、写真 大道瞳)

★蔭山、2種目で3位入賞

2種目で3位入賞を果たした蔭山

 女子100メートル、200メートルには蔭山愛(教4=神奈川・相洋)が出場。大阪で行われた日本選手権から2週間。教育実習も重なりハードな日程でのレースとなったが、どちらも3位入賞をおさめた。今大会の目的を走りの感覚やスピードを戻すこととした蔭山。不安もあったと話すが100メートル、200メートル共に確実な走りで決勝へ駒を進める。200メートル決勝ではスタートはやや出遅れたものの後半の加速で3着に食い込むと、女子最終種目となった100メートル決勝でも後半に伸びる走りを披露。一方で、重心の位置や腕振りについての課題も口にした。関カレ後もこの2つに言及していた蔭山。学生最後の全カレまであと3カ月をきった。「4年生としてワセダに貢献したい」という思いと共に、今大会で見つけた課題を修正し、満を持して全カレへ挑む。

(記事 大道瞳、写真 西脇敦史)

結果

【男子】

▽100メートル

北村拓也 10秒64(5位)

▽200メートル

木村賢太 21秒44(5位)

▽400メートル

竹下裕希 47秒10(4位) 自己新記録

木村賢太 47秒71(7位)

▽110メートル障害

早川恭平 13秒85(5位) 自己新記録

秋山大輔 14秒29(8位)

▽400メートル障害

野澤啓佑 49秒70(1位) 大会新記録

▽走幅跳

林風汰 7メートル61(3位)

▽棒高跳

土井翔太 5メートル00(6位)

【女子】

▽100メートル

蔭山愛 11秒99(3位)

▽200メートル

蔭山愛 24秒34(3位)

▽5000メートル

天児芽実 16分25秒29(11位)

▽円盤投

佐藤菜央美 41メートル78(11位)

◆コメント

蔭山愛(教4=神奈川・相洋)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

教育実習明けだったので少し不安はあったのですが、200メートルと100メートルに出場しました。両方とも3位だったのですが、日本選手権の疲れが抜けていまどれくらい走れるかわかった試合でした。

――今大会の位置づけは

走りの確認であったり、スピード感覚を戻したりということです。

――課題は見つかりましたか

走っていないと重心の位置が後ろの方にいってしまう癖があるので、それが自分の弱いところだと気づきました。また腕ふりも気を付けていないとうまくいかないのがわかり、そこも自分の課題だと思いました。

――レースが続きましたが

課題が見つかったり、走れなかったりしたのは自分の練習不足です。試合が重なっていたことは特に問題なかったです。

――次のレースはいつですか

県選手権です。それで春シーズンが終わります。

――次のレースに向けて、秋シーズンに向けての抱負をお願いします

学生最後なので日本学生対校選手権(全カレ)では必ずタイトルを獲りたいという気持ちがあります。ですが記録を狙って練習していけばタイトルはついてくるものだと思うので、
最後は4年生としてワセダに貢献したいと思います。

野澤啓佑(スポ3=山梨・巨摩)

――きょうの決勝レースを振り返っていかがですか

予選、準決勝では最初のスタートから1台目が遅かったので、まずそこをしっかり入ろうということを意識してレースに臨みました。あとはリラックスして最後までしっかり走れればいいかなと思っていました。

――今大会の位置づけは

日本選手権が僕の中でピークだったので、その後はハードル練習を全くしていなくて、その中でどういうレースができるかというのを自分でチャレンジしたかったので。

――ここまでレースが続いていますが

体が重い感じはあるんですけど、走ってみるとそこまで影響はないかなという感じです。

――予選、準決勝、決勝をしっかりタイムを上げられました

そうですね、だんだん体が動いてきて。予選より準決勝の方が楽に走れて、きょうの決勝はもっと楽に走れた印象でした。

――先日の日体大記録会では800メートルでも自己記録を更新する好タイムを出されていましたが

後半もしっかり走れたかなと思います。2周なので自分もどのくらい走れるかわからなかったんですけど、楽しみではありました。49秒台が出るとは思っていなかったです。

――800メートルの練習はされたのですか

特にはしていないです。400メートル障害の練習で600メートルはたまに走ったりはしているんですけど、それだけですね。

――出場の経緯は

その600メートルが結構良いタイムで走れていて、これは800メートルもいけるんじゃないかという礒先生(繁雄、昭58教卒=栃木・大田原)との話で決めました。

――次はヨーロッパ遠征ですね

そうですね。

――抱負をお願いします

ことしの始めにアメリカに行ってレースをして、今度はヨーロッパなので環境も違うと思うんですけど、そこでその環境にしっかり対応して自分がどう走れるか楽しみです。楽しく走れたらいいなと思っています。

早川恭平(スポ3=長野吉田)

――きょうは決勝で13秒85の自己新記録をマークしましたが、レースの感想はいかがですか

正直、全然納得のいかないレースでした。風がプラス2.0メートルでギリギリ公認記録だったんですけれども、その追い風に助けられただけのレースでした。

――他の選手のハイレベルな記録からも納得いかないと思われましたか

グラウンドのコンディションはとても良いもので、それなりに記録は出してくるなと思っていました。そういった中で自分のレースができなかったということと、周りがどうであれ自分が自己ベストを出さないと勝負ができない中で、勝負させてもらえなかったところが納得のいかないところです。

――予選のあったきのうからの調子はいかがでしたか

きのうは予選の時に雨が降っていて、良いコンディションとは言えずあまり良い動きができませんでしたが、きょうの方がきのうよりは良い形で試合に臨むことができました。

――レースの納得いかなかった具体的な点はなんですか

後半、5台目のハードル以降の伸びが自分の持ち味だと思っているのですが、そこでうまく前との差を詰めることができなかったということです。スタートはまあまあでしたが、そこからきちんと走れなかったということ、いつも自分が気にしているハードル間のリズムが良くなかったことに納得がいかなかったです。

――今季自己ベストが続いていますが、要因はなんですか

冬季練習をきちんと積んでこれたことが一番大きいと思うのと、試合のイメージというか、自分がどのようなレースをしたいのかとかいうことを明確に考えられるようになってきたので、それと実際の試合がうまくリンクするようになったことがあると思います。

――次のレースの予定を教えてください

2週間後の7月7日に地元の長野県で国体予選があるので、それに出場します。一応その試合で春シーズンというか、前期のシーズンは終わりです。

林風汰(スポ3=三重・宇治山田商)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

条件も良かったのでもう少し記録が伸びると思っていたのですが、前半の3本でうまく跳躍することができずに試合に入ったので、かたちとしては良くなかったです。

――関東学生対校選手権(関カレ)と比べていかがでしたか

関カレの時のほうがリレーもあったのでスピードに重点を置けたと思います。今回はそのへんを怠ってしまい、助走が安定しなかったです。調子は関カレの時と比べても悪くはなかったので、やはり少し伸ばせたのではないかと思います。

――海外遠征を控えていますが

海外遠征になるとどうしても時差や食べ物などの点で、日本で試合をするよりもやりにくいと思います。これから自分が目指していくのは海外の試合なので、そういう環境の中でも記録をしっかり出せるようにしていきたいです。

――次の試合とそれに向けての抱負をお願いします

7月の7、8日に行われる三重県選手権です。三重県選手権では100メートルにも出場するので、しっかりスピードに重点を置いて練習していきたいです。また公認で7メートル70以上を飛んでいないので、まず最低限70以上飛びたいです。来年ユニバーシアードがあるので、全カレでは最低7メートル80以上飛んで優勝を狙っていきたいです。

――3年生の調子が非常に良い印象ですが

ディーン(元気、スポ3=兵庫・市尼崎)を筆頭に野澤、大迫(傑、スポ3=長野・佐久長聖)ももう少しのところでオリンピックだったので、彼らと比べたら自分のいる位置はレベルが低いと思います。まずは彼らに追いついて、少しでも彼らのように世界で戦える実力を身につけたいです。