野球部

2013.11.05

秋季新人戦 11月4日 神宮球場

吉野和、完封!新人戦は白星発進

TEAM
早大
慶大
○吉野和-道端
◇(二塁打)渡辺啄

 早大の連勝で幕を閉じた早慶戦から一夜明け、この日は1、2年生による早慶戦が行われた。前日の大量得点から一転して試合は投手戦に。秋季新人戦の先発マウンドには、秋季リーグ戦(リーグ戦)で救援を務めた吉野和也(社1=新潟・日本文理)が上がる。大学初先発にもかかわらず、落ち着いた投球を披露し終わってみれば6安打完封。打線は吉野和の好投になかなか応えられなかったが、6回に2死満塁から渡辺琢也(教2=東京・早実)の適時二塁打で2点を先制。そのまま逃げ切り昨秋以来の新人戦白星を手にした。

 若きサブマリンが『陸の王者』を手玉に取る。先発の吉野和は毎回のように出塁を許すが、持ち前の打たせて取る投球でしのいだ。唯一のピンチは8回。先頭打者に左翼線を破る二塁打を浴びると、続く打者に死球を与えてしまう。その後2死二、三塁とされ、打席には山本泰寛(2年)。リーグ戦で高打率を残した打者を相手にしても冷静さを失わない。「結構リラックスしていた」という言葉通り、遊ゴロにしとめ、窮地を難なく脱した。119球の力投が実り、吉野和は公式戦初完封。緩急を生かした投球で慶大打線を翻弄(ほんろう)した。

完封勝利を挙げた吉野和

 好投を続ける吉野和を援護したい打線。5回までに3安打と、慶大先発・三宮舜を打ち崩せない。四球や安打で出塁はするものの、3度のけん制死で好機を広げることができない展開が続く。試合が動いたのは6回。今秋初打席の吉野和が、自らのバットで中前に運ぶ。その後2死満塁として、迎え撃つのは4番・渡辺琢。内角の直球を思い切りよく振り抜くと、左翼手の頭を超える適時二塁打に。リーグ戦無安打の男は「4番の仕事を果たせた」と自らの殊勲打に胸を張った。

先制打を放った渡辺琢

 普段出場機会の少ない選手も先発に多く名を連ねた新人戦。若い力が躍動し、早大は準決勝へと駒を進めた。あすの相手は3季連続優勝の明大。リーグ戦でも3季連続で勝ち点を取れずにいる宿敵である。ここで白星を奪うことができれば、08年秋以来の優勝も見えてくるだろう。王者撃破で弾みをつけ、勢いそのままに頂点へ――。若武者たちの戦いは、まだ始まったばかりだ。

(記事 川口真由、写真 山辺剛士)

コメント

冨永圭太新人監督(スポ4=宮崎・都城商)

――新人戦勝利おめでとうございます。感想はいかがですか

春は東大に初戦敗退したので何としても勝たないとっていう思いもあって、緊張もあったんですけど、とりあえず勝ってほっとしています。

――新人戦チームの雰囲気はいかがですか

2年生を中心にチームをつくって来てくれたので彼らに雰囲気も任せて、彼ららしさというものを大事にして(試合に)入ってきました。

――きのうも慶大に勝ってその勢いで来れた部分もあるのではないでしょうか

そういうのもあると思うんですけど、ただリーグ戦はリーグ戦で新人戦は新人戦で2年生が一生懸命頑張ってくれた結果だと思っています。

――先発の吉野和也(社1=新潟・日本文理)選手が完封しました

本当にたくましかったです。あと彼が試合前に「冨永さんのために勝利を届けます」という風に言ってくれて、試合中にもそれを言ってくれて。短期決戦なので本当は(投手を)替えないといけないところだったかもしれないのですが、彼の意志を感じたので最後まで頑張ってもらいました。

――予想以上の頑張りを見せてくれたと言うことですね

そうですね。今まであんなに投げているところを見たことがないので本当に頼もしいです。

――攻撃面ではけん制死3つとミスもありました

まだまだ力不足でこれが新人なのかなというのもあるのですが、またこれが一つ反省だと思うので明日以降につなげていければと思います。

――渡辺琢也(教2=東京・早実)選手に好機で適時打が出ました

彼らの思いというのがかたちになって点に絡んで決勝点になったというのが良かったと思います。

――春からの成長したのはどのような点でしょうか

具体的に言うと間違いなくスイング力とか体力的な面では伸びたなというのは感じます。でもそれ以上にチーム力とか組織力という話をよくこの学年に話してきたのでそれが一つかたちになったのかなと思います。

――あす以降についての意気込みをお願いします

とりあえずはあしたの勝利を一つ目標にしているんですけど、東大に負けたからと言って目標を変えた訳ではなくて、新人戦優勝というのを目標にやって来ているのでまずはあした1勝というのを目標にしています。

渡辺琢也(教2=東京・早実)

――試合を振り返っての感想をお願いします

チーム全体としてチャンスをつくっても決定打をなかなか出せなかったという雰囲気がありましたが、そこで自分が打って点につながって良かったです。吉野(和也、社1=新潟・日本文理)がよく投げてくれていたので、どうしても打たなければという気持ちを持って打席に入りました。

――この新人戦にはどのような意気込みで臨まれましたか

春、初戦で負けてしまって、支えてくれた人たちに恩を返すという意味でも勝たなければいけないと思っていました。学年としてもチームとして絶対に勝たなければならないという思いで春からやってきたので、結果が出て良かったです。

――中盤までは均衡した展開となりましたが、ベンチでは何か声掛けはありましたか

4回に一度ベンチ裏に戻って、雰囲気が硬いので全員で声を出して体動かしました。それで一度雰囲気がほぐれたかなと思います。

――そのなかでご自身は6回の好機に先制適時打を放ちました。打った球は

インコースの真っ直ぐです。厳しいコースでしたが、思いっきり振ってフェアゾーンに入ってくれました。

――打った直後はどんなお気持ちでしたか

4番の仕事を果たせたかなと思います。チャンスで一本出せたので良かったです。

――慶大の先発三宮投手の印象はいかがでしたか

けん制がうまくて、走者を出しても3回刺されてしまいました。それでチームの雰囲気は重たかったですし、コントロールが良くてワセダが打ちあぐねていました。

――ご自身の安打をその後の打席にどのようにつなげようと思われましたか

自分は打席に入る時に力が入ってしまうとあまり良い結果が出せないので、力を抜いて入ろうと思いました。打った打席はすごく力が抜けていて自然体で入れたのでそのイメージで入りました。

――吉野投手の好投をどのように見ていらっしゃいましたか

後半にはピンチもありましたが、吉野のピッチングスタイルがすごく三振を取っていくタイプではなくて打ち取って、守っていくタイプなので、そんなには心配していませんでした。長打だけが警戒するところだとは思っていましたが、低めに球を集めてよく抑えてくれました。

――一試合を終えて見えてきた課題はありますか

打線はランナーで出れてはいるので、チャンスに一本出すということを全体で意識できるようにすることです。あと、内野フライでのアウトがきょうは多かったのでそこは修正してあすに臨みたいです。

――あすの試合での個人的な目標はありますか

打つことが自分の仕事になると思うので、絶対に一本出して勝ちたいと思います。

――明大戦に向けて意気込みをお願いします

メイジにはリーグ戦でも新人戦でも勝てていない印象があるので、絶対に勝って優勝して新人監督を良い形で送り出したいです。

吉野和也(社1=新潟・日本文理)

――きょうの投球を振り返って

先発ということで、テンポ良く打ち取って攻撃に流れを持っていけたらいいなと思い投げました。

――新人戦に向けてどういった気持ちで臨みましたか

冨永新人監督が春は東大に負けて、1勝もできていないので、どうしても1勝をプレゼントしたかったです。きょうは冨永さんと2年生のために投げました。

――普段と違う先発のマウンドで意識したとこはありましたか

特に意識したことはありませんが、初回に照準を合わせて、体を作っていきました。

――8回の唯一のピンチについては

一回は山場が来ると言われてきたので、8回にピンチが来たときも絶対に勝つぞと思っていました。2点リードだったので、犠飛の1点は仕方ないと思い投げていました。そんなに点数を絶対にやらないというよりは、結構リラックスしていました。

――6回にはヒットを放ち、先制のホームを踏みましたね

きょうはリーグ戦では打席に立たなかったので、1本打ってやろうと思っていました。

――次の試合に向けて

次の明大戦や決勝でも登板機会はあると言われているので、いつでも投げられるように準備をしておきます。

大谷伸ノ輔ゲームキャプテン(商2=福岡大大濠)

――きょうの試合の狙いは

春の新人戦で東大に負けたので、とりあえず第3戦まで戦おうとかじゃなくて、一戦を気持ちで絶対勝とうという意識で、全員で臨みました。

――どういう野球をやろうとかはありましたか

相手は一軍で投げているピッチャーを想定していたので、そうなるとうまくはいかないだろうと全員で話していたので、少ないチャンスをものにして戦うことを意識しました。

――試合を振り返ってみて

前半、走者が出てもけん制で刺されてしまったり苦しい展開が多かったですけど、6回に4番の渡辺(琢也、教2=東京・早実)の一打で吹っ切れたというか、全体的にミスで点が取れなかったりしたんですけどそれが解き放たれたような感じがしました。

――守る方でも吉野(和也、社1=新潟・日本文理)投手が素晴らしい投球でしたが

ピッチャーの吉野が打たせて取るタイプなので、それでうまく守備のリズムがつくれたらなという感じだったんですけど、まあ狙い通り吉野がいいピッチングをしてくれてそれでいい試合展開になったのかなと思います。

――課題としてはどのようなことがありますか

前半でやっぱりチャンスで1本出なかったというところがありました。あしたはメイジ戦ということもあるので、メイジはここ最近の新人戦でずっと優勝していますし、何とかあした叩けばもしかしたらというのがあるのであした全力で臨みたいなと思います。

――個人としては主将としてどのようなことを意識しましたか

自分は実力もなければ結果を出す選手でもなくて、みんなに選んでもらってキャプテンをやっているということで、自分の存在意義としては声を出したりチームをまとめたりすることをみんなに期待されていると思いました。それなので自分としてはチームがうまくいい雰囲気で試合で戦えるように、環境づくりをしていくというのがあしたも目標というか課題だと思います。

――あした以降への意気込みをお願いします

最初にみんなと話したのは、打てないから打って勝とうということで、あしたもいいピッチャーが来ると思うので、そういった中で、浮いてきた球であったり甘く入った球をしっかり1球で仕留める、少ないチャンスを一発でものにする。そしてピッチャー陣含めていい守備のリズムをつくってきょうみたいな試合展開をやっていくことを目指したいと思います。