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空手部

2020.10.03

【連載】関東大学選手権直前特集『-SHINKA-』【第2回】伊坂夏希×長沼俊樹×野澤颯太×溝井郷介

 男子団体組手は、幹部の二人と昨年1年生ながらチームの戦力として活躍した長沼俊樹(スポ2=東京・保善)に加え、伊坂夏希(スポ3=鳥取・米子東)、野澤颯太(法2=長野・松商学園)、そして今年度から入部した溝井郷介(政経2=東京・早実)といった新たなメンバーで臨むことになった。今回は、上記の4名に自粛期間で取り組んだことや夏合宿の代わりに行った二部練習について、そして今大会への意気込みなどを伺った。

※この取材は9月20日にオンラインで行われたものです。

対談時の一コマ。左から伊坂、溝井、野澤、長沼

今年のチームについて

――まずは他己紹介をお願いします。

長沼 夏希先輩は、すごく練習に真面目に取り組んでいるということが一番の印象です。上から目線になってしまいますが、自分から見て今一番頑張っている先輩かなと思っています。また、頼りになる先輩で、一つ一つの仕事のことや授業のことなどを優しく教えてくださるので、すごくいい先輩だなと思っています。

野澤 俊樹は見た目はチャラチャラしていますが(笑)、根は真面目で授業の成績とかすごく良くて、成績優秀者に選ばれたりもしていますし、練習でも自分たちがやっていない時でも他の所で練習していて、すごく尊敬できると思います。あと結構空手がうまいので、自分も参考にしている部分が多いです。

長沼 ありがとうございます!(笑)

溝井 野澤君は、早稲田大学に入ったのが一般入試で法学部に入学したのですが、一般で入ったのにスポーツ推薦で入った先輩や同期と張り合えるレベルで常に練習していて、すごいなと思います。あとは練習後に筋トレをしていて、すごく努力家だなと感じています。

伊坂 溝井くん、自分は「きょうちゃん」と呼んでいるのですが、今年度から空手部に入部してくれて新人と中古の間にいる感じなので、競技から離れていた時期もあるのですが、それを取り返すべく練習にしっかり取り組んでいて、仕事も頑張ってくれていて、これから期待できる存在だなと思います。

――溝井選手にお伺いしたいのですが、今年度からの入部を決めたきっかけや理由について教えていただけますか

溝井 自分は高校時代に空手部に所属していて、その時の監督と大学での監督の仲が良くて、そのお二方から誘いを受けてこのタイミングなのですが、入部させていただきました。

――その際、チームの雰囲気をどのように感じられましたか

溝井 最初は少人数精鋭という感じで自分が入ってから付いていけるかなという不安があったのですが、頑張ってみなさんに追い付いていこうと努力しようと思いました。

――続いてはみなさんにお伺いしたいのですが、現在のチームの雰囲気やチームを引っ張る幹部の方々の印象はいかがですか

伊坂 現在のチームは関東団体に向けて、一致団結して練習に取り組んでいる感じです。その中でも幹部の先輩たちは、もちろんリーダーシップを発揮してチームを引っ張ってくれているのですが、その中で後輩たち一人一人に目を向けてアドバイスをくれ、きめ細かく気を遣ってくれているなという印象です。

長沼 チームの雰囲気としては、メリハリがあるなと。練習している時と休憩している時の、オンとオフの切り替えがしっかりできていると思います。4年生の先輩方は、ついて行きたくなるような先輩です。

野澤 自分たちの練習がある中で、後輩にも目をかけて指導してくださるので、すごくありがたいと思っています。雰囲気も締まりすぎず緩すぎず、居心地がいい中で練習できていることがすごくありがたいです。

溝井 みなさんと同じですが、部の雰囲気は切り替えがしっかりしていていいなと思います。あとは、途中から入部したので、レベルがみなさんに比べて低いので、そこを先輩方や同期が懇切丁寧に教えてくださっているので、ありがたいなと思います。

昨春の東京六大学大会の伊坂。久々に団体戦での公式戦登場となるか

自粛期間中、チームで集まれない中での取り組み

――話が変わりますが、新型コロナウイルスの影響で練習ができなかったり、試合が中止になったりしましたが、その時はどのように思いましたか

伊坂 コロナの影響で練習ができないことで不安がすごく大きかったです。自分はスポーツ推薦の選手に比べて実力が劣っているので、そこでの心配があったのですが、逆にこの機会だからこそ普段できないことをやろうと思って、強い選手の動画を見て研究したりだとか、そのような時間に充てることができたので、よかったかなと捉えています。

長沼 集まって練習ができないということだったので個人で練習することになったのですが、逆にそれはチャンスだと思っていて、自分の弱点を自分自身で見つけて、自分自身で練習メニューを考えて、具体的には筋トレやランニングといった体力の向上やフィジカルの向上といったことを練習していました。

野澤 対人練習ができない中で、自分を見つめ直すいい機会になった感じで、去年うまくいかなかった所をビデオで振り返ったりして、今年の試合につなげるきっかけになったかなと思います。

溝井 コロナ禍で色々なダメージがあったと思うのですが、それはみなさん同じ条件なので、その中でいかに周りと差をつけることができるかということが大事かなと思っていました。この時期をきっかけに、改めて見直していく意識でやっていました。あとは動画の視聴など自分のニーズに沿ったトレーニングも積極的に取り入れていました。

――このような状況について、上坊勇監督(昭56教卒)や芝本航矢主将(スポ4=東京・世田谷学園)から何か言われたことはありましたか

伊坂 色々言われすぎていて…(笑)。一つ、言われてそうだなと感じたのは、「一日一回は空手のことについて考えろ」と言われていて、コロナ禍で集まって練習できない中で、やはり各々気持ちが離れていってしまったり、チームとしてなかなか一体感を出すのが難しかったのですが、その中で監督や先輩から言われたこととで自分の中で一番大きかったのがそれです。

長沼 ミーティングをしたのですが、そこで各自の練習風景を撮ったものを先輩に送って、それについてアドバイスをいただいたりしてそれを基に練習していました。

――その練習風景というのは、自宅での練習のものでしょうか

長沼 そうですね。各自が練習しているのを撮って、それを送っていました。

野澤 自分は、自分の組手を強くしたような選手を見つけて、「その選手を参考にしてイメージを作れ」と言われていて、それに沿って練習していました。

溝井 自分は競技歴が浅いので、色々技術的なことは監督や主将からアドバイスいただいたのですが、まずは自分から攻撃を仕掛けるというところ、自分からアグレッシブに動くということを強調してアドバイスいただいたかなと思います。

――チーム全体での練習ができない期間、個人で特に取り組まれたことは何ですか

伊坂 自分は筋トレが挙げられると思って、チームの中で一番ぐらいに体重が軽いのですが、普段の練習ではなかなか個人で筋トレをする時間が取れなくて、そういう意味ではそういう時間を作って一人で取り組んでいたかなという感じです。

長沼 自分は必殺技を作ろうと考えていて、一応それに向けて練習したのですが、実際に対人練習で使ってみて結局は駄目になってしまったのですが、ひたすらその練習をしていました。

――その必殺技というのは具体的にはどのようなものなのでしょうか

長沼 蹴り技なのですが、ブラジリアンキックという典型的なもので、上から下に振り落とす感じなのですが、それの動画をYouTubeで見つけてそれを空手に生かせないかなという感じで練習していました。

野澤 自分は、自分の強みを伸ばそうというか、蹴りの技を特に練習していました。あとは筋トレです。

溝井 筋力トレーニングや技術的なトレーニングもそうですが、YouTubeで上がっている他所の選手の動画をひたすら見て、その上で分析して、最終的にこの選手たちにどうしたら勝てるのかということを考えていました。

――チームで集まれない期間に何かチーム全体でコミュニケーションは取られましたか

伊坂 毎週zoomでミーティングを開いていて、そこで各々のトレーニングの状況や、ミーティングの前に一つYouTubeから強い選手の試合とかを引っ張ってきて、それを見て意見を交換する場を設けていました。

――この自粛期間、モチベーションはどのように保っていましたか

伊坂 モチベーションという意味ではやはり難しいところがあったのですが、監督からよく「試合を意識しろ」と言われていて、正直、コロナの中で試合が開催されるのかどうかも分からなかったのですが、自分としては試合はあるのだと想定し、試合を意識してモチベーションを保つようにしていました。

長沼 コロナでみんな同じ状況で、みんな練習できていないと思うのですが、そこで一番努力できた人が次の大会で勝てるという思いで、それを意識して誰よりも練習してやるという気持ちでモチベーションを維持していました。

野澤 自分は1年生の時に出させてもらった試合で思うように動けなかったので、その悔しさを動画とか見返しながらやっていました。

溝井 自分は大会で勝利して気持ち良くなっている姿の想像をモチベーションに練習していました。練習では何度負けてもいいと思うのですが、本番でしっかり結果を残せるようにという意味で、常にモチベーションを保っていました。

入学当初からチームの主軸として活躍する長沼

チーム再合流の後、夏を越えて

――それでは、夏合宿の代わりに二部練習を行ったと思うのですが、その時に個人ではどのような練習を中心に行われましたか

伊坂 二部練に関しては、午前と午後でテーマがあって、午前中はどちらかと言うと基礎的な部分を固めていこうという練習で、午後は実戦的なものを詰めていく感じがあって、その中で個人的に意識したことは、他の選手に比べて自分は圧倒的に決め技が無かったので、技を固めるという部分を意識して取り組んでいました。

長沼 自分は、蹴り技を意識してやっていました。コロナの自粛期間中に必殺技を考えたのですが、それが実戦でできなかったので、他にできるものはないかなと探しながらやっていました。それで使えそうなものが見つかったので、それを実戦的な練習で使いました。

野澤 自分は、スポーツ推薦の選手とやる時に、どうやっていいか迷走していて、どう戦えばいいのかを考えながらやっていて、掴みかけていたのですが(今は)あれ?という感じです(笑)。なので、模索中です。

溝井 自分は技術的な面を学んだのですが、やはり体力面や精神面の強化を目標にしていました。やはり空手は一回の試合は短いのですが、勝ち進めば連戦となって、何個も試合をしていくので、最後まで疲れないような力を養いたいなと思ってやっていました。

――二部練習で得た収穫や課題はありますか

伊坂 収穫としては、決め技の候補がいくつか絞ることができて、実戦を想定した練習をしている中で結構絞れてきているなということです。課題はコロナ期間で対人の練習ができなかったので、やはり若干以前よりも自分のぬるい部分が出てきてしまっているかなと。そこを修正していかなければならないと考えています。

長沼 課題は、蹴り技の練習をメインにやっていたのですが、その中で吉田先輩(翔太、スポ3=埼玉・栄北)にいいアドバイスをいただいたので、それが必殺技になるかなと思います。それを(習得することを)課題として練習しています。

野澤 コーナーでの戦い方の幅が少し広がったかなと思います。いつもだったら相手に詰められてしまって、自分が(コートから)出てしまうことが多かったのですが、そこでカウンターや蹴りにつなげられるようになったので、実戦で使えるようになったらいいなと思います。課題は、ずっと前から自分の課題なのですが、疲れた時に雑になってしまう部分があるので、そこをどうにかしたいです。

溝井収穫は、試合で武器になる技が少しですが見つかったことです。課題は、試合におけるハングリーさが明らかに欠けているのかなと思って、周りの先輩方や同期が強くてレベルの差は結構あるのですが、それでも自分で勝つぞという気持ち、メンタル面で弱いなと感じたので、あと大会まで(日数が)無いのですが、そこを少しでも持って行けたらいいかなと思います。

――練習やそれ以外でも、何か二部練習の中で大変だったことはありますか

伊坂 もちろん、練習の内容も大変だったのですが、個人的には行き帰りがすごくつらいなと感じました。合宿だと練習以外の時は仮眠などの時間に充てることができるのですが、二部練種では家からの移動がかなり長くなってしまうので、そこでなかなか練習ごとに疲労が蓄積されてしまったと感じます。

長沼 全部大変だったのですが、身体のケアが大変だったなと思います。練習後にお風呂場で氷を冷やしたりとか、身体のケアをすることが大変だったと思います。

野澤 自分も、朝起きるのがめちゃくちゃ苦手なので、すごく早起きが大変でした(笑)。昼ご飯にめちゃくちゃおいしいお弁当が食べられたので、それをモチベーションに頑張っていました。

溝井 自分はけがにずっと悩まされていて、足の裏の川が何度もむけてしまっていて、直したいのですが次の朝からすぐ練習だったので、治る暇も与えられず、毎日テーピングを巻いて練習だったので、痛みと戦いながらで大変でした。

――二部練習を終えて、現在、チーム全体で取り組んでいることはありますか

伊坂 チーム全体としては、やはり試合を意識するという部分になってしまうのですが、試合を意識するとなるとフリーというメニューが中心となるのですが、その中で各々の課題を修正しつつ、チーム全体として試合に意識を向けていくという感じです。

溝井 あとは、練習中にみんなで声を掛け合って、チームとして士気を高めているのかなと思います。

昨年の早慶戦で大激戦を制した野澤

来たる戦いに向けて

――今年の団体組手のメンバーの雰囲気や特徴を教えていただけますか

伊坂 これまでの団体戦のメンバーはスポーツ推薦の選手が中心で、そのメンバーでやっていて、今回から自分とか溝井とかスポーツ推薦ではない、スポーツ推薦の選手に比べて実力が劣ってしまう選手が入るということで、チーム力の底上げを意識しているのかなという気がします。そういう意味では、自分と溝井にとっては苦しい練習時間にはなるのですが、その中で俊樹だったり、野澤だったり芝本先輩だったり、同期の吉田とかが声を掛けてくれる環境ではあるかなと思います。

――現時点でのそれぞれのコンディションはいかがですか

伊坂 自分のコンディションは抜群なのですが、実力としてまだまだな部分がたくさんあるので、そこを上げていかないといけないかなと。コンディションを越えていかないといけないなという気持ちがあります。

長沼 現段階でコンディションはあまり良くないかなと自分では思います。練習で追い込んでいて疲労が溜まっているので、何とも言えないのですが、試合に向けてこれからコンディションを整えていきたいかなと思っています。

野澤 自分も疲れが溜まっている感じがあるので、ここぞという時に身体が動かなかったりするので、大会前にはしっかりコンディションを整えていきたいと思います。

溝井 自分も、怪我との隣り合わせで結構悩んでいるのですが、時間も限られているので、その中でも全力で自分のできることをやっていこうと。コンディションも大会の時には万全に整えていきたいと思います。

――最後に、次の関東大学選手権が4年生と戦う最後の公式戦となりますが。今大会での目標と意気込みをお願いします

長沼 目標はもちろん優勝なのですが、一つ一つの試合を意識していきたいかなと思います。3回戦目に強い帝京大と当たるのですが、そこは気にせずに目の前の試合を全力で戦って、勝って優勝したいと思います。

野澤 チームとしての目標は優勝ですが、3回戦目で当たる帝京との試合で、自分はまだ大学に入ってから強豪と言われるような大学とは試合をしたことがないので、しっかりそこで勝てるように頑張りたいと思います。

溝井 自分は団体メンバーの中で補欠という立場なのですが、補欠なので先輩方に何かあったらすぐに出なくてはいけなくて、先鋒で出ることもあれば、最後の大事な試合に臨むこともあると思うので、そこでしっかり勝ってチームの勝利に貢献できたらと思います。

伊坂 もちろんチームとしての目標は優勝なのですが、個人的な目標・意気込みは芝本先輩と一緒に出場できる最後の公式試合になるので、そういう意味で芝本先輩に恩返しができるように、強気のプレーで一試合一試合に臨みたいと思います。

 

(取材・編集 石黒暖乃)

 

 

◆伊坂夏希(いさか・なつき)

1999(平11)年7月25日生まれ。171センチ。鳥取・米子東高出身。スポーツ科学部3年。今回の対談のメンバーの中では最上級生ということもあり、場をまとめて話してくださった伊坂選手。今大会では二部練習で見つけた必殺技に注目です!

◆長沼俊樹(ながぬま・としき)

2000(平12)年6月24日生まれ。182センチ。東京・保善高出身。スポーツ科学部2年。普段は積極的なプレーからは想像できないようなお茶目な部分がある長沼選手。密かに早大空手部の中に筋トレ部を発足させており、来年は海でイケメンボディを披露したいそうです。

◆野澤颯太(のざわ・そうた)

1999(平11)年9月28日生まれ。174センチ。長野・松商学園高出身。法学部2年。1年生ながら出場した去年の試合では、悔しい思いをしたとおっしゃっていた野澤選手。今大会ではその思いを晴らしてくださるでしょう!

◆溝井郷介(みぞい・きょうすけ)

2000(平12)年7月4日生まれ。170センチ。東京・早実高出身。政治経済学部2年。丁寧な言葉で質問に答えてくださった溝井選手。どのようなプレーを見せてくれるのか、これから楽しみです!