競走部

2013.09.07

第82回日本学生対校選手権 9月7日 @東京・国立競技場

九鬼、歓喜の全カレ初Ⅴ!(全カレ2日目)

 日本学生対校選手権(全カレ)2日目は4×100メートルリレー(4継)決勝や5000メートル決勝が行われた。4×100メートルリレーはベストメンバーで挑めなかったものの健闘し、5000メートルでは大迫傑(スポ4=長野・佐久長聖)が果敢に攻め、どちらも表彰台に登った。そのかいあって2日目終了時点でまだ男子対校得点では首位の座を守っており、男子の総合優勝に期待がかかる。そんな中最も輝いていたのが、100メートル決勝に出場した九鬼巧(スポ3=和歌山北)だった。

全カレ初タイトルを獲得し、ワセダベアを手に表彰台に上る九鬼

 大学生になってから初めてタイトルを獲得できてうれしい――。男子100メートル決勝後、トラックの上には笑顔でそう語る九鬼の姿があった。普段はスタートで一気に加速する九鬼だが、きょうは違った。序盤は抑え気味に走り、中盤にさしかかると前を走る飯塚の背中をとらえる。終盤に振りきられるかと思われたが、そのままでは終わらなかった。粘り強く走りペースを落とさない。そこから飯塚の半身前に出ると、そのまま押しきりゴールラインを越えた。0.02秒差で飯塚に先着。第14回世界選手権モスクワ大会に出場した相手に勝利した喜び、大学入学後初めてタイトルを獲得した喜び。二つの喜びを両手に握りしめて、九鬼はゴール後に拳を空へと高く突き上げた。一方、同じく決勝に出場した竹下裕希(スポ3=福岡大大濠)は、序盤を良いペースで走ったものの、最後までそれを維持することができずに5位でレースを終えた。優勝の喜びをかみしめた九鬼も、悔しさを覚えた竹下も、世界との距離を強く感じている。少しでも世界に近づくため、さらなる努力を重ねる日々が始まる。

(記事 目黒広菜、写真 加藤万理子)

★新メンバーで臨み、堂々の2位!

対校戦でのリレー初出場を果たした欠畑は、2位を死守してフィニッシュ

 4継は関東学生対校選手権(関カレ)に続き中大の後塵を拝したものの、ワセダは粘って2位にとどまった。ケガなどでメンバーを欠くワセダにとっては充分な結果と言えるだろう。予選ではタイムで拾われ決勝にコマを進めた。先行逃げ切りを目的として九鬼を1走、竹下を2走にしていたが、決勝は調子の良い九鬼を更に活かすために普段の担当区間である2走に戻し、竹下も3走に戻して臨んだ。1走は竹井尚也(スポ4=京都・龍谷大付平安)が務めた。「自分自身当日まで走れるかわからなかった」と言う竹井だったが、スタートで大きく出遅れることなくエース・九鬼にバトンを渡す。九鬼はトップスピードに乗り中大とほぼ同じタイミングで3走竹下に繋ぐ。竹下は内側を走る中大に必死に食らいつき、最後の勝負を4走の欠畑岳(スポ3=岩手・盛岡一)に託した。欠畑は今回がリレーでの初エンジ。ワセダの代表として出場する試合だった。また、中大の4走、慶大の4走はそれぞれ飯塚、山縣と日本を代表する選手が控えており、プレッシャーは尋常でなかったに違いない。しかし、粘って2位を死守。メンバーが揃わない中、表彰台に登った。中大へのリベンジは日本選手権リレーで。層の厚くなったワセダは全員で切磋琢磨して頂点を目指す。

(記事 西脇敦史、写真 目黒広菜)

★好調ぶり示した長距離陣

留学生選手をも引っ張るなど、序盤から積極的なレースを展開する大迫」

 5000メートル決勝に、大迫、山本修平(スポ3=愛知・時習館)、武田凛太郎(スポ1=東京・早実)の3名が出場。レースは、大迫が序盤からハイペースな走りで先頭をリードする。山本、武田も先頭集団から100メートルほど離れた2位集団でペースをうかがう。レース中盤には全体のペースがやや落ちるものの、3000メートルを過ぎたあたりで、レースは動いた。大迫がダニエル(日大)とともに集団から一歩前へ飛び出すと、この間の1000メートルのタイムは10秒近く上がり、先頭集団は徐々にばらけはじめた。大迫は、ダニエルの背後についてレースを進め、ラスト1周の鐘が鳴ると同時にギアチェンジ。そのまま1位でゴールしたいところだったが、残り200メートル、ダニエルの猛烈なラストスパートにはついていくことが出来ず、2位でフィニッシュ。惜しくも優勝を逃した。一方、きのうの1万メートル4位入賞の山本は、2位集団でそのまま安定した走りを見せ、6位入賞。武田も2位集団の中で粘り、10位でゴール。これから始まる駅伝シーズンに向けて、さらなる早大長距離陣の成長に期待がかかるレースとなった。

(記事 松田萌花、写真 石丸諒)

★決勝に向けて好スタート

後続との差を大きく引き離し、アンカー・佐藤(左)にバトンを託す野澤

 全カレ2日目、男子4×400メートルリレー は予選が行われ、組で一番にゴールしたワセ ダは、見事に着順であす行われる決勝への進出を決めた。スタートの合図とともに木村賢太( スポ2=大分・杵築)が勢いよく飛び出し、前半から積極的な走りを見せると、バトンは上位で愛敬彰太郎(スポ1=三重・桑名)へ 。愛敬は各校のエースが集まる2走で堂々とした 走りを見せ、先頭で野澤啓佑(スポ4=山梨・ 巨摩)にバトンを託した。唯一の4年生として予選を走った野澤はバトンを受け取ると、チーム の決勝進出を決定付けるかのように一気に加速。後ろを大きく引き離す走りで独走体制を築 き、アンカーを任された佐藤拓也(スポ2= 埼玉・越谷西)もそのリードを守り切った。 関カレでは優勝を逃し3位となり悔しい思いをした。予選では、関カレの決勝時に近い好タイム をマーク。関カレよりも多くの強豪が揃う決勝ではあるが、予選での走りからチームは自信を得たであろう。全カレの最終種目となる決勝で 、ワセダのリレーの強さを見せつけると同時に 、有終の美を飾ってほしい。

(記事 戸田郁美、写真 平岡櫻子)

結果

▽男子100メートル決勝
九鬼巧 10秒33(1位)
竹下裕希 10秒40(5位)

▽男子200メートル予選
木村賢太 21秒20(2組1着)
竹下裕希 21秒29(4組2着)
愛敬彰太郎 21秒59(6組6着)

▽男子800メートル
予選
田中言(スポ2=東京・早実) 1分52秒81(1組2着)
吉田貴洋(スポ2=和歌山・田辺) 1分53秒11(2組2着)
伊澤賢人(スポ2=栃木) 1分51秒94(4組2着)
準決勝
吉田貴洋 1分51秒05(1組1着)
田中言 1分52秒89(2組5着)
伊澤賢人 1分52秒91(2組6着)

▽男子5000メートル決勝
大迫傑 13分47秒21(2位)
山本修平 14分12秒65(6位)
武田凜太郎 14分22秒21(10位)

▽男子110メートル障害予選
竹吉大記(スポ1=千葉・市船橋) 14秒37(3組6着)自己新記録
早川恭平(スポ4=長野吉田) 14秒01(5組1着)

▽男子400メートル障害予選
野澤啓佑 50秒11(1組1着)
永野佑一(スポ3=福岡・育徳館) 51秒55(2組1着)

▽男子走り幅跳決勝
林風汰(スポ4=三重・宇治山田) 7メートル37(12位)

▽男子4×100メートルリレー決勝
竹井-九鬼-竹下-欠畑 39秒11(2位)

▽男子4×400メートルリレー予選
木村-愛敬-野澤-佐藤 3分7秒02(3組1着)

▽女子100メートル障害予選
羽角彩恵(スポ3=北海道・札幌一) 14秒28(2組2着)

▽女子走り高跳決勝
土川萌子(スポ3=栃木・那須拓陽) 1メートル65(17位)

コメント

竹井尚也(スポ4=京都・龍谷大付平安)

――きょうのレースの感想をお願いします

僕は決勝からの起用ということで、緊張する面もありましたが、しっかり自分の走りができたのではないかなと思っているので、満足しています。

――予選で走らなかった理由は

僕は決勝で1走を走ったのですが、予選のオーダーでは九鬼選手を1走に置いて、チームの作戦としては先行逃げ切りを図っていました。決勝では九鬼選手と竹下選手が個人の種目でそれぞれ良い結果を残して好調だったので、九鬼選手を1走で使うよりは2走に使った方が良い結果が出ると考え、作戦が変えたので、その代わりに1走で控えとして準備していた自分が出ることになりました。

――では、その作戦での竹井選手の1走の役割というのはどのようなものだったのでしょうか

決勝のオーダーでは中盤にワセダのエース2人を置いているため、そこでしっかり流れを作らなければいけないのでそれを崩さないようにするということと、自分がある程度良い位置で渡して他の選手をしっかり走らせるようにすることが自分の役割だと思ったので、しっかり自分が走って九鬼選手に託しました。

――最後の全カレでのレースでした

ことしのチームは個人でも結果を出している選手が多く、自分自身当日まで走れるかわからなかったのですが、最後の全カレということもあってしっかり準備をして起用していただき結果を残すことができたので良かったと思います。

――このあと大学での競技生活も少なくなってきますが、どのように過ごしたいですか

まだ対校戦が早慶戦、早関戦とありますし、リレーに関しては日本選手権リレーも10月末にありますので、そこでも個人とチームのリレー共に活躍できるように残り少ないですが、しっかり練習してそこに備えたいと思います。

山本修平(スポ3=愛知・時習館)

――きょうの5000メートル、きのうの1万メートルのレースを振り返って、今のお気持ちを聞かせてください

調子があまり良くない中でのレースだったのですが、なんとか2種目で得点を取ることが出来たので、自分の仕事を果たせたのではないかと思っています。

――きのうからの疲れもあったと思いますが、きょうはどのようなレース展開を考えてレースに臨まれましたか

エントリーメンバーを見て、一万メートルの疲れがある中で勝負できる状態ではないと感じていました。無理して突っ込まずに、入賞ラインを保って、入賞できたことは良かったと思います。

――夏合宿を経て、これまでのご自身の調子はいかがでしたか

時々体調を崩したり、なかなか思うようにいかない部分もありましたが、最低限、例年と同じぐらいに練習をしっかり詰めたので、全カレで優勝できたことは次につながる成長が見れたと思います。

――このタイムと成績を残したことについてはどのように感じていますか

上級生になって、少しずつ成長できていると感じていますね。

――これから駅伝シーズンが始まりますが

得点に絡めたことは次につながると思いますし、チームとしても良いムードで駅伝に向けて準備ができているので、しっかりこれからライバル校と戦っていけるように、まずは出雲駅伝の優勝を目指して頑張りたいと思います。

――駅伝メンバーの中でも上級生としてのご自身の役目はどのようなものだと考えていますか

上級生が主要区間で柱となって走らなければいけないと感じています。優勝に導く走りを自分がしっかりできるようにここから準備していきたいと思います。

小林快(社3=秋田工)

――5位入賞おめでとうございます。お気持ちをお聞かせください

2か月半の練習で一度走りを諦めて、競歩という道を選んだのと、高校の頃から全国では戦っていたので、この道では負けたくないという思いがありました。順位を落としてしまったのは悔しいのですが、一応入賞できたことにはほっとしています。

―――度箱根を目指してから、競歩に戻った理由は

監督、コーチの方々から走りの方は厳しいと言われました。自分の中でも関東インカレで今まで競ってきた人たちや自分と同じ学年の人たちがユニバーシアードなどで活躍しているのを見て、僕も自分の道で頑張りたいと思ったのがきっかけです。

――走りから競歩に戻されるにあたって、苦労したこととかありますか

フォームが大切な種目なので、そのフォームが戻りにくいということは一番苦労したことですね。

――走りを経験したことでそれが生きた経験はありますか

体力やスタミナは上がったと感じますね。それは生きていると思います。走りにいったこと自体は遠回りしたとは感じていなくて、プラスになって生きていると思います。

――きのうのレースの内容自体は

早い段階で警告が一枚付いてしまって、やっぱり練習が足りなかったからかなというのが原因の一つだと思います。あとはその状況でもくらいついていければ表彰台も狙えたと思うのでそれが悔しいですね。

――昨年出した自己ベストから1分以上タイムを縮めたということですが、その要因は

実力ある方々が何人も来てくださった合宿に参加させていただいて、フォームなども指導していただきました。フォームを前に戻すというよりも、フォームを変えて臨むことができたので、それが一番の要因ですかね。

――次のレースのご予定は

国体があるので。10月7日です。

――意気込みをお願いします

世界陸上に出場している人が5人出ますし、他にも有力選手がたくさん出るので今のままだと多分勝負にならないと思います。もう一度練習積んでパワーアップしたいですね。今回のレースでまだまだ伸びると実感できたので、しっかり練習して記録ももちろん伸ばしていって入賞を目指します。