ボクシング部

2013.11.18

第83回全日本選手権 長崎・雲仙市吾妻体育館 11月14・15日

ヤバシが全日本の舞台で王者に完敗

 東海ブロックを勝ち進み全日本選手権(全日本)の舞台へ2年連続出場を果たしたヤバシチャータイ(スポ1=愛知・名古屋工学院専門学校)。初戦の濱崎良太(自衛隊体育学校)はヤバシが昨年1Rで倒された相手であり、日本チャンピオンである。ヤバシは王者相手にも序盤から積極的に攻めていったが0-3で完敗。王者相手に善戦した経験を成果に今後の成長を誓った。また今大会には9月に早大を卒業し、時折早大でも練習を続ける下河博史(平25スポ卒)も出場。全日本に3年連続出場を果たした下河だったが、反則による減点が響き惜しくも1回戦負けを喫した。

積極的に攻めに出たヤバシ

 ミドル級に出場したヤバシ。関東大学リーグ戦(リーグ戦)では一階級低いウェルター級までしかないため10kgほどの減量が必要だが、今大会は減量の必要もなく体調も万全で挑んだ。初戦の相手は濱崎良太。ヤバシは「残念なことに初戦で当たってしまった」と苦笑いの表情を浮かべたが、濱崎は昨年の全日本王者であり、日本チャンピオンを目指すヤバシが将来的に倒さなければいけない宿敵である。緊張して固くなってしまったという昨年の反省を活かし、試合開始直後から積極的に前に出たヤバシ。しかし「こんなに強いパンチをもらったことがない」と相手の強烈なパンチに歯が立たない。0-3というスコアが示すように内容は完敗。それでも高橋宏和監督(昭61理工卒=岐阜・多治見北)が「いままでで一番頑張った試合」と評価するように、多くのパンチを受けたが、「その割に打ち返すことができた」(ヤバシ)と試合をプラスに捉えた。


 ライトフライ級に出場した下河は若林耕(あおぞら治療院)と対戦。1Rから果敢に攻めていったが、2Rでスタミナが切れると不用意なパンチを受け始めてしまう。3Rにはインサイドブローの反則を取られ減点。その減点も響き1-2のスコアで敗れた。下河は今後について「ボクシングを活かせる競艇選手を目指して頑張っている」と語った。将来の目標に向けて来期以降もボクシング競技を継続する可能性もある。

全日本の舞台にも慣れたという下河(右)

 「強い選手にどうやったら勝てるかということを勉強したい」(ヤバシ)。ロンドン五輪金メダリストの村田諒太(現プロボクシング選手)とのスパーリング経験があるというヤバシ。さらなる成長に向けて多くのスパーリングを希望しているが、日頃から己に厳しく練習に取り組む必要がある。入学当初から「持っている素材は良い」という高橋監督の評価は変わらない。周囲の期待に応えるべくヤバシの成長が待たれる。

(記事 佐藤裕樹、写真 目良夕貴)

☆期待の新星入学決まる

 全日本選手権(全日本)初日の11月14日に発表されたスポーツ科学部のスポーツ推薦入学試験合格者に名を連ねた横田翔吉(東京・日出)。今年度の高校総体ライトフライ級で優勝し、8月に行われた第3回台北市カップ国際トーナメントでも準優勝を果たすなど実力は別格。今回の全日本では先日の国体を制したライトフライ級の日本チャンピオン相手に1-2という僅差で惜敗も、その強さを伺える試合内容だった。横田は「リーグ戦も国体も全日本も、1年から全部優勝しようと思っている」と早大での活躍を誓った。一方早大は関東大学リーグ2部(リーグ戦)に所属するチームで唯一と言っていい、大学からボクシングを始めた初心者もリーグ戦に出場することがある。実力者とともに初心者の活躍と融合も古豪である早大の1部昇格に向けたカギになることは間違いない。

鋭いパンチでチャンピオンに立ち向かった横田

 

結果

▽ウェルター級

2回戦

●ヤバシチャータイ(東海ブロック)

WP0-3(25-30、24-30、27-30)

○濱崎良太(日蓮推薦)

 

▽ライトフライ級

1回戦

●下河博史(九州ブロック)

WP1-2(27-28、29-27、28-28)

○若林耕(北海道ブロック)

 

●横田翔吉(日蓮推薦)

WP1-2(28-28、27-29、27-29)

○寺地挙四郎(日蓮推薦、関西大)

コメント

ヤバシチャータイ(スポ1=愛知・名古屋工学院専門学校)

――昨年も対戦した日本チャンピオンとの試合を率直に振り返っていかがですか

きょねんよりは良かったと思うのですが、まだ良くないところがたくさんあります。相手はやりづらかったです。きょねんは1Rで負けていたのですが、ことしは3Rまでいくことができました。そこは良かった点だと思います。

――試合前に全日本選手権(全日本)に向けて練習をたくさんしたと伺いましたが、今大会への意気込みは強かったですか

チャンピオンである相手が別ブロックだったら決勝まで行けていたと思うのですが、残念なことに初戦で当たってしまいました。勝つことよりも良い試合がしたかったのですが、まあまあ良い試合ができました。満足ではありませんが、プラスに捉えられると思います。

――課題を挙げるとしたら何ですか

課題は手が出なかったことです。3Rでは負けたと思って諦めていました。でもやってやろうと思って、一発でも当たれば良いという気持ちでやりました。試合前には緊張をしていました。きょねんも緊張していていましたが、固くなってしまって1Rで終わってしまいました。ことしは緊張しても固くならないように最初から行きました。

――最初から前に行った展開を振り返るといかがですか

試合の映像を見ましたが、だいぶ相手のパンチをよけることができていたのが良い点です。(パンチを)もらっていましたが、だいたい顔ではなくて後頭部にもらっていたのでそんなにポイントになっていないだろうと思います。

――客席から見守っていた高橋宏和監督(昭61理工卒=岐阜・多治見北)はいままでで一番頑張った試合と評価されていました

いままでで一番パンチをもらった試合でした。その割に打ち返すことができていました。いままでこんなに強いパンチをもらったことがありませんでした。村田諒太さん(現プロボクシング選手)とスパーリングをやったことがありますが、きょうの相手はその次に強かったです。パンチ力がありました。きょねんはそんなに強くなかったのですが、自衛隊体育学校に入ってから成長したのだと思います。

――来期以降に向けての意気込みをお願いします

もっと強い選手とスパーリングをやりたいです。強い選手にどうやったら勝てるかということを勉強したいです。

――部としての目標もお願いします

いまの1年生を強くしていこうと思っています。先輩も含めて厳しく強くして、1部に上がれることは厳しいですが、2部で優勝を目指せるように頑張ります。

 

下河博史(平25スポ卒)

――全日本の試合を振り返っていかがですか

1R目はペースをつかんで行けると思ったのですが、2Rでスタミナが切れて相手のペースにのまれてしまいました。スタミナでよけれるところで不用意なパンチをもらってしまいました。

――1-2というスコアをどう捉えますか

減点をされてしまったのですが、それが無かったら勝てたかなと思います。自分なりにはそこまで減点されるようなことはしてないと思いましたが、レフリーからしたらそうだったのかもしれません。

――きょうの試合は悔しいとのことですが、何が一番悔しいですか

減点されてしまったことと、2R目からバテてしまったことです。もう少し練習しなければならなかったと思います。

――九州での予選ブロックを勝ち上がり、3年連続出場を果たしたことをどう捉えますか

上位を狙って行けるところまで行ければ良いかなという気持ちで試合に臨みました。この大会は一番大きい大会なので、そこに出て試合するということが意味あると思ってますし、目標です。全日本の場には慣れましたが、自分に甘えが出てきて、良い緊張感が薄れてしまったのかなと思います。

――早大を卒業されたということですが、今後のプランなどがあればお教えください

練習は地元の高校だったり早大で練習したりしています。今後はボクシングを活かせる競艇選手を目指して頑張っているところです。らいねん以降もボクシングを続けるかもしれないです。競艇選手になるのが最終目標です。そのためにできるだけボクシングで良い成績を残したい気持ちもあります。