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柔道部

2019.11.13

【連載】早慶戦直前特集『集大成』 第2回 佐藤虎太郎×仲島聖悟

 連載第2回には、佐藤虎太郎(スポ2=神奈川・桐蔭学園)と仲島聖悟(スポ2=東京・修徳)をお迎えする。昨年、鳴り物入りで早大柔道部にやってきた2人。2年目の今年は両選手とも昨年を上回る成績を残した。両選手とも全日本ジュニア体重別選手権(全日本ジュニア)に出場し、その中で佐藤虎は73キロ級で準優勝に輝く。着実に進化を続けている若武者たち。上級生から『暴れん坊』と称される2人に、今の心境をうかがった。

※この取材は11月9日に行われたものです。

「少しずつ成長が見えた一年だった」(佐藤虎)

全日本ジュニアで技を決める佐藤虎

――今年一年間の個人戦を振り返っていかがですか

仲島 全日本ジュニアには出られたのですが、自分的には納得できる要素はなかったです。反省点しかない試合でした。個人だけでなく、この間の全日本学生体重別団体選手権でも2試合目に出してもらったのですが、試合内容が良くなくて次の日の試合ではメンバーを代えられました。今年一年間は反省点が多くて良くない年になりましたが、自分を見直すいい機会になりました。

佐藤虎 全日本ジュニアの決勝で負けてしまって、講道館杯も負けてしまったのですが、去年に比べて少しずつ良くなっているかなと思います。今年は柔道的にも人間的にもイライラしなくなったと思います。少しずつ成長が見えた年でした。一気に強くなることはないと思うので、これを積み重ねて2年後、3年後に大きな結果が出ればいいかなと思います。

――今年の団体戦を振り返っていかがですか

仲島 体重別団体は個人戦の気持ちで挑んでいたので、全国大会の各学校のトップの同階級の人たちとどの程度戦えるのかなと思っていました。チームが負けたことよりも自分の試合内容の方が悔しかったですね。最後の国士舘大に負けた試合も出られていなかったので、「自分が出ていたら勝てていたのかな」と考えていました。チームとしては悪い状態ではなかったと思います。

佐藤虎 僕団体戦めっちゃ嫌いなんですよ。僕も仲島も自分のことしか考えられないので、個人戦向きです(笑)。高校の頃はずっと強いチームにいて日本一にもなっているんですけど、その頃から団体戦が嫌いでした。早稲田に入ってからは「自分が取らないと勝てないぞ」という状況になっているので、勝負師としては燃えるところがあります。だから今年は団体戦が嫌いなりに楽しめたかなと思います。チームの雰囲気は佐藤竜主将(スポ4=東京・修徳)が完全にまとめていましたね。1、2年は結構適当な人が多くて、自由奔放な人たちをまとめて51年ぶりのベスト8に導いたのは間違いなくあの人の力なので、本当にすごいと思いましたね。逆に僕たちも今後そういうことをしていかないといけないと思いました。

――二人にとって早慶戦はどのような試合ですか

佐藤虎 今どれくらいの実力が自分にあるのか挑戦できる試合だと思いますね。未来を見据えた試合ができれば良いです。

仲島 早慶戦が今シーズンのラストなので、悔いなく終わりたいです。今年の冬をどのように過ごすかという指針にもなりますね。20vs20の試合は普通に柔道をやっていれば経験することがないので、お祭りのような感じで楽しくできると思います。それが先輩方の言っている独特の雰囲気だと思います。あの広い道場で2校しかいなくて、緊張感もありながら、応援が飛び交っているのが本当にお祭りみたいな試合だなと思います。

――今年の慶大の印象はどうですか

仲島 強いです。穴がないですね。

佐藤虎 今早稲田が5連覇している中で、6回目同じように勝とうと思って臨んでたら絶対負けますね。どう考えても戦力的に慶大の方が強いので。オーダー順でサプライズをしたり、攻めのオーダーをしないと、150%勝てないです。お祭りとは言え、やるからには本当に勝つ準備をしていくし、下に見ていたら絶対勝てないなと思います。

「オフの日はずっと寝ていたい」(仲島)

仲島

――プライベートな質問に移りたいと思います。まず2年生の学年カラーはどのような感じですか

仲島 テキトーなんですよね。全員が人のことを気にしていないので…(笑)。

佐藤虎 そうそうそう。やりたいことやってます。

仲島 2年生全体としては仲良いと思います。

佐藤虎 上から見て俺たちはちょっとはれもの扱いというか…(笑)。

仲島 自分のことしか考えていないので、チームをまとめる立場の人たちからしたら、すごい嫌だと思います。でも言われたことだけやっていても強くはならないと思うので。

佐藤虎 そうそう。2年生同士の練習めちゃくちゃ楽しいんですよ。きょう俺と聖悟が戦ったけど、ばちばちの喧嘩だね。

仲島 乱取りをやっていて、セット間の休憩があるんですけど、だいたい虎太郎か伊藤史弥(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が残って、誰かを捕まえて練習をやっていますね。

――では2年生の中で一番面白い人は誰ですか

佐藤虎 あれじゃない?(伊藤選手を指しながら)

仲島 伊藤史弥ですね。

――男女共に仲がいいんですか

仲島 女子が一人しかいないので、あまり男女っていう認識がないです。

佐藤虎 そうそう(笑)。あの子(中野愛巳、社2=福岡・南筑)が超かわいいからさ。ペットみたいな。俺いつも連れていくもん(笑)。

仲島 まあそれはこいつだけなんですけど(笑)。

佐藤虎 かわいいからいつも隣に置いときたいんだよな。

仲島 女子が数人いたら男子と女子で分かれると思うのですが、1人しかいないので必然的に2年生で固まるか女子部員と固まるかですよね。学年で見ると、分かれているとかはなくて、仲いい感じだと思いますね。

――オフの日はどのように過ごしますか

仲島 仲島と百瀬(敦也、社2=長野・松本第一)はずっと寝ています。僕と百瀬は同部屋なのですが、休みの日は昼ぐらいまで寝ていて、寝すぎたなと思ってご飯やトイレに自分が起きるときに下で百瀬がまだ寝ているんですよ。

佐藤虎 僕は結構地元に帰ることが多いですね。土曜日の午後に帰って日曜日まるまる1日遊んでからこっちに帰ってきますね。湘南でサーフィンしたり、走ったりして、基本冬でも海にいます。アウトドアですね。

――お二人は正反対の過ごし方をされているんですね

佐藤虎 そうですね。本当にその2人はすごいよ。僕がたまに寮にいてそろそろ昼飯食べようかなと思って部屋を開けると、二人して爆睡なんですよ。ディズニーランドに行こうとなった時も聖悟だけ渋ってましたね(笑)。次の日練習だから行きたくないって。

仲島 違うんですよ(笑)。行きたくないんじゃなくて、1日外にいるのが疲れちゃうんですよね。

――そんなに朝早くからディズニーランドに行ったのですか

佐藤虎 違うのよ。これもおもしろいんだけど(笑)。俺ら9時半に全員で7人ディズニーで待ち合わせしてたの。

仲島 中野、伊藤が9時45分に行ったんですよ。

佐藤虎 その時点で遅刻じゃん。だけどそこに誰もいないの。

仲島 その後10時半ぐらいに百瀬到着。12時ぐらいに仲島、木村(将輝、商2=奈良・東大寺学園)、佐藤虎合流。その1時間後ぐらいに坂上(伶、社2=長崎南山)合流でした。

佐藤虎 みんな寝坊なの。仲いいでしょ?(笑)でもオフはほんと真反対だね。夜一緒にご飯行くぐらいだね。学年全体で仲いいから、毎週学年会みたいな感じです。

仲島 毎週4人ぐらいはいるよね。

佐藤虎 ペアはいろいろ予定で変わるけど、エブリデイ学年会って感じですね。

――部内ではやっていることはありますか

佐藤虎 「ええて!」

――それはなんですか

佐藤虎 伊藤史弥が何を言っても「ええて!」と言うんですよ。それぐらいです。

――試合前のルーティンがあれば教えてください

佐藤虎 俺はとにかく遊ぶこと!すぐ張り詰めてしまうから、何も考えないで遊ぶことが勝つコツだと思っています。

仲島 僕は特に何もしないかなあ。

佐藤虎 本当に真逆だよね。

仲島 いつも通りにしてます。

佐藤虎 でも試合前ピリピリするからね(笑)。

――緊張するタイプですか

仲島 試合直前にならないとしないですね。試合直前はめちゃくちゃしますけど。

佐藤虎 僕もしないですね。アップの時もふざけてるからなあ。僕打ち込みパートナーが史弥(伊藤)先輩なんですよ(笑)。だからちゃんとアップができるわけもなく、ペチャクチャしゃべってそのまま試合行きますね。だから緊張している暇がないです。

――試合中によくコンタクト取れてまた入れてると思うのですが、痛くないのですか

佐藤虎 だから舐めてるんですよ。

――舐めたら目に入るものなんですか

仲島 いや、あれは本当に汚いです(笑)。

佐藤虎 喧嘩みたいな柔道をするから、すぐ取れちゃうんですよ。見えないで柔道するより良くない?

仲島 無理無理。

佐藤虎 口でゴミを取るの(笑)。ピッてやると取れます。

仲島 畳に落ちたの舐めるんだよ?お前それ畳舐めてるのと同じだからな?

佐藤虎 それは間接的なもんやん。

――それは柔道の世界ではあるあるなのですか

仲島 コンタクトが取れるのはよくありますね。

佐藤虎 それどうするの?

仲島 そのまま。逆に両方のコンタクト取っちゃう時もある。

佐藤虎 僕はもう全く見えなくなっちゃうので、絶対両方つけます。

――お二人は大学入学前からの知り合いだったのですか

仲島 高2の秋の11月ぐらいに1回試合したことあります。

佐藤虎 団体戦で引き分けでした。全然投げることができなくて、あれ?って感じでしたね。その後も高3の秋の合宿で一緒になりました。

仲島 でもその合宿の時はお互い早稲田のスポーツ推薦を受けることが分かっていましたね。軽く話しました。

佐藤虎 聖悟はすごい人見知りで全然話さないの。

仲島 あまり知らない人と一緒にいるの嫌だったので。

佐藤虎 やばない?(笑)これから一緒だって言ってるのに(笑)。

「やるからには勝ちたい」(佐藤虎)

佐藤虎

――話を早慶戦に戻します。ずばり早慶戦のキーマンになるのは、どなただと思いますか

佐藤虎 1年生の布目(王雅、社1=石川・津幡)だと思います。めっちゃでかいの。俺はあれがくるんじゃないかなと思っています。高山(康太、スポ1=神奈川・桐蔭学園)と長嶋(勇斗、スポ1=山梨・東海大甲府)はもう警戒されてると思うので、布目がくると思うなあ。

仲島 キーマン…。誰だろ。布目なのかなあ…。

――ご自身のアピールポイントを教えてください

佐藤虎 髪型です。去年サイドに2本ラインを入れたの。今年アディダス入れちゃう?(笑)

仲島 去年怒られてたやん(笑)。

佐藤虎 でも今年も何かしらやってると思います(笑)。

仲島 僕は背負い投げを見てほしいですね。

――では最後に改めて早慶戦への意気込みをお願いします

仲島 早慶戦はうちだと全員出るので、個人競技ですがチーム一丸となって戦える試合です。一人一人が勝てば絶対勝てるので、一人一人が勝ちを意識した試合運びを後半までつづけられれば、いい勝負ができると思ってます。僕もしっかりチームのために頑張りたいと思います。勝ちます!

佐藤虎 やるからには勝ちたいし、そのために僕も力になれるように頑張ります。

――ありがとうございました!

(取材・編集 瀧上恵利)

個性豊かな文字が並びました

◆佐藤虎太郎(さとう・こたろう)(※写真右)

1999(平11)年11月23日生まれ。171センチ。73キロ。A型。神奈川・桐蔭学園高出身。スポーツ科学部2年。オフの日に一緒に遊ぶ友達を募集しているというコタロー選手。冬でも海にいるという生粋の湘南ボーイと一緒にいれば、冬の寒さも吹き飛びそうです。一緒に今年の冬を乗り越えましょう。早慶戦では、コタロー選手の髪型にも注目です。

◆仲島聖悟(なかじま・せいご)(※写真左)

1999(平11)年12月8日生まれ。163センチ。69キロ。O型。東京・修徳高出身。スポーツ科学部2年。対談中はおっとりとした口調で話してくださった仲島選手。「勝ちたいな」という気持ちをそのまま色紙に書いてくれました。普段からマイペースな性格のようです。しかし、試合になると一転。キレキレの背負い投げを見せてくれます。そんな仲島選手のギャップを講道館でぜひご覧ください。