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剣道部

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2021.02.11

【連載】『令和2年度卒業記念特集』第8回 藤田啓人/剣道男子

早大アスリートとしての責任

 5歳で兄の剣道の見学をきっかけに剣士の道を歩み始めた、藤田啓人(スポ=東福岡)。小学生時代には全国大会で準優勝し、早くも才能を見せ始めていた。高校は名門東福岡高校に進学し、厳しい練習でさらにその剣技に磨きをかけた。高校2年生では総体ベスト8、国体3位に輝き、全日本都道府県対抗では強豪福岡県の代表を務め、優秀選手に選出されるなど、多くの輝かしい実績を残した。藤田の得意とする、出鼻メンは東福岡高校の恩師から習った技だという。高校時代は藤田の剣士としてのあり方、人間性を形作った貴重な3年間だったと振り返える。そして、早大で活躍する母校出身の憧れの先輩から誘いを受け、進学を決めた。

 華々しい戦歴を引っ提げて早大剣士となった、藤田だが、入部当初には少なからず挫折を味わったという。スーパールーキーとして部内のみならず、多くの人たちから常に結果を出すことを期待されていた藤田は大きなプレッシャーを感じざるを得なかった。春に行われた部内戦では勝ち残ることが出来ず、個人戦である、関東学生選手権の出場を逃し、悔しさを味わった。しかし、その悔しさをバネにさらに努力を重ねたことで秋の団体戦、関東学生優勝大会ではレギュラーに選ばれベスト8入りに貢献した。

3年時の関東学生選手権でベスト8に輝いた藤田

 3年時の個人戦、関東学生選手権ではベスト8進出を果たした。名だたる強豪選手を得意の出鼻メンで封じ、度重なる延長戦で体力、精神ともに限界に達する中、果敢に攻め込み結果を残した。
そして最終学年となり主将に任命される。伝統ある早大剣道部を統率し、結果を残さなければいけないプレッシャーを感じつつも、主将としての誇りを胸に「さらに頑張っていこう」と決意した藤田。新体制となって初めての試合である関東学生新人戦では強豪国士館を破ってベスト4に入るなど上々の滑り出しを見せた。しかし、藤田率いる、新チームが手ごたえを感じつつシーズンへ向けて稽古に励む最中にコロナ禍に襲われ、全ての試合が中止を余儀なくされた。「不完全燃焼で終わった。何もできなかった。」と悔しさを滲ませる。しかし、それでも部員の所属意識や目標意識を保てるよう、Zoomを使用したトレーニングを実施するなど、オンラインでのモチベーション維持に苦労しながらも主将としての責務を全うした。

 「自分一人では成し遂げられなかったことがたくさんある。本当に助けられた。」同じ東福岡高校出身で4年生からは副主将として、ともに戦ってきた吉村逸平(社=東福岡)をはじめ同期の仲間への感謝の想いを語った。卒業後も早大剣道部で常に心掛けてきたように「社会人になっても目標を持って何かを成し遂げられるよう努力したい」と語った。そして、「監督から学んだ、早稲田アスリートとしての自覚、意識をもってこれからも行動していきたい」と伝統と長い歴史の一翼を担った者としての責任感を示した。

(記事 坂田実咲、写真 湯口尊)

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