バレーボール部

2013.10.08

秋季関東大学2部リーグ戦 対松蔭大 10月6日 東京・日大八幡山総合体育館

崖っぷちからの大逆転!歓喜の1勝

 なんとしても勝利を――。開幕2連勝と上々のスタートを切ったものの、ここ最近は3連敗と勝利から遠ざかり、暫定6位で迎えた松蔭大戦。きょう負ければ来季からの1部復帰への望みが絶たれてしまう状況の中、決死の覚悟で試合に挑んだ。立ち上がりはいまのチーム状態の悪さを象徴するように、思うようなバレーができずにずるずると相手のペースで試合が進んでいく。しかし、大差で2セットを連取され万事休すかと思われた第3セット。ここまで眠っていたワセダの底力がついに目覚めた。下級生中心のメンバーの中で4年生が意地を見せ、フルセットに持ち込むと最後は気持ちで競り勝つ。崖っぷちに追い込まれた状況からセットカウント3―2(19-25、16-25、25―21、25―20、15―13)で逆転勝利を収めた。

 悪循環は取り払われていなかった。連敗のイメージを引きずらないように気持ちを新たに挑んだきょうの試合だったが、開始早々に4連続ポイント、中盤に5連続ポイントを奪われるなどあっという間に点差を広げられてしまう。強気にスパイクを打ち込んでいくものの、相手の巧みなフェイントに翻弄(ほんろう)され自分たちのペースに持ち込むことができない。挽回はできずにそのまま第1セットを落とした。試合を振り出しに戻したいところだが、第2セットに入ってもなかなか勝機を見出すことはできない。陣形の穴を狙われ、コートの隙間にボールを落とされる。サーブで攻め込まれる場面も増え、反撃の糸口をつかめないままこのセットも奪われた。

逆転のきっかけとなるサーブを決めた中川理

 大差で2セットを失い、敗色濃厚となったこの試合。自信を失い、自分たちのバレーを見失ってしまった選手たちに反撃の力は残されていないかに思われた。しかし、この窮地に立たされた状態からワセダの反撃が始まる。第3セットからは佐藤夢菜(文1=埼玉・狭山ヶ丘)に代わり、濱野安希子(スポ4=東京・共栄学園)がセンターのポジションに入る。「4年生が出てきてくれて流れに乗れました。4年生の意地だなと感じました」(関根早百合、スポ2=神奈川・橘)というように濱野がクイック攻撃やブロックで躍動し、高橋早紀主将(スポ4=東京・下北沢成徳)が相手のフェイントを体を投げ出してことごとく拾う執念のプレーを見せる。さらに、13―14の場面でピンチサーバー中川理沙(法3=東京・田園調布学園)が登場。レシーバーの手元で急激に落ちるサーブを決めると一気に形勢が逆転。5連続ポイントで引き離しこのセットを取った。

 息を吹き返したワセダ。勢いそのままに第4セットを奪うと、ついに最終セットに突入。これまで苦しめられてきた相手エースをブロックで封じ込め、リードを保って前半を折り返す。その後、一時は逆転を許し勝負の行方はわからなくなったものの、最後は気持ちの強さでプレッシャーに打ち勝ったワセダが劇的勝利に歓喜した。

レシーブから攻撃のリズムを作り出す高橋主将

 最後のポイントを奪った瞬間、高橋の目には涙が浮かんでいた。努力が結果に結びつかない苦しい日々の中、主将としてチームを引っ張ってきた高橋にとってチームが一丸となってつかんだ勝利には何物にも代えがたい喜びがあったのだろう。それでも試合後はうれしさを口にしながらも、「(調子に)波があるということは私たちに力が無いということ」と冷静にいまのチーム状況を分析した。たしかにきょうの結果で置かれている状況が一気に変わるわけではない。だが、この1勝が今後のチームにとって大きな価値のあるものとなったことに間違いはないはずだ。暗いトンネルを抜けたチームに、希望の光が差し込んだ。

(記事 中澤佑輔、写真 高橋真耶)

セットカウント
早大 19-25
16-25

25-21
25-20
15-13

松蔭大
スタメン
レフト 唐木沙彩(スポ2=千葉・柏井)
  レフト 木暮美波(人3=群馬・高崎女)
  センター 関根早百合(スポ2=神奈川・橘)
  センター 佐藤夢菜(文1=埼玉・狭山ヶ丘)
  ライト 及川香菜(スポ1=宮城・古川学園)
  セッター 黒木麻衣(スポ3=大阪国際滝井)
      リベロ 高橋早紀主将(スポ4=東京・下北沢成徳)
コメント

高橋早紀主将(スポ4=東京・下北沢成徳)

――見事な逆転劇でしたがいまのお気持ちはいかがですか

疲れました(笑)。勝てて良かったですけどまだまだダメだし、ちゃんと勝ち切れていなかったので課題は多く残る試合でした。

――劣勢から3セット目にいきなり切り替えることができた理由はなんでしょうか

センターに1年生の夢(佐藤夢菜、文1=埼玉・狭山ヶ丘)を出していたんですけど、あそこまで追い込まれたら1年生に勝負させるよりも4年でいきたいと思ってすぐ麻生さんのところに行ってノア(濱野安希子、スポ4=東京・共栄学園)で行きたいと言って変えてもらって、見事ノアが本当に頑張ってくれました。メンバーチェンジして負けたら私のせいだと思ってましたけど、本当に4年生がやってくれたのですごくうれしいです。

――高橋選手自身、何回も飛び込んでボールを拾うなど、気持ちの入ったプレーが見られました

ファインプレーをファインプレーと見せているようでは私自身に落ち着きがなかったりだとか、見極めがまだまだだと思うのでもうちょっと落ち着いて私がしっかりアタッカーの分も拾ってアタッカーが攻撃に専念できるようなかたちに持って行きたかったです。でも試合中どうしようどうしようと思いながらやっている中でもがんばって上げたのをアタッカーがそれ以上にがんばって決めてくれて本当にうれしいです。

――ピンチの状況で元気がなくなることを課題として挙げていましたが、きょうは追い込まれた状況から良い雰囲気に持っていくことができていました。その点で成長は感じられましたか

きょうの相手が松蔭だったから私たちがピンチでも声を出しているように感じられた部分もあったと思うんですけど、きのうみたいに人数も多くて勢いもある大東とかが相手だと私たちがきょうやっていたのでは足りなかったかなと思うし、相手によって雰囲気が違うので松蔭はけっこう冷静に常に感情をあまり出さずに戦うチームなので、その中で私たちの勢いが出てたように見えるかもしれないんですけどあれでもまだまだ足りないんじゃないかなと思うし、チームのメンバーが良いプレーをするとコートサイドから飛んでくる声とか歓声とかもすごいあるんですけど、きょうはたくさん来てくださっていたOBさんの声が勝っていてそれに救われた部分があると思います。

――まだまだ改善できるところがあるということでしょうか

はい、結局相手に合わせてバレーをしてしまっていることに変わりはないのできのうそういうふうな気持ちでできていたかって言われたらそうじゃないので、まだまだ波があるということは私たちに力が無いということだと思います。

――来週への意気込みを教えてください

わたしが全部拾います(笑)。それをアタッカーに決めさせます。黒木(麻衣、スポ3=大阪国際滝井)がびびっているのでいいパスを返して少しでも不安を減らしてあげられるようにしたいです。セッターとしてもアタッカーはほとんど後輩なので気も使っているし、その分きょうみたいにノアが入って上級生に託すことで気持ちが楽になったと思うし、ノアが入っても入らなくても前の負担を減らせるようにしっかりレシーブしたいと思います。

濱野安希子(スポ4=東京・共栄学園)

――今のお気持ちはいかがですか

やっと自分たちの力が少しずつ出せて本当に良かったなと思います。

――2セット連取された場面からのプレーでしたが

やはり4年生なのでどこから出ようとチームを助けることは当然だし、役割としてチ
ームのために安心感をもたせるというのが自分の役割だったので、そこをまず果たそう
と思っていました。

――クイックがよく決まっていましたね

そうですね。クイックは結構両セッターと合わせていたので、そこは自信をもって打ちにいきました。

――3セット目から何か守備面での対策はあったのですか

(松蔭大の)3番の選手はよく跳んで、打点も高いので、とりあえずキャッチで打ちにくい体勢に崩してから、ブロックでしっかり抑え込むことを意識していましたね。

――終盤、競った展開での心境は

自分が絶対1点とってやる、ブロックで止めてやるんだ、という気持ちでした。

――リーグ戦で負けが続いていましたが

やっとチームとしてやるべきことができてきたので、来週の試合から自分たちがきょう
できたことをどれだけさらにできるかというのがポイントになってくると思うので、き
ょう以上のゲームを目指して頑張ります。

――次戦にむけて意気込みをお願いします

自分は出るときはしっかり役割を果たしていきたいですし、チームのために頑張りたいと思います。