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2005年度卒業記念特集
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卒業記念特集(12) 江戸寛
諦めない心
凄まじいと感じた。そして、同時に疑問にも思っていた。なぜそこまで勝ちにこだわるのか、なぜその届かないで あろう一球に食らいつき、最後まで諦めない心を保ち続けられるのか。圧倒的に勝っていても、あと1ポイントで負けてしまう場面でも、江戸寛(社)のその姿勢は貫徹されている。江戸はそれを「重み」と言う。テニスを愛する選手の一人として、常勝を求められる主将として、真剣にテニスと向き合ってきた全てが「重み」として、江戸を突き動かしてきた。
意外なことに、高校生、そして大学入りたての頃、江戸は周囲に強い反発心を抱いていた。練習方針や下級生の仕事など、納得のいかないことや理不尽さを感じると、それを表に出さずに入られない時期もあった。「昔は団体戦を見てても面白くなかったし、チームの勝ちより自分が勝てれば良いと思っていた」。今季誰よりもチームのことを考え、応援していた江戸からは想像も出来ない一面だ。そんな心境にも変化が現れたのは、3年目に入ってから。どんなこともまずは一生懸命やろうと決めた。すると、どんなことも必ずためになると気づくことができた。
江戸にとってテニスとは「一生やめられないもの」。テニスが「本当に自分との戦い」だということを実感できたのも、責任ある立場になってからだという。良い思いも悪い経験も、いろんなものを「(コートに)詰め込んで詰め込んで、詰め込んだら、自分の力を出さないで諦めることはできないんですよ」。江戸にはテニスに対して、一球一打に対して、それだけの「重み」がある。だから諦めることができないのだ。
取材中、江戸が最も饒舌に、且つ目を輝かせたのは、土橋登志久監督(平元教卒)について語ったときだ。「人間的にも(テニスに関する)勉強でも勝てないし、追いつけない」と絶大な尊敬をしている。そんな監督にコーチを依頼されれば「断る理由がまず見つからない」。今後、社会人として働く傍らで、コーチとして部に関わっていく。
(増田仁)
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