水泳部

2013.10.17

第89回日本選手権 10月12日 新潟・柏崎アクアパーク

ライバルにあと一歩及ばず、今季を終える

 学生、社会人の垣根を越え、日本一を決定する日本選手権が開幕した。早大女子部は、その先陣を切って日本学生選手権(インカレ)で辛くも勝利した強豪・東女体大と対戦。実力が拮抗し、両者一歩も譲らない大接戦にもつれこむ。最終ピリオド終盤まで同点を保つが、ラスト13秒で痛恨のファウル。相手にペナルティスローを与えてしまうと、この1点が決勝点になり8-9で惜しくも敗戦。固城妃美主将(教4=東京・藤村女)率いるチームでのシーズンが終わりを告げた。

この試合で引退となった固城妃主将

 序盤から接戦を繰り広げた。開始3分に退水(※)を誘うと、そのチャンスを生かし田中寧葉(スポ2=埼玉・秀明英光)が先制点。その後カウンターを含む2連続失点を受け1-2で第1ピリオドを終えるも、続く第2ピリオドではディフェンスがしっかりと機能し、大量失点を許さない。攻撃面でも、好調の小西晃代(社2=埼玉・秀明英光)が鮮やかなバックシュートやマークを背負いながらのパワフルなシュートで得点を重ねる。攻守が噛み合うチームプレーで一進一退の攻防を繰り広げると、同点で前半を折り返した。

 後半戦も一歩も譲らない展開となる。早大が退水のピンチから転じてカウンター、ミドルシュートで勝ち越したと思えば、直後にゴール前の競り合いに負け点を返されるなど、試合は息もつかせぬシーソーゲーム。第4ピリオドでは、木下智貴監督(平24スポ卒=埼玉・伊奈学園)が「すごくよくなりました。記事でめっちゃ誉めておいてください」と太鼓判を押すGK長島佳世(人3=茨城・聖徳大取手聖徳女)が好セーブを連発し、東女体大の粘り強い攻めを迎え撃つ。同点のまま試合は終盤に差し掛かり、このまま延長戦にもつれこむかと思われた。しかし、ここで早大の懸命のディフェンスはファウルの判定。ペナルティシュートを与えリードを許してしまう。土壇場でタイムアウトをとり巻き返しを図るも、早大の攻撃に残された時間は13秒。厚いディフェンスに阻まれ、ラスト1秒で放ったロングシュートはゴールポストをかすめるが得点ならず。あと一点が及ばず悔しい負けを喫した。

姉の意思を継ぎ次期主将を務める固城侑

 固城侑美(スポ3=東京・藤村女)は、同じチームとして戦うのは最後となる姉・固城妃美主将(教4=東京・藤村女)について、「勝って、最後に有終の美を飾らせてあげたかった」と語る。その夢を叶えることはできなかったが、攻守共に全力のプレーで強敵に対し互角の戦いを見せた。固城妃主将は悔しさをにじませる一方で、「来年につながるいい結果」と晴れやかな表情も見せた。主将の思いは必ず新しいチームへと受け継がれていくだろう。

※重大なファウルを犯した選手は20秒間ディフェンスに参加できない。

(記事 村上夕季、写真 角田望)

結果

●稲泳会8-9東女体大

コメント

木下智貴監督(平24スポ卒=埼玉・伊奈学園)

――きょうの試合を振り返ってください

ベストゲームだったと思います。まだ今大会終わってないですけど、今大会全体でもベストゲームの1つには必ず挙げられると思うので、恥じることはないなと思います。

――早大女子部として、今季ベストゲーム

そうですね。

――それでも東女体大にはあと一歩及びませんでした

試合が終わったときには何も考えられなくて、何で負けたんだろうなと思っていたんですけど、冷静になって考えてみると、やっぱり球際の勢いというか、そこの差で、あと5センチ10センチ手を伸ばせばボールに触れるところを、やったチームが向こうで、やらなかったチームがこっち。実力的には一緒なんですけど、本当に意識の問題というか、心の底で相手のほうが勝ちたいと思ったから、負けたくないというと思ったから、という差だと思うので、最後のプレーに関してもちょっと際どい判定かな、と思いましたが、そこの際どい判定を審判がそうジャッジした理由の1つは、たぶんそういう深層心理のプレーの、現れだと思うので、差というのは、そういう勝利への貪欲さ、それが向こうのほうが強かったということかな、と。

――今季全体を振り返って。春は結果が出なかったが、インカレで2位、日本選手権でも東女体大と互角に戦うことができました

キーパー(長島佳世、人3=茨城・聖徳大取手聖徳女)がすごくよくなりました。記事でめっちゃ誉めておいてください(笑)。いろいろあって、高校ではプレーしていて、大学では一回マネージャーになってから、ことしからチーム事情で戻ってきて、そこが正直一番チームとしても不安だし、相手からすれば、そこを狙って、ということだったんですけど、春先から右肩上がりというか、垂直に近いくらいな度合いで上がっていったので、キーパーの開花、それに尽きるな、と。それと、4年生が今回1人だったんですけど、当たり前ですが、4年間で一番練習したと思うし、人一倍マネージメントも気をつかって、心情も大変だったと思うんですけど、キャプテンのいろんな面でのスキルアップというか、パワーアップがチームを支えていると思うので、みんなすごいんですけど、特にその二人ですかね。その成長が、チームの成長に繋がったな、ということです。

――固城妃主将が抜けた来季のチーム、どこに重点を置きますか

似ていますが、4年生が4人になるので、今の理論でいくと、一番成長した選手が4人になれば、今より4倍強くなるので、4年間でなにができるかをしっかりと考えて、今の3年生が4倍アップ、してほしいですね。

――来季の目標を

来季はインカレと日本選手権両方優勝なので、できる能力はあるので、狙いたいと思います。

固城妃美主将(教4=東京・藤村女)

――きょうの試合内容を振り返ってください

前半から1点差のピリオドが続いたので、インカレの時に近い展開だと思っていて、後半インカレのときみたいに点差を離せたらいいと思ったんですけど、それができなくて負けてしまったかな、といった感じです。

――インカレから1か月。そのときと変化は

若干インカレのときよりもプールが広くなったりして、形とか攻め方というのは変わったと思うんですけど、フローターを中心とした攻め攻撃は、インカレのときよりもできていたと思うし、それで点が取れていたので、自分たちが目指す形にはなっていたと思います。

――ディフェンス、オフェンスともに東女体大にひけをとらなかった

本当によく動けていて、カウンターもところどころ出ていましたし、逆にカウンターを出されてもちゃんと追いつく場面が多かったので、そこはインカレのときよりできたのかな、と思います。負けてしまったけれど、内容としてはよかったと思います。

――今季を振り返って。春は結果が出ずに苦しんだ

やはり、ワセダは強いチームから選手が集まっているので、周りからの期待とかプレッシャーがすごく大きくて、なんで選手が集まっているのに勝てないんだ、なんで練習しないんだ、というのを前からずっと言われていて、それは私の中ですごくプレッシャーでもあったし、責任感もすごく感じていましたし、勝てなくて悔しいという気持ちはきょねんから感じていたんですけど、インカレで初めて2位という結果を残せたのと、日本選手権でも、負けはしたんですけど自分たちの形まで持っていけて、強い東女体大に競れたということは私にとってもすごく大きな一歩でしたし、ワセダにとっても来年に繋がるいい結果じゃなかったかな、と思います。

――後輩たちにひとこと

年々(インカレの)順位を上げてきているので、来年は1位しかないので、私が悔しかった分、優勝してほしいというのと、日本選手権でも最終日まで残ってほしいなと思います。

固城侑美(スポ3=東京・藤村女)

──日本学生選手権(インカレ)でも対戦した東女体大が相手でしたがいかがでしたか

とりあえず勝ちたいっていう気持ちだけで臨みました。

──お姉さんの固城妃美主将と同じチームでの最後の試合でした

小・中・高・大とずっと同じチームでやってきたのですが、おそらくこれが最後ということで、特別な思いもあって、勝ちたいというよりは勝たせてあげたい、最後に有終の美を飾らせてあげたい気持ちはあったのですが、ちょっと残念でした。

──試合を通してチームの雰囲気としてはいかがでしたか

そうですね、モチベーションも高くて、(相手が)東女体大って決まった瞬間に、絶対勝つぞという気持ちになったので、チームの雰囲気とかはすごく良かったので、(結果は)残念でした。

──技術的な力は出し切れたように思いますがいかかでしたか

そう言われますと、この試合でやっぱり勝ちたかったんですけど、全員それなりの力は出せたと思いますし、来年につながる試合だったのかなと思うので、来年こそは絶対に初戦は突破したいと思います。

──きょうのご自身のプレーはいかがでしたか

良くも悪くもないという感じです。2年生の小西(晃代、社2=埼玉・秀明英光)が調子が良かったので、積極的に回して、随所で私も、カットインとかドライブしていこうとしました。(相手に)下がられてしまうことも多かったんですけど、自分自身のプレーとしては、決定率は良かったと思いますし、まずまずの出来でした。

──今シーズン全体を振り返ってはいかがでしょうか

チームとしては、毎年なんですが、学生リーグから始まり、東日本リーグ、インカレとどんどん調子が上がってくるチームなので、シーズンの初めはなかなかいい状況じゃないんですけど、ことしはどんどん(調子を)上げていくことができたので、チームの方向性としては良かったなと思います。

──来年へ向けて、課題や目標は

インカレは優勝目指して。(戦績も)上がってきているので。日本選手権も、予選はちゃんと突破して、シードに入って、初のベスト4、と言わずメダルを目指していきたいなと思います。

斉藤美奈都(スポ3=茨城・聖徳大取手聖徳女)

―――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

個人的にはきょうは全然ダメでチームに迷惑をかけてしまったというのがあって、チーム的にはディフェンスもできていたんですけど、決めるところで決めれなかった面もあったので、そこかな、と思います。

―――今大会にはどのような意気込みで臨みましたか

全日本選手権はことしから女子も正式になったので、良い試合をしたいとは思っていたし、初戦がまたインカレで勝った東女体大に決まったので、証明ではないですけど、インカレで勝って、さらに日本選手権でも勝って、実力を示したいな、とは思いました。

―――東女体大との戦いはインカレ以来だったのですが、前と比べて違った部分などはありましたか

私たちは何も意識することはなくて、意識することはみんな一緒でやるってことは変わらなかったんですけど、やっぱりインカレ後から学校も始まったりして、練習期間が短くなってしまって、練習をする時間が短かった分ちょっと不利なところはあったんですけど、でもそんな代わりはないと思います。

―――きょうで今シーズンが終了しましたが、今シーズンを振り返ってみていかがですか

リーグ戦から始まり日本選手権まできて、基本的に、自分が言うのもなんなんですけども成長したんじゃないかな、チームになったな、っていうのはすごい感じてる一年でした。

―――来シーズンは最上級生としてチームを引っ張っていく立場だと思うのですが、どのように引っ張っていこうと考えてますか

まだそこらへんは決まってないし、そこらへんはこれから同期4人で決めていきたいというのもあるんですけど、自分の水球人生の集大成でもあるので必ず優勝で終わりにしたいと思うので、全力で勝ってがんばりたいと思います。

―――それでは来シーズンの目標は優勝ですね

そうですね。

※掲載が遅くなり、申し訳ございません。