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2022.05.25

【連載】春季早慶戦直前特集『矜持』【第4回】森田朝陽

 今季リーグ戦初出場ながら、東大戦では安打を量産。既に早大打線に欠かせない存在になりつつある森田朝陽(社3=富山・高岡商業)は、高校時代入院中に監督から受け取った、「当たり前のことを当たり前じゃない情熱で」という言葉を今でも大切にしている。成長を続ける裏には、常に最善の準備を怠らない熱い思いがある。

※この取材は5月11日に行われたものです。

チームの勝ちに貢献したいというのが今の一番の気持ち

ここまで代打でもいい活躍を見せている森田朝

――目標としていたリーグ戦出場を続けているなか、どのような思いで試合に臨んでいますか

 憧れの舞台に立てていると言うことは、素直にうれしいことです。ただ、チームの勝ちに貢献したいというのが今の一番の気持ちで。チームの目標であるリーグ優勝、日本一の力になるために毎日過ごしています。

――東大戦では複数の安打が出ています。好調の要因を教えてください

 明大戦までなかなか自分のバッティングができていなくて、監督とコーチからバットを素直に出すようにとアドバイスを受けました。その助言が非常に大きかったかなと思います。

――東大戦に向けて自身の中で変えたことはありますか

 バットの軌道を素直に出すのが一番大きいというのと、自分の中でしっかり次に向けて最善の準備をしてきた結果が東大戦は出たかなと思います。

――法大1回戦でリーグ戦初出場でしたが、球場の雰囲気はいかがでしたか

 やっぱり緊張したというのが一番で、緊張とわくわくと、なんとか塁に出たい、なんとか一本出したいっていういろんな感情が交ざって、非常に良い経験になりました。

――東大1回戦で初安打が出た気持ちはいかがでしたか

 一本出たときは心の底からうれしかったです。非常に緊迫した場面だったので、そこで打てて、自分はやっぱり厳しいところで回ってくるっていう風に常にイメージして準備していたので、その場面で一本出せたっていうのは非常に良かったと思います。

――東大2回戦、3回戦はスタメン出場されましたが、手応えは感じていますか

 この1年間やってきたことが少しずつ成果に現れているという実感があるので、しっかり続けるべきことは続けて、正しいことを積み重ねられるように、これからもやっていきたいと思っています。

――リーグ戦の投手のレベルの高さは感じていますか

 法大1回戦の篠木投手が印象的でした。でも、そこに向けて準備はしてきたので今更驚いたりはしていないです。そのような投手から打つために今も最善の準備をしているので。一番速い球を想定して準備をしているので、そんなに今になって驚くことは無いかなと思っています。

――どの打席が一番内容が良かったと感じていますか

 自分の中では、法大1回戦の対篠木投手の打席です。初打席ということで、三振だったんですけど初球から振っていけて、なんとか食らいついてっていう、あれが自分の形だと思うので。そのなかで一本出なかったというのは非常に悔しい思いはあるんですけど、次につながる、自分の中で成長できる打席だったかなという風に思っています。

――むしろ安打が出た打席よりも内容としては良かったのですか

 そうですね。最初の打席が無かったら初安打の打席はないので、その打席が一番良かったかなって思っています。

――自身の役割は何だと思いますか

 いつどんな場面でも、自分の力が最大限発揮できるように、厳しいところで回ってくるっていうのを常に想定して最大限の準備をしていくのが自分にできることだと思うので、精一杯やっていきたいと思います。

――東大戦では勝ち点を得ました。チーム状態をどのように感じていますか

 このあと全勝すればまだ優勝の可能性が残っているということで、チームの士気としても徐々に上がっていると思います。チームの状態も日を重ねるごとに少しずつ上がってきていると思うので、その両方の面で状態は非常に良いと思っています。

――立大戦、慶大戦で勝ちきるために必要なことは何だと思いますか

 相手がどうこうというよりも、自分たちの力を出し切ることが自分の中で非常に重要だと思っています。相手がどこだろうと、どんな投手だろうと、自分のスイングをする、自分たちの試合をするために最善の準備をすることが大切だと思っていて、チームとしてもそれを徹底するよう意思統一しているので、全員で向かっていきたいと思います。

――1、2年生ではフレッシュリーグで結果を残していたと思うのですがリーグ戦への出場機会はありませんでした

 リーグ戦に出場したいっていう思いがフレッシュに出ている時もありましたし、フレッシュで打ったときも本当のリーグ戦に出たいな、本当のリーグ戦で打ちたいなという気持ちがどんどん自分の中で高まっていて。でもなかなか出場できない、自分の力が上がらないというか、結果を出せない、非常に苦しい時期でした。

――そんななか、どのような点を強化してきましたか

 体を強くしようと最初に思って、大学トップレベルのスピードに対応できるキレと強さを特にこの1年間はイメージして、体を大きく、強く、早くできるように取り組んできました

――練習が身についたという実感はありますか

 そうですね。体重はこの7ヶ月で8㌔増えて、それが数字として目に見えているので実感としてうれしいですし、それに伴って力が付いているというのが、自分の中で実感できています。スイングのキレも上がりましたし、足も速くなっていると思います。

身近なことも一生懸命やろう

東大戦では同点のホームインをした

――ここからは入学以前のことについて伺います。富山県から早大に進学して野球をする選手は多くないと思いますが、早大への進学を決めた理由を教えてください

 小さい頃から六大学野球でやりたいっていう気持ちがありました。小学校、高校と、早稲田大学とよく似たユニフォームでやってきて、どうせやるなら早稲田、早稲田に入りたいという思いが心の底でどこかにずっとありました。でも本当は、高校に入った時に早稲田に行けるとは思っていなくて、正直。でも、高校の監督から入試を受けられると聞いて、挑戦してみようということで決めました。

――高校の3年間で身につけたことで今に生きていると思うものはありますか

 高校の時は怪我が多くて、開放骨折をしたり、足の靭帯を怪我したりしてトータル半年ぐらいは野球をやっていなくて。その時に野球ができるありがたさというか、野球ができているだけでうれしいんだなっていうことを実感しました。監督から入院中にもらった本のなかに「当たり前のことを当たり前じゃない情熱で」っていう言葉があって、当たり前のこと、身近なことも一生懸命やろうっていうことが今につながっているんじゃないかなと思っています。

――高校野球と大学野球でキャップや違いは感じましたか

 大学野球は、より個人の集結というイメージが強くなりました。やっぱりもう大人なので一人一人が考えて、一人一人で上手くなってそれをチームにいかに持ち寄るかっていう色が強くなったかなと思っています。

――木製バットにはうまく順応できましたか

 最初の1年間で10本以上折って、めちゃくちゃお金かかって大変だったんですけど(笑)。徐々に慣れてきて今は木じゃないと打ちにくいというか、完全に馴染んでいると思います。

――大学に入ってから生活環境が変わって、東京での生活で大変だったことはありますか

 電車にびっくりしました。あとは人混みが最初は本当に慣れなくて、通学にもいちいちストレスがかかっていたなっていう記憶があります。

――チームメイトについて伺います。仲の良い同期はいますか

 隣の部屋の中村将希とはよく喋るかなって思います。

――仲良しエピソードはありますか

 オフの日もよく一緒にいて、熊田任洋ともゲームとかを一緒にしています。

――チーム内にライバルとして意識している選手はいますか

 ライバルと言うにはあまりにおこがましいですが、蛭間(拓哉)さんを意識しています。プレースタイルは全然違いますが、あれぐらい強い選手を常に目指して、本当に尊敬していますがその中でなんとか食らいついていきたいという気持ちはあります。

――目標としている選手は誰ですか

 プレースタイルとかじゃなくて、金本知憲のような熱い男らしい選手になりたいです。

自分の力を憧れの舞台で最大限発揮できるように

今季を飛躍のシーズンにしたい

――今後の大学野球の目標は何ですか

 チームの目標である日本一を達成するのが今の目標で、その中で自分も日本一に貢献できる男になりたいと思っています。自分が出て日本一のチームの一員でいるっていうのが理想というか、絶対現実にしたいと思っているので、そこに向けて毎日努力していきたいなという風に思っています。

――具体的な個人の成績の目標はありますか

 この春まではレギュラーをつかむことを目標にやってきて、その中で代打っていうのがスタートだったので、1打席で結果を出すってことしか考えてなかったです。それはこれからも変えていきたくないなっていう風には思っています。勝負どころで一本を出す。1打席ごとに本当に人生最後の打席だという気持ちで立って練習からやっているので、そこを変えずにやっていきたいなと思っています。

――現在の課題は何ですか

 パワーもまだまだ上げていきたいなと思っていますし、先ほど内容は良いとは言いましたけど、篠木君のクラスの直球を弾き返せる選手になりたいなと思っています。

――課題を修正するためにどのようなことに取り組んでいきたいですか

 常にイメージすることです。150 ㌔のボールを打つ機会はなかなかないので、普通のボールを打つ時も、いかに速いボールをイメージして打つかが重要になってくると思います。そこと、体の強さ、速さを求めてやっていきたいと思っています。

――チーム内でどのような存在になりたいですか

 声を出すことが好きなので、元気出して、声を出してチームを明るい方向に持っていけるような選手になりたいなと思っています。

――最後に、早慶戦に向けての意気込みをお願いします

 まだ経験したことはないですが、やっぱり早慶戦っていうのはずっと憧れで、小学生のころからずっと名前は知っていますし、そこに立ちたいっていう思いをずっと持ってやってきたので。自分の力を憧れの舞台で最大限発揮できるように、自分の力を思いっきり出して楽しめるようにやっていきたいなと思っています。

――ありがとうございました!

(取材・編集 吉岡直哉)

◆森田朝陽(もりた・あさひ)

2001(平13)年8月23日生まれ。175センチ。富山・高岡商業高出身。社会科学部3年。外野手。右投左打。今回、初めて早スポの対談を受けてくれた森田選手。同郷、同学年の筆者に対し、今回の取材が初対面ながらも「敬語じゃなくても(大丈夫)」と気さくに言ってくれました! 「日本一のチームの一員」になることが目標だという森田選手の活躍に期待が高まります!

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