バレーボール部

2013.12.14

天皇杯全日本選手権2回戦 対サントリー 12月12日 東京体育館

Vリーグ撃破はならず今季の戦いは終幕

 高校、大学、社会人まで全てのカテゴリーで日本一を争う天皇杯全日本選手権(天皇杯)。2回戦からはV・プレミアリーグ所属のチームが登場し、ワセダは過去Vリーグ7度優勝の名門・サントリーに挑んだ。高さ、速さともに大学生とは一段違ったレベルを誇るプロを相手にワセダは粘り強いディフェンスで対抗。リードは許すもののラリーを続けて食い下がっていくと第1、2セットはジュースにもつれ込む接戦となり勝機も見いだす。しかし、最後は力で押し切られてセットカウント0-3(24-26、24-26、)18-25でストレート負け。善戦しながらも金星とはならず、2回戦敗退となった。

現役最後の試合で実力を見せつけた七里

 大学王者の意地を見せた試合だった。相手はバレーボールを職業とするプロチーム。それでも1年間の集大成をぶつけ、立ち向かった。第1セット、高さのあるブロックに苦戦するものの相手のサーブミスもあり交互に点を取り合う展開となる。強烈なスパイクを打ち込んでくるサントリーに対し、リベロ本間隆太(スポ4=神奈川・弥栄)を中心に全員でつなぐバレーを見せるワセダ。福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)を筆頭に息の合った連携を見せるコンビはプロを相手にも通用し、得点を重ねていく。互角以上の戦いを続ける中、圧巻は七里幸洋(社4=大阪・清風)のサーブ。幾度となくサーブ賞を獲得してきた大学屈指のジャンプサーブがコートに突き刺さると感嘆の声が上がった。大方の予想に反し先にセットポイントを握ったワセダ。是が非でも1セットを取り切りたかったが、勝負どころで強さを見せた相手にジュースに持ち込まれ3連続ポイントで逆転を許した。

サービスエースを取った専田を迎え入れる選手たち

 競った勝負ができることに自信を深め、俄然勢いの出てくる第2セット。序盤こそ点数を離されてしまうがセット終盤、エース七里と吉村康佑主将(スポ4=長崎・佐世保南)が躍動する。14-19から七里のスパイク、吉村のブロックが決まり4連続ポイント。一気に詰め寄ると、長いラリーの末に吉村のバックアタックで同点に追いつく。攻撃の主軸が波に乗り、流れはワセダへ。セットポイントを握られるものの窮地で専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)のサービスエースが決まり、またもやジュースへもつれ込む。今度こそ1セットをもぎ取れるかに思われたが、ここでもプロの意地がそれを阻んだ。「もっとセッターを中心にコンビを組み立てたかったんですけど、七里頼みになってしまった」(吉村)。頼みのエースが止められ、追い上げもむなしく屈した。

 あと一歩のところでセットを奪えず、意気消沈した選手たちに挽回の力は残っていなかった。中盤以降、徐々に差を広げられたたみ掛けるような猛攻を受ける。「勝たないといけないという使命感が全然違う」(七里)。勝負の非情さを見せつけるように、容赦のない攻撃。最後は6連続ポイントで試合を決められ、Vリーグ撃破の夢はかなわなかった。

 秋季関東大学リーグ戦6戦目、9月22日の順大戦以来となる黒星。それでも、サントリーとの熱戦を最後に引退を迎えた4年生の表情は晴れやかだ。「目標はスパイクもレシーブもできるオールラウンドプレーヤー」(吉村)。「世界で勝てるチームのリベロになりたい」(本間)。卒業後はVリーグでプレーすることが決まっている二人はきょうの経験を糧に、さらに飛躍することを誓った。一方、この試合をもって一線を退く七里は「この4年間、試行錯誤してきたことを社会でも生かしたい」と新転地への意気込みを語った。大学バレーで学んだ『考える力』は必ずや今後の人生に生きることだろう。きょうの試合をもって躍進を遂げた今年度の戦いは終わりを迎え、今後はそれぞれが違う道へと歩み始める。しかし、共に戦い、共につかんだ栄光はいつまでも色あせることはない。新たな歴史を作った選手たちには明るい未来が広がっているはずだ。

(記事、写真 中澤佑輔)

セットカウント
早大 24-26
24-26
18-25

サントリー
スタメン
レフト 吉村康佑(スポ4=長崎・佐世保南)
レフト 専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)
センター 濱松啓陽(スポ3=佐賀商)
センター 福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)
ライト 七里幸洋(社4=大阪・清風)
セッター 山口頌平(スポ1=長崎・大村工)
リベロ 本間隆太(スポ4=神奈川・弥栄)
コメント

吉村康佑主将(スポ4=長崎・佐世保南)

――サントリーを相手にも接戦でしたが、戦った実感はいかがですか

僕らは思いっきりやるだけっていうのはわかってたので、それが要所でミスにつながってしまってそのミスで相手に点をやってしまったから26-24というおしい結果になってしまいました。最終的にはやっぱりミスを出したら負けるなっていうのは理解して試合に臨んでいました。

――ワセダの持ち味であるサーブやコンビは通用したように思います

相手のブロックも高いしスパイクの威力もあるのでどうやって決めるかがカギになるところをすごくいいかたちできまっていたのでそこをもっとセッターを中心にコンビを組み立てたかったんですけど、サーブカットがうまく返らなくて七里頼みになってしまった部分があったのでそこを反省したいです。全日本インカレでは見られなかったところが今回出てしまったので、いま言ってもしょうがないですけど、らいねんにつなげてもらいたいです。

――大学生とプロの差はどういったところに感じましたか

プロは負けてはいけないというように精神面も絶対強いと思うし、バレーが仕事でものすごく練習していると思うので、やっぱり心技体すべての面においてトップレベルなのでそこは僕たち学生も真似できるところは真似していかなければいかないとダメだと思うので。僕もこれからはそういったかたちになると思うのでこういった先輩方を見て学んでいきたいと思いました。

――今後どのような選手になりたいですか

僕は全日本も輩出しているチームに入るので見習う選手がいっぱいます。レシーブもできてアタックも打てるような、いまもそういったポジションで頑張っているのでそれをもっともっとスキルをアップさせて、少しでもチームに貢献していきたいと思っています。なので、結局目標とするのはオールラウンドプレーヤーですね。

七里幸洋(社4=大阪・清風)

――サントリーという強豪を相手にも善戦でした

こっちは大学生日本一として下手な試合はできないと思ったのでしっかりいつも通り守りに入らないで攻めていくことを考えていました。そういう面ではいつも通りのプレーはできたんじゃないかなと思います。

――サーブやスパイクなど通用しているところもありました

もうちょっとできたかなというのはあります。でもそれが実力なのかなとも思います。

――大学生との違いは

高さとか技術もそうですけど、そこでお金を稼いでいるというかやっている気持ち、モチベーションが全然違うんじゃないかなと思います。こっちはチャレンジャーという気持ちでやってますけど、どっしりというか勝たないといけないという使命感が全然違うと思います。

――バレーボール選手として、一線から退くことに未練はないですか

どうなんでしょうか。あるっちゃありますけど、ないっちゃないです(笑)。

――ご自身でそう決断された理由はなんですか

ことし日本一になりましたけど、いまから戦っていくプロの世界は自分らの代とかだけじゃなくて、下も上も全員と戦って、それこそ外国人であったり。そういうところで戦っていくことに難しさを感じましたね。

――ワセダで学んだことは今後どのように生かしていきたいですか

この4年間試行錯誤しまくったと思うので社会に出ても同じように考える事は少し違いますけど、いっぱい考えて生かしていきたいと思います。

本間隆太(スポ4=神奈川・弥栄)

――Vリーグのチームと戦った感想は

僕はまだバレーを続ける上でサントリーさんは同じリーグの相手なので格上に見るというよりはここで自分が通用しないとこれからやっていけないんだなあというふうに試合前から思っていて、でもまだまだですけど通用しなくはないんだなということが確かめられたのでよかったんじゃないかなと思います。

――どのような点が通用して、どのような点がまだ足りないと感じましたか

やっぱりサーブレシーブには前から自信があってきょうも相当率は良かったと思うんですけど、ディグがまだ相手のスパイクの速さに慣れていないというか、ちょっとまだ反応が遅いところがあるのでその速いボールにこれから慣れていけばたぶん通用できるんじゃないかなと思います。

――やはり大学生相手とはボールを受けた感じも違いますか

そうですね。大学生よりも手元に来るまでの時間が短いので素早く判断しなければいけないことも多くて。でもそのへんは慣れれば大丈夫だと思うのでこれからが楽しみな試合になりました。

――今後どのような選手を目指したいですか

重複しちゃうんですけど、スパイクレシーブにもっと磨きをかけて、サーブレシーブには結構自信があるのでそこもさらに伸ばしていければいいと思います。日本代表になるというよりは世界で勝てるチームのリベロになりたいので意識高くこれからも頑張っていきたいです。

――ワセダで学んだことは今後のバレー人生にどう生かしていきたいですか

僕は最初入ったときはユニフォームを着れないでワイピング係だったんですけど、吉村とか七里が試合に出てたんですけど僕は下積みから入って最後日本一になれたのですごい成長できた4年間で、やっぱりやれば僕は成長できる人間なんだなと感じれたことが早稲田で得た一番の収穫というか、努力すれば必ず報われることがこの4年間で本当にわかったので、いまの僕だとまだ上の世界じゃ全然通用しないですけどこれからも自分に厳しくやっていけば必ず何年後かにはいい成績がまたでるんじゃないかなと思うのでそういうワセダで学んだ経験を生かして頑張りたいと思います。