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ア式蹴球部

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2021.01.05

【連載】#atarimaeni CUP 開幕直前特集 第5回 杉山耕二主将×工藤泰平 後編 (1/5)

  早大の最終ラインを長らく支える、誰もが認める『盟友』コンビ。ア式で過ごした4年間で酸いも甘いも噛み分けてきた2人の、下級生、そして同期へと伝えたい思いとは。

※この取材は12月26日に行われたものです。

「ぶつからなければ大きくなっていかない」(杉山)

先頭に立ちチームをけん引し続けた杉山

――シーズン中、立正大戦の後に工藤さんにインタビューに行かせて頂いた際には「チームがうまく回っているからこそ、自分がどのように振る舞うかを考えていた」とおっしゃっていました。また、今回のア式日記では「何度か諦めてしまうこともあった」と書かれていました。心境の変化はどのようにありましたか

工藤 僕ね、気分屋なんですよ(笑)。それは就活とかも通して自分の弱点ではあったんですけど、自分が乗っている時って自分でしかいられないぐらいすごく自分を表現できるんです。でも壁にぶつかった時というのがこれから先の課題でもあると思うんです。自分が気持ちが乗っているとか、いいトレーニングができているとか、そういう感触がある時って常に自分らしい自分でいられるんですけど、やはり自分が頑張っていても試合に出られないとか、自分の頑張りよりもピッチで出ている人の頑張りの方が見えてきちゃう時って結局自分が全然取り組めていない証拠だと思うんですよ。それに明確に気づけた瞬間とかは全然覚えていないんですけど、今年ずっと、特に前期とかみんな調子が良くて。負けても慶大と明大ぐらいでした。その前の林(隆生、スポ3=東京・小石川中教校)のノートの対談とかでも話したんですけど、4年目ともなると自分の試合に出たいという思いはもちろんなんですけど、タイトルを取りたいみたいなところの思いが強くて。これだけうまくいっていてみんな頑張っているんだし、試合に出られなくても仕方がないなという風に思うぐらいの時もあったんですよ。だから多分立正大の時とかは、2試合連続でスタメンに出してもらって両方とも無失点で勝った時だったので、そういうことが言えたと思うんです。いざうまくいっていない試合とか、自分が出たけど全然駄目で負けてしまった試合の後とかは出てきていないコメントだと思うんです。でもサッカーってそういうものだと思うんです。チームがあって、自分の出られる出られないがあって。だけどリーグ戦は続いていくわけだし。リーグ戦が成り立っていること自体が今年は貴重なことだったので。そういうことも含んで考えてそういうことをいったんだろうなと思うんです。基本こんなんです(笑)。だって2年前とかはスタメンかベンチ外だったよね?本当に。試合に出るか、呼ばれなくてベンチ外かみたいな。でもそういう波みたいな、ムラみたいなものがあったから色々なことが感じられたし、波あってこその俺みたいなところがあると思うから。それが逆に成長につながったみたいに捉えてます。

――外池監督は「工藤はお祭り男的なところから、ワンランクツーランク成長した」とおっしゃっていたのが印象的でした。

工藤 適当だと思うんだよねあの人(笑)。でも2年の時とかはイケイケじゃないですか。今と2年しか変わらないんですけど、どんどんサッカーが終わっていくよみたいになっていくにつれて、逆に不安とか難しいことも僕の場合は増えてきちゃったんですよ。実際試合に出られなかったり。目の前の相手に勝つとかそういうことだけを考える必要があるのに、どこか綺麗にというか格好つけて、最後終わろうとしていたりという自分に気づけたりもしたから。やはり今年試合に出られなかったからこそ、僕的には良かったとまではいいたくないですけど、僕が今年なあなあで試合に出ていたら多分こんな結果になっていなかったと思うし、当然なシーズンだったなと思いますね。2ランク上がったみたいな感覚はないけどな(笑)。

杉山 でもこれまでの泰平とは違うと感じるけどな 。

工藤 本当に?でももちろん我慢みたいなところはありますよ。

杉山 でも多分それは、4年としてのあるべき姿みたいなものを泰平なりに解釈して、泰平どうやってチームに貢献するかとか、チームが力を発揮するための立ち位置みたいなものをちょっと模索しているみたいな感じはあるし、これまでだったら感情任せじゃないけど(笑)、とりあえずやり散らかして、みたいな感じだったのが、そこを泰平がバランス取ってくれるのがすごくチームとしても助かったし、チームがうまくいくために必要な要因だったと思うけどな。

工藤 そういう感覚はなかったんですけどね。僕は。調整しているみたいな。それはやっぱり練習とかはしっかりやりますけど、下級生の思いを汲み取ってみたいなことは僕は下手だから。空間にふざけたことをいったりするのは得意だと思うんですよ(笑)。誰かを笑わせたり。だけど本当に何かを抱えているやつとかに親身にアドバイスみたいなことは僕はできないから(笑)。なんかとりあえず、元気がない4年生ってなんとなくついて行きたくないじゃないですか。去年とか、すごく4年生が頑張っていたと思いますけど、苦しい時ってなかなか声が出なかったりちっちゃく見えちゃったりするんですよ。だから今年はその分、山田とかスギとかずっとわーわー言って盛り上げてくれたし、その盛り上げ方ではないところから僕はやっていこうかなというところはちょっとありましたけど。そうか…外池さんからそんな評価もらっているのか。

一同 (笑)。

――そうですね、かける言葉が変わったというか、チームに必要なことがいえる男になったみたいなことをおっしゃっていました

杉山 それは元々のいいところでもあります。やはり試合とかに出ても、泰平がいう言葉って全然違くて。チームの雰囲気とか一人一人の感情を汲み取った上での発言がすごく多くて。それはコーチングの質といったらそうなんですが、それは他の人にはできないようなことをしているなといつも思います。一緒に出てもそうですし。やはり泰平ではないと作れない雰囲気がピッチ内には絶対にあるなと一緒にずっとやっていて思います。

工藤 あるらしいです(笑)。

――工藤さんのア式日記には、輝いている同期の姿が眩しかったというような記述もありました

工藤 本当にそうですよ。マジで。本当にうまくいっていない時こそ、そういうのが見えてくるっていう、そういう心理と言うか、そういうものだと思うんですけど、今年は特にみんなのびのびそれなりにサッカーをやっていると思うし、それこそ下級生の台頭みたいなのがあったから。去年の試合を経験しているメンバーが、いるにはいるんですけどスタメンで出ていなかった選手がスタメンで出ていたりして。すごく輝いて見えましたね。すごかった。だからBの選手とか難しいところがあるよね。僕も試合に出られない時とかはちょっと他人ごととかになっちゃうんです。関東リーグとなると。iリーグでプレーしていて遠いところにいるから、当事者意識という言葉は 当時から言われていたけど、本当にBチームの練習がAチームの結果、関東リーグの結果に直結するというのは言われてはいたものの、そんなにやはり深くは考えられていなかったし、まずは自分が目の前の相手をぶっ倒して、 早くAチームに行くんだという思いでやっていました。やはりチームの雰囲気とか、流れとか方向性を決めるのってトップの結果だと思うから、本当にその責任をもっともっともっと自覚を持ってやらないと、Bチームの選手とかはやるせない感覚になるのはあるんですよね。

杉山 チームがうまくいっていると、歯がゆい思いというかやるせない思いになっている選手は絶対にいると思います。それは本当に一人一人が自分が試合に出て勝たせたいとかいう思いを持ってわざわざ大学までサッカーをしに来ているから、それは当たり前だと思うんですけど、そこのところを今年でいえば小野寺であったり小山(修世、商4、早実)であったりがコントロールしていたというか。そういった悔しさを含めてマネジメントしてくれたというか、チームを一つにまとめてくれたなという感覚があるので、本当であったらもしかしたら分裂してしまう瞬間も、それでもチームとして全員でつながってみたいなところを言い続けてこられたのは、もしかしたら見えないところかもしれないけど、そういった4年生の働きかけがあって、4年生がいたからこそチームが一つになってというのが僕自身はあるかなと感じています。

工藤 小野寺が試合に出たのがすごいことだったんですよ。他の人からはあまりわからないかもしれませんが、小野寺はずっとBチームでやっていて、模範的な選手で。Bチームでも誰も頑張るし、思ったことは伝えるし、受け入れるし。そういう選手が関東リーグでスタメンで出場して。Bチームの選手でやるせないと思っている選手も、それは汲み取って、「デラくんかっこいいな」と全員が思ったと思います。そういう選手がチームには必要なんだなというのが改めて感じられたシーズンでした。

――杉山さんのア式日記には「仲間が自分を奮い立たせる」という言葉がありました。また、以前のインタビューでは「工藤が出ている試合だからこそ勝ちたかった」という言葉がありました。この言葉の真意は共に長く戦ってきたからこその言葉なのですか

杉山 そうですね、というのもありますし、泰平は今年悔しい思いをしていたと思いますし、だからこそ僕自身は泰平の悔しい思いを背負ってじゃないですが、チームを勝たせなければならないし、それに恥じないようなプレーをしなければならないという風に思っていました。泰平と出た試合は絶対に負けたくないなという思いは僕の中に常にありました。それは1年生の頃からずっと切磋琢磨してきた仲間であるし、泰平と一緒に試合に出るというのはあまりない組み合わせでもありますし、2年生の時とかも一緒に出たことはなかったし、だからこそみたいなところがありますね。俺らで守ってゼロで抑えて。早稲田背負って。ってずっと思ってきていたので。そこには特別な思いはありますね。

工藤 多分、切磋琢磨みたいな、意識しあったからこそこういう感情が生まれていると思うんですよ。今年を考えてみるとなんとなくうまくいっていて、2位でした、準優勝でしたってなったけど、その過程でもっと中の選手同士が「こう思う」「こう思う」みたいな、ある種ぶつかるみたいなシーンってあんまりなかったから。そういうことで切磋琢磨したら、もっといい結果が出たんじゃないかとかは、タラレバではあるんですが思うし、そういうことがより許される、推奨される外池早稲田だと思うので。変化することとか、チームに対して思う事を言ってみるとか。そういうところは今のスギの話を聞いていて、直感ではあるのですが思いました。いろいろぶつかったけど、一年終わってみればあの時こうだったよねと話せるから。どうせ。今どれだけお互いに意識し合えるかみたいな。いいチームになるために、勝つために何ができるかというところは、全国大会まで少ししか時間はないですが、そこはやっていきたいなと思いました。

――ぶつかるという話では、阿部選手が下級生の頃にかなりぶつかったと話をしていました

杉山 下級生の頃よくぶつかっていましたね

工藤 キングがぶつかっていた要因みたいな所はあるけどね(笑)。

――梁選手も全く同じことをおっしゃっていました(笑)。

工藤 キングがぶつけに来てたみたいな(笑)。キングもそれなりに尖っていて。キングが早くに入部して、まだ入部していない僕とかに「お前マジで入部する気あるの」「ないんだったらここにいる意味ないんじゃない」「もっとやれることあるだろ」みたいな。同期にあんなこと言える奴いるんだ、と当時は思っていました。ただ、新人監督になって、後輩とかにいじられることも容認できるようになったし。当時は小さなミスがあっても学年で考えるみたいなことを僕たちの代ではやってきていたので。それをぶつかるといっているのかな?ミーティングとかいっぱいやったもんね。

杉山 僕らの学年は個性が強くて。当時。1年で入っていた時に山田とかもすごい考え方をしていたし、松高(遼、スポ4=浦和レッズユース)とかもとんでもない考え方をしていたし。各方面で色々な散らばり方をしていて。それを結局学年としてとか 、チームに対してみたいなところで一つにまとめた上で自分たちで行動しなきゃいけない環境があったんです。例えば1年生としての仕事もそうですし。チームが目標に向かうためにもそうですし。めちゃくちゃ色々な方面に散らばっている考え方をひとつに結束して、じゃあどうする?というのを決めなきゃいけなかったので、そのためにやはりぶつからなければいけなかったし、ぶつかることで一つにまとめたし。ぶつかるということを嫌がらずに続けたからこそ、僕たちの学年は形成されたのかなと思います。多分言いたいことを言っていたし。みんな。

工藤 エゴをみんな持っているわけじゃないですか。今の1年生も2年生もみんなそうなんですけど。むしろ下級生って、エゴがないと自分の存在を証明できないし、チームに勢いをもたらせないと思うんですよ。だけどそのエゴがエゴでしかないと、チームにとって悪影響でしかなくて。やはりチームの勝利のためとか、チームが良くなるためのエゴであれば全然推奨されるんですよ、早稲田って。外池さんの前の監督でも。だけどそのエゴって言うか、自分がどうしてもみたいのものを解消する場が学年ミーティングだと僕たちは思っていたし、そういう場になっていたので。

杉山 それが1番良かったですかね。

工藤 日頃のトレーニングとかでちょっと気に障るような出来事が起きたら、それを学年に持ち帰って「あの時の行動はどういう感情でやっていたの」というようにぶつけて「それはそうじゃないと思うよ」みたいなのをキャッチボールするみたいな。だから僕たちの代はそれなりに個性も強いとは思うんですけど、やはりチームが良くなるためにと言うベースの上でエゴが出せるようにはなったと思うんですよ。この4年間で。必ずしも下級生に1年の頃からそうやってやれとは言わないし、できるようになる下級生って多分小野寺ぐらいだと思うんですよ。小野寺ぐらいじゃないと多分できないと思うんですよ。だから全然チームへのエゴとか行動とか発信とかしてもらっても構わないんですけど、そのぶつかり合いみたいなところを学年でやってほしいですね。

杉山 ぶつからなければ大きくなっていかない感じがしますね。僕たちは、いろいろな方面に散らばっていた人たちが、ぶつかることでその円が大きくなったなという感じがします。小さくまとまろうと思えば学年として小さくまとまれるんですけど、それは多分色々な人が妥協して、色々な人がなんとなくの気持ちを持って、それでまとまってしまうんです。僕らの学年の場合は、本当に自分たちが言いたいことやりたいことを全部やった上で一つにまとまったので、そういった面では学年の総和のエネルギーみたいなところは大きくなったのかなと。ぶつかることがそうさせたのかなと、後から振り返って良かったなと思います。

工藤 色々な手段があるのかもしれないけどさ、結局俺らはぶつかることでしかさ、発散できなかったというかさ、伝えられなかったみたいな所はあるよね。

杉山 不思議となんか4年生ってさ、僕が1年生の時の4年生とかさ、その時よくわかったんですけど「ぶつかれ」ってめっちゃ言ってきたんですよ。「学年でもっとぶつかれ」というのをめっちゃ言ってきて。「この人何言ってるんだろうな」って当時思っていたんですけど、今振り返ると大事だったんだなって思います。

工藤 喧嘩しろとかじゃなくて。思ったことは言い合える関係じゃないと。それがやっぱり自分たちが4年生になったら下級生に伝わっちゃうわけだし。学年として下からどう見られているのかみたいな。「仲良い学年だよね」みたいに言われたりもするんですけど、全員の意見が汲み取られてこの学年は成り立っているのかとか、そういうところもみんな賢いからわかっちゃうと思うんですよ。それはやっぱり形成するのって、本当に1、2年生の頃だと思うし、どんな出来事があったとしても取り返せると思うんですよ。残りの2年間とかで。4年生となって、いざチームを考えようみたいになった時にそんな話をしていたらダメだと思うし、やはりサッカーの能力が高ければ高いほど、サッカーサッカーという学年になりがちだと思うので、試合に出られない人こそもっともっと意思とか意見を持って過ごしてほしいし、それをぶつけることに恐れないでほしいし、いとわないでほしい。「俺サッカー上手いから」というやつが本当に少ない組織だと思うんです。ア式って。みんなにリスペクトの気持ちを持っているし。それをぶつけ合ってこそア式だと思うので。そういう風に特に下級生にはやってほしいですね。できると思うし。

――今の下級生にはそういった点の物足りなさがありますか

工藤 物足りなさっていうのかな…。なんだろ。

杉山 勿体なさは感じます。お互いがお互いのことを知り切っていなくて、勝手に「こいつはこうだから」とか「あいつはああだから」というところで決めつけちゃってコミュニケーションをとらないというところがもしかしたらあるのかなという風には、少し見ていて思います。そこで自分の考えを曲げるとか変えるとか、そういうことではなくて。お互いがお互いを知った状態で建設的なコミュニケーションをするというのがすごく大事だと思うので、そういった意味では今泰平が言った通りで、自分が思ったことをちゃんと伝えることであったり、ちゃんと思っていることを聞くであったり。その会話のキャッチボールがしっかりとできれば、本当に考えが広がると思いますし、その部分で学年としてとか、チーム中の個人としてみたいなところの幅がどんどんどんどん広がっていくのかなというように思います 。

「ア式はまだまだ俺たちの中で続いていく」(工藤)

空中戦、ロングフィードなどで存在感を見せる工藤

――話は少し小さくなりますが、お2人にとっての忘れ難き思い出などはありますか

工藤 なんだろう(笑)。

杉山 むずいな、思い出ってなると。マジでここでの日々でしかないよな。

工藤 本当にそうだと思うよ。

杉山 泰平を意識しない日ってないから。絶対。サッカーに関してもサッカー以外の部分でも。常に泰平のことを見ているし。泰平はきっと俺のこと見ているし。本当に常にじゃない?

工藤 でもやはり、2年前とかって自分が試合に出て活躍したいみたいな思いがあったんですよ、スギがスタンドで見てるとかベンチに居るみたいなものがすごくモチベーションになっていた時期があったんですよ。僕は人として変わっているというか悪いやつだと思うんで(笑)。だけどあれだけ1年のときからずっと試合に出ていて。それを押しのけてじゃないけど、この試合に限っては俺がスタメンなんだという所に誇りとかをもってやっていたし、それをスギと俺で半分ずつ、22試合位やって結局素晴らしい成績を収められたんです。3年ぶり27回目の優勝という。僕はア式の思い出では、リーグ優勝というのが一番大きかったから、強いていうならば半分ずつぐらい試合に出た1年間かな。アミノ杯とかも僕が予選に出て、スギが本戦に出るみたいな。いいところ持っていかれてるんですよ(笑)。2人にとってのというのは難しいですが、マジで毎日喋ってきたと思うし、この2、3年はずっとAチームだったから。

杉山 コミュニケーションを取らなかった日はないよな。

工藤 ないよね。ふざけあってきたし、高め合ってきたし。何回も負かされたし。このままいけばお互い競技としてのサッカーは終わってしまいますが、多分葬式とかにも行くぐらいの関係だと思ってるからね(笑)。本当にそういうやつがいっぱいできたのが嬉しいです。ア式で。後輩もそうだし仲いいやつもできたし。24人という同期は本当に大事で。どこに行っても繋がっていたいなと思っています。今はこんな状況下なので学年で飲むみたいなことはできないですが、結構そういうこともやってきたので。それは大人になっても会いたいですね。続けたいです。

杉山 どうせ結婚式とかは24人呼ぶよね。

工藤 中山(尚英、スポ4=宮崎・日章)とかは海外にいるかもしれないしな

――ウエディングケーキは作ってもらえるかもしれないですね

工藤 確かにね。

杉山 谷口(智洋、商4=近大和歌山)に。それはありますね。

工藤 面白いですよね。本当に。

杉山 みんないろんなこと考えてるんだよな。だから面白いです。

工藤 だから部員ブログって、内側の人間ほど見ていて面白いんですよ。こいつこんなこと考えているんだとか、それなりにバズったブログとかもいっぱいあったと思いますし、一般の方からの共感も得られると思うんですけど。本当に部員ブログとかも学生のマネージャーがやっているんですけど、あれ面白いよね。

杉山 あれア式のアイデンティティになりつつあるからね。あれを考えたのも林だしね。マネージャーも色々な事を考えて、色々なことをやっているよね。

工藤 いい思い出ってそこにいる人とか、環境みたいなところが強いなというのは、自分の思いはそこに乗せなければいけないのですが、改めて一緒にいる人とかにすごく恵まれてきたなというのは、これまでの先輩とかの絡みも含めて思います。

――ア式で過ごした日々が何よりも思い出ですね

工藤 やばいよね。もう終わっちゃうって。

杉山 めっちゃ寂しいです。寂しいとか言う言葉で表現しちゃいけないぐらい。そんじょそこらの言葉じゃ表現できないです。

工藤 どうやってこれから生きていくんだろうみたいな。ずっとサッカーやってきたんで本当に。10何年も。苦しい時こそ、ここ東伏見でのこと思い出すんでしょうね。まだわからないですけど。小野寺今何やってるんだろうなみたいな。でも原動力になるのは間違いない。

杉山 ここを離れたとしても、あいつらが頑張ってるから俺も負けられないなと絶対思うし、それはプロに行ったメンバーもそうだと思うし。

工藤 プロ行ったメンバーの試合とかたまに見に行ったりするんだろうな。

杉山 卒業しても切磋琢磨だな。

工藤 そういう関係でいたいよな、このまま。

――同期の方々への思いを改めて聞かせてください

杉山 全員が心の底から尊敬できますし、信頼できるし、この仲間に出会えたことこそが自分自身が大学に来た意味だと捉えられるような四年間を一緒に過ごせました。今もお話ししましたけど、これからの一生の財産になると思いますし、これからも彼らと切磋琢磨できたらいいなと思います。

工藤 僕も同じような感じで、めちゃめちゃ感謝してますし、ア式での思い出となったら同期の顔とかが真っ先に浮かんでくるんで、これから離れ離れになっちゃったり、サッカーを続けたり辞めたり。社会人でやったりみたいな。それぞれで色々なサッカーをとらえていくと思うんですけど、ア式は僕たちの中ではまだまだ終わらないと思うし、続いていくと思うので、大人になってもたまには会って近況報告したり、お酒飲みあったり、仕事であいつ頑張ってるらしいよという話を聞けば俺らも頑張ろうと思えると思うので、切磋琢磨するという意味では、ア式はまだまだ俺たちの中で続いていくんだなということは感謝とともに伝えたいです。あいつらはみんないい奴だし、どうせみんな各方面で活躍すると思うので。それに負けないように俺も仕事頑張ろうかなみたいな。そういう補完し合えるような関係でいたいですね。

――お2人は第一線でのサッカーを終えることになると思いますが、工藤さんのお言葉を借りれば「最高の別れを告げる」、杉山さんのお言葉を借りれば「ア式蹴球部の素晴らしさを代弁したい」。最後の大会への意気込みを聞かせてください

杉山 僕自身は、今「代弁したい」というお言葉もありましたが、やはりこのア式蹴球部の素晴らしさ、ア式蹴球部で僕たち4年生が積み上げてきたものであったり、この1年間積み上げたものというのを証明するような大会にしたいと思っていて、それはやはり結果が大事だと思いますし、そういった結果をもって、みんなの頑張り、みんなのこの1年間を証明する、この1年間に報いるような結果をとるために、僕自身が全身全霊で全てをかけて戦いたいと思っています。

工藤 僕は「最高の別れを告げたい」ということで捉えていますが、自分がどんな状況でも、試合に出る出ない関係なく、チームが勝つ負ける関係なく、本当に残りの1週、2週を自分なりにやり切って、チームに対しても自分にできること、自分が思っていることを働きかけて、伝えて、本当に全部を出し切って、やりきることでしか最高の別れ方はできないと思うんです。実際に今、早稲田が全国大会で優勝すると思っている人は少ないと思うし、そもそも今年はサッカーができていること自体が希少で、全国大会なんてやっている場合じゃないと思っている人もいるかもしれません。それでも開催できることに最大の感謝をして、今年一年ア式がやってきたこととか、これまでのア式が紡いできたもの、そこに自分たちの思いとか僕個人の思いとか、本当に全部をのせて、最高の別れを告げたいし、4年生にとっては本当に集大成だと思うんです。サッカー人生に対してはそうだし、これからまた新たなステージに進んでいくので。だから最高の別れを告げるには、本当にやれることは全部やって、出し切ることでしかないと思うので、そこは自分にもいいますし、4年生、そしてこの2020シーズンのこのチームにも、本当にやり切って、一番は優勝して喜びたいですが負けても笑えるぐらい、このチームの今季が終わった時に全員でやり切ったねって讃えあえるような状態でいたいなと思います。意気込みになっているか分かりませんが、これが僕の本当の思いです。

――ありがとうございました!

(取材、編集 橋口遼太郎、永田悠人 写真 山崎航平)

全国大会へ向けての思いを書いていただきました!

◆杉山耕二(すぎやま・こうじ)

1998(平10)年4月29日生まれ。180センチ。三菱養和SCユース出身。スポーツ科学部4年。マイブームはNintendo Switchだという杉山選手。サッカー早慶戦前の配信番組では一発ギャグやダンスを披露しています。要チェック!

◆工藤泰平(くどう・たいへい)

1999(平11)年3月23日生まれ。178センチ。神奈川・日大藤沢出身。スポーツ科学部4年。ア式で一押しの選手は高校の後輩である植村選手(洋斗、スポ1=神奈川・日大藤沢)という工藤選手。全国大会では日大藤沢ホットライン開通にも期待です!

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