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2022.01.17

【連載】新体制始動特集『奪還』第1回 加藤孝太郎x齋藤正貴x清水大成

 今回登場するのは加藤孝太郎(人2=茨城・下妻一)、齋藤正貴(商2=千葉・佐倉)そして清水大成(スポ2=大阪・履正社)だ。昨シーズンは東京六大学野球リーグ戦(リーグ戦)で登板し、新チームの投手陣の柱になることが期待される3人。現状の課題、そして来季に向けての思いを尋ねた。

※この取材は12月9日に行われたものです。

「より野球らしい練習ができている」(加藤)

神宮での登板経験のある加藤には期待がかかる

――新チームの雰囲気はいかがですか

清水成 自分たちが1年生のころ、早川さん(隆久、令3スポ卒=現東北楽天ゴールデンイーグルス)という1本の柱があって、自分たちが2年生のときは徳山さん(壮磨、スポ4=大阪桐蔭)、西垣さん(雅矢、スポ4=兵庫・報徳学園)という柱がいたのですが、今年大きな柱となるような選手がまだ出てきていないので、全員でそういったポジションを目指して頑張っていこうと思います。

加藤 清水が言ったように、核となる選手がいないというのもあって、今のシーズンは投手一人一人が自覚を持って、練習に良い雰囲気で取り組めているかなと思います。

齋藤正 早川さん、徳山さん、西垣さんという選手がいらっしゃらないので、一人一人がより一層自覚や責任を持ちながら良い練習をしていると思います。

――新チームになって変わったことは

齋藤正 荷物置き場が変わりました。

加藤・清水成 (笑)

加藤 カットで大丈夫です(笑)

齋藤正 練習への取り組みがダラダラしている雰囲気であるという指摘を受けたので、荷物置き場でダラダラしないようにすること、ダラダラしてしまう場所を作らないようにすることは、変わったことの一つなのかなと思います。

清水成 投手は全員でメニューを行う形だったのですが、今はライトと場所が定められたら、その位置で各自でメニューを行う形に変わっていて、一人一人の意識の高さが伺える環境に変わったかなと思います。

加藤 一番大きく変わったことは、今まで投手は野手の行うバッティングや守備練習を行っていなかったのですが、新チームになってからは投手も行うようになって、より「野球らしい」練習ができていると思います。

――新チームになっても継続していることは

清水成 代々続いてきた、練習に取り組む雰囲気や姿勢は変えずに取り組んでいます。

――中川卓也主将(スポ3=大阪桐蔭)、蛭間拓哉副将(スポ3=埼玉・浦和学院)、原功征副将(スポ3=滋賀・彦根東)、折内健太郎副将(文構3=福島・磐城)の印象は

清水成 中川さんが「小さな隙が大きなミスにつながる」というのをよく言われていて、隅々まで気を抜かずにつきつめるという練習の雰囲気を作ってくださっています。

加藤 原さんは投手で唯一の副将なので、投手と野手が別々で練習を行う中で、野手の方々が見られない部分を、副将の立場としてしっかり見てくださっています。

齋藤正 蛭間さんはリーグ戦でも活躍してプレーで引っ張ってくださっていますし、折内さんは声を出したりとか、チームの雰囲気を盛り上げる面で引っ張ってくださっています。

――チーム全体でどのような練習に取り組まれていますか

加藤 とにかくこの時期は個々のレベルアップの時期で、チームの底上げのためにも個々のレベルアップが必要になると思います。なので、今の時期は一人一人がちゃんと目的意識を持って練習に取り組んでいく感じだと思います。

――チーム全体で現状の課題に向き合うというよりも、個々の課題に向き合う練習になりますか

清水成 個々の練習といいながらも、メニューは決められているので、そのメニューを個人で行って、その他は各自で自分の課題をつぶしていく、という風な練習になっていると思います。

――自分の課題はどのようなことだと認識されていますか

齋藤正  自分が思っているのはまず、体ができていないことで、しっかり体作りをするのがこの冬の目標です。プレーとしては、ボールの質、特に真っ直ぐの質を上げていくことや、フィールディングといった基本的なことをもう一度見つめ直していきたいと思います。

清水成 自分もこの冬は体作りであったり、あとはフォームを見直したり、こういった冬の時期しかできないことに取り組んでいきたいと思います。この時間をうまく利用して、もう一回課題を見つめ直して、リーグ戦にうまくつなげられればと思います。

加藤 自分は、体作りは1年間通してやるものだと思っていて、体作りとは別に、ボールのコントロールやボールの質も含めた全体的なスキルアップというのを、この冬の課題として考えています。

――課題を修正するために具体的にどのようなことに取り組まれていますか

齋藤正 体作りに関しては、食事やウェイトを重視しているのと、真っ直ぐの質は「ラプソード」という機械を使ってしっかり数値を見ながら、その数値を上げられるようにしています。

――具体的に体のどの部位を鍛えることを重視していますか

齋藤正 自分の場合は、下半身が粘れないことが多いので、下半身を重点的に鍛えるように意識しています。

――他のお2人は、課題を修正するために具体的にどのようなことに取り組まれていますか

清水成 自分はフォームの見直しとして、ボールにうまく力を伝えるために、無駄な要素もまだまだ多いので、シャドウピッチングや、ネットピッチング、キャッチボールでもう一回見直しています。数字的なところもゆくゆくは見ようと思っていますが、まずは投手は自分の感覚が勝負だと思うので、自分の感覚と動画を照らし合わせて、分析やチェックを行っています。

加藤 自分はブルペンに入る際に、しっかり球数を何球投げるか決めて、その中でアウトコース何球、インコース何球という風に明確な目標を持ってからブルペンに入るようにしています。また、ブルペンで「ラプソード」というボールを計測する機械を使っているので、数字や回転数をしっかりチェックしています。

「自分たちがそこまで力になれていない」(齋藤正)

フレッシュトーナメントの決勝で先発した齋藤正

――ここからは今季について伺っていきます。大学野球生活も2年目が終わろうとしていますが、高校野球と大学野球で差を感じた部分はありましたか

加藤 スイングスピード強いというのはもちろんなのですが、低めのボールやきわどいコースのボールを大学野球では振らないところはすごく印象に残りました。

――レベルの上がった大学野球に対応できている手応えは感じましたか

加藤 高校時代まではきわどさを追い求めていましたが、大学の入ってからは、きわどいところに投げる丁寧さの中に大胆さが少し身についたと感じています。

――金属バットを使用する高校野球から木製バットを使用する大学野球に変わったことへの対応はいかがですか

清水成 金属バットだと、バットの芯を外しても外野手を超えるような打球になりますし、バットを泳がせても強い打球が打たれてしまっていました。それに対して、木製バットでは、バットの芯を外したり、タイミングを外したりするだけでも、かなり打球の質を落とすことができます。なので、金属バットのときはどうしても空振りを重視して、変化球の変化量や低めのショートバウンドの変化球の出し入れを意識していました。ですが、木製バットでは、変化球の小さな変化でバットの芯を外すことが求められてくると思いますし、さっき加藤も言っていたように、低めの変化球の見極めもかなりレベルが高いと感じたので、変化球一球一球に対してもカウントや場面に応じて変化量も変えたりしています。

――清水選手の中では、打たせて取る投球を意識されていますか

清水成 1年生の頃に少しけがをしてしまったというのもあって、まだ自分の思うような投球ができていないところもあるので、打たせて取ることなど工夫をしています。

――齋藤選手も同じような工夫をされていますか

齋藤正 自分も同じような感じですが、大きな変化を持つ変化球というよりは、小さく変化する変化球を新たに覚えたり、真っ直ぐにできるだけ近い変化球を投げることを意識したりして、フォームの統一性を気にしながら対策しています。

――3人とも高校時代にトーナメント戦の中で、エースとしてチームを引っ張ってきましたが、リーグ戦が主体となった大学野球の中で、調整方法などで工夫したことはありますか

清水成 負けたら終わりとなる高校のトーナメント戦に対して、大学のリーグ戦でもトーナメント戦ではないとはいえ、一戦一戦がかなり大事になってくるので、大きく変わったことはないと感じています。

――新たな工夫が求められる大学野球でプレーする中で、技術面において選手同士で助け合っている部分はありますか

加藤 投手陣の中では、コミュニケーションを取って、変化球をどのようなイメージ、意識で投げているのか話をしている選手は多いと思います。

――秋季リーグ戦について、立大戦での連敗スタートから始まり、最終的に慶大と優勝争いをできたことに関して振り返っていかがですか

清水成 最初は負けからのスタートでしたが、全員気持ちを切らさずに、そこからもう一度優勝を目指して、4年生の方々が中心となってチームを引っ張っていってくださった結果の表れだと思います。

加藤 立大戦で2連敗したあとの4年生の優勝へ向けて一致団結していく姿が今まで以上に強くなっていきました。特に明大戦では、その姿が顕著に表れた試合だと思いますし、この秋のリーグ戦では4年生の力をとても感じました。

齋藤正 立大戦で2連敗して、負けられない戦いが続いていく中で、優勝への強い気持ちが4年生には特に表れていました。実際、4年生は力も発揮されているのに対して、自分たちがそこまでの力になれない悔しさもありました。

――チームは残念ながら準優勝という結果に終わってしまいましたが、個人的な収穫はありましたか

清水成 ないこともないのですが、やはり徳山さん、西垣さんのお二方がかなりのイニングを投げてくさって、自分たちは少ないイニングしか投げられなかったので、もう少し主戦力として投げられれば、お二方の負担も少し減らすことができたのかなと思っています。

――収穫というよりは、反省点の多く残る秋季リーグ戦となりましたか

清水成 お二人に頼ってしまう展開だったので、自分たちの力のなさを感じました。

――秋季リーグ戦での自身の登板を振り返っていかがですか

清水成 しっかり3人で抑えてチームに良い流れをもたらすというのがリリーフの役目だと思っていますが、東大戦では2アウトから四球でランナーを出してしまい、明大戦では3人で抑えましたが、3人目の打者でフルカウントまでいってしまいました。いずれも無得点には抑えましたが、内容を見ると課題の残る内容でした。

加藤 この秋季リーグ戦は、自分の中で課題が多く残るシーズンだったと感じています。1戦目の立大戦では本塁打を被弾してしまいましたし、明大戦では、1イニング投げきれずに右打者のみとの対戦で降板する形になってしまったので、自分の力不足を正直感じました。

齋藤正 自分が登板した場面は全て試合で負けている場面だったので、勝っているときに頼れる投手ではなかったという部分でこれからしっかり頑張っていかなきゃいけないな、という風に感じました。

――秋季リーグ戦では、ユエン賢(国教2=セントジョセフ)選手を加えた4人の2年生投手がブルペンに入っていましたが、2年生投手が多かったことならではの過ごし方、エピソードはありましたか

加藤 全員がブルペンに一緒にいることが多かったので、一緒に過ごす中で「頑張ろう」という話はよくしていました。

清水成 強いチーム、勝てるチームというのは最上級生が核となってチームを引っ張ってくださるだけでなく、下級生も強いというのも特徴の一つだと感じているので、「自分たちがしっかり力になれるように頑張ろう」という話はしていました。

齋藤正 投手コーチの須永さん(賢也、スポ4=群馬・県前橋)をはじめ、4年生の西垣さんたちと一緒にいたときは緊張しないような良い雰囲気を保っていただけたので、そこはとてもありがたかったです。

――印象に残っている言葉はありますか

齋藤正 自分の感覚では、前日に投げて疲れがあったこともあって、ボールが走ってないなと感じるときに須永さんなどから「今日は全然ボール走ってるんじゃない」と言ってくださると、気持ちが乗ってくるので、マイナスな気持ちにならずに前向きな気持ちで試合に臨むことができたかなと感じています。

――その後のフレッシュトーナメントでは、見事に優勝を果たしましたが、振り返っていかがですか

加藤 フレッシュトーナメントが始まる前から、このチームで優勝することを目標にしてやってきた中で、最後の法大戦をはじめ、接戦でしっかり勝利して優勝できたことは自分たちの代になったときに生かせることだと思います。

「自分ができる最大のパフォーマンスを出す」(清水成)

エースとして期待がかかる清水成

――ここからはお一人ずつ、質問させていただきます。加藤選手からお伺いします。秋季リーグ戦での登板を振り返っていかがでしたか

加藤 春季リーグ戦で何試合か登板して経験を積むことができていたので、秋季リーグ戦では結果を残してチームに貢献するつもりで望みました。しかし、1戦目の立教戦で本塁打を打たれての失点という形でリーグ戦が始まり、自分の中ではそこまで調子が悪くなくても、コントロールの甘さが出てしまったのかなと感じています。

――来季自身に求められる役割はどのようなものだと考えていますか

加藤 まだ先発をするのか、リリーフをするのかは決まっていないのですが、今までよりは長いイニングを投げることが求められているのは間違いないので、しっかりチームにとって必要不可欠になるような投球をしたいと考えています。

――続いて齋藤選手にお伺いします。フレッシュリーグでは先発を務めたと思いますが、どのように振り返りますか

齋藤正 高校以来の先発登板だったので、試合前の調整の感覚が掴みきれず、立ち上がりが悪くなってしまったというのは反省しています。良かった点としては後半につれて修正し、立ち直ることができたことだと思います。

――齋藤選手の中で先発へのこだわりはありますか

齋藤正 任されたポジションをしっかり投げるということを考えているので、こだわりは特にないです。ただ、先発をやりたいという思いはあります。

――続いて清水選手にお伺いします。来季以降先発投手として期待がかかりますが、ご自身ではどのように考えていますか

清水成 やはり先発を任されている以上はチームを勝たせる投球を求められていると思うので、チームを勢いづける投球をしたいと思っています。

――先発としてのパフォーマンスの具体的な目標はありますか

清水成 何回までというような目標は無いです。自分が出せる最大のパフォーマンスを出すことができればいいなと考えています。

――ここからは再び3人にお伺いします。来季に向け、チームに必要だと考えているものを教えてください

清水成 今年の徳山さん、西垣さんや去年の早川さんのような柱となる選手がいないので、その穴をいかにチーム全員で埋められるかというところに尽きると思います。

加藤 投手目線で言うと、打線で核となる選手をこの期間で作れるかというところだと思います

齋藤正 核となる選手がいない分、一人一人が自覚を持って、全員でつなぐという意識を持つことだと思います。

――投手である3人から見た、野手陣の課題はありますか

加藤 前チームと比べて、守備面がどうしても劣るのかなというのは感じます。

清水成 課題というよりは個々のレベルを上げるというのが最優先にすべきだと思います。どのチームも一緒だと思いますが、4年生が抜けてチームとして大きく変わる点が多いので、そういったところを踏まえて、それぞれがどれだけ個々のレベルを上げることが大事になってくるのかなと思います。

齋藤正 加藤と清水に全て言われてしまいました(笑)

――オフシーズンの個人的な目標は何ですか

加藤 真っ直ぐも変化球もアバウトなコントロールではなく、狙ったところに投げるコントロールを身につけるというのが目標です。また、リーグ戦で追い込んでから苦労する場面が多かったので、決め球となる変化球を1つ習得したいと考えています。

清水成 やはりフォームを固めるというところを重視して取り組んでいます。

齋藤正 真っ直ぐの質を高めていきたいと思っています。また、加藤とは反対にいかに打者を追い込むかというのが自分の課題だと思っているので、そこを意識しながら練習していきたいです。

――プロアマ問わず、同世代の選手の活躍が目立ちますが、チーム内外で意識していたり、目標としている選手はいますか

加藤 自分は特に意識している選手というのはいないのですが、質問にもあったようにプロアマ問わず活躍している同世代の選手は多いので、そういった選手たちに負けないように頑張りたいという気持ちはあります。

清水成 具体的に目標にしている選手というよりは、チームを勝たせる投手になるというのが自分の中での目標です。野球は投手が試合をかなり大きく左右すると思うので、そういった意味でチームを勝たせられるような投球をしたいです。どんなにいいボールを投げることができても、チームが勝てなければ意味は無いと思っているので、もちろんいいボールは追求するのですが、その中でも勝たせる投球を大学生活で身に付けられればいいと思います。

齋藤正 自分の中ではどんなにランナーを出してもゼロに抑えるピッチャーが凄いと思っています。自分も具体的な誰というよりは、そういったピッチャーになりたいと思っています。

――来季のチーム目標について教えてください

清水成 チームとしての目標は今までと変わらず、リーグ優勝と日本一なので、そのためにこの冬の期間で投手と野手がそれぞれで何をするべきかと言うことを明確にして取り組んでいくべきなのかなと思います。

――来季に向けて意気込みをお願いします

加藤 この秋は負けている状況での登板が多かったので、頼られるピッチャー、チームを勝たせることができるピッチャーになれるように頑張っていきたいと思います。

清水成 加藤と似たような感じになるのですが、チームを勝たせることができる、チームに流れを持ってくることができる投手を目指して頑張りたいと思います。

齋藤正 とにかくチームに不可欠な存在となれるようにこの冬練習に取り組んで、来季の優勝に貢献できるように頑張りたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 横山勝興、星野有哉) 

来季の投手陣を支える3人に注目です

◆齋藤正貴(さいとう・まさき)(※写真左)

2001(平13)年4月16日生まれ。180センチ、70キロ。千葉・佐倉高出身。 商学部2年。投手。左投左打。一言一句を丁寧に紡いでいる様子が印象的だった齋藤選手。特に体づくりの話では言葉に熱がこもっていました。ワセダの左腕エースの証である18番を背負う春季リーグ戦ではパワーアップした投球に注目です!

◆清水大成(しみず・たいせい)(※写真右)

2001(平13)年6月5日生まれ。176センチ、80キロ。大阪・履正社高出身。 スポーツ科学部2年。投手。左投左打。昨秋、待望の神宮デビューを果たした清水選手。今季は投手陣の中心として「チームを勝たせる投球」の体現を目指します!

◆加藤孝太郎(かとう・こうたろう)(※写真中央)

2001(平13)年11月20日生まれ。178センチ、74キロ。茨城・下妻一高出身。 人間科学部2年。投手。右投右打。今回のメンバーでは唯一の対談経験者だった加藤選手。冷静な語り口で終始対談を引っ張ってくださいました。対談同様、チームをけん引する活躍に期待がかかります!

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