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2007年度卒業記念特集
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卒業記念特集(23) 高橋忠亮
全力で漕ぎ抜けた4年間
隅田川のほとりに咲き乱れた桜が、まるでワセダを祝福しているかのようだった昨春の早慶レガッタ。ゴール・桜橋の下に着いた艇の上でガッツポーズをとる9人。その中に、4年連続にして早慶レガッタ対校エイト乗艇を果たした漕艇部主将・高橋忠亮(スポ)の姿があった。
高橋とボートとの出会いは高校1年の春だった。高橋がオールを持つきっかけを作ったのは、ボート経験者である父の一言からである。「ボートをやってみないか。」中学校3年間は野球に打ち込み続けた高橋にとって、ボートへの転換はそう安易に考えられるものではなかったが、父の影響でしばしば訪れた戸田ボートコースで目にしたボートに魅了され、オールを握ることを決意した。
早大への入学が決まった高橋は、早くから早大漕艇部に混じっての練習を開始。しかし高校時代に特筆すべき戦績を残していなかった高橋は、その時、大学生と共にボートを漕いだことで、自らの実力不足に衝撃を受けた。「いまの自分の力は大学では通用しない―。人の3倍の練習をしなければ。」それから、怒涛の練習の日々が始まった。「強くなりたい―。」自らを「負けず嫌い」と評す高橋は、ただ一心に上を目指し始めた。以前とはボートへの思いがまるでうって変わったこの瞬間から、大学4年間連続で早慶レガッタ対校エイトに出場という輝かしいストーリーが生まれたのである。さらに、1年、2年当時には、力が奮わず伸び悩んだ戦績も、猛練習が実を結び、3年、4年にはインカレにおいてエイト3位と健闘した。
「早慶レガッタへの思い入れは格別であり、何がなんでも勝ちたいと思った。」三大早慶戦の一つと称される早慶レガッタで勝利を飾ることにはやはり特別な意味がある。昨春の早慶レガッタ対校エイトでは、途中、高橋のオールが波に引っかかり抜けなくなるという腹切りのアクシデントを招くも、冷静に、しかし確実にオールを握り直し力漕した。クルーのまとまりも優れ、つかんだ優勝。さらに対校エイト以外にも、第二エイト、女子舵手付クォドルプルもともに勝利をあげての完全優勝というこの上ない結果で、高橋は主将として有終の美を飾った。
「早慶レガッタ優勝、インカレ優勝」の目標を掲げ、努力することを惜しまず常にひたむきにボートを漕ぎ続けた4年間。惜しくもインカレ優勝は逃したものの、憧れの早慶レガッタ対校エイトで手にした優勝は、高橋の何よりの成長の証であった。「自分のやってきたボートに間違いはない。」大学生活をボートに捧げた高橋主将は、いま、静かにオールを置いた。
(峰村晴香)
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