体操部

2013.11.05

第67回全日本団体選手権 11月2日 千葉・幕張メッセ

あん馬でのミスに泣き決勝進出叶わず

 11月2日、第67回全日本団体選手権予選が行われた。10月に行われた世界選手権で活躍した選手も出場する、レベルの高い今大会。午前中から試合が始まる1班と、午後から始まる2班に分かれて行われ、翌日の決勝に残るためには全12チーム中8位以内に入らなければならない。早大は得意の跳馬で点数を伸ばしたもののあん馬でのミスが響き結果は9位。8位との差2.5点で涙をのんだ。

 1種目目のつり輪。トップバッターはこの大会で引退となる綿崎啓太主将(スポ4=京都・洛南)。得点こそ伸び悩んだが美しい倒立を決めて流れを作る。「つり輪は自分の中の見せ場」と語る藤原昇平(スポ2=埼玉栄)も自身が納得のいく演技を披露。下り技の難度を上げた嶋津尚弥(スポ3=和歌山・田辺工)が着地で手をついてしまったものの全員まずまずの滑り出しで、2種目目の跳馬に移る。跳馬では夏の全日本学生選手権(インカレ)で学生王者に輝いた小倉佳祐(スポ2=千葉・習志野)が登場。15.250点をたたき出し会場の視線を集めた。また、浅野佑樹(スポ1=東京・明星)もドリッグスを成功させ高得点を取り、早大はこの時点で日体大に次ぐ3位につける健闘を見せた。4種目目の鉄棒では、離れ技で距離を取りすぎた綿崎主将が落下してしまったが、他の4人は大きなミスなく演技を終える。ゆかでは佐藤紘翔(スポ3=岡山・関西)が高い跳躍とのびやかな演技を見せチーム最高得点をマーク。翌日の決勝進出へ希望をつないだ。

跳馬で得点を稼いだ浅野

 ここまでプレッシャーに負けずに1種目ずつこなし、着実に点数を積み重ねたワセダ。最終種目はインカレで連続してミスが出たあん馬だ。ことし1年、跳馬以外の種目を強化してきた小倉がガッツポーズを見せるほどの演技を披露し次にバトンをつなぐ。しかし3人目の演技者の佐藤が足を引っ掛けバランスを崩し、あん馬から下りてしまう。「気持ちが焦っていつものリズムで演技することができなかった」(佐藤)。この後きれいな倒立を見せた藤原、最終演技者の嶋津も落下して演技が途切れる結果に。悪い流れを断ち切ることができなかったワセダ。9月に行われたインカレ同様最後の最後でミスを連発してしまった。

惜しくも落下した佐藤。今季はあん馬に苦しみ続けた

 またしても最終種目のあん馬に課題の残る結果となった。「下の学年はまだ次があるので、自分は何ができなかったのか、どこに弱さが出たかよく考えて、この大会を糧にして学んでほしい」(綿崎主将)。この試合で15年間にわたる体操生活に幕を下ろした綿崎主将の言葉は後輩たちに強く響くに違いない。体操部はこれから試合のない期間に入る。そこでどれだけ各自の演技に磨きをかけ修正できるかが来季のチームのカギとなるだろう。 来季こそは悲願のインカレ3位以内へ――早大体操部の挑戦は続いていく。

(記事 森田夕貴、写真 久保田有紀)

男子団体総合
選手名 ゆか あん馬 つり輪 跳馬 平行棒 鉄棒 合計点 順位
綿崎 啓太(スポ4) 14.350 13.200 13.400 14.800 14.700 12.800 82.450
佐藤 紘翔(スポ3) 14.750 12.500 10.500 14.450 14.150 66.350
嶋津 尚弥(スポ3) 12.200 13.550 13.350 13.400 52.500
小倉 佳祐(スポ2) 13.850 13.700 12.900 15.250 55.700
藤原 昇平(スポ2) 14.200 13.250 14.150 14.650 14.050 14.450 84.750
浅野 佑樹(スポ1) 14.700 13.600 14.700 13.350 14.300 70.650
チーム得点 58.000 52.650 54.700 58.600 56.550 56.300 336.800 9位
コメント

 

綿崎啓太主将(スポ4=京都・洛南)

――きょうの試合を終えて、率直な感想をお願いしますこれが引退試合とは思えないですね。いつも通り全日本の試合やって、いつも通りミスも出て。この反省を次に生かさないとなあ、という感じで。次があるような…。
――試合前はどのようなことを考えていましたかユニフォームに安全ピンでゼッケンをつけるんですけど、そのときに、十何年間こうやって試合のたびにゼッケンつけて、小学生のときからこういうことしてきたなあと昔のことを思い返しながらつけていたんですよ。そしたら安全ピンを思いっ切り指に刺してしまって。はっとして、もう何も考えるなということかなと思って。きょうの試合、種目、技のことだけを考えて、これが最後とか、引退試合だからとか、余計なことは考えないで演技に集中しようという風に臨みました。
――チームメイトにはどのような言葉を掛けましたか馬場亮輔コーチ(平18年人卒=埼玉栄)は、綿崎が引退だからとかいろんなことを言っていたんですけど、まあ(引退試合だということは)気にするなと。自分の演技をしてほしかったので。硬くならずに出して来いと言ったんですけど、やっぱりちょっと緊張していたみたいですね。
――きょうの演技の内容はいかがでしたか鉄棒だけいつも通りではないミスが出てしまったので、そこは弱さがあったかなと。(鉄棒は)滑っちゃって。でもそういうハプニングがあるのが体操なので。僕はノーミスを目指して臨んだんですけど、やっぱり上手くいかないなと。これが体操で、自分の思い通りにならないのが楽しくて、というか悔しくてまた次頑張るというのが体操だったんだなと思いました。
――1種目終えるごとに何か思うところはありましたかどちらかというとインカレ(全日本学生選手権)の方がこれが最後なんだなと思いながら演技をしていましたね。全日本は演技に集中していました。
――チームの結果としてはいかがでしたか
内容は、良くはなかったです。ミスも出ましたし。決めなきゃいけないところで決められなかった部分が多々あって。僕も含めてなんですけど。そういうところは弱さなので、僕は終わりですけど下の学年はまだ次があるので、今回の試合で自分は何ができなかったのか、どこに弱さが出たかよく考えて、この大会を糧にしてほしいですね。この大会から学んでほしいです。
――今後体操部を引っ張っていく後輩に向けてメッセージをお願いします
自信を持ってやってほしいです。普段の練習から、自分はこれだけできるんだと周りに証明するような練習をしてほしいです。

 

佐藤紘翔(スポ3=岡山・関西)
――きょうの試合をふりかえって
ちょっと情けない試合をしてしまったなというのが1番です。
――特に何の種目に関してでしょうか
跳馬とゆかで大過失を。跳馬は大過失以上のことをしてしまったので。どちらの種目も僕の点がチームには必要だったのでそこでちゃんとチーム得点に貢献できるような演技をしなければならないはずだったんですけどそういう演技ができなかったのでちょっと情けないなと思います。
――逆に手応えのあった種目は
完璧とはいえないんですが跳馬で失敗があったあとの平行棒はうまく立て直して演技ができたのと、ゆかではチームで1番点をとらなければならない種目でそこではちゃんとチームで1番点を取って自分の役割を果たせたのでそこはいい部分かなと思います。
――気合いを入れていた技などは
跳馬は練習でも不安ではあったんですが、試合本番でも練習と同じくらいの不安の大きさだったんですけどやっぱり試合ということで少し気持ちが前に出過ぎてしまってああいう失敗になってしまったんじゃないのかなと思います。
――あん馬では下りてしまいましたが
あん馬も同じく気持ちが焦ってしまっていていつものリズムで演技することができなかったのが落ちた原因だと思います。
――今後の目標など
チームとしては今回の試合でもあん馬で失敗が多く出てしまって、インカレでもあん馬で失敗が出ているのであん馬でしっかり人数をそろえることと、他の種目で失敗しないようにすること。個人としては最上級生になるので下に頼ってもらえるような、この人について行けば大丈夫だと思ってもらえるような選手になりたいなと。
――今シーズンをふりかえって
今シーズンを振り返って、本当にきょうの試合と同じようにあん馬と跳馬で少し苦しんだシーズンだなと思いました。ほかの種目はそんなに大過失は起きていないので来シーズンはあん馬と跳馬で100パーセント自信を持って試合に臨めるように練習をしっかり積んでいきたいなと思いました。

嶋津尚弥(スポ3=和歌山・田辺工)
――きょうの試合を振り返って
自分がやらなければいけない種目で全試合点数が伸びていなかったので、チームに何も貢献できていないです。得点も挙げることが出来なくて。内容としてはすごい残念な試合でした。
――きょうの試合にかける思いはありましたか4年生の綿崎主将がこの試合で引退なので。もう1試合やってほしいなという気持ちです。

藤原昇平(スポ2=埼玉栄)
――きょうの試合をふりかえって
チームとしてはまあ失敗も出たところもありましたがカバーできたところもあったので、そういう点では良かったと思うんですけど、最後のあん馬が…。インカレでもあん馬で落ちてしまっていてそのリベンジという形で今回挑んだんですけどやっぱりまた課題の残るあん馬でした。
――平行棒までは安定した演技でしたが、特に手応えのあった種目は
最初のつり輪は点数がいつもより抑えられていたんですけどそのあとの跳馬でしっかり立て直すことができたというか。種目では、ゆかがちょっと練習のときから不安だったんですけど試合ではしっかりできたので良かったです。
――気合いを入れていた技などは
つり輪は自分のなかで見せ場というかそういう部分があったので審判にはどう思われていたかはわからないですけど自分的には結構いい内容だったと思います。
――綿崎主将との最後の試合となりましたが、何かメッセージなどあれば
昨年からチームとして一緒にやってきて、(綿崎)啓太さんもU-21日本代表に入ってそれを目標に自分も頑張ろうという気持ちにさせてくれました。チームをまとめる存在で一緒にやっていて本当に楽しかったしお疲れさまという気持ちです。
――U-21日本代表として合宿や試合などは
ことしの12月にたぶん合宿があります。試合もまだ予定はわからないですがあると思います。
――そこで伸ばしたいところなどは
きょうの試合でも最後の最後で失敗が出てしまうというのはメンタル的にまだちょっと弱いのかなというところがあるので。競技力はこのまま向上させてメンタルの強化もしていきたいと思っています。
――今シーズンをふりかえって
自分の中では大きな試合は満足できた試合が多かったのでまた来年に向けて自信がついたという感じです。

小倉佳祐(スポ2=千葉・習志野)
――きょうの演技を振り返っての感想を
満足のいった演技でしたね、きょうは。つり輪でミスをしたんですけど、あとはいつもよりまとまった(演技ができた)ので良かったです。
――どのような心境で演技に臨みましたか
自分の役割は流れをつくることで、それでみんながうまくいってくれればという感じでした。最低限演技をちゃんと終えることは意識していました。
――つり輪では着地で失敗がありました
力技や倒立を決めるまでは良かったんですけど、前に回るヤマワキとかはちょっと悪くて。(着地の失敗については)降りるときに輪っかを引くということしか意識していなくて、手を離すときに輪っかを開くということを意識していなかったので、そこで輪っかが足に引っかかって失敗につながってしまいました。でも全体的には悪くない演技だったと思います。
――跳馬の演技はいかがでしたか
ロイター板が柔らかくて、会場練習のときから演技がやりづらかったんですけど、結果的に着地でちゃんと立てたので良かったです。
――跳馬に関して、種目別での演技と団体での演技での心境の違いはありますか
全然違いますね。種目別のときは自分のためにやるだけなので、(着地で)立とうという意識がなくて。でも団体では自分の点数が1番高く出る競技なので、絶対に(着地で)立たなきゃいけないと思って結構プレッシャーになりますね。
――あん馬ではチーム最高得点を出しました
練習だと失敗するところが多くてうまくいかないところがあったんですけど、きょうは比較的まとまってリズム良くいけました。他の人が失敗してしまったことは残念なんですけど、自分の中ではインカレから成長できているので良かったと思います。
――最後に今後の目標をあん馬とつり輪は演技もまとまってEスコアも上がってきたので、あとはDスコアを上げてさらにEスコアもまとまるようにできたらと思います。

浅野佑樹(スポ1=東京・明星)
――きょうの演技を振り返って個人としてはいかがでしたか
平行棒で思わぬところでミスがでてしまい、落ち込んでいましたが、得意のゆかで自慢できるくらいの出来になったので良かったです。
――その平行棒では力で倒立にもっていく場面が見られました
普段の練習ではあまり失敗しなくて、余裕はあったんですがちょっとしたミスで崩れてしまいました。
――きょうの意気込みは
きょうに賭けてきた気持ちが大きかったので、とりあえずノーミスで回って、なおかつ先輩に負けない演技をしようと思って演技に臨みました。
――個人としては全体としては大きなミスなく終えました
鉄棒は勝ちに行くために技を2個落として実施したので、そのおかげで着地まできちんと決められたので自分としてはいい作戦だったなと思います。
――チームとしてはいかがでしたか
少しミスが目立ったので、今度は声を掛け合ってと言いますか、意識し合ってできれば良かったかなと思います。
――今シーズンを振り返って
10月は試合が多くて正直乗り越えられるかなという気持ちがあったんですが、ここまでやってこれて、ケガなく終われたので良かったです。
――今後の強化点はありますか
つり輪と平行棒、そしてあん馬でしっかり点数がとれる選手になれれば、もっと自分の目指す姿に近づけると思うので頑張っていきたいです。