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バレーボール部

2020.08.22

【特集】スタッフ特集 第2回 宇野耕平主務

 「早稲田がここまで勝てているのは裏で働いてくれている主務のおかげ」。選手への数々のインタビューを通してこうしたコメントを聞いてきた。チームの裏の大黒柱である主務はどのような働きをしてチームを支えているのか。そして新型コロナウイルスの感染拡大で相次いで試合が中止になるなか、新チームの状況はーー。宇野耕平主務(スポ4=愛知・星城)に自らの役職やチームの活動について話を伺った。

※この取材は8月15日に行われたものです。

主務になり芽生えた周りを見る意識

同期とは何でも言い合える関係だという

――早大バレー部に入部した経緯やきっかけについて教えていただけますか

 大学を選ぶときにいろいろな選択肢がありましたが、何か1つ一生懸命やれることが明確な大学がいいなと思っていて。そのときにバレー部がしっかりしている早稲田大学に入学して、まずは4年間バレーをやろうと思いました。でも実は強いということはあまり知らなくて。(高校の)先輩が行っていて、そのときはまだ6位とか3位とかで今みたいに強くはなかったんですけど、一部リーグで戦うチームとして(早大バレー部に)入りました。

――マネジャー業に携わり始めた時期とそのきっかけを教えていただきたいです

 僕、3年生の8月から4年生の5月頃までの約1年間アメリカに留学に行っていたんですよ。アメリカから帰ってきたのが昨年の6月くらいなんですけど、そのときは寺石(周防、令1政経卒=埼玉・早大本庄)とかが裏方をやってくれていたので自分は全然やっていませんでした。寺石は大事な試合のときは夜遅くまで仕事をしていて相手の分析なんかもしていました。なので本格的に裏方の仕事をするようになったのは今年度主務になってからです。それまでは裏方の仕事をしてこなかったので、転向してから一気に色々なことを色々な人に聞きながらやっています。いきなり0から10になった感じですね。でも一応今も選手として入ってます。試合に出てプレーする機会はほとんど見られないと思いますが、練習の中では全部みんなと同じようにやっています。

――練習中と試合中、それぞれの主務の仕事を教えてください

 練習中は自分のことよりも他のメンバーのプレーや表情、「調子良さそうだな」とか「上手くなってるな」とか、そういう面をよく見ます。あとは試合のエントリーや合宿の手配と計画、早慶戦などの行事ごとに色々主務が担当しています。試合のときは監督の横でマネジャーとしてベンチに入ることが多いので、そのときに相手の情報をしっかり頭に入れておいて、何か聞かれたときはチームの状況に応じて対応できるように試合の準備をしていくのが大事なのかなと思います。正直主務としてまだ1回も試合をしていないので、頭の中で考えているだけなんですけど。

――いきなり主務を任されて仕事量の増加がうかがえます

 仕事は増えたんですけど、今まで仕事が全くなかったので逆に今はやりがいを感じてやれています。めちゃくちゃ負担というわけではないです。今年から新しく「ユニット」を作って、栄養やトレーニング、会計などで仕事を分担できるようになったんですよ。そういう面で仕事の割り振りが例年に比べて上手くできているのではないかと思っていて、仕事量は例年より減っているので負担は少なくなっています。やりがいという面では、今年は(大会の)中止のような残念な連絡が多いんですけど、そのなかでも、例えば体育館を使えるように手配したり、ちょっとでも役に立てるような行動ができたときは良かったのかなと思います。一番大変だったことは、監督や同期、OBの方や支えてくださるドクターの方などいろいろな人がいるなかで、連絡や報告の順番を考えたり、立場や人によって少しずつ言葉や対応を変えていくことですね。そこが最初はよく分かっていなくて難しかったです。それでよく怒られていました(笑)。

――練習メニューの作成に関わったりはしていますか

 練習内容そのものについてはほぼ宮浦(健人、スポ4=熊本・鎮西)主将と村山(豪、スポ4=東京・駿台学園)副将が中心で考えてもらっています。練習を始めるときにはみんなに意識するポイントを伝えたりして目的を明確にさせるようにしています。ただ、例えば練習メニューの内容に関わる環境やメンバーの準備とか、練習時間などについて僕が相談に乗ることはあります。

――主務としての立場の重さを感じることはありますか

 やはり今はほぼ毎日監督やOBの方と連絡を取ったり、常に何かしら仕事はあるので、自分が主務ということを忘れられない日々が続くというか、常にそれを自覚せざるを得ないので、やはり重いですね。自分が連絡を止めてしまったり報告をしなかったら、みんなに迷惑をかけてしまったりするので、そこは細かく。性格は大雑把な方なんですけど、なるべく細かくするように意識はしています。学生の中でいろいろな仕事を割り振っている立場なので、日頃からなるべく早めに連絡をするようにしています。あと困っている後輩がいたらなるべく早く相談に乗ったりして、割り振りながらも最後は自分が責任を持てるように気をつけています。練習のなかではしっかりチームみんなと一緒にバレーをすること、メリハリをしっかりつけて練習するように意識しています。

――主務はプレー以外での普段の行いや礼儀にも目を配らないといけないと伺いました

 挨拶ができていないときに指摘するのは楽しいことではありませんが、それも主務の大きな仕事の一つで。部員約30人全員を見るのは大変で難しさを感じますが、それができていないと練習以外で悪い方向に向かいますしチームが崩れていく原因になる思うので。そういうことに気を配るようにはしていますが、僕は基本的に何も気にならない人で。前主務の寺石は気になる性格だったんですけど(笑)常に周りを見ないといけないということを主務になってから意識するようにしていますし、人に注意するのは苦手ですが頑張っています。

 大塚達宣(スポ2=京都・洛南)が画面に映る

宇野 あ、達宣です〜

大塚 こんにちは〜達宣です(笑)

宇野 今、お世話しています(笑)

大塚 お兄ちゃんです!お兄ちゃん(笑)

秋リーグに向け

選手として練習に参加しながらサポートも行う

――ここからは試合の話に移りますが、天皇杯全日本選手権、春季関東大学リーグ戦、黒鷲旗男女全日本選抜、東日本大学選手権がなくなってしまった率直な感想を聞かせてください

 3月の天皇杯は一つ目の試合だしコロナもすぐ収まるんじゃないかなと思っていたのですが、春リーグがなくなってそのときは感染者も増えていったので東日本もなくなるなと。それくらいからこのメンバーで試合がしたいという気持ちが強くなりました。一生懸命毎日練習しているから試合を見てみたいなとは思います。

――一年の半分以上の試合がなくなりみんなそれについてショックを受けたと思いますが、チームにどんな声かけをされましたか

 今の状況だと一人ひとりモチベーションは下がっていると思いますが、チーム全体だと体育館にいる時間はちゃんと目的意識を持って練習をできていると思います。「もっとしっかりしろよ」と言うよりかは、しっかりできているから逆にけがをしないようにとかよりよい練習ができるようにという方向で考えています。夏合宿がなくなってしまったのでいつもよりは試合形式の練習を多くして、練習のなかでみんなが競争意識を持ってできるようにしています。

――試合形式の練習を増やしてポジション争いをさせるようにということですか

 ゲームしているときの感覚とか劣勢のときのちょっとした緊張感とかを感じてもらうようにしています。なのでポジション争いというよりかは試合で勝つ感覚をつけてもらうようにしています。競争意識という面ではどのポジションも選手層が厚いので、必然的にみんな競争意識を持ってやってくれていると思います。

――自粛期間中に変化したことはありますか

 自分は体重が増えました(笑)チームとしては自粛期間中にパワーアップした選手もいて。全体練習はもちろん大事なのですが、全体練習ができない期間自分で考えて練習することの大切さを周りを見ていて実感しました。

――自粛明けだからこそ取り入れた練習はありますか

 今は減らしていますね。一旦3月にやっていた基本の練習に戻しています。あと今まで以上に技術や集中力が落ちているので、一つ一つ丁寧に練習するようにしています。

――秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)に向けてチームとしてされていることはありますか

 秋リーグの11戦では、本来ある春リーグと東日本での経験が詰まったような試合がしたいです。チーム作りのための時間はいつもと違い十分ではないので、みんなには練習の中の紅白戦でゲームの感覚に慣れてほしいなと思います。試合のなかで発揮できることやできないことを知ってもらってそれを克服できるように練習してほしいなと思います。

――早稲田の試合を楽しみにしてくれている人たちに注目してほしいポイントはありますか

 今まではディフェンシブなところがあったのですが、今年は攻撃に強い選手が多く、トスも速くなっているのでテンポの速いバレーを見てもらいたいなと思います。

――主務の立場から見て、早稲田の強さってどのようなところにあると思いますか

 やるべきことがはっきりしていて、常にシンプルに決まっているルールが多くて。それを1年生から4年生まで時間をかけながら完ぺきに実行できるようにしているというところが強さの要因ではないかなと思います。

――やるべきことをシンプルにするメリットは

 最初から最後まで相手にプレッシャーを与え続けるという面でとても有効だと思います。相手の状況に応じて戦い方を変えるというよりかは、戦術として同じようなことをすることで、こっちのペースに乗せて相手を封じるという感じですね。長期戦になればなるほどそれが効くようになるんです。5セットマッチを想定してもそこで負けないようにするためにはシンプルさは大切になってくると思います。自分たちのペースを守っているチームは強いので。

――今後の活動に向けて意気込みをお願いします

 活動ができていることが当たり前ではないことを痛感したので体育館での時間を大切にして、残りの期間を思い出に残るような時間にしたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 西山綾乃、名倉由夏 写真 選手提供)

◆宇野耕平(うの・こうへい)

1997(平9)年7月6日生まれ。183センチ。愛知・星城出身。スポーツ科学部4年。優しく穏やかな宇野さんは人に注意するのが苦手だそう。しかし主務としてチームの組織力を高めるために頑張っています!