ラグビー部
2022.09.18
【連載】対抗戦開幕対談『Challenger』第4回 吉村紘×槇瑛人×小泉怜史
第4回は、ラストイヤーを迎えるSO/CTB吉村紘(スポ4=東福岡)、WTB槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)、FB小泉怜史(文構4=東京・早実)による対談をお送りする。早大入学前から知り合うお三方。早大でのラストシーズンとなる今秋、『荒ぶる』に向けたこだわりや今抱く素直な思いを語り合う。
※この取材は9月8日に行われたものです。
他己紹介
――左隣の人を他己紹介してください
小泉 瑛人(槇)はスピードとフィジカルの部分で、外側で取り切るのがすごく得意なプレーなのかなと感じています。私生活ではよく一緒に釣りとか行ったりしていて、よく遊んでいるという印象です。
槇 紘(吉村)はラグビーの面で言ったら自分に厳しくて、いつもグラウンドに最後までいるのも紘だし、努力家だと感じます。プライベートのところで言うと、結構僕の部屋とかにも入ってきて自分が寝てるところを邪魔したりもしてくるので、意外と人懐っこい人だなと感じます。
吉村 怜史(小泉)はラグビーのところで言うとキックとハンドのところが長けているフルバック(FB)なのかなと思っています。私生活は、すごく優しいなと思っていて、後輩からも親しまれているし、同期からもいじられ役というか、すごく優しいイメージが強いと思います。
小泉 (笑)。
吉村 そのうふふとかやめて(笑)。
小泉 照れる(笑)。
――右隣の人の第一印象と今の印象を教えてください
吉村 瑛人の第一印象は高校生だよね。最初めちゃくちゃツーンとしたやつだなと思って、初対面の人と距離があると感じていました。でも大学入って仲良くなったら、すごく面白い人だなと思っています。明るいし、ムードメーカーという言葉が似合う人だと 思います。
槇 怜史は、知ってたのは小学校ぐらいからで、ちゃんと絡んだのは中学かな。その時から、第一印象と今の印象があまり変わっていなくて、本当に皆から愛されるキャラというかいじられるというか、すごく親しみやすさを感じるし、気を使わない。さっき紘が言ったように、本当に優しいやつだなという感じですかね。
吉村 いじられるって言葉を工夫して変えてるでしょ(笑)。
槇 それしかないんだもん(笑)。
小泉 紘は多分高校生の時が一番最初かな。会った時はやっぱり今と変わらず努力家で、プライベートも真面目で、ラグビーにストイックな人だなと感じました。ラグビーじゃないところはふざけるところかもあっておちゃらけるタイプなのかな、結構オンオフがしっかりしている人なのかなと思っていましたが、大学に入ってからもそれは変わっていなかったです。でも一番変わったのは体形の部分で、高校生の時は結構大きかったのに今はすごい締まってかっこいい体になっていてすごいと思います。
吉村 ありがとうございます(笑)。
――4年生はどんな学年だと思いますか
小泉 4年生は、まとまりがないといえばまとまりがないような、個性が強い学年なのかなと感じます。
槇 個性が強いし、いろいろなやつがいる印象です。難しいな(笑)。
吉村 もう少し褒めろよ(笑)。
小泉 寮内でも4年が固まっているときってあまりなくない?
槇 ないっちゃないよな。
小泉 皆部屋にいるよな(笑)。
槇 でもまあいいように言うと、すごく今の後輩からしたら接しやすい4年生というか、全員親しみやすさを持っていると感じますね(笑)。(紘は)もっといい感じに言えよ(笑)。
吉村 2人が言ったように個性があるって言うのは一番あると思います。ラグビー的にも、浪人して入ってきた人とか一般で入ってきた人が多い。それでまた、高校の時にトップレベルでプレーしていない人が早稲田には多いのですが、その中でもより多い学年なのかなと思います。でも皆すごく一生懸命ラグビーに取り組んでいるし、そこのラグビーに対する姿勢の部分ではチームに良い影響を与えている学年なのかなと思います。
――4年生の中で自分がどんなキャラなのか教えてください
吉村 さっき人懐っこいって言われましたが、それは人によるよね(笑)。全員が全員はそう感じていないと思います。オフもあまり皆と遊びに行くことがなくて、学年の中ではよく一人でいる方かなと思います(笑)。
槇 多分、紘とか昌彦みたいな人たちとは違って、そんなに尊敬されていないというか(笑)。親しまれやすいかな。
吉村 4年生の中でのキャラだよ。
槇 4年生の中でか。それだったら無茶振りとか色んなことをやらされたりはするので、そういう意味ではムードメーカーではあるのかもしれないですね。
吉村 いじられキャラね(笑)。
小泉 僕も皆が言ったようにいじられキャラだと思います。それはもう自覚しています(笑)。
――お互いの尊敬しているところを教えてください
吉村 瑛人は、ラグビー面では、ボールを渡したら前に出てくれるので、すごくそこは試合の時も頼りにしています。チームのところでは、ムードメーカー的な存在なので、チームを明るくしてくれて、きつい練習の時も練習前に瑛人が何か一声言って盛り上がって、そのまま練習に行くみたいな時もあるので、雰囲気作りに関しても良い影響を与えてくれる選手なのではないかなと思います。怜史は、ロングキックが武器になっているので、ラグビー的な要素ですが、そこはチームの強みになっているかなと思います。人間的なところで言うと、後輩からの親しまれやすさをすごく持っているので、良い意味で学年の壁をなくしてくれる存在なのかなと思っています。
槇 紘の尊敬するところは、まず僕ら4年生はあまり自分から喋ったりする人が少ないのかなと思うのですが、その中で絶対一番最初に紘は喋ってくれますし、チームが落ちている時でもしっかりクオリティを追求できるようなゴールを決めてくれるので、そこはすごく尊敬しています。ラグビー以外のところで言っても、僕が例えばメンバーから落ちてしまうことがあった時も、声掛けに来てくれたりすごく優しさがあってそれは尊敬しています。怜史は、さっきから皆も言っているように後輩との関わりとか、そういうのはすごく僕も見習わないといけない思うところもありますし、プレー面で言うと怜史から僕へのパスシーンが多いと思うのですが、すごく工夫してくれて僕にいいパスがよく回ってくるのでそこはありがたいし、尊敬しています。
吉村 怜史ボールキャリーしたくないだけじゃないの?(笑)。
小泉 そんなことないよ。
槇 そんなことないよな(笑)。
小泉 ちゃんと瑛人にトライとって欲しいからね(笑)。紘はラグビーのところで言うと、ずっと言っていますが、自分の求めている理想に対してすごくストイックに取り組んでいるのと、あとはチーム内で一番最初にきついことや痛いことも率先してやりますし、あとは的確な指示を皆に言えているのがすごいなと思います。プライベートに関しては、なんて言えばいいんだろ(笑)。本当にストイックに限るんですよね。
吉村 それ以外ないの?(笑)。
槇 プライベートストイック?(笑)。
小泉 いや、プライベートでもラグビーに対してのつながりを感じます。食事に対しても、甘いものを食べたい時があると思うけど我慢してしっかり食事制限しているなって。そういう我慢強さがすごいなと思います。瑛人はプレーのところで言うと、外側で取り切ってくれる、早稲田のBKとして重要なポジションの中でしっかりトライまでつなげてくれるところはすごい。どんな相手に対しても絶対にトライを取る自信も感じられるし、しっかり結果も残してくれるのですごいなと思っています。プライベートに関しては、紘とかに無茶振りされても即興で面白いことを考えてくれて、みんなを笑かせてチームの雰囲気を良くしてくれるっていう部分で頭の回転が速くて、すごいなと思います。
槇 ありがとうございます。
吉村 ありがとうね、いつも。
チームの成長を実感
シーズンを振り返る吉村
――春夏シーズンを振り返って個人、チームとしていかがですか
吉村 春の最初2,3試合はリザーブからの試合が多くて、その中で10番(SO:スタンドオフ)をやらせてもらって、10番でのパフォーマンスは自分でも良かったなと納得いってます。そこから12番(CTB:センター)へポジションが変わっても自分のスキルの部分であったり、判断の部分をうまく生かしたプレーができたのかなと思います。本当は10番がしたいのですが、今は12番ということで、サイズが大きいわけではないですが、12番としてフィジカルレベルとか、コンタクト、ボールキャリーの推進力とかを工夫して、チームに対してもっとポジティブな影響を与えられるように今後努力していく必要があるなと思っています。チームとしては、勝てない試合は何個かあったのですが、毎週毎週出る明確な課題というのが見つかって、次の試合に改善するということができていた春シーズンだったので、チームとしては成長したシーズンだったのではないかと感じています。夏合宿でも帝京大には負けて、プレー面でもいろいろな課題や収穫はあったのですが、一番感じたのは3試合を通して、チームがチームになってきているなということです。例えば、FWがスクラムで勝ったらBKも皆喜んでいるとか、ミスした選手に対して皆で励まし合って次に切り替える声掛けをするというような、そういった目に見えない部分のチーム力的なところはどんどん上がってきているのではないかと思いました。
槇 春シーズンは負けてしまった東海大とか帝京大という相手に対して、自分のミスでトライが取れなかったり、そういう消極的なことがあったので、強い相手に対してもしっかり自分のメンタルを保って、強気でプレーするということがこれからもっと大事になってくるのかなという風に思いました。夏合宿は帝京大と京産大と試合をして、その時も僕はあまりボールを触ることができなくて、しっかり自分の持ち味を出すことができなかったのですが、同志社大戦は大外からたくさんボールを呼んでボールタッチと、自分の持ち味だと思っている力強いキャリーのところは結構できたかなと思っているので、そのクオリティを対抗戦でも目指していかなければならないと感じています。チームとしては、FWが成長してくれているというのはBKとしてもすごく感じるところでありがたいのですが、FWが生かしてくれたボールをBKが最後取り切るということが、これから対抗戦に向けて大事になってくるところだと思うので、BKはそこをもっと意識して、対抗戦に臨んでいきたいと思います。
小泉 個人としては春からフォーカスしてやってきたポジショニングとかは、ハンズで取り切るという部分で少しずつ成果が出始めているのかなと思います。あとは相手のディフェンスによってラインスピードを上げるというところは、今後変えていく必要があるという風に感じています。自分の強みであるキックの部分を春シーズンはあまり試合中に出していなかったのですが、夏合宿で自分のキックをより出せるようになっていって、うまくいくことが多かったので、これは対抗戦でも引き続き継続してやっていけたらいいなと思っています。チームに関しては、やっぱり皆が言っているように、一つのチームになりつつあるというところはすごく良いかなと思うのですが、BKとしてゴール前でトライを取り切れないというシーンが多かったので、その部分をしっかり改善していかなければならないと思っています。
――昨年と比べてご自身の進化を感じている部分は
吉村 僕の強みはパスやキックスキル、判断の部分だと思っているので、そこはさらに注力して練習していますし、昨年よりも伸びている部分かなと思っています。去年はすごく悔しい思いをしたので、そういった経験も今年は生かされて、チームに対する声かけであったり、チームに対する働きかけというのは去年の自分より成長した部分かなと思います。
小泉 去年までは自分がチームに対して何をするべきなのかという部分で迷うことがあって、それが試合中にプレーで出てしまっているという部分が多かったのですが、今年は自分が何をすべきで、どういうプレーをチームとしてしなきゃいけないのかというのが明確になってきて、自信を持ってプレーすることができるようになったので、そういう部分でメンタル的に成長したのかなと思います。
槇 僕が成長したなと思うのは、プレーの参加回数というところですね。去年は大外でボールをもらって、そこで終わりということが多かったのですが、今回はそれも継続しながら、しっかり中の方にも入っていって自らボールを触れるように、運動量のところとかは意識して取り組んでいるので、そこが変わった部分かなと思います。
――夏合宿の手応えはいかがでしょうか
吉村 夏合宿の3試合を通してFWのスクラムというのがチームの武器になってきているなという風に思いました。夏合宿ではディフェンスにも力を入れていて、帝京大戦は裏のキックからの失点とかが多かったですが、フロントのラインが相手のパスでのアタックで崩されるということはほとんどなかったので、そこのディフェンス力というのは充実してきているのかなと思っています。アタックのところでは、FWのスクラムでのペナルティーからモールトライというのが多かったですね。一方で相手を崩して、フェーズを重ねてトライというシーンが少なかったので、さっき瑛人と怜史が言ったようにBKの決定力というところに加えて、チームとしてアタックをFWとBK共に自分たちがやることをクリアにして、しっかりバリエーションも増やして、精度を高めていく必要があるのかなという風に3試合を通して感じました。
槇 帝京大戦では負けはしましたが、チームの自信にはすごくつながったなと感じました。それは京産大戦も同じで、入り方はあまり良くなかったですが、チーム力の部分で全員が前を向いて、精度を落とさないで最後まで戦い抜くことで、あの試合は逆転できましたし、帝京大は負けましたが、自分たちがフォーカスしていたディフェンスの部分だったりは良い結果だったと思うので、そこのクオリティを上げていくことが対抗戦に向けて大事になることですね。
小泉 まず夏合宿で取り組んでいたディフェンスというところで、春シーズンの課題が改善されている、あまり崩されるシーンが少なくなったというのが一番の収穫かなと思います。あとはFWのセットプレーの部分でしっかり自信が持てるように、強みになりかけていることも収穫ですね。でもまだ改善しなきゃいけないと思うのは、自分のポジションというところもあるのですが、エリアマネジメントであったり、キックカウンターの仕方というのをもう一度整理しなければいけないですし、(試合の)時間帯や味方の状況によって判断していかなきゃいけないという風に思います。
今季はFBに定着し活躍を見せる小泉
――槇さんにお伺いします。同志社大でのリザーブ出場はどのような気持ちで臨まれましたか
槇 帝京大戦と京産大戦の自分のパフォーマンスがあまりよくなかったので、そうなるかなとは思っていました。やっぱりリザーブからのスタートというのは自分の中で悔しい思いがあったので、まずは自分が一番できるボールキャリーのところやそういった部分で絶対強みを出す、どんどんボールを触って踏み出していこうという思いがあったので、結果的には良い方向に働いたかなと思います。
――今回初戦(青学大戦)はスタメンになられたと思いますが、特に復帰できた要因はどんなところにありますか
槇 復帰できた要因は、同志社大戦の時にリザーブになってしまったのですが、次は頑張ろうと思えたので、その気持ちが大事だったのかなと思います。
――小泉さんは、昨年WTBとして出場されていたと思いますが、今年はFBとして自身が評価されているところはどんなところだと思いますか
小泉 自分のロングキックで前に味方を出すことができるという部分と、あとはBKが取り組んでいるハンズのところで、ストレートランのところが皆よりしっかりとできているのかなと。そこが求められているところでもあるので、それを意識してやってしっかりコミットできているのかなという風に思います。
――吉村さんは、今年はCTBで出場されていると思いますが、CTBをしてみて手応えはいかがですか
吉村 SOの時には自分になかったプレーもあるので、今の自分のプレーの幅は広くなったかなと感じています。
――先ほどSOをやりたいと言っていましたが、SOをやるために尽力していきたいところは何かありますか
吉村 CTBをやってはいますが、個人の練習ではSO周辺の練習ばかりやっているので、SOとしてのパフォーマンスの質は今後もラグビー続ける上で落としたくないなというのはあるので、ずっとやってきたパスやキック、ハーフ(SH)からボールをもらってからの判断のところや結果のところという練習は毎日継続してやっています。
プライベートな話
仲良く話す3人
――夏合宿明けのオフは何をしましたか
吉村 夏合宿のケガの治療やパーソナルのトレーニングに行きました。オフらしいことだったら、友達と買い物に行って、Tシャツを買いました。あとはカフェにいきましたね(笑)。
槇 釣りに行きました。アジとイワシとカサゴが釣れました(笑)。
小泉 僕は、瑛人と一緒に釣りに行きました。遠出したのはそれくらいで、あとはゆっくりしていたかなと思います。
――ちなみにアウトドア、インドアどちらなのですか
小泉 僕はアウトドアな方かなと思います。
槇 僕も同じです。
吉村 なんでアウトドアなのか言わないとさ、「アウトドアです」だけで文が短くなるじゃん(笑)。
槇 アウトドアかインドアかって聞かれたらアウトドアって言うやろ(笑)。
吉村 ネタがなさすぎるじゃん(笑)。じゃあなんでアウトドアだと思うの(笑)。
小泉 僕はオフ時間があれば、瑛人に「釣り行こう」って言って釣りにいったりだとか、あとは暇な時間に一人で自転車に乗ってその辺をサイクリングしたりすることが多いので、アウトドアなのかなと思います。
槇 僕もオフは家で休むよりかは何かしていたい派の人なので、毎週海に釣りをしに出かけています。だからアウトドアなのかなと思います。
吉村 僕はインドアではないですが、アウトドアとは言っても、瑛人や怜史のように海や山のような自然に遊びにいくことはないです。だから二人とも疲れないのかな、すごいなって(笑)。トレーニングに行って、そのあとに友達と遊ぶ感じですね。
――吉村選手はプライベートもストイックだと先ほど伺いましたが、どの程度のものなのですか
小泉 結構ストイックだと思いますね(笑)。
吉村 言われるの恥ずかしいから自分で言います(笑)。
一同 (笑)。
吉村 甘いものは食べたいのですが、基本食べないです。ご飯も脂っこいものやラーメンを控えるとかです。普通のことかもしれませんが、それを続けているのでストイックといわれるのかもしれないです。
小泉 それがすごいんだよな(笑)。継続するのがすごい。
吉村 僕が(他の人の)部屋に遊びに行くと、お菓子とかあるんですよ。そういうの本当にやめてほしいです(笑)。
一同 (笑)。
槇 紘が部屋に来て、ごくまれに「瑛人お菓子とかない?」って言って(お菓子を)食べることがあって、そのときは写真撮るくらい驚きますね(笑)。
小泉 食べるときは食べるもんね。
吉村 週1回とかいうレベルではなくて、最近で言うと春シーズンが終わったら食べるといったような感じです。食べるってなったときにはすごく食べます(笑)。
――最近ハマっていることは何ですか
槇 僕はドライブです。免許はもっていたのですが、ペーパードライバーだったので、運転できるようになりたいなと思って最近練習しています。
小泉 僕は釣りです。槇師匠に連れられて釣りに行ってからずっとハマっています(笑)。オフは時間が空いていたら釣りに行っていますね。
吉村 カフェに行って、友達と喋ってリラックスすることをオフは絶対にするようにしています。
――お互いの好きなところ、うらやましいところはどこですか
吉村 瑛人は面白いところです。本当にみんなから愛されているところがうらやましいです。怜史はベンチプレスがすごく上がるので、その筋力が欲しいなって思います。
小泉 (笑)。
槇 紘は周りが見えているところですね。プレー中もそうですし、私生活でも人が気づかないようなところに気づいて、自分の意見も言えるので。そういうところが大人っぽくてかっこいいなと思います。怜史は後輩とすごく仲が良いので、後輩との付き合い方の部分はすごくいいなと思いますね。
小泉 僕は紘の体と顔がかっこいいところが単純にうらやましいです(笑)。あとはいろんなことを継続して長いこと続けられるところは本当にすごいなと思っています。瑛人は、本当に頭の回転が早くて「なんでそんなこと思いつくの」ってことが結構あるので、そういうところがすごいなって思います。
吉村 頭の回転が早いってさ(笑)。
槇 そうそう。頭が良いとかじゃない(笑)。
吉村 お笑い芸人の頭の回転が早いって方です(笑)。
「全員が本気で喜べるチームに」(槇)
ラストシーズンへの思いを語る槇
――ラストの秋シーズンを迎えるにあたって今どんな気持ちですか
吉村 4年生でこれが最後のシーズンということで、早いなということを一番に感じます。最後のシーズンで多くの試合に出て、チームの目標である日本一に貢献したいです。その中でも、日々の練習や寮での生活などのシーズン中の過ごし方で、一致団結して一つのチームになっていく過程も大切にしていきたいと思います。
槇 今までは偉大な先輩方がいて、その方々のおかげで自分が活躍できる場があったのですが、今年は4年生という立場なので、そういった場所を僕たちが作っていかなければいけないという思いがあります。しっかり試合中に周りの選手とコミュニケーションをとることや、自分からトライを取りに行くというところを意識して対抗戦に臨みたいです。
小泉 最終学年として僕たちが引っ張っていかなければいけないので、試合できつい状況でも4年生がどれだけ頑張れるかというところが、チームの雰囲気やその後の意識につながってきます。そういう部分でしっかりと体を張ってやっていかなければいけないと思っています。あとはグラウンド外のところで、規律をしっかり正すことで、日本一のチームに近づくと思うのでそういうところにも注力してやっていきます。
――チームに『要求』したいことはありますか
吉村 選手が主体性をもってやることが、シーズンが深まってくるにつれて大事になってくるのかなと思います。監督、コーチに言われたことをやっていくだけでなく、僕ら自身がやりたいと考えていることをコーチ陣としっかりコミュニケーションを取ることが大事なのかなと。みんなでチームを作り上げていくことができれば、チームの雰囲気というのはさらに良くなっていくと思います。
槇 『荒ぶる』を取ったときに全員が本気で喜べるチーム、全員がこのチームで良かったと思ってもらえるようなチームになりたいと思っています。全員が今のチームを好きであってほしいなと思います。
小泉 Aチームだけが『荒ぶる』を取るために頑張るのではなくて、チーム全員が、どのカテゴリーにいても『荒ぶる』を取るという気持ちをもって日々の練習から頑張っていければなと思います。あとは練習試合やジュニア選手権(関東大学ジュニア選手権)でも結果を求めていかないと、日本一は取れないと思っているので、全員が同じ方向を向けるようにしていきたいと思っています。
――秋にこだわりたいところは
吉村 一つ一つのプレーの精度にこだわりたいです。それはパスやキック、判断一つ一つです。そこでしっかりチームの勝利に貢献したいです。
槇 プレーの一貫性です。開幕戦の青学大戦から明大戦までプレーに波がなく、どの試合も同じくらい良いパフォーマンスが出せるようにコンディションのところから良い準備をしていきたいです。
小泉 僕も一貫性を意識していきたいと思っています。求められていることに対して100パーセントコミットできるように、自分がやるべきことを、しっかりと明確にして自信をもってプレーすることを心掛けていきたいなと思っています。
――『荒ぶる』という結果以外の目標はありますか
吉村 僕らが『荒ぶる』を取れたとしても取れなかったとしても、同期全員がこのチームで良かったと思えるような残りの3、4カ月の期間を過ごしていきたいなと思います。みんなが今年のチームが好きで今シーズンを終えることができればいいなと思います。
――今年の注目選手はいかがでしょうか
小泉 僕は相良昌彦(主将、社4=東京・早実)です。4年生としてキャプテンとして、チームをプレーで引っ張る姿を見て僕たちもついていこうという気持ちになれるので、そういうところを皆さんに見ていただければなと思います。
槇 僕は岡﨑颯馬(スポ3=長崎北陽台)です。WTBとしての歴は浅い中、ディフェンスでの駆け引きや状況判断の部分で僕もまだまだ見習わなければいけないなと思うので、WTBとしての颯馬(岡﨑)に期待しています。
吉村 僕は鏡鈴之介(副将、法4=東京・早大学院)です。今は試合に出られていないのですが、シーズン終盤には合流してくると思います。そこでしっかりと鏡の持ち味である体を張ったプレーでチームを鼓舞する姿に、注目していただきたいなと思います。
――最後に対抗戦への意気込みとファンの方々へのメッセージをお願いします!
小泉 春、夏を通してチームとしても個人としても成長できたと思うので、それを存分に発揮できる対抗戦にしたいです。しっかり全勝して1位になれるように頑張りたいと思うので、応援よろしくお願いします!
槇 早稲田という素晴らしい環境でプレーできるのも今年で最後になるので、その喜びをかみしめて、毎試合100パーセントで挑めるように最高の準備をしていきたいと思います。『荒ぶる』に向けて全員で良い準備をしていくので、応援よろしくお願いします!
吉村 今年が赤黒を着られる最後のチャンスになります。赤黒が着られるというありがたみと責任を感じながら、しっかり一試合一試合大切にプレーしていきたいと思います。北風祭でファンの方々と交流して、すごくたくさんの人たちに応援されていると感じました。ファンの方々の期待に応えられるように、ベストを尽くします。観客の方々がたくさんいるほど、僕たちも頑張ろうという気持ちが強くなるので、ぜひ会場に来て見ていただきたいなと思います。応援よろしくお願いします!
――ありがとうございました!
(取材・編集 谷口花、濵嶋彩加、山田彩愛)
秋シーズンの意気込みを書いていただきました!
◆吉村紘(よしむら・こう)(※写真左)
2000(平12)年10月7日生まれ。175センチ。84キロ。東福岡高出身。スポーツ科学部4年。時折ツッコミながら対談を盛り上げてくださった吉村選手。何事にもストイックに突き進む一方、意外な一面もあるんだとか。高確率なキックと的確な状況判断でアタックをけん引し、『勝』利にこだわる姿に注目です!
◆槇瑛人(まき・えいと)(※写真中央)
2000(平12)年10月18日生まれ。176センチ。88キロ。東京・国学院久我山高出身。スポーツ科学部4年。とても明るく、部内ではいじられキャラだという槇選手。ボールを持てばトライにつなぐ力を持つ圧巻なランは注目ポイント。鋭いステップで相手を抜き去り、早大を勝利に導きます!
◆小泉怜史(こいずみ・さとし)
2000(平12)年6月22日生まれ。178センチ。87キロ。東京・早実高出身。文化構想学部4年。仲間から慣れ親しまれやすく、笑顔な姿が印象的な小泉選手。安定したロングキックを誇り、相手ディフェンスを振り切るフィジカルには見応えあり。攻守共に躍動し、チームの最後の砦となります!