米式蹴球部

2013.10.29

秋季リーグ戦 10月26日 東京・アミノバイタルフィールド

ミス相次ぎ、立大にまさかの敗戦

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 14 20
立大 RUSHERS 14 14 35

 落とし穴はこんな場所に潜んでいた。「先を見すぎていた」とOL小笠原知也主将(スポ4=東京・戸山)が語る通り、立大に先制を許した早大は完全に浮き足立ってしまっていた。その後も早大は相手にターンオーバーを与えてしまい、更に得点を積み重ねられる。後半、早大はRB吉原猛(社3=東京・日大三)の2つのTDランで追い上げるも、またしてもターンオーバーが飛び出し、20-35で立大に痛恨の敗北を喫した。

何度も好リターンを見せた井上広

 試合開始直後、早大は課題の第1シリーズでのディフェンスに苦しむ。相手RB茂住雄太(3年)の力強いランに苦戦。最後も茂住に中央に走られ、先制TDを許してしまう。さらに早大の誤算は続く。直後のキックオフで早大がファンブル。これがターンオーバーとなり、攻撃権は再び立大へ。立大はこれを確実に得点につなげ、さらに早大との得点差を広げていった。対する早大はQB木村隆(教3=東京・早大学院)のパスを中心に敵陣深くまで攻め込むも、フォースダウンでのギャンブル失敗で好機を生かすことができない。その後も早大は相手ランオフェンスに苦しむ。さらに時間を有効に使われ、十分な攻撃機会を得られぬまま、0-28でハーフタイムを迎えた。

 後半、早大の逆襲が始まる。木村の小刻みなパスとRB井上広大(教3=東京・早大学院)の45ヤードのビッグゲインが飛び出し、一気に敵陣深くへと攻め込む。最後は吉原が3ヤードを駆け抜けTD。反撃の狼煙(のろし)を上げる。さらに次のシリーズでも木村からRB北條淳士(社1=東京・佼成学園)へのスクリーンパスが60ヤードのビッグゲインに。最後は再び吉原がエンドゾーンに飛び込み、差は14点に。ディフェンスは後半、相手ランをほぼ完璧に抑える活躍。「気持ちも入っていた」とLBコグランケビン(商2=東京・早大学院)のロスタックルで相手に攻撃する時間を与えない。しかし次のシリーズで木村が痛恨のインターセプトを献上。これをTDにつなげられ、再び点差は21点に。もう早大に追いかけるだけの時間と体力は残っていなかった。試合時間残り30秒、井上広が56ヤードのパントリターンTDを決めるも、時すでに遅し。結局20-35で敗戦し、大一番の法大戦を前に痛い一敗となってしまった。

TDを許しうつむく守備陣

 まさかの敗戦。試合後のサイドラインには泣き出す選手、呆然と立ち尽くしてしまう選手が後を絶たなかった。しかし、まだ優勝の望みが完全に消えてしまったわけではない。条件は次戦の法大戦を25点差以上で勝利すること。もちろん完璧な試合運びが要求される、非常に厳しい状況だ。「全てぶつけるしかない」(小笠原主将)。これまで準備してきたことは全て法大戦のためだった。この勝負だけは譲れない。自らがしてきたことが正しかったと証明するためにも、王者法大を全力で倒す。

(記事 井上義之、写真 田中竣、巌千咲)

得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
立大 RUN #30茂住 #37細谷 0-7
立大 RUN #30茂住 #37細谷 0-14
立大 PASS #18山本→#17中山 #37細谷 0-21
立大 RUN #30茂住 #37細谷 0-28
早大 RUN #30吉原 #17森 7-28
早大 RUN #30吉原 #17森 14-28
立大 RUN #30茂住 #37細谷 14-35
早大 PR #28井上広 #5木村 NG 20-35
個人記録(※一部のみ掲載)
ラン 回数 ヤード TD 最長
#28 井上広大 59 45
#23 北條淳士 59 60
#30 吉原猛 26 10
#80 金澤秀明
レシーブ 回数 ヤード TD 最長
#7 脇屋慶 22
#80 金澤秀明 51 37
#85 鈴木隆貴 19 11
#3 北村卓也 16 11
パス 回数(試投) ヤード TD 最長
#5 木村隆 11(29) 108 37
星取表(10月29日現在)
法大 早大 日体大 立大 東大 一橋大 神奈川大 上智大
法大 11/10 49○6 45○10 57○0 70○0 66○0 79○7
早大 横浜 45○10 20●35 34○0 37○0 51○14 59○0
日体大 6●49 10●45 11/9 13○12 56○42 16○3 33○0
立大 10●45 35○20 アミノ 14○12 49○21 52○7 44○0
東大 0●57 0●34 12●13 12●14 11/9 0●14 13○9
一橋大 0●70 0●37 42●56 21●49 アミノ 17●21 10●16
神奈川大 0●66 14●51 3●16 7●52 14○0 21○17 11/9
上智大 7●79 0●59 0●33 0●44 9●13 16○10 アミノ
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コメント

濱部昇監督代行(昭62教卒=東京・早大学院)

――きょうの試合は

選手やコーチ、自分も含めておごりがあったんじゃないかなと思います。ちょっと今週の練習を見ていてリードされるような展開を予想していたんですが、私がそれに手を打たなかったのが一番の敗因かなと思います。

――ハーフタイムにはハドルを組んで言葉を掛けていました

みんな浮足立って、ディフェンスも受けてしまってオフェンスもスピードが遅かった。受けて勝負すると厳しいから、ひっくり返すためにはアグレッシブにやるしかないと。立大が前半できたのだからうちにもできないわけがないと言いました。後半はモメンタムを掴もうと。

――3Q序盤はモメンタムを掴んだように見えました

用意したプレーを出したので。

――流れに乗っている中で3Qでの失点は

インターセプトからの失点なので。一番はターンオーバーだったかな。あのシリーズを我慢強くしてTDまでつなげていればと思います。

――法大戦へ向けては

今シーズンは法大に向けてやってきたので、やってきたことを出し惜しみせずやっていきたいです。

OL小笠原知也主将(スポ4=東京・戸山)

――きょうの試合を振り返って、率直な感想をお願いします

実力が拮抗(きっこう)している中で、立大の方が勢いとか個人個人の最初から気持ちを出そうと言う様な意識が高くて、うち(早大)は気を引いてしまっていたような部分があって、自分たちのペースを取り戻すのにも時間がかかってしまって、その差が得点の差につながったのかなと思いました。

――きょうの立大戦に向けてチームで話し合われていたこととは

立大も早大もことしは監督が代わったりと体制が新しくなって一新している中で、どちらも意気込んでいてやってやるという気持ちがあって、特に立大が強いということはみんなに言い聞かせてきて、だから倒そうという気持ちでした。うち(早大)もやる気がなかったわけでは全然なく、実力で負けていたとも全然思ってはいなかったんですけど、ほんのちょっとの気持ちの差というか、この一戦にかける思いというのが向こう(立大)の方が強かったのかなと思います。

――気持ちで負けていたとおっしゃられていましたが、立大のオフェンスの印象はいかがでしたか

うち(早大)のディフェンスが特に悪かったというわけではなかったんですけど、春から順調だったのに対して、きょうはいきなり最初から進まれる形になって、そこからディフェンスが守り気味になってしまった感じですね。特に立大の中で強かったと思うのはLBの30の子だったと思うので、その彼をなかなか止めきることができなかったのが流れを持ってこられなかった原因になったのかなと思います。

――後半になるとRB井上選手の活躍も目立ちましたが、早大の良かったと思う点はいかがですか

オフェンスに関しては春とかは特にそうだったんですけど窮地に立たされるというか、やばいと思った時に出る力というのをみんな持っていて、それが本来の力だと多分思うんですけど、それをいかに試合前のコンディショニングを含めて最初のプレーから出していけるかというのが課題ですね。その中でRB井上だったりRB吉原だったりがベンチでも落ち着いて得点のことを考えたりしているという点がすごく良かった点だと思いますね。

――次戦に向けて改善していきたい点と目標をお願いします

僕からは、きょう負けた原因の一つとして先を見すぎていたというか、法大という相手への意識が高すぎて準備も法大を意識していたというところがあったというか。一方で
次はついに法大戦なので。幸いにも、法大との直接対決を制すれば次に進める可能性がまだ残っているので、全てぶつけるしかないという思いです。きょうの一戦をいかに引きずらずにあすから法大戦に向けられるかというのが課題であって、でも、中には凄く気が落ちている選手がいるんでそういう選手たちをいかに引き上げられるか(というのが課題ですね)。きょうも決して立大に劣っていたとは思わなかったので。法大は立教にも大勝していますが、法大にもやれる力は持っていると思うので、みんなの力を引き出せるようなキャプテンでありたいなと思います。

QB木村隆(教3=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

全部が駄目でした。立ち上がりでディフェンスが2本(タッチダウンを)取られたんですけど、その後のシリーズでオフェンスが取れなくてそのまま立大の方に流れが行ってしまって前半は1本も取れずに終わってしまって、立ち上がりが全然駄目でした。

――前半は無得点に終わりましたが要因は何でしょう

そこまで皆焦ってたわけではないんですけど、先制されるのはことし立大戦が初めてだったので、そういう意味で心のどこかに焦りがあったのかなと思います。

――立大のディフェンスの印象はいかがですか

皆フィジカルもスピードもあって勢いのあるという印象です。

――パスについてお聞きしますがレシーバーとのコミュニケーションはどの程度取っていましたか

普段からレシーバーとコミュニケーションを取るようにしているんですけど、ディフェンスに付かれている中でも決められるように、タイミングであったりボールの投げる場所というのはもっともっと追究していく必要があるのかなというのは感じました。

――3Qでは持ち直しましたが何か修正は加えましたか

特に自分たちに修正する点はなくて、自分たちで焦らないで1プレイ1プレイやっていくことしかできないので、とにかく気持ちを出して自分たちのフットボールをやろうという話をハドルではしました。

――法大戦に向けて一言お願いします

法大にはおそらく25点差以上つけて勝たないといけなくて、どっちにしろ勝たなければその先に進めないので、これからいかに皆でミスを修正してレシーバーとしっかりコミュニケーションを取ってきょう出た反省を克服していくことが法大戦で勝つカギになるのかなと思います。

LB岩井康祐(商4=東京・早大学院)

――きょうの試合の感想をお願いします

完全に力負けでした。相手には良い意味で思い切ったプレーをされてしまいました。

――立大に対してディフェンスとしては試合前どういったプレー方針でしたか

隊形ごとにどんなプレーが来るかは予測できていて、まずはやはりRBの茂住選手(3年)を止めようという作戦でした。しかし、その周りを固める相手オフェンス陣のブロックに対処しきれなかったですね。

――この試合でのディフェンス陣の総評としてはどのようになりますか

過去の試合のビデオからスカウティングをされていたのだと思いますが、これまでの試合では相手を抑えられていたところを、今回の立大には思い切ったプレーで抜かれていってしまったという印象です。またその辺りに関してのこちらの対策も甘かったと思います。

――特に前半のディフェンスについてはいかがですか

相手は波に乗ると恐いチームだということは分かっていたので、特に前半はサックしたりボールを奪ったりというようなビックプレーが求められました。そういった意味で、最初の1、2シリーズでもっと相手の意図を読み取れていれば、より速い対応ができて、失点することもなかったのかなと思います。

――相手のQB、RBの印象はいかがですか

元々良い選手だというのは十分に分かっていたのですが、普段からやっているような奥に足をかいてタックルするといったことが徹底できていませんでした。そういった部分をつかれてしまったのだと思います。

――後半はディフェンスがよく機能していた印象ですが、前半を終えてどのようなことを確認しましたか

やはり思い切りの無さというのが戦術的にも表れていたので、後半からはサインを有効なもの一つに絞って、こちらも思い切っていこうということになりました。それが結果的に7失点に収まったということだと思います。

――後半、特に3Qは無失点でしたが、ディフェンス陣の雰囲気はどうでしたか

良かったと思います。

――逆に1、2Qと苦しい展開が続きましたが、その場面ではディフェンス陣にどういった言葉をかけていましたか

相手は勢いづかせると恐いチームですが、同時にこちらが良いプレーをすれば勢いが弱くなっていくということも感じていたので、まずは30番のRB茂住選手を止めて、パス攻撃になったところでインターセプト等でボールを奪っていこうという話をしました。

――最終節の法大戦に向けて、一言お願いします

きょうの負けをどう捉えるかというのが非常に重要で、油断していたとか戦術がマッチしていなかったというような言い訳をするのではなく、力負けでこういう結果になったのだと認めることが大事だと思います。そしてそこから、問題に対する改善策に取り組みたいと思います。法大に関してはゲームプラン自体は春の段階から持っているのですが、やはり一対一の力で上回らないとそれを発揮することもできないので、そこをしっかりとやっていきたいと思います。

WR脇屋慶(政経4=東京・早大学院)

――今日の試合の感想をお願いします

前半立て続けに(得点を)奪われてしまい、ランで時間を使うというよりも、パスでテンポよく進んでいかなくていけないなかでパスが決まりませんでした。それでドライブできなかったという印象です。

――相手のディフェンスの印象はどういったものでしたか

これまで相手と比較しても、圧倒的にタックルの技術やキャリアーへの集まりは上でした。それは前からわかっていたことだったのですが、ただそれ以上に自分たちのプレーができなかったというのは反省ですね。

――前半は予想外の展開となりましたがオフェンスの雰囲気はいかがでしたか

前半立て続けに2本(TDを)奪われたときは、自分たちのやれることをやろうと雰囲気は悪くはありませんでした。全員が前向きになっていたと思います。

――インターセプトが3つ喫してしまいましたが

QBとレシーバーとの意思の疎通だったり、単純に自分たちの実力だったりでまだまだ足りない部分が出てしまったと思います。

――対して後半はテンポよく2TDを奪いましたが、ハーフタイムに修正などありましたか

修正というよりは、自分たちのこれまでやってきたことを出すだけというのが自分たちが常日頃から言っていることで、東伏見で練習していることをここで普段通り出せるかということを、原点に戻ってやったのが少し流れがよくなったかなと思います。

――最終戦の法大戦へ向けて意気込みをお願いします

法大は非常に強い相手ですし、難しい試合になると思います。でも自分たちが大切にしてきたことや試合でやることはどの試合でも変わりません。東伏見で大切にしてきたプロセスをそのままグラウンドで出すだけなので、しっかり出せれば結果もついてくると思うので、必ず法大に勝ちます。

RB井上広大(教3=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

全体的に自分たちの力を出し切れなくて負けてしまった、という印象です。

――パントリターンTDを決めることができましたがお気持ちは

ボールを取らなければ時間が止まらないので、とにかく取ったのですが、たまたまみんなが上手く道を空けてくれていて、気持ち良く走ることができました。

――相手チームの印象はいかがでしたか

2列目以降のDBやLBなど奥の選手がすごく速くて、他のラインズの選手も、ワセダのOLよりは強かったな、と思います。

――ワセダのチームの雰囲気はいかがでしたか

良くなかったですね。4年生を始めとして、負けてしまうな、という雰囲気がありました。前半に大きく点差を付けられて、それ以上の点数を取らなければいけない、というプレッシャーが有ったのかもしれないです。みんな黙ってしまい、あまり良くなかったと思います。

――後半に入り、雰囲気は変わりましたか

TDが取れたり、良いプレーが有ったりすると、みんなテンションがあがり、雰囲気は良くなるのですが、そこからエンジンをかけるのでは遅くて、きょうのように負けてしまうので、良いプレーが出る前に切り替えなければいけなかったな、と思います。

――この試合で連勝がストップしてしまいましたが

負けてしまったのは終わったことなのでしょうがないと思います。次の法大戦では点差を付けて勝たなければいけないですが、まだ可能性はゼロではないので、次のあずまボウルに進みたいと思います。

LBコグランケビン(商2=東京・早大学院)

――試合を振り返って率直な感想をお願いします

ディフェンスは自滅した形になってしまってオフェンスもやられていて、ターンオーバーゲームで負けてしまったのでそれが大きな敗因かなと思います。

――前半、立て続けにTDを取られたシーンを振り返って

コールが入って中で体系ごとにアジャストをすることがあるんですが、そのコミュニケーションミスがあって中も外も混乱していた状況でした。その後インターセプトされて次にディフェンスが出て行った時にアジャストをしきれなかったので、本当に自滅という感じですね。

――相手の30番のRBに苦しめられた印象でしたが、どう対応しましたか

最初はみんな様子を伺っている感じだったんですけど、後半からは縦にアグレッシブに行くことによって止められるシーンもいくつかあったので、そうやって対応していきました。

――3Qにロスタックルを決めるなど奮闘されていましたが

点差もだいぶ開いていたので「もう思い切りやるしかない」と思っていきました。あのシーンは気持ちも入っていたので良かったと思います。

――最終戦につながる、手応えを感じた部分はありましたか

相手のRBの茂住選手には完全に力負けしていて、フィジカルがまだまだ足りないというのもあるんですけど、それよりももっと落ち着いてアジャストできたらさらに高いレベルを目指せると思うので、まずはハドルの中でいかにアジャストするかというところが次の試合で重要だと思います。

――優勝には来週の法大戦で25点差以上での勝利が必要ですが、どのような意気込みで臨みますか

法大に対して25点差をつけるためには、まずディフェンスでボールを敵陣に押しやらないと勝ち目がないと思うのでターンオーバーゲームで勝って、完封するぐらいの勢いでいかないと厳しいので、ディフェンスで粘ってオフェンスに少しでも楽をさせるような試合にしたいと思います。