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アーチェリー部

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2020.09.15

【連載】新体制特集『Aim for Top』最終回 相木将寛×市川遼治×小池美朝×棚田歩

 最終回は、新体制特集としては異例の4年生が登場する。相木将寛(創理=東京・駒場東邦)、市川遼治(スポ=群馬・高崎商大付)、小池美朝(スポ=大分)、棚田歩(スポ=北海道・帯広三条)の4人だ。部が一番の目標としている全日本学生王座決定戦(王座)に臨むことかなわず代交代となった4年生の今の思いとは。

※この取材は9月9日にオンラインで行われたものです。

「この環境に感謝しかない」(棚田)

昨年からの勢いを落とさず、今年の関東学生個人選手権でも優勝した棚田

――現在どのような練習を積んでいますか

市川 今は基本的に王座メンバーに数人を加えたグループと、それ以外の2グループに分かれていて、午前と午後で交互に練習している感じですね。やはり70メートル射てる者と近距離の50や30や近射など、一同に射てる環境ではないので、距離が近い人はなるべく固まって、70メートルを打つような王座選手はまた別のグループでというかたちで練習しています。

――では皆さんは70メートルのグループで練習されているんですね

市川 そうですね。僕も棚田も、相木もインカレの出場が決まったので、それに向けて今は基本70の練習をしています。

――昨シーズンまでのご自身の成績を振り返っていただけますか

相木 自分的には70メートルよりもSH(ショートハーフ)で50や30を中心に射っていたので、そっちに関して少しずつ点数が上がっていたかなという感じですね。リーグ戦に向けてなんとか4年生として引っ張る点数を出したいなと思っていたので、SHを中心に頑張っていたんですが、今年のコロナでリーグ戦がなくなってしまったので、70に切り替えてはいるんですが、70だとうまくいってなさそうな感じですね。

市川 昨シーズンですと、僕の場合は5月にあった東日本(全日本学生東日本大会)で男子3位に、他ですとインカレインドア(全日本学生室内個人選手権)で6位になることができました。あとは特に目立ったような成績はなく、全日本などは出場止まりで、予選通過くらいで終わってしまったのかなという感じですかね。昨年のリーグ戦(関東学生リーグ戦)をぎりぎり5位通過で出場した王座も、悪天候の影響で通過ボーダーが設けられたことによって予選敗退という、王座にしては珍しい結果になってしまってしまいました。その後も本当に自分の点数を意識していなかったというか、それこそ昨シーズンは主将として初めての体験で、チームの点数をどうやって上げていこうかなということをメインに考えていたので、あまり個人として気にしているということは特になかったですね。

小池 私は昨シーズン、インカレ(全日本学生個人選手権)予選では関東3位だったんですが、その他大会に出るだけで特に賞状をもらったりとかという結果を残せなくて、70メートルは波があったり、インドアとかは全くだったなという印象ですね。リーグ戦とかに向けて長い距離の方を練習していたんですが、そのタイミングでコロナになってしまったので、そこは残念な気持ちが、出場したかったなという気持ちが正直あります。

棚田 僕は大学1、2年は結構くすぶっていたんですが、去年1年間は結果的にも実力的にもけっこう伸びたという印象があります。実際結果として残せたのは全日本室内とインカレインドアそれぞれ入賞と2位と残せたのが一番大きいと思います。SHに関してはずっと安定した点数を出せていたのが自分の中での印象で、70メートルも去年で一気に自分の自己ベストを伸ばせたので、調子乗ってるみたいになるんですけど(笑)、調子は良かったです。

――自粛期間が明けて代替わりとなったことはどう感じていますか

相木 そうですね、コロナがなければ自分たちの代で王座をやっていたはずで、替わってしまったのはショックではあるんですが、王座自体は開催されるので、自分たちも参加できることに関してはうれしく思っています。今は支える立場というか応援する立場として、一部員として、貢献していこうかなという気持ちですね。

市川 自分自身もリーグ戦から始まる王座というのは毎年忙しいですが楽しくて、僕たちの幹部代としての、かつ4年生としての戦いだったので楽しみにしていたんですが、コロナウイルスに関してはどうしようもなく、単純に悲しい、悔しいという気持ちがあります。王座インカレもまだまだ5月、6月の段階だと開催されるのかされないのかも分からない状態で、代替わりの時期も不安があったり先行きが不透明な状態でした。その点を考えると、実際に開催されるということで競技者としてもうれしく思っていますし、夏休みに代交代があったんですが、そのあたりも監督から御助言いただいて日程は決めていたので、スムーズに動けていたのではないかと思いますね。後輩たちも大変な時期に代替わりしたんですが、僕たちもまだ部活には残っているので、そのあたりはいろいろ話し合いながら努力し合って今後もやっていければと思っています。

小池 私としては自粛期間になってから大分に帰って、練習が再開された後も地元にいた方が感染リスクが低かったのでずっと一人で練習していたんですが、その時に女子の3年生の人が大変だった中で、私が一緒にいてサポートできなかったことはすごく申し訳ないなと思います。実際ずっと半年以上帰ってないので、代替わりはしたんですが、自分の中では今でも実感がないという感じですね。あとは教育実習をわざと実習校の母校にお願いして9月にずらしてしまったのがあだとなって王座などと被ってしまって、もし被っていなかったら夏練が始まる時に感染のリスクを恐れてでも東京に戻って一緒に練習していたかなと思うので、みんなと挑めなくて残念だなという気持ちが強いです。

棚田 僕も王座をやる前に代替わりとなって、やれずに終わってしまったというのは正直悔しいなという気持ちはあるんですが、本当に大変な中王座という機会を設けてくれただけでもありがたい話ですし、この環境に感謝しかないという気持ちです。60代の新しく運営しているみんなが頑張ってくれているので、そのサポートをしていきたいです。かつ4年生として経験が一番ありますし、それこそ王座は、僕と市川くんは下級生の時から出ているので、そういう経験も本番では後輩たちに伝えながら結果を残していきたいなと考えています。

「部員一人一人が部のことを考えている」(相木)

4年目にして初のインカレ出場を決めた相木

――集中練習を振り返って、ご自身やチームの状態などはいかがでしたか

相木 いつもは夏合宿で、けっこうずっと練習をするのも大切なんですが、イベントもあって。たくさん点を取ったりとかグループ対抗戦みたいなのもあって、意識を変える目的が強い合宿だったので、それがどんな感じなのかなと。運営には今関わっていないので受ける側という感じだったんですが、毎日イベントがあって景品とかも付いていたり、最終日にはトーナメントもあったりとか、後輩たちがいろいろ考えてやってくれていたので良かったなと思いました。

市川 僕は前々から何しようかというふうには相談を受けていました。アーチェリーは毎回やることを同じにするというのが大事ですが、合宿のように休みなく毎日練習していく中でどうやったら部員たちがモチベーションを上げられるかと考えていて、監督(遠藤宏之、平4政経卒=東京・早大学院)も景品を出していただいたりでご協力いただきました。最終日にはトーナメントで、最後だからちょっとかっこつけようと臨んだら、まさかの1年生の髙見愛佳さん(スポ1=東京・エリートアカデミー/足立新田)にやられて早々に散っていくという悲しいことが起きたんですが(笑)。納射会の日に優勝したのは2年の浦田(大輔、基理2=東京・早大学院)ということで、こういうのは毎回棚田くんがかっさらって優勝してしまうんですが実力で抑えてましたし、2位も女子主将の中村(美優、スポ3=北海道・旭川北)で3位が棚田、4位が髙見ということで後輩たちの実力もどんどん上がってきているなと感じられた集中練習でした。

棚田 僕も後輩たちがいろんなメニューを作って工夫してくれていて、質の良い練習ができたなと感じています。僕は集中練習の間に普通の記録会のような試合に出ていて、その時他の後輩たちも一緒に出ていたので、試合にも積極的に出ていてみんなモチベーションは高まっていたのかなと感じますし、納射会の結果も後輩たちがどんどん伸びているのを実感しました。ただうれしい反面やっぱり競技者としては負けて悔しいので、王座インカレではしっかり、僕らこの3人で表彰台を独占して、後輩たちに良い姿を見せられるように頑張りたいなと思えた夏季集中練習でした(笑)。

――現在のチームの雰囲気はいかがですか

相木 代替わりしてまだ間もない時期なので、1つ下の学年としても迷ってるのかなという、方針は強くは決まっていないのかなという感じはするんですが、部員一人一人がけっこう部のことを考えているようなという感じは受けます。一人一人が考えていれば最終的にいいところに向かってくれるのではないかなというのが今ざっくりとした印象です。

市川 コロナという中で代替わりして大変だとは思うんですが、本当にいろいろ考えてやってくれています。部員一人一人が王座制覇あるいはインカレ優勝など同じ一つの目標に向けてやっていけているのかなという印象がありますね。練習は分かれていて一同に集まるというのは情勢的にも難しいんですが、一人一人がチーム目標が共有できていて、チーム状態としては本当にいいんじゃないかなと思います。

棚田 全体的な雰囲気で見ると、それこそ目の前の王座に向けて真剣かつ明るく練習できているというのが印象としてあります。これだけ大変な時期でごたごた考えることも多いですし、例年と違ってなかなか運営しにくいとは思うんですが、それでも外から見てる側としては楽しく練習できてるなという印象がありますね。

「最後の4年生の戦っている姿は今でも印象的」(市川)

市川は59代男子主将としてチームを率いた

――最高学年としての1年を振り返っていかがですか

相木 そうですね、この1年間を振り返ってみて、この前のチームビルディングでも話したんですが、自分たちの学年はけっこうミスなくこなすようにしていたという印象があります。ミスがないようにいろいろつつがなく進行はできていましたがその先にもっと踏み出せたかなと思っていて。目標も王座制覇を掲げていましたが、結果の目標だけでなくて行動目標ではないですが、みんなの精神的にかかわるような目標も強く打ち出してもよかったのかなとか、振り返ってみると思うところがけっこうたくさんあります。

棚田 自分としては競技面は最高学年としてみんなを引っ張る姿勢は見せられたのかなと思っているんですが、運営という面に関しては特に市川くんとかを見ていると自分はそこまでで、人に頼ってしまった部分があったと感じていて。そのあたりをぜひ僕みたいに競技に偏りがちな人もいると思うんですが、部活としてやっているので、運営や人間形成などの面も頑張っていろいろ力をつけてほしいなと感じました。

市川 僕が想像していたよりかは、主将として過ごすことが、幹部代としてもチームをまとめるのがこんなにも大変なんだと痛感した1年でした。自分はこれまでの1、2年の時に先輩方の運営に関する指示や声掛けに対して少し反発するような態度を取ってしまっていて、でも自分としてはそれがチームにはいいんだという頑固で融通が利かなかった部分がありました。そんな反省をよくしているんですが、3年になって先輩方がどういう思いでやってきたのか、どういう苦労をしてチームを支えてきたのかというのが本当に身に染みて分かるような1年でした。試合などの日程を組むことから、こうやって先輩たちの力によって道というのはできてきたんだなと、1、2年生の立場からは見えなかったものが見えてきたような1年でしたね。

 ただ、大変だという苦労話で終わるような1年でもなくて、実際自分たちが企画したもので後輩たちが喜んでくれたり、または指導したようなことをよかったですよとか言ってくれたり、自分たちの行動が後輩たちの力や成長につながったなと思えるような瞬間があると、やってよかったなという達成感も感じられました。大変な1年ではあったんですが、それと同時に楽しい1年でありましたね。

小池 私は今まで中学、高校とアーチェリーをずっとやってきた中で1人で活動していたので、練習メニューやトレーニングは自分に合わせて作れていたんですが、大学の部活に入ってから合わせたり慣れるのがけっこう大変でした。それが最高学年としてまた自分たちの代でみんなで考えるというのは思った以上に大変だったので、そういう部分で試行錯誤していました。

 また私が下級生の時は指導してくださる先輩方が多くて自分のためになったなと思うんですが、自分が後輩たちにもう少し指導できる部分があったのではないかと思います。

 あとは、女子チームでは自分たちの意見だけでなく後輩たちの意見も取り入れたり、大阪遠征の時とかは女子みんなでごはんに行ったりとかもできたんですが、男子に比べて少ない人数だからこそできたことがもう少しあったのかなとも思いました。今の女子の幹部たちは人数が多いので、今こんな状況ではありますがそういうところを詰めていったらもっといい代にできるのかなと思っています。

――皆さんから見て市川主将はいかがでしたか

市川 よし、褒めろ褒めろ(笑)。

相木 主将というだけあって、最後運営がうまくいくように終わりをしっかりしてくれるではないですが、途中で抜けがあったところを埋めてくれたり、最後ぐだぐだで終わるところをしっかり締めてくれるというのが多かったので、所々でいろいろ支えてくれているなとは常日頃から思ってました。

小池 すごく頼りになる主将だったんじゃないかなと思います。私たちが代替わりする前から代替わりの練習のようなものもしていたので、そこでしっかり主将として後輩たちに良い姿じゃないですが見本を見せてくれていました。あとは王座に向けての意志はけっこう強くてはっきりしていたので、そういうところは後輩たちにいいものを残してくれた存在なんじゃないかなと思います。

棚田 そうですね、市川くんは主将になった分誰よりも責任感は強かったですし、チームの運営という面でだいぶ頼って、結果的には59代の運営に関してはすごく引っ張ってくれたので、とても感謝しています。あとは市川主将として、やっぱりもともと顔がイケメンですし、性格もこういうクールな部分ありつつちょっと笑いを取りにいくみたいな、主将として完璧な感じだと僕は思っていました(笑)。王座ではそのかっこいいかつ頼れて優しい市川くんの魅力をぜひ発揮して、みんなを優勝に導いてほしいなと、最後一仕事お願いしたいなと思っています。

市川 良い企画ですねこれ(笑)。

棚田 これあと俺の分とかないのかな(笑)。

市川 みんないろいろ褒めてくれたんですが、自分自身一番頑張ったなとは思いますね(笑)。でもその分周りに頼れなかったというのが反省かなと思います。みんなはやってくれたと言うんですが、人に頼る前に自分でやってしまえという部分があって、それがいいように捉えられてるだけとも思います。でも同期もそうですし、後輩にも何かしらいい影響が与えられていたなら、本当に主将としてやってよかったのかなと思います。

――今市川主将としてのお話を伺いましたが、小池選手も女子主将としてチームをまとめられていました。小池さんの印象はいかがでしたか

相木 だいたい男女一緒にいるときは男子主将が仕切る場面が多くて、あまり小池がいろいろやっているのを直接見たりはしなかったんですが、自分が持っている印象としては、いろんなことに関して準備しているんだなということですかね。例えばスピーチの時も事前に原稿を作ってきていたので、そういうのは頑張っているんだなと思いました。

市川 そうですね、彼女もともと中学から競技を始めて一人でストイックにトレーニングしてきたパワフルな女の子なので、点数の意識ですとか一競技者としての意識が高くて、それはすごいな、真似できないなとは思っていましたね。主将としては、けっこうおっちょこちょいで、たまに抜けるようなところはありました(笑)。でも僕が大変な時、例えば朝早くから試合の準備の資料を書かなきゃいけない時には一緒に早く来て作業してくれたりとか、主将として一緒に作業ができて助けられたなとは思いますね。

棚田 僕も同じスポ科としてこの4年間一緒に過ごしてきて、美朝ちゃんは自分のことをストイックに管理してやってるなという印象がありつつ、時々抜けてるなと思うところもあります。そのバランスが結構良くて、主将というとある意味かけ離れた存在というイメージがあったりするんですが、美朝ちゃんは僕としては気軽に話しかけられるいい主将でした。そういう彼女のキャラクター、しっかりしているところと話しやすいところと両面あったのが良かったなと思います。

――皆さんからこう言っていただいていますが、いかがですか

小池 私は主将として最低限のことはできたと思うんですが、どちらかというと自分自身の競技とかに集中している面があったので、それでも後輩がついてくれたならうれしいと思います。あとは市川くんが主将としてすごく率先してやってくれたんですが、その時に他のみんなも放棄するだけじゃなくて、幹部代として話すときは自分の意見を言ってくれました。まとまらない部分もあったのでミーティングに時間がかかって大変だったところもありましたが、そういうことを共有できるのってめったにないと思うので、いい代だったなと思います。

――ラストイヤー、4年としての過ごし方について今感じていることはありますか

相木 自分としては最後の引退試合になるので、そこに向かって自分が実力を全部出し切れるようにというか、ベストの状態を持っていきたいなという気持ちがあります。それに加えて後輩たちに何か残せるなら残したいなと思っていて、それこそ最後の日まで後輩たちに何か残せないかとかどういう姿勢を見せたらいいかとか、指導についてを考えながら過ごしていますね。引退していない4年として、結局僕は王座の団体には入れなかったんですが、その中でも最後まで熱心に練習に取り組む姿勢でも見せられたらいいなと思っています。

市川 今相木くんが何かを残せるようなということを言ったんですが、実は彼の意見というよりかはチームビルディングというか、王座に向けて男子でミーティングをしたんですね。そこで4年生としてどうしていきたいかというところで、4年生3人の総意というかたちで何かを残していきたいという結論になったものをあたかも相木くんが自分の意見かのように。

相木 発案者はきっと僕だったはずなので、そこはちょっと言わせてもらおうかと(笑)。

市川 そうですね、相木くんはそう言ってるんですが、本当に本来この王座は自分たち59代の最後の節目となる大会であったはずで。実際僕が1年生だった頃、選手として出場させてもらったんですが、最後の4年生の戦っている姿というのは今でも印象的です。最後まで戦う姿や諦めない姿、やり抜く姿など良い印象を与えられる機会でもあると感じています。自分としても実力でチームを引っ張っていくというのは目標でもありますし、加えてやはり最後に後輩たちに何か態度やメッセージを伝えられて、そして次に受け取った後輩たちはそれを手にして次の後輩たちに受け継いでもらえたらいいのかなという気持ちです。

小池 私は地元の大分に帰っていて、皆さんと一緒に練習しているわけではないですが、自粛になる前は最後の王座もかかってましたし、女子は同期が私含めて2人しかいなかったので、幹部代として後輩の意見を聞きながらリーグ戦や王座でどう勝ち残っていくかなどを考えてやっていました。そのせっかく積み上げたものを披露する場がなかったというのはすごく複雑な思いがあります。その中で私たちが今までやってきたことは無駄なことではないと思うので、これからの王座に出られる選手やその他の人にも、私たちがやってきたことをつなげてほしいという思いがあります。

棚田 僕も前提としては何か残せるものを後輩たちに残したいという思いがあります。僕が今まで後輩だった頃も、他の先輩たちが引退する前に技術やチームの今後の運営の仕方などの知識や経験をたくさん伝えてくれました。僕たちも今こうやって、結果は残せたとは言えないですが、運営もしっかりやりきってかつチームを引っ張れるような存在になれたと思っているので、技術であれ運営であれ何かを伝えられたらいいなというのは自分の中でもあります。

――競技は皆さん継続されるのですか

相木 僕はもうインカレで終わりです。その後は趣味で続けようかなと思っています。もしかしたら12月の大会に出るかもしれないですが、今のところ出る予定はないですね。

市川 僕は社会人でも続けようかなと思っています。現在も来春で入ろうとしている企業さんにもそのことは伝えてあって、もちろん4年までも出場できる大会は、全日本もインカレも優勝目指してやっていきますし、社会人もできるだけ練習して、変わらずしっかり競技者としてやっていこうというつもりではあります。

小池 私は卒業まではやりきろうかなと考えていますが、社会人になってからは職場の環境がまだどうなるか分からない部分があるので、一概には決めていなくてまだ何とも言えない状況です。

棚田 僕はまず3月までは出れる大会はしっかり出て全力でやりたいなと思っていて、社会人は競技がしっかりやれる環境かどうかは分からないんですが、一応やる方向で考えてはいます。また、僕も一競技者として、アーチェリーは自分の卒業までの優先順位で一番高いところにあるので、ぜひ今後も最後まで全力でアーチェリーをやりたいなという思いがあります。

「(王座は)大学が今までやってきたことを問われる大会」(小池)

1年時から王座に出場するなどの実力を持っている小池

――王座は皆さんにとってどのような舞台ですか

相木 王座は早稲田の中でけっこう重きを置いているというか、それに向かって頑張るという印象があります。選手であるなしに関わらず目標に向かって頑張っていくという感じで、自分は選手として出たことはなくて、今年も出ることはないんですが、その中でも選手を応援したい気持ちがありますし、なんとか選手のためにできることを考えたり、特別な試合だという印象はあります。

市川 大学生アーチャーにとっての王座は、他の競技で言えば野球でいう甲子園や、ラグビーでいう花園とか、そういうふうに位置づけられる、大学生アーチャーにとっては目指すべきというか、そこに向かってやっていこうと思える特別な場かなと個人的には思っています。それは今までの何十年という歴史があるのはもちろんあります。早稲田は男子が今まで優勝したことがない中で優勝を取りに行くというのは本当に大変なことですが、だからこそ挑戦のしがいがありますし、簡単に手は届かないんですが見えるところまであるような、自分がアーチェリー競技者として、最後まで目指す価値のある特別な試合なんじゃないかなというふうに思っています。

小池 私は先ほどから述べているように中学高校はずっと1人でやっていたので、大学でもアーチェリーを1人で続けるか、大学の部活に入るか迷っていました。いろんな大学を見に行って、大学の部活としてみんなで何かに取り組んでみたいなと思っていた時にちょうど入学する前の年の王座をYouTubeで見て、私もあの舞台に立ってみたい、団体戦を国体でしかやったことがなかったので同じ部活でやってみたいなという思いがありました。それで部活としてある早稲田に来たので、中学高校の頃の私からしたら夢の舞台という感じでした。でも早稲田に入ってからは、大学が今まで1年間やってきたことを問われる大会だなと感じています。

棚田 僕は大学入学前までは王座に関してよく分かっていないくらいで、団体戦をやる全国大会くらいの印象だったんですが、この1年から3年まで応援や選手として経験してきて、とても重みのある、みんなの思いを持って臨む試合だなというのを感じています。普段の試合とは全然わけが違うくらいの応援があって、自分の中でも特別な試合だなという印象があります。僕自身個人的な結果として王座は今まで縁がなくて、1年は出場できず、2年生は出たんですが団体戦のメンバー上位3人には入れず団体戦を射てず、去年は予選落ちしたので王座の醍醐味(だいごみ)である団体戦を経験できていないんです。ぜひ今年は団体メンバーとなって、でも団体を射つだけではなくしっかり優勝できるように頑張りたいなと強く思っています。

―最後に、王座やインカレといった大きな大会が目前に控えていますが、今の心境をお聞かせください

相木 僕個人としてはインカレだけにはなりますが、監督がよく「最後の最後まで成長できるから、最後の最後まで頑張れ」とおっしゃってくれていて、自分も本当にそうだなと思っています。最後の最後まで成長できるはずだと自分は信じているので、最後に有終の美を飾れればいいかなと思っています。

市川 そうですね、それこそ本当に代としてはもう引退していて、いい意味で楽に臨める試合なのかなと。最上級生でありながらも例年にはなく素直な気持ちで、変に背負うこともなく純粋に勝ちを臨めるような試合ではないかなと個人的に思っています。以前のインタビュー(個選本選時)を受けさせていただいたときには調子が良くないと言ったと思うんですが、あれからだんだんと調子を戻してきて、今はいい感じで整っているので、一競技者として大学最後の王座を悔いの残らないようにやりたいと思います。リーグ戦がなくなってしまった分最後の後輩たちとの団体でもあるので、楽しんで悔いの残らないようにやっていきたいと思います。

小池 私自身としてはインカレと王座には出場できないんですが、皆さんには今までやってきたことを存分に発揮してもらえたらという思いで応援しています。私自身もまだ卒業するまでは競技者として続けていくので、今回教育実習が重なったんですがそういうことも次の大会からはないと思いますし、早稲田のユニフォームを着られるのは今年が最後なのでしっかり最後までやり遂げたいなと思っています。

棚田 僕自身も早稲田をチームとして背負って戦う試合はこれが最後なので、ぜひ僕らのこの4年間の努力を本番でぶつけていい結果を取れるように頑張りたいと思いますし、かつ1年に1回しかない王座なので、結果を求めて真剣にはなりますが最後まで楽しんで終えられたらいいなと思っています。

――ありがとうございました!

(取材・編集 朝岡里奈)

◆相木将寛(あいき・まさひろ)

1998(平10)年8月10日生まれ。東京・駒場東邦高出身。創造理工学部4年。自粛中は高校の同期とよくオンラインのボードゲームで遊んでいたそうです! あまりインタビューを受けたことがないとのことでしたが、落ち着いて明快に答えてくださいました。

◆市川遼治(いちかわ・りょうじ)

1998(平10)年9月18日生まれ。群馬・高崎商大付高出身。スポーツ科学部4年。自粛中にしていたことは?と聞くと、料理をしたと絞り出してくれた市川選手。普段は近射ができるボックスを買って、家で練習に没頭していたそうです!

◆小池美朝(こいけ・みあさ)

1998(平10)年8月6日生まれ。大分高出身。スポーツ科学部4年。自粛期間中も変わらずトレーニングに励んでいた小池選手。「友達と一緒に走ったり、音楽を聞きながら走ったりするのが好き」と、毎日ランニングしていたそうです!

◆棚田歩(たなだ・あゆむ)

1998(平10)年9月8日生まれ。北海道・帯広三条高出身。スポーツ科学部4年。自粛中はなんと部屋でいちごを育てていたという棚田選手。実家から栽培キットが送られてきたんだとか。現在も順調に成長している様子を見せてくれました!

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