ボクシング部

2013.12.11

第57回早慶定期戦 12月8日 早大戸山キャンパス記念会堂

早慶戦は惜しくも5年ぶりの敗北

 4年連続勝利を収めている早慶ボクシング定期戦(早慶戦)。4年生にとっては早慶戦が最後の試合となることもあり、下級生を含めて強い意気込みで試合に臨んだ。初戦はフライ級・原田優樹主将(文4=埼玉・開智)。しかし不運のアクシデントにより30秒で試合が終了すると、僅差で敗れてしまう。出だしの悪い雰囲気を払拭(ふっしょく)すべく残りの6選手も闘志を燃やしたが、健闘もむなしく3-4で試合終了。5年連続勝利を逃した。

相手から何度もダウンを奪った山崎

 初戦の原田にとってはこの日で引退という大事な一戦であった。しかし開始わずか30秒。偶然のバッティングにより相手選手が負傷したため、その時点での得点で採点が行われた。結果は惜敗。不完全燃焼で引退となってしまった。流れを変えるべく、続くバンタム級の山崎柊(教3=東京・早実)は開始から攻めの姿勢で挑んだ。相手に隙を与えることなく優勢のまま、2R2分40秒でTKOを奪い今季初勝利を収めた。山崎の勝利により早大が盛り上がっているなかで試合に臨んだバンタム級・佐藤雄介副将(法4=北海道・旭丘)。佐藤雄にとっても自身の引退試合であった。「1、2R目はエンジンをかけるのが遅く、3R目で盛り返すのが間に合わなかった」と佐藤雄が述べているように3Rで健闘するも、巻き返すことができず試合を終えた。4人目のライト級・江口礼(スポ1=栃木・作新学院)は序盤から重いパンチを相手に立て続けに食らわせる。1R1分13秒でKO勝ちを決め、一気に早大に流れを引き戻す。

 2-2で迎えた第5戦。ライト級・髙橋寛行(政経4=千葉・稲毛)は「自分の距離で戦うことができなかった」と、終始接近戦で相手のペースにはまる展開に。相手にリードを許し、流れを奪い返すことができず痛い敗北となった。負けたら慶大の勝利が決まる一戦に臨んだのはライトウェルター級・淡海昇太(教1=神奈川・浅野)。淡海は1Rを引き分けで終え、続く2Rも接戦を繰り広げるが3Rに反則を取られ減点。この減点が勝敗に大きく響き、悔し涙を浮かべながらリングを降りた。淡海について高橋宏和監督(昭61理工卒=岐阜・多治見北)は「彼の負けは評価できる。努力が徐々に実り始めているという印象」と前向きに捉えていた。早大の敗北が決まった中での最終戦。気持ちを切り替えて試合に臨んだライトウェルター級の伊藤未来也(スポ2=東京・駿台学園)は開始10秒という早さでダウンを奪いKO勝ち。試合後、伊藤は「一瞬何が起きたのかわからなかった」と語り、人生最速のKO勝利を喜んだ。

雄叫びを上げる伊藤と喜ぶ選手たち

 今回の敗因について監督や選手は口々に「気持ちの面で勝ちへの執念が慶大に劣っていた」と述べた。惜しくも3-4で慶大に敗北を喫した早大だが、試合内容は決して悪くなかった。早大はKO勝ちを3つも決めており圧倒的で印象深く、個々の選手が輝いた試合であった。敗れた試合においても原田の勝敗には悔しさが残るものの、佐藤雄、髙橋、淡海においては接戦で熱い試合だったといえる。来季はこの敗戦を生かし、雪辱を晴らすためにも貪欲に勝利をつかみに行くことを選手は誓った。

(記事 中澤奈々、写真 佐藤裕樹)

 

早慶定期戦
階 級 早 大 スコア 慶 大
◎原田 優樹 ●1(9-10、10-9、9-10)2○ 松井 祐樹
山崎 柊 ○TKO(2R2分40秒)● 宮本 典明
佐藤 雄介 ●0(27-29、26-30、25-30)3○ 田中 和樹
江口 礼 ○KO(1R1分13秒)● 田中 大智
髙橋 寛行 ●0(27-30、27-30、26-30)○3 友野 直人
LW 淡海 昇太 ●1(28-28、27-29、27-29)○2 梅津 志門
LW 伊藤 未来也 ○KO(1R10秒)● 三浦 三四郎
※◎は主将、監督は高橋宏和監督(昭61理工卒=岐阜・多治見北)
コメント

高橋宏和監督(昭61理工卒=岐阜・多治見北)

――チームとして久々の団体戦でしたが、どういった意気込みで臨みましたか

らいねんの関東大学リーグ戦(リーグ戦)に向けて必ず勝つという、ただがむしゃらにやるのではなくて考えてやる、プラスにならない練習は練習ではないという厳しい姿勢で臨みました。しかし残念ながら敗戦という結果になってしまいました。

――チームとしては敗戦しましたが、勝利した3選手の内容は良かった印象をもちました

確かに内容は悪くなかったと思いますが、気持ちの面で負けていたのではないかと思います。審判員の方にも言われてしまいましたが、勝利に対する執念が劣ったということが一番恥ずかしいです。

――勝利した3選手は相手を倒しての勝利でした

倒すべく相手を倒しただけで、パッと試合を終わらせたという意味では良かったですが、勝って当然の相手です。

――淡海昇太(教1=神奈川・浅野)選手の敗戦で勝敗が決してしまいました

(淡海は)非常に伸びています。きょうは淡海が一番良かったかなと思います。一番頑張って、一番伸びたなと思いますし、彼の負けは評価できます。我が部で一番頑張っている選手のひとりです。(きょうは結果が報われませんでしたが、)努力が徐々に実り始めているという印象を受けます。

――きょうの淡海選手の敗因は何だったのでしょうか

まだまだ実力不足だったということです。極めて接戦でどう受け取っても良いという試合でした。反則による失点がなければ勝っていたのではないでしょうか。

――来季のリーグ戦に向けて一言お願いします

もっともっと考えて努力するということだけです。あと自分自身を謙虚に見つめ直すということです。

遠藤寛治稲門挙闘倶楽部会長(昭60商卒=東京・早大学院)

――4年ぶりの敗北となってしまいました

残念ながら負けてしまいました。ただ試合内容は早大がKOを2回とTKOを1回とKOではうちが勝っています。負けた試合もそんなに見てて負けを感じなかったので非常に良い試合でした。1試合目はアクシデントで勝負がつく前に負けが決まってしまったので実質的には決して負けていなかったと思います。らいねんは絶対に雪辱を晴らします。

――敗因としては何が考えられますか

運がなかったのでしょう。一番は審判長も言っていましたが、初戦の原田優樹主将(文4=埼玉・開智)のアクシデントでバッシングになって終わってしまったのが大きかったと思います。


原田優樹主将(文4=埼玉・開智)、佐藤雄介副将(法4=北海道・旭丘)、髙橋寛行(政経4=千葉・稲毛)

――4年間お疲れ様でした。引退を迎えて、それぞれ一言ずつお願いします

原田 4年間長かったのですが、この仲間とやれてすごく濃密に過ごすことができました。

佐藤 本当に最後までボクシングを楽しくできたので後悔はしていないです。良かったと思います。

髙橋 本当に同期に恵まれて、最高の同期と4年間できて幸せでした。

――きょうの試合では敗戦してしまったと思いますが、感想をお願いします

原田 完全にアクシデントだったので、気持ちの切り替えがすごく難しかったです。でもその後すぐ後輩が頑張っているのを見て、これはアクシデントがあったけど応援しなくてはいけないと思い、切り替えて応援に全力を尽くしました。

佐藤 1、2R目はエンジンをかけるのが遅かったです。最後の3R目で盛り返して、頑張って相手を倒して勝とうと思っていました。しかしエンジンをかけるのが遅くて間に合わなかったです。そこは少し悔しいですが、3Rまでがっちり打ち合えたので楽しかったです。

髙橋 自分は反省しっぱなしの試合内容で、自分の距離で戦うことができませんでした。もっと遠くからワンツーという攻撃がしたかったのですが、終始接近戦で相手のペースにはまっていくような戦いでした。本来の戦い方ができなかったかなと反省しています。でも本当に後輩がよく頑張ってくれました。後輩にも恵まれて、是非らいねんの早慶戦に向けて頑張って欲しいです。

――最後に後輩の方々へメッセージをお願いします

原田 きょうは1年生が悔しい負け方をしたと思うのですが、それでもらいねんにつながると思うので、この敗戦がバネになるように練習していってほしいです。

佐藤 本当に後輩たち頑張っているので、どんどん強くなっているので頑張ってほしいです。

髙橋 自分は負けましたが、きょうの早慶定期戦は後輩たちが頑張ってくれて後輩たちが本当に頼もしいです。きょう試合に出たメンバーやオープン戦に出た選手も含め伸びてきていると思うので、是非来期以降に向けて頑張ってほしいです。


山崎柊(教3=東京・早実)

――きょうは勝利おめでとうございます

今季初勝利ということで、情けない話でしたがありがとうございます。

――リーグ戦は個人としてもチームとしても厳しい戦いが続きましたが、きょうは相手を倒して勝利しました

KOかどうかは別として、やはり勝利は気持ち良いですね。

――チームとして団体戦は久しぶりでしたが、どういった気持ちで臨みましたか

4年生の最後の先輩方にお世話になっていたので、送るのに恥じない試合をしたいというのがありました。個人として勝てて良かったですが、チームが負けたのはすごく悔しいです。

――きょうの勝利は来季に良い意味でつながると思いますが、意気込みをお願いします

ヘッドギア無しでの試合が2試合目だったのですが、まだ慣れない部分があります。そこをもう少し精進してらいねんのリーグ戦につなげたいと思います。

伊藤未来也(スポ2=東京・駿台学園)

――きょうの早慶戦全体を振り返って

チームとしては負けてしまいましたが、一人一人が一生懸命頑張っていたと思います。敗因はやはり慶大の方が勝ちへの執念が強かったのかなと思います。

――負けが決まっていた中でどのような意気込みで臨みましたか

団体戦とはいえ結局は個人スポーツなので、最後はしっかり関係なく自分が勝とうと開き直って頑張りました。

――わずか10秒でKO勝ちした時を振り返って

一瞬何が起きたのか分からなかったのですが、いままで何十戦もやってきて一番早いKO勝ちだったので本当に嬉しく思います。

――来季に向けて一言

しばらく試合が無いので、走りこみなり基礎トレーニングをして来季はリーグ戦から個人戦までしっかり勝てるようにがんばります。

淡海昇太(教1=神奈川・浅野)

――早慶戦をどのような意気込みで臨みましたか

ことし年内は勝てていなくて、絶対に1勝挙げたい、勝ちたいという気持ちで臨みました。

――3Rで反則をとられてしまったことについて

自分が足で距離を取れていなかったので、反則を取られないようにもっと練習をして足で距離を取れるようにしたいです。

――来季に向けて一言

この冬とらいねんの春必死に練習してらいねんは全勝したいです。