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2005年度卒業記念特集
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卒業記念特集(11) 高木賢伸
進化を遂げた天才シューター
鳥肌が立つほどの美しいフォームからシュートが放たれると会場は静寂に包まれる。シュートが大きな弧を描きリングの中央へ吸い込まれると同時に一瞬の静寂は大歓声に変わる。このシーンを何回見たことだろうか。抜群のシュートセンスと勝負所での決定力を武器に、幾度と無くチームの窮地を救い、勝利に導いてきた早大バスケ部のスリーポイントシューターが高木賢伸(人)である。
高校時代に国体を制し、周りからの大きな期待を背負って入部した高木は一年目からその実力を遺憾なく発揮し自らの高い能力を証明する。当時二部リーグで昇格を目指し戦っていた早大の一部復帰に大きく貢献し、インカレでは3位入賞の原動力となった。ルーキーながら、物怖じすることなく、次々とシュートを沈めていく存在感は好調なチームの中でも一際強く輝き、見るものを引き付けその将来に期待を抱かせた。
しかし、エース格として認められた高木に対するマークは当然のように厳しさを増す。ケガにも見舞われルーキーイヤーほどの鮮烈な印象を残せないまま迎えた3年でのリーグ戦、下級生主体で臨んだ早大は7位と低迷。高木自身はスリーポイント王を受賞したものの満足のできない結果となった。二部チームとの入れ替え戦にも敗れたため、最終学年を二部リーグで戦うことになってしまう。
迎えた最終学年、「4年としての責任感」を胸に高木は副将としてチームを牽引する。二部での苦しい戦いの中で、華麗なシュートだけでなくディフェンス、リバウンド争いでの体を張ったプレーでチームの勝利に貢献したその姿は残した数字以上の存在感を示した。「去年自分たちが落としてしまったので、(昇格できて)ほっとした」と語ったように一部復帰という最低限の目標を達成。そして、臨んだインカレで高木のプレーは4年間でも最高の輝きを放つ。「(インカレ前に)高木が伸びた」と松野正監督(昭43政経卒)が語ったようにドライブ、パスといったシュート以外の技術に磨きがかかり、プレーの選択肢を広げた高木を止めることは相手チームにとっては至難の業だった。攻守にわたり充実したプレーを披露した高木は持ち味のスリーポイントも毎試合コンスタントに沈め、シューターとしての非凡な才能も見せ付ける。大学ナンバーワンシューターの証ともいえるスリーポイント王を受賞し、過去2年間ベスト16で姿を消していた早大を5位入賞へ導く立役者となった高木は見事に「4年としての責任」を全うしてみせた。
チームの中心として戦い続けた4年間。決して平坦な道のりではなかった。しかし、苦境に立たされながらも自らを磨き続けた高木は周囲の期待を超える存在にまで成長。多くの経験を積み、天才シューターはチームの土台を支えるオールラウンダーへと進化したのだ。放たれたボールが美しい放物線を描いた華麗なシュート。ルーズボールに飛びこみ、ディフェンスで粘る泥臭いプレー。あらゆる局面で感動を与え続けた高木のプレーは多くの人の心に刻まれたに違いない。
(八木圭太)
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