水泳部
2022.08.25
【連載】インカレ直前対談「101%」 第1回 亀井涼子×木崎京香×船越彩椰
インカレ前対談の最初を飾るのは、今年から早大に入学した3人の女子ルーキーだ。亀井涼子(スポ1=淑徳巣鴨)と船越彩椰(スポ1=淑徳巣鴨)は高校が同じ、さらに船越と木崎京香(政経1=早実)は練習拠点が同じと、入学前から関わりがあった3人。初めて臨む日本学生選手権(インカレ)について伺った。
※この取材は8月21日に行われたものです。
水泳と勉強の両立どちらも捨てたくなかった(亀井)
亀井はルーキーながら、女子部門でただ一人背泳ぎに出場する
――まずはお互いの他己紹介をお願いします。亀井選手の他己紹介からお願いします
船越 亀井選手とは高校が同じ淑徳巣鴨高等学校出身で、3年間一緒に活動してきて、リレーとか一緒に組んだりしていました。関東大会はリレーが行われたのですが、インターハイ(全国高校総体)は行われなくて、インターハイ本番で組むことができなかったのがちょっと残念でした。背泳ぎはすごい今調子がグンっと上がってきて自分でもびっくりするぐらい驚かされています。
木崎 亀井選手とは同じバックの選手ということもあって、高校の試合とかで同じ組で泳ぐことが結構あったのですが、最初の印象は真面目な感じが結構あって、でも入学してから話していくうちに明るいというか話していて共通点とかも分かっていって、一緒にバックの話とかができるのが楽しいです。
――亀井選手は今のを聞いてどのような感想を抱きましたか
亀井 そうですね、船越選手と木崎選手のことは、私は一方的に中学生の時から知っていて、二人がどうだったかは分からないんですけど、二人とも本当に速くて全国で戦っている選手で、私はそんなレベルにいなかったので、尊敬の気持ちがありました。そんな真面目って思われているとは思わなかったですね(笑)。
――続いて木崎選手の紹介をお願いします
亀井 私はさっきも言った通り、一方的に知っていて、高校生の時は同じ組だったりすることはあってもあまり話したことはなくて、入学して話すようになったんですけど、結構共通点が多かったりとか、話していて頭のいい子なのだなというのが伝わってくるような印象です。
船越 私も二人と結構共通点が多くて、木崎選手とはクラブが一緒なので、私がそこのクラブに移籍してから今まで一緒に毎日のように練習しているんですけど、多分小学2年生から一緒にやっていて、知り尽くしているというか、仲良く毎日やっています。頭が本当に良くて、冷静に物事を捉えられていて、自分にはないところだなと思ったりもしていて、尊敬しています。
――木崎選手は今のを聞いてどのように思われましたか
木崎 自分的には話していて頭がいいと伝わっているのが、自分ではそんなふうに思ったことがなかったので、ちょっと驚きました。
――最後に船越選手の他己紹介をお願いします
亀井 船越選手とは高校が一緒で、前に本人に話したことがあったのですが、中学生の時に全中で船越選手が活躍しているのを見て、リレーを一緒に組んでみたいなと思って、それが高校に入学した一つのきっかけでもあって、まさか大学でも一緒にやるとは思っていなくて本当にうれしいです。本当に速くて、性格も結構ナイスキャラな感じです(笑)。
木崎 さっきも言っていたようにもう10年くらいずっと一緒にいるのですが、レースとか試合ではもうすごく速くてみんなから憧れの存在という感じだとは思います。でも、普段はそこからは想像つかないような感じで。クラブの練習は中高生とやっていることが多いのですが、遠目で見ていると、どこにいるのか分からないというぐらい馴染んでいて、すごくお茶目な感じなので、そのギャップがまたいいかなと思います。
――船越選手は今のを聞いてどのように感じましたか
船越 憧れの存在とか言ってもらうことが中学生から結構多くて、水泳の結果でもそうなのですが、しっかりとお手本になれる存在にこれからもなりたいな思っています。性格は直らないというか、もうちょっと落ち着きたいことはよくあるんですけど(笑)。
――今ハマっているものはありますか
木崎 私はすごい漫画を読んだりアニメを観たりするのが好きで、春学期の間は結構勉強が忙しくて、そういうのも全然できていなかったのですが、夏休みに入ってからは宿題もなくて、練習がある時以外は結構時間が余っているので、その時に観たかったアニメとか読みたかった漫画とかを読んだりして過ごしています。
――具体的に何の漫画やアニメでしょうか
木崎 この間まで5日間くらいでエヴァンゲリオンを最初から最後まで全部見たんですけど、クラブの合宿の時にも新幹線でもずっと見ていて、それにハマっています。
――亀井選手はいかがですか
亀井 私は韓国ドラマをここ数年観ていて、本当に全然詳しくはなくて韓国語が喋れるとかそういうわけではないんですけど、日本のドラマとは違うキュンキュンするところとか、結構深いのでおもしろいです。
――どのドラマがおもしろかったとかはありますか
亀井 いろいろおもしろいのはいっぱいあるんですけど、結構定番なんですけど、トッケビっていうドラマが韓国ドラマを観るきっかけにもなったドラマでもあるんですけど、それがすごいおもしろくて、感動できるドラマです。
――船越選手は
船越 趣味といった趣味は本当にないんですけど、私自身が一人っ子で一人の時間というのが好きなタイプなので一人でどこかにフラット行ったり、一人映画とか一人温泉とかよくフラット行くことが多いんですけど、だからちょっと遠出もしたいなと。結構旅行が好きなので、コロナが落ちついて行けるようになったら日本とか海外でどこか行ってみたいなと思います。
――「コロナじゃなかったらここに行きたかった! 」みたいなのはありますか
船越 やっぱり海外は行きたいですね。小さい頃はいろんな海外の所に行ったのですが、最近は全く行けていないので。グアムとかに行ってみたいです。
――そもそも水泳を始められたきっかけは
亀井 私は2歳から水泳をやっていて、理由としては体がすごく弱くてよく救急車で運ばれたりとかしていて、それで水泳は体が丈夫になるらしいよと両親が聞いたらしくて、それがきっかけで始めたんですけど、まさか自分でもここまで続けられているとは思わなかったです。
木崎 私が水泳を始めたのは3歳の時で、親が元々泳げはしないんですけど、プールで遊ぶのが好きで。でも私が水が怖くてプールに入れなかったので、親が将来一緒に遊びに行けなかったら大変だということで水泳を始めました(笑)。選手コースに上がる時も、コーチからそのことを伝えられた時に初めて選手コースの存在を知るぐらいで、最初は水泳自体にそこまで興味はなかったんですけど、タイムが伸びていくうちに、だんだん好きになったという感じです。
船越 あんまり覚えていないんですけど、多分1歳か2歳ぐらいの頃から水泳を始めたんですけど、私の母があまり運動神経が良くない方だったので、自分の子には運動神経が良い子に育ってほしいという思いから水泳を始めました。選手コースは、最初多分自由形から習うと思うんですけど、級があって一気に飛び級とかして気づいたら選手コースにいたみたいな感じだったんですけど、そのまま水泳の練習回数を増やしてどんどんよく泳ぐようになったという感じです。
――これまでの水泳人生の中で一番印象に残っている大会はありますか
亀井 私が一番印象に残っている試合は、高校3年生の時に出場したジャパンオープンという大会なんですけど、それまでケガをしていて手術をした後の復帰大会だったんですよ。復帰大会だったので楽しく泳ぎ切ればいいやという気持ちで泳いでいたら思いのほか良いタイムが出て、50メートルの背泳ぎで決勝に残ることができて、初めてシニアの大会で結果を残せた大会であるのと、改めて水泳の楽しさとか結果を出すために努力をしてきたことが叶ったなと思えた大会で、私のターニングポイントになった大会かなと思います。
木崎 ついこの間なんですけど、7月の初めに関東学生チャレンジという記録会があって、そこで200メートル個人メドレーに出場したんですけど、2秒ぐらいベストを出して、日本選手権の標準記録を突破できたというのがすごくうれしくて印象に残っています。入学時から他の同期が元々みんなインハイで決勝に残っていたようなすごく速い選手ばかりで、自分だけ選手権に出られていないというのがすごく悔しくて、練習を今まで以上に回数も増やして頑張ってきたので、記録を切れたというのはうれしかったし、そこまでタイムも出るとは思っていなかったので、すごく驚きました。
船越 いろいろあるんですけど、やっぱり日本代表としてジュニアパンパシフィックというフィジーで行われた遠征に初めて選ばれて、それ(ジュニアパンパシフィックの選考)がジャパンオープンだったんですけど、その大会の存在は最初知らなくて、でもまず自分の泳ぎをして結果を残そうという目的だけで出場した大会だったんですけど、すごい良いタイムが出て、遠征にも選ばれたというのを後から知って、すごくうれしかったし、自信にもなったレースでした。
――木崎選手は早実からの入学ということですが、早実に入られた理由は
木崎 私は中学生の頃から大学でも水泳を続けようと思っていたので、練習を休んで受験勉強というのをしたくなかったんですね。それで、受験の時に学科試験がなくて、大学附属でなおかつ大学の水泳部もすごく強い付属を探していたんですね。その条件に当てはまるところなんてそんなにあるわけでもないので、結果早実しかなくて、入ったという感じですね。でもやっぱり勉強面でも自分よりも高いレベルの人とかと勉強したり、水泳でも大学を見据えたりというのもあって早実にしました。
――亀井選手と船越選手は大学から早稲田ですが、早稲田を選んだ理由は
亀井 実は私はお誘いが全然なくて、結果を残せるようになったのがすごく遅くて間に合わなかったんですね。それこそジャパンオープンで声をかけていただいたのが初めてで、その後もちょこちょこあったんですけど、私自身勉強も頑張りたいという気持ちもあって、お誘いとかに乗るよりも自分の力で行きたいというのがあって早稲田の自己推薦を受けたんですけど、それには残念ながら落ちてしまって、どこにもいくところがなくなってしまったので、一般試験で入りました。水泳部が強いのと勉強の両立どちらも捨てたくなかったので一般受験で入りました。
船越 高2の終わりの方からちょこちょこ声はいただいていたんですけど、本格的にかけてもらったのが高3の初めです。最終的にいくつか絞っていくうちに、見学とかも3つぐらい行ったんですけど、先ほども言ったようにジュニアパンパシフィックの期間で結構お世話になった先輩方が、早稲田の方も数名いて仲良くなったというのもありますし、早稲田大学に小さい頃からの憧れがすごくて、最終的に絶対早稲田に行きたいと思って入りました。
――大学に入ってから一番大変だったことは何ですか
亀井 大変だったのは勉強との両立もそうなんですけど、先月行われた学内の合宿に参加させていただいたんですけど、本格的に練習するのは初めてで、そこでみなさんのインカレにかける思いとか、練習での強さとかをすごい実感して、本当にトップレベルの選手ってこういうことなんだなと改めて実感しました。練習がきつかったのはもちろんなんですけど、改めて自分の未熟さというものを感じるきっかけではあったかなと思います。
木崎 あまり水泳とは関係ないんですけど、私は政治経済学部に入っているんですけど、勉強が自分の想像以上に大変で大学に入ってから水泳の朝練も始まったんですけど、朝練に行って授業を受けて、午後練に行くというのだけでも疲れていたのに、なおかつ課題も結構多かったというのもあって気持ち的にも疲れましたし、睡眠時間もちょっと削られちゃったりして、体力的にもちょっときつかったなと思います。
船越 早稲田大学を最初受けるのを少し手こずっていた時に、やっぱり距離の問題がすごく大きくて。淑徳巣鴨は自分の前の家から10分くらいの距離だったんですけど、所沢となると片道1時間半かかって、桁違いに違うので、最初の2カ月くらいは慣れるのに結構時間がかかったんですけど、今はだいぶ慣れてきて、移動時間の間でも効率よく何かをできるようになったんですけど、最初は本当に大変で頭抱えていました(笑)。
チームの団結力がすごく強い(木崎)
木崎もメドレーリレー2種目に出場する
――入学してからここまでを振り返っていかがですか
亀井 さっきも船越選手が言っていたように結構通学とかが高校の時と比べて大変だったりとか、勉強面でも課題が教科によって大変だったりとかして、でも今夏休みになってみれば結構あっという間だったんですけど、だんだん慣れてきてはいるかなと思います。
木崎 私は結構大変なこともあったんですけど、春学期中はすごく楽しかったなと思います。自分が早稲田を決めた動機は結構不純というか、早稲田じゃないといけなかったというわけではなかったんですけど、水泳部の月1回の練習とか、試合とかで先輩方と関わっていくと学ぶことが多いし、すごく刺激になって、自分が早稲田に入学して良かったなというふうに思えたので、すごく充実した時間を過ごせていると思います。
船越 やっぱり高校と違って大学は夏休みに入ると、課題がなくなるので、インカレは夏本番でみんな力を入れていると思うんですけど、学校がある時は授業と課題と水泳もそうですけどしっかりやって、夏は練習に力を入れられるというか、より一層水泳に集中して取り組めるのが良いなと思いました。
――大学で練習する際とクラブチームで練習するのはどちらが大変でしょうか。早稲田特有の雰囲気などはありますか
亀井 私自身大学生になって初めて早稲田大学の練習に参加させていただいて、大変というかクラブ練習との雰囲気の違いというのをすごく大きく感じました。私のクラブでは練習中に声を出すことや、お互いを鼓舞するような声がけというのはあんまりないんですけど、大学に行ったらみんなんが一丸となって、「チーム」というのをすごく感じたなと思います。
木崎 私も亀井さんと同じ部分もあって、クラブでは中高生と練習していて、大学では他の先輩方と練習するということでだいぶ環境が違うので、精神的に大変なこともあるんですけど、あと今まで中学高校と「部活」みたいな雰囲気の中で過ごしたことがなかったので、先輩と後輩の関係とかそういうことを初めて学ぶような機会になったのですごく勉強させられることも多いし、でも他の先輩方と話すのもいろいろ勉強になるので、結構充実しているなと思います。チームの団結力がすごく強いなというふうに感じています。
船越 三菱養和は、昔は結構上の先輩が多かったんですけど、今は全然いなくて大学生は私たち二人だけで、社会人の人も2名ぐらいいるんですけど、ほとんど年下ばかりで。やっぱり大学練習に行くと、自分より上の先輩ばかりで違った雰囲気で練習できるのが、月1でちょっと少ないんですけど、そういう雰囲気を少しでも味わえることができたのでよかったなと思います。
――7月には早慶対抗大会(早慶戦)を初めて経験されたと思いますが、雰囲気などその時のことは振り返っていかがですか
亀井 初めて早慶戦に参加させていただいて、私はメドレーリレーに出場させていただいたんですけど、そこで不甲斐ないタイムで泳いできてしまって、大会新まであとちょっとだったんですけど、そこまで届かず、個人の泳ぎとしては悔しいという部分がとても多かったんですけど、みんなで一丸となって応援している時とかはすごく楽しくて、本当に心から応援できる人がいるって良いなと実感した大会でした。
木崎 自分の個人の結果としては1種目はベストで、もう1種目も自分の中で満足のいく結果を残せたので、個人としてはすごく良かったなと思います。チームとしても、リレーの時の応援とか、水球とかアーティスティックとかの他の部門の人の試合とか演技を見て部門関係なく、早稲田全体で応援できたのがすごく楽しかったし、いい経験になったなと思います。
船越 私個人の問題なんですけど、体調不良にあまりならないというか、あんまり熱とか普段は全くないんですけど、早慶戦の本当に直前に少し体調を崩してしまって3日ほど泳げない時もありました。その2日後くらいに早慶戦が迫っている中で、少し不安はあったんですけど、今やれることをやろうと思って真剣に泳いだんですけど、個人の結果としてはちょっと不甲斐ない結果であったんですけど、インカレでリベンジということで今は調子も結構上がってきて絶対に結果を出してやろうという気持ちです。2人の話にもあったように、応援がとてもすごくて、私は800メートルリレーで出場したんですけど、泳いでいる間でも応援が聞こえるぐらいすごい応援の力で頑張れたなって思います。
――大学内外で憧れの選手はいますか
船越 いっぱいいる(笑)。
亀井 選びきれない(笑)。でも主将の平河さん(楓、スポ4=福岡・筑陽学園)と浅羽さん(栞、スポ4=東京・八王子学園八王子)は、練習の時に同じチームで泳がせていただいたんですけど、練習からものすごいタイムで泳いでいて、とても刺激になったので4年生の意地というものを見れたような気がして、練習に対する取り組み方とかもそうなんですけど、普段からとても優しく接していただいたり、積極的に声をかけていただいたりしているので、人としても尊敬できる先輩方だなと思っています。
木崎 私は4年生の齋藤千紘選手(商4=東京・早実)です。(学年は)被ってはいないんですけど、早実の先輩ということもあって、中学時代からお世話になっていて、千紘さんは大学に入ってからすごいタイムを伸ばしていて、学生新を出したりしていて、競技面ですごい憧れているというのもありますし、普段からすごく明るく接してくださって、相談しても親身に乗ってくれるというか、人としての人間性とかそういう面でも憧れていて目標にしている選手です。
船越 亀井さんと同じように浅羽さんと平河さんなんですけど、そのお二方もジュニアパンパシフィックで一緒に出場したこともあって、結構前からの知り合いというか、仲良くさせてもらっていて、その先輩二人がいるから早稲田大学を選んだというのも少しはあるんですけど、本当に優しくて速くて、主将そのものだなというのを感じます。あともう今は卒業してしまったんですけど、O Bの村上雅也さん(令4スポ卒=香川・坂出)という、主将ばかりで申し訳ないんですけど、本当に主将になる人こそすごい大きい存在だなというのは自分の中で思っていて、自分も先輩のようにかっこいい先輩にちょっとは近づきたいなと思います。
隣の人には絶対に勝つという意識を持って(船越)
100m自由形と200m個人メドレーに出場する船越もまた期待のルーキーだ
――次にインカレについてお伺いしていきます。まずインカレにはどのようなイメージを持っていますか
亀井 今までも高校生の時とかに何回かインカレを見ているんですけど、大学同士の意地のぶつかり合いじゃないですけど、それぞれの大学が誇りを持って、大学のために頑張るというのがすごく素敵だなと思っていて、まだ経験していなので現場の雰囲気を味わうのがすごい楽しみなんですけど、そこにいる選手がみんな生き生きとしているイメージがあります。インハイとか全中とはまた違うような雰囲気がある大会だと思っています。
木崎 亀井選手とほぼ同じなんですけど、以前先輩からインカレは個人の戦いとかじゃなくて、シード権とか総合優勝を争ったりする得点を争う感じで、チームとしての戦いという面が強いというふうに伺ったので、今までそういう試合は経験したことがないので、今までにない新しい雰囲気を感じて試合に出られたらいいなと思っています。
船越 全中、インハイは自分のレーンが呼ばれて手を振るだけじゃないですか。でもインカレは選手が歩く時に他の応援の方達が手を差し伸べてハイタッチするような光景が何回か見られたんですけど、今はコロナでちょっとハイタッチは難しいかもしれないですけど、そういう応援の仕方だったり、あとはそれぞれガウンを着て、いつもとは違った姿で入場してくる姿とかテレビとかで拝見した時に、すごくうらやましいなと思ったんですけど、楽しそうで、早く自分もこの舞台で戦いたいなと思いました。
――チーム内での注目選手は誰ですか
亀井 そうですね、4年生のもう誰一人とは決められなくて、皆さん本当にレベルの高い選手ばかりで期待しているのもそうですし、4年生の先輩方は最後のインカレで、練習中からも取り組み方の違いを感じましたし、ここに懸けてくる思いが桁違いというかそういうものは感じるのでとても楽しみです。
木崎 うーん。私はもちろん4年生のレースというのもすごく注目しているというか楽しみなんですけど、私は元々バックの選手だったということもあって、バックを一番注目しているので、バックの米山選手(毅、スポ3=東京・早実)と2年生の村上賢之慎選手(スポ2=熊本西)とあとは同期の村上汰晟(スポ1=兵庫・明石南)に特に注目しているかなと思います。同じバックなので、より詳しく見られるし、学ぶこともできるかなというふうに思うので、特にバックが楽しみです。
船越 私は自由形のスプリンターで短距離はすごく興味があるんですけど、以前早稲田大学で合宿をさせていただいた時に、3年生の田中大寛さん(スポ3=大分・別府翔青)がちょっとしたミーティングで話していたことなんですけど、今の4年生にはすごくお世話になったのでインカレの結果で恩返しして、4年生たちを笑顔で終わらせたいという言葉を聞いてすごく響きました。3年生の田中大寛さんはすごく速くて、個人でもリレーでも活躍されているので、200メートル自由形とか100メートル自由形に出場すると思うんですけど、すごく見るのが楽しみです。
――女子主将である浅羽栞選手を中心にチームはどのような意識で動いていますか
亀井 女子は月に1回女子だけのミーティングがあったりして、そこでいろいろなお話をさせていただくんですけど、学内、学外問わず本当に仲が良くて、インカレに向けても「4年生を中心に頑張ろうね」というかたちで盛り上げてくれる雰囲気があるので、みんなでお互いに声を掛け合って頑張っていきたいなと思っています。
木崎 亀井さんが言ったように月に1回ミーティングがあるんですけど、以前栞さんが女子はシード権死守を目標に戦うというふうに言っていたので、普段は会わないけどミーティングとかで得たチーム力というのを生かして、シード権死守に向けてやっていきたいと思うので、自分も1点でも稼げるように頑張りたいなと思います。
船越 うーん、なんだろう(笑)。でも1年生はやっぱり初めてでよく分からないこととかもあると思うって(浅羽選手が)おっしゃっていたんですけど、まずは気負わず楽しむことを1年生には心がけてもらいたいということで、みんなで話していました。
――まずは大学4年間での目標をお願いします
亀井 具体的な目標というのは正直まだあまり考えることができなくて、でも水泳で結果を残すことも大事だとは思うんですけど、4年間で水泳を通して学べることが多くあると思うので、それをちゃんと吸収して楽しく泳いでいくことを第一に頑張りたいと思っています。
木崎 卒業後はまだあまり考えていないので大学4年間だけで言うと、1番大事にしたいのは、水泳を楽しむということです。なんでかと言うと、高校時代はあまりいい結果が出せなくて、精神的に辛い時期もあったので、大学はもちろん結果を出す、タイムを伸ばすというのも大事なんですけど、自分自身が楽しんで最後のインカレまでずっと楽しんで水泳ができたら良いなと思います。
船越 2人と一緒なんですけど、大きい将来の夢はないんですけど、まずは小さい目標をコツコツとクリアして、まずは目先のことから頑張っていきたいなと思っています。
――次にインカレでの目標を教えてください
亀井 私は100メートルと200メートルの背泳ぎに出場させていただくんですけど、自分の自己ベスト更新を目指すのと、1点でも多く早稲田大学に貢献できるように、女子のシード権死守という目標もそうなんですけど、早稲田大学の水泳部の方々やそれを応援してくださる方々に楽しんでいただけるようなレースをできたらいいなと思っています。
木崎 私は200メートルと400メートルの個人メドレーに出ます。個人の目標としては2種目ともベストを更新して1点でも点数を稼げるように頑張りたいです。私はリレーには出場しないので、その分リレーをスタンドから全力で応援します。
船越 私は100メートル自由形と200メートル個人メドレーに出場します。リレーも2つか3つ出させてもらえたら出るんですけど、後半の日程になるにつれてすごくタフなレースになってくると思うんですけど、最後まで集中して、1本1本を大事に泳いで、さらに結果にもちゃんとこだわって、早稲田大学に貢献できるように頑張りたいです。
――今おっしゃっていた目標を達成するために現在取り組んでいることはありますか
亀井 そうですね、数カ月前まで持久力のトレーニングをしてきて、だいぶ以前よりは持久力がついていると思うので、あと1週間なんですけれど、大会に向けて自分の持ち味であるスピードを出せるように今は取り組んでいます。
木崎 私は本格的に個人メドレーをやるようになってからまだあまり時間が経っていないですけど、バタフライと平泳ぎが苦手なので、今は特にその苦手な2種目で差をつけられないというか、泳ぎを改善してタイムを伸ばせるように頑張っています。平泳ぎでは結構練習からその成果が出てタイムも伸びてきているので、この調子で頑張っていって、インカレでいい泳ぎができるようにしたいです。
船越 私は小さい頃から前半型で、前半人よりも速く回って、後半はいかに差を縮められないかで逃げ切れたらいいなくらいなんですけど、インカレはもう怖いもの知らずで、本当に前半から行って、後半はもうどうにでもなれぐらいの精神でいって、タフなレースで持久力も必要になってくると思うんですけど、頑張って泳ぎ切りたいと思います。
――もし今色紙があったらどんな言葉を書きますか
亀井 私は「フレッシュ」と書くと思います。1年生なので、1年生として出られるインカレは当たり前ですけど1回なので、さっきも船越選手が言っていたように、怖いもの知らずの気持ちで皆さんに勢いがつけられるように、そういう思いを込めて書きたいと思います。
木崎 私は「楽」って書きます。意味としては、気楽に楽しむ。自分は全国大会とかだと結構気持ち的にダメになって、結果を残せないということも多かったので、気楽に臨んで、自分のレースを楽しんで、なおかつ他人のレースも応援しながら楽しんで観戦できたらなと思います。
船越 書かれちゃった…(笑)。全く一緒…。楽しむことはやっぱり大事なんですけど、「学」って書きます。やっぱり一番下ということもあって、早稲田大学に入ってから学ぶこともたくさんあって、もちろんインカレの夏の舞台でもたくさんいろいろな経験をすると思うので、4年生の姿をしっかりと目に焼き付けて、今後の自分に生かしていきたいなと思います。
――では最後に改めてインカレに向けた意気込みをお願いします!
亀井 私は出る種目全部で全力を尽くして、初めてのインカレなので楽しむことも頭に入れながら、みんなに勢いをつけられるように頑張っていきたいと思います。
木崎 私は個人2種目で全力を尽くして自己ベストを更新して、さらに応援の面でも全力で応援できるように頑張ります。
船越 隣のコースとかでライバル校がいたとしたら、隣の人には絶対に勝つという意識を持ってレースに臨むのと、当たり前ですけど自己ベストを更新することと、個人でもリレーでもちょっとでも活躍したいというのが目標です。
――ありがとうございました!
(取材・編集 芦沢拓海・加藤志保)
◆亀井涼子(かめい・りょうこ)
2003(平15)年5月30日生まれ。166センチ。東京・淑徳巣鴨高出身。スポーツ科学部1年。専門は背泳ぎ。出身は埼玉県だという亀井選手、しかし小学1年生から3年生までペルーに住んでいたそうです!
◆木崎京香(きざき・きょうか)
2003(平15)年5月2日生まれ。168センチ。東京・早実高出身。政治経済学部1年。専門は背泳ぎと個人メドレー。好きな言葉は「やらないで後悔するより、やって後悔する方が良い」という木崎選手。
◆船越彩椰(ふなこし・さや)
2003(平15)年5月3日生まれ。156センチ。東京・淑徳巣鴨高出身。スポーツ科学部1年。専門は自由形短距離。インタビューにもあるように旅行が好きだと言う船越選手。まずは国内を旅して日本愛を強くして世界の人に伝えたいそうです。