ハンドボール部
2021.11.04
【連載】インカレ直前特集『Now or Never』 第4回 阿部美幸×石毛明日香トレーナー
第4回は今年が最後のインカレとなる4年生の阿部美幸(スポ4=東京・佼成学園女)、石毛明日香トレーナー(スポ4=千葉・稲毛)の2人です!
※この取材は10月17日に行われたものです。
「最後っていつもとちょっと違うなって感じました」(阿部)
秋季リーグを振り返る石毛
――秋季リーグでのチームの戦いを振り返っていかがですか
阿部 リーグ7試合を通して、チームとしてまとまることができましたし、どうしても人数が少ないためみんなの力を合わせないと成り立たない部分も多かったのですが、けが人なども含めてみんなで乗り越えられたのは良かったなと思います。でもやっぱり他のチームより人数が少ない分もっともっと一人一人が頑張らないといけないという課題も残ったので、そこを残り3週間でしっかり修正して、インカレでは目標達成できるように頑張れたらいいなと思います。
石毛 私は選手ではないので、戦ってということではないのですが、客観的に見ていてすごくそのリーグを通していろいろ課題が見つかり、悔しい思いも選手はすごくしていたと思うんですけど、この1年間を通して成長できている部分はすごくあるのかなというふうに感じていて、それこそ4年もそうですが下級生とかもすごく頑張ってくれるようになったし、チームのために声を出すっていうことも下級生特に2年生とか1年生とかの出ている子たちがすごくしてくれるようになったのかなって客観的に見ていて思っていて、美幸もさっき言っていたんですけど、課題としては自分たちのチームは人数が少ないからこそ一人一人が力を出して、それは選手だけでは無くて、スタッフ側も一致団結して頑張って行かなくてはいけないなと思いました。
――最後のリーグ戦でしたが、今までとの違いなどは感じましたか
阿部 今まで緊張したことなかったんですけど、リーグ戦とかインカレとかで、全く(笑)。リーグ戦の前のインカレシード決定戦の時から緊張がやばくて、やばい、やばいな~って思っちゃたりして。その緊張をうまく試合でいい流れに持って行けた時もあったのですが、足固まりすぎて全然動かないときもあったので、やっぱ最後っていつもとちょっと違うなって感じました。
石毛 見てる感じ4年はすごく緊張してるなってすごい思っていましたし、あとは自分も個人的に凄い緊張してて。なんなら試合前からすごい緊張してて、ずっと4年間通して試合見てる時にすごいハラハラするんですけど今回のリーグ戦では余計にずっとハラハラしてました。
――リーグ戦を通してのご自身のプレーはいかがでしたか
阿部 あったんですけど、例えば、体張ったプレーするとか声出すとかをしていきたかったですけれど、本当に不調すぎてあまりうまくいかずすごく後輩を引っ張らなきゃいけなかったのに後輩に助けられることが多くて、不甲斐ない試合が多かったなっていう反省があります。
――トレーナーとしてチームを支える上で意識していたことはありますか
石毛 元々そのトレーナーになったきっかけというが、元々高校時代はまた別のスポーツをしていて、そこでの自分は怪我をしてしまって最後いい終わり方できなかったっていうことがあるので、みんなには本当に良い終わり方をして欲しいなという風に思って今年一年頑張ってきました。しかし、けがは結構多くて、本当今年に入ってから去年は少なかったんですけど、今年は本当に多くて自分が不甲斐ないなという風に思ってますね。
――秋季リーグで一番印象に残っている試合はありますか
阿部 いい印象だったら、国士舘の試合がすごく残っていて、その前半すごく頑張って7点とか8点差ぐらい開いていて、そのもっと前に日体のインカレシード決定戦の時にすごく離していたのに負けたっていうことがあって、この試合でも追いつかれてからしっかりと勝ち切れたっていうことはチームが成長しているのが見えた試合だったのでそれが一番残ってますかね。
石毛 私はその日体戦2試合が本当に印象に残っていて、みんなそうだとは思うんですけど、悪い意味とかでは無くて、今までの早稲田にない立ち上がりの良さとかそういうところもあったので。その日体大に今までの4年間で一回も勝ったことがないので、そういった面を考えると本当にいい試合をしていたのですごく印象に残っています。
――春季リーグと比べてチームの成長を感じた部分はありますか
阿部 春リーグは速攻に全然行けてなくて、元々セットプレーで点がたくさん取れるわけじゃないよねっていうことは分かっていて。春リーグから秋にかけてたくさん走り、速攻で走るメニューとかを増やして、それが結構秋では春と比べて増えたのでそこだと思います。
石毛 みんなの気持ちの面で多分春はやっぱりまだバラバラだった、同じ方向に向いてないというところもあったと思うのですが、秋リーグを通して見ていると、結局みんな同じ方向には向くっていうのは固まってきたのかなっていうのは思います。
「ビビっときました。 直感ですね」(石毛)
第一印象を語る2人
――早稲田大学のハンド部に入部したきっかけは何ですか
石毛 私は元々高校まではバスケットボールやっていて高校の時からトレーナーになりたかったので、まずそのトレーナー活動できる場所ってことで選んでいて。いろいろな部活に見学しに行って、そのハンドボール部に決めたのが入部する前に試合見に行かせて頂いて、その時の試合を見ていて当時のキャプテンの方の姿勢だったり、声かけだったりがすごいと思いました。シミューションじゃなくて…インスピレーションとか(笑)みたいな感じで、ビビっときました。 直感ですね。
阿部 自分はそのハンドボールを高校の時にやっていて、続けないで別になりたいものがあってそっちにしようかなと思ったんですけど、まあ続けるってなってしまって。どこにしようってなった時に、大学を卒業してからその後就職しやすい場所みたいな感じで選んでいて。一部リーグの中だったら一番学歴も高いし、あと家から近かったっていうので早稲田大学、しかもちょうど推薦もらえるよ、みたいな感じで言ってもらえて、行かせてもらいますって感じで選びました(笑)。
――お互いの第一印象を教えていただけますか
石毛 あんまり覚えてないんだよね。お互い、覚えてないんですけれど多分お互いに思ったのは、最初は多分仲良くなれるタイプではないなと思いました。
阿部 最初にやばいやつ来たと思って。すごい肩上がってるし、初めて見たのがその入部を決めるってなったその試合で会って、しかもその1年生で一緒にいるって訳じゃなくてまだ見学だったから上級生と一緒に行っていて、静かなちょっとやばいやつだなって(笑)。
石毛 お互いにそういう感じです。
阿部 お互いに?本当?
石毛 私の今まで仲良くしてこなかったタイプだなって思ってた。
――今の印象は変わりましたか
阿部 今は全然やばいやつじゃなくて、本当によく叱られるんですけど、ありがたいなって思ってます。しっかりしてるし、本当にこういう人がいわゆるお仕事できる奴なんだろうなっていう感じの人ですね。
石毛 ほめてくれますね。(笑)美幸は普段がこんな感じなんですけど、本当やる時は本当にやる子なので、そういうところは凄いなって思うし、あとは人との接し方がすごい上手いなと思います。褒め返し(笑)
――4年生のお二人ですが、他の学年に対する印象はいかがですか
阿部 でもそれぞれちゃんと3年生は3年生、2年生は2年生で、学年でしっかり仲いいっていうイメージがありますね。
石毛 3年生はコートプレイヤーが2人しかいないからマネージャー2人で、バランスの取り方難しいと思うけれど、うまく仲良くできてるかなっていうのは思うし。2年生は2年生で本当やる気がある子がすごく集まっているので元気にやってますよね。
阿部 そこの2年生の子達はお互いに結構負けず嫌いなのか競い合っていて、結構どんどん成長してる感じは偉いなというかすごいなっていう感じですね。
石毛 1年生に対しては、私はまだつかめないですね。個人的に(笑)。
阿部 1年生はもう自由にやってくれたらいいかな。楽しそうにやってくれれば。
石毛 もっと元気にやってくれてもいいかなって思います。
――他学年で仲のいい選手などはいますか
石毛 私は結構そのプライベートとかでも遊びに行くのが2年生の川村夏希(スポ2=東京・佼成学園女)とかはよく遊んだりとかするし、あとは変なちょっかいを掛けに行くんですけど3年生のキーパーの織圭(江連織圭、スポ3=千葉・昭和学院)とか、史歩(阿部史歩、スポ2=岩手・不来方)とか楓(村上楓、スポ2=福岡・明光学園)にはすごい変なちょっかいをかけに行きます。
阿部 特にないですね。みんな同じって感じです。特に、その同じ高校だった川村は仲がいいと言うか同じ高校だったからみたいな感じで、まあそういう感じですね。はい、同じです(笑)。
「一試合、一試合大事にして頑張りたい」(阿部)
インカレへの意気込みを語る阿部
――インカレの話に移りたいと思います。組み合わせが発表されましたがいかがですか
石毛 また、関学だって思いました(笑)。
阿部 おととしとかは一発目に大阪体育大に当たって、あーってなっちゃったのですが、今回はちゃんと何試合かできそうというか、自分たちがしっかりと力を出せれば何試合かできそうな組み合わせで良かったなとは思います。
石毛 目標が一気に現実的になったよね。
――インカレに向けてチームの練習の雰囲気はいかがですか
阿部 でも結構良いと思います。しっかり厳しい言葉もあるし、しっかり盛り上げているし、結構そのしっかり秋の反省をちゃんと生かして良い流れでやっていけていると思います。
石毛 同じような感じで、みんな悔しい思いを秋リーグでしてきたので、それをインカレに持ってこないように頑張っているなって感じます。
――インカレでのキープレーヤーは誰でしょうか
石毛 私は史歩と同期の香奈(桐林香奈、商4=静岡・清水東)ですかね。すごく頑張って欲しいなと思っていて。理由としては史歩も秋リーグ中にけがしちゃったこともあるし、あとはやっぱり史歩のシュート決まるとみんなの気持ちが上がるかなっていうのと、同じような理由で香奈のシュートが決まると本当雰囲気がめちゃめちゃ上がるのでもうバンバン決めて欲しいですね。
阿部 詩織(浦野詩織、スポ2=愛知・旭丘)かなって感じですね。すごいずっと頑張り続けていて、本人も試合以外で結構悔しい思いする事がたぶん多い選手なのですが、だからこそ存在感をアピールして欲しいので期待してますという感じです。
石毛 自信もって欲しいよね。
――インカレでのアピールポイントを教えてください
阿部 自分は結構力強くズドーンっていう感じじゃなくて、ちょこまかっていう感じなので、私が点を取るってよりかは、私がしっかり誰かを引きつけることによって他の右サイドだったり真ん中の方が攻めやすくなるようなフェイントだったりを見てほしいなって思います。
――インカレではどのように支えていきたいですか
石毛 そうですね。やっぱりその具体的な事言うと、秋リーグを通しての課題が体力面だったので、その面に対して一カ月もないんですけど、その期間で人数が少ない中で、体力をあげていくっていうことをどうにか自分のメニューだったり作るメニューだったりを改善していけたらいいなと思います。あとは本当にさっきも言ったんですけどやっぱ4年生には本当に良い終わり方をして欲しいのでそういう風なチーム作りというかチームの雰囲気づくりに貢献していきたいなというように思います。
――インカレへの意気込みをお願いします
阿部 毎回言っているんですけど、本当に楽しくみんなで楽しみながら一試合、一試合大事にして頑張りたいなと思います。
石毛 2年ぶりのインカレなので、下級生2年生の代はまだ経験してないので、やっぱり自分もインカレ楽しかったっていう思いがすごいあるので、下級生にはすごくインカレを楽しんで欲しいので、それができるようにしていきたいなって思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 小澤慶大、写真 杉原優人)
いろんな人に“支”られた感謝を込めて、“百花繚乱”のインカレにします!
◆阿部美幸(あべ・みゆき)(※写真左)
2000(平12)年3月10日生まれ。168センチ。東京・佼成学園女高出身。スポーツ科学部4年。1年時から活躍を続け、今季も進化を見せていた阿部選手。対談ではリラックスした表情も見せてくれました。インカレでは、4年間の集大成として大輪の花を咲かせます!
◆石毛明日香(いしげ・あすか)(※写真右)
1999(平11)年7月29日生まれ。千葉・稲毛高出身。スポーツ科学部4年。4年間、トレーナーとしてチームを支えてきた石毛選手。対談では、スタッフとしての思いを語ってくれました。インカレでは、選手が悔いなく終えられるように最後まで支え続けます!