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準硬式野球部

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2019.10.17

【連載】法大戦直前特集『Sequel to the dream』第1回 加藤大×鈴木涼馬×竹下直輝×中西壮登

 第1回には個性派ぞろいの4年生外野手陣が登場。今秋レギュラーとして出場しているのは鈴木涼馬(商4=東京・早実)のみだが、竹下直輝(スポ4=東京・小山台)は代打要員として、加藤大(人4=大分上野丘)は代走・守備固め要員として、中西壮登(政経4=東京・早大学院)は三塁のランナーコーチとしてそれぞれ存在感を発揮している。そんな四人に、今季ここまでの戦いや早大準硬式野球部での4年間について伺った。

※この取材は10月15日に行われたものです。

「追い込まれるのが好きなんですよ僕たち」(加藤)

和気あいあいとした雰囲気で話す四人

――きょう立大が勝利した(1-0明大)ことで自力優勝が復活しました。今のお気持ちはいかがですか

鈴木 うれしいです。

加藤  最高。

中西 外野手リーダー(竹下)から一言どうぞ。

竹下 俺だけ真面目にコメントするの(笑)。春(東京六大学春季リーグ戦)もこういう感じでしたし、昨年の秋リーグ(秋季リーグ戦)も最後は他大学の結果次第だったので慣れているといえば慣れていましたが、一球速報を見ながらドキドキはしていました。結果として自分たちが連勝すれば優勝という可能性が出たので、ここは2連勝するしかないですね。それに向けて今週詰めていく感じだと思います。

――今季の戦いを振り返って、前半の8月末から9月に行われた東大戦、立大戦、慶大戦では連勝での勝ち点獲得が1度もないなど、苦しい戦いとなっている印象でした。振り返っていかがですか

加藤 六大強いからね、どこも。

鈴木  全日(全日本大学選手権)優勝しましたけど、自分たちの中では普通にやって負けたというか、力負けだったのが東大戦、立教戦でした。なので別にそこで落ち込むというわけではなかったですね。

――慶大戦では1回戦ではいいかたちで勝利したものの2回戦ではほとんど打てませんでした

鈴木 やはり早慶戦は毎シーズン苦戦するのは定石というか、簡単に2連勝とはいかない相手なので。2回戦で負けても粘り強くというかたちで自分たちの野球ができたのかなと思います。

竹下  下級生の頃から慶応にはいいところで優勝を阻まれたりすることが多くて、嫌なイメージがありつつの戦いでした。やっぱりここでも邪魔されたかという気持ちはありましたね。

――中西選手は三塁のランナーコーチをされています。全日の時と比べて打線の勢いに陰りが見えていましたが、近くでご覧になっていていかがでしたか

中西 攻撃全体を見ていて、リーグ戦の難しさというのをすごく感じました。全日と違ってDH(指名打者)がおらず、ピッチャーというあまり打撃練習をしていない打者が1人加わるので、作戦なども変わってきます。また全日優勝した後東大戦でうまくリーグ戦に入れなかったというのがあって、どうしてもこちらの仕掛ける作戦がちぐはぐしてしまい、チャンスをつくりながらも点を取り切れないというところですごくもどかしさはありました。

――一方春季リーグ戦で苦戦した明大には連勝することができました

加藤 やっぱり好きなんですよね。追い込まれるのが好きなんですよ僕たち。みんな無駄なことを一切考えずにできるので。全日では僕らが優勝しましたが、明治は格上のチームだと思ってやっています。大好きな『失うものがない状況』でみんな開き直って勝つことだけを考えてやれたので、むしろ楽に戦えたのかなと思います。

竹下 2連勝したからかもしれませんが、明治が一番やりやすかったというか、簡単に勝てたように感じます。

加藤 気持ちの問題じゃない?

中西 負けることへのプレッシャーがなかったというか。東大戦とかは負けた時に相手が「日本一だ!」みたいに叫んでいてめちゃくちゃ悔しかったです。ずっと挑戦者としていこうというのはチームで話していたのですが、それでもどこかに「ああいう結果(全日優勝)を残したからには負けてはいけない」というプレッシャーがあって。それが9月にたくさん負けてなくなったのが良かったと思います。

――では次に個人として今季のプレーなどを振り返って、まず鈴木選手いかがですか

鈴木 僕は春がひどすぎたので、それに比べればいい感じで来ているのかなとは思います。けどやはりいいところであともう1本2本打てたのかなという打席もあったので、あとは法政戦しかないのですがそこでどうチームに貢献するかですね。

――全日では3試合連続本塁打があり、今季の東大2回戦では3打席連続本塁打がありました。それ以降本塁打は出ていませんが、打撃の調子はいかがですか

鈴木 調子自体は悪くないと思っているのですが、やはりピッチャーのレベルがリーグ戦が進むにつれてどんどん上がってきているので、ちょっと苦戦しているのかなというのはあります。でももうあと2試合なのでやるだけですね。

――他の三選手はいかがですか

加藤 僕は今季は途中出場が多いのですが、むしろ春よりも緊張しているなと感じています。スタメンだと長いイニング出ているので、バッティングだったり守備だったり走塁だったり貢献する時間が長いのですが、途中からだと守備だったり走塁だったりしっかり役割を与えられてそれを全うするのが4年生は当たり前ぐらいのスタンスなので、より一プレー一プレーを集中してやれています。それはいいことだと思うのですが、ちょっとドキドキしながら試合に入っていますね(笑)。

中西 僕も基本的に出場機会は代走か守備固めになります。途中出場って1つミスをすると試合の流れが変わってしまうようなところもあると思うのですが、やはり4年生として、途中からでもどっしりと試合には入れているのかなと思います。僕は代走に入るときにいつも突然言われてノーアップでいくのですが、そういう時にも全然動揺することなく、思い切りのいい走塁をしようといういいメンタルで入れていると思います。ワンポイントで出るための心の準備はいつもできているかなと思いますね。

竹下  自分は(秋季)リーグ戦は代打というかたちで今ここまで出場させてもらっていて、結構気にしているのですが、11打席でヒットがないんですよね。代打で出してもらっている以上は打撃で結果を出さなければいかないというのがあります。思ったより外野陣は守備に不安のある選手とかもいて手厚いわけではないので、中西や大(加藤)と一緒でたまに守備で出ることもあるので、自分の場合はバッティングと守備でいつでも安心して出してもらえる状態を維持できればなと思います。

――ここまで竹下選手はリーグ戦での安打は記録されていますか

竹下 去年の春の東大戦で1本打っているだけです。4年間でそれだけだとちょっと寂しいので、残りの打撃機会で1本でも多く打てればなと思います。

中西 この前杉山(周平、教4=神奈川・山手学院)からホームラン打っているので法政戦期待しておいてください。

竹下 練習でね。

「自分に何ができるのか、何が長所なのかというのを考えて」(中西)

全日の準々決勝で大経大に勝利し、うれしそうな四人

――この4年間で特に心に残っている場面はありますか。もし全日優勝以外で心に残っているものがあればお聞きしたいです

鈴木 3年の春に慶応戦で打ったホームランですかね。

竹下 あれね。めっちゃ覚えてる。

加藤 村石(就昭氏、18年春の最優秀防御率右腕)からね。

中西 あれは素晴らしかった。

鈴木 あれがリーグ戦初ホームランで、相手投手が結構いいピッチャーという中で、代打で一か八か三振を恐れずに振った結果がホームランになって、結構うれしかったです。

竹下 大はベンチにいたんだっけ?

加藤 出ていたんじゃない?

竹下 スタンドで見ていたのですがすごく覚えていて。

中西 覚えてるわー。

竹下 覚えているよね。りょま(鈴木)出てきた!と思ったらホームラン打って。

鈴木 確かあの時はそれまで全然ベンチにも入っていなくて、久しぶりにベンチに入って試合に出たのでそういう意味でも覚えていますね。

 多分俺次のバッターとかだったわ。なんか近くで見てた。

中西 あれは強烈だったなあ。

――加藤選手いかがですか

加藤 僕は3年の関東(関東地区大学選手権)で東洋に負けた試合(準決勝、2-3)ですね。ベンチには1年秋か2年春くらいからずっと入っていて、僕の2個上や1個上はそれぞれ強いチームだったのですが、なかなか全日に行けず。東洋とも勝てば全日というところで負けてしまって、すごく全日を一番近く感じて遠く感じた試合でした。自分たちの代がスタートした時、正直自分は全日というものを一番遠く感じていたのかなと思っていて。あの試合が全日に出る難しさを一番感じた試合だったので僕はすごく印象に残っています。むしろ全日を決めた試合(14-3専大)はあまり印象に残っていなくて。点差が付いたというのもありますが。今年東洋に負けた試合(0-1)よりも、1個上の代で負けた時の絶望感の方が覚えています。あれのおかげで今の代になって頑張ろうとも思えましたし、僕の中では一番重く、かつ成長させてくれた試合かなと思います。

中西 自分は二人(鈴木、加藤)のような華々しい話ではなくて、3年生で新チームがスタートしてから関東大会までの期間が一番印象に残っています。僕はそれまでずっとベンチに入っていなくて、特に3年生は一番結果が出なかった年でした。Bチームに落とされて、あと一年しかないのにこの立ち位置じゃ本当にやばいなと思っていて、最後の一年間でメンバーに入るということに懸けてスタートしました。僕の中の良い先輩に水野将太さん(平31スポ卒)という方がいるのですが、あの人は守備のスペシャリストとして、そしてコーチャーとしてずっとベンチに入っていて、そういう生き方もあるんだなと。何とか自分の代の中で存在価値を出してメンバーに入ろうということを考えた時に、もちろん野球選手として走攻守全ての力をつけるのが理想だと思うのですが、本当に最後の1年なので自分のできること、長所を伸ばすということだけを考えて過ごして、それで何とかここまでずっとベンチに入れてもらってきました。すごく自分なりに苦労して何とか自分の役割を見つけられた期間というのがいま糧になっているのかなと思います。

竹下 僕は思い返すことはたくさんあって、下級生の頃からAチームには入れてもらって練習もさせてもらっていたのですが、なかなかオープン戦にしても公式戦にしても出場したことがあまりなくて。新人戦連覇したことも記憶に残っていますし、3年時の清瀬杯(清瀬杯全日本大学選抜大会)で自分はスタンドでしたが涼馬(鈴木)とか大がメンバーに入って同級生が活躍して優勝したというのもすごく記憶に残っているのですが、やっぱり個人的に振り返ると全日の決勝が強烈に印象に残っています。自分の中でもコンスタントに試合に出してもらったのはあれが初めてでしたし、プレッシャーもかかって緊張もしていた中で、結果的に勝ち越しタイムリーをあそこで打てたというのは4年間の中でも一番大きく印象に残っているかなと思います。ここまで出場機会にはあまり恵まれませんでしたし、ベストナインとか個人的なタイトルもほぼないのですが、一番目標にしていた大会の決勝で打てたというのは4年間通しても大きな思い出かなと思います。

――外野手は若い選手にもいい選手がたくさんいらっしゃいます。これからを背負っていく後輩たちに一言ずつお願いします

鈴木 めっちゃ偉そうじゃん(笑)。

竹下 四人のうち二人(竹下、中西)はそんなに試合出てないのに(笑)。

鈴木 外野は僕たちが下級生の頃より全然打てて守れる選手が揃っていると思うので、あとは練習をどれだけやるかですね。僕が言うことではないかもしれませんが(笑)。

竹下 お前からその言葉が出るとは。

鈴木 後は経験を積んでいけば今年より強いのではないかと思いますね。

加藤 そうだね。りょまが言った通り本当にいい選手はいると思うから、あとはさっきまーくん(中西)も言ったとおり、長所を伸ばすことですかね。もちろん自分がフルで出るのが一番いいかもしれませんが、外野って試合の中で代えやすいポジションだと思うんですよね。だから最初のうちはともかく、学年が上がっていくにつれて、それぞれの長所を伸ばしていくことが大事になると思います。それが試合に出るのにも直結するので、開き直って長所を伸ばしていければ今よりもいいチームになると思いますね。期待しています。

中西 外野の後輩は打撃、守備、走塁など何かの能力にたけている人がすごく多いと思っています。僕ら4年生が抜けると下級生の色が濃いポジションになると思うので、最上級生にはもし人数があまりいなくても、自分がどういう立ち位置でチームを引っ張っていくのかを考えてほしいです。学年が上がるとチームのことを考えながら練習していかなくてはいけないので。あまり偉そうなことは言えないのですが、自分に何ができるのか、何が長所なのかというのを考えて、それをチームに還元できれば僕らよりもずっといい成績を残してくれるのではないかと思います。応援しています。

竹下 今長所や個性を伸ばすという話が出ましたが、僕は逆にできることは多くしておいた方がいいのかなと思っています。例えば本人がどう思っているかはわからないのですが、涼馬であればバッティングはチームでも飛びぬけていますし、大であれば足が速い、肩も強い、守備範囲も広いというのがあると思うのですが、一点だけを伸ばすというよりは…

中西 …。

竹下 ああごめん(笑)。中西は守備が難なくこなせて走塁もうまいという長所があるのですが、どちらかというと何でもできるようにしておいた方がいいというのは自分が4年間やってきて思っている部分です。足も特別速いわけではないですし、肩も特別強いわけではないのですが、守備もそんなに苦手ではないという自負があるので、そうやって自分のできることを広く持っていた方が出場機会も増えると思います。例えばバッティングが悪くなれば守備で出してもらえることもあるし、バッティングが調子良ければバッティングのほうで使ってもらえることもあるので。なので一点だけを伸ばすというよりはバランス良く何でもできる選手がいてもいいのかなと思います。下級生にある一点だけ個性が強い選手がまだまだ多いと思うので、自分の短所も見ながらうまくなっていってくれたらと思います。あとこれは準硬式野球の特性かわかりませんが、印象がすごく大事な部活なので、どこで使ってもらってもいい結果を残せるように真面目に練習してほしいですし、人数が多いのでなかなか使ってもらえないことの方が多いと思うのですが、その中でワンチャンスをものにするには真面目に日ごろから意識を高く持って練習していくことが大事かなと思います。特に今年は全日で優勝したので来年プレッシャーは嫌でもかかってくると思うので、それに負けないように頑張っていってほしいと思います。

――最後に、優勝の懸かる法大戦に向けて意気込みをお願いします

加藤 勝つ。勝つ以外ない。

中西 死んでも2連勝します。

加藤 負けたら引退します。

中西 それはそう(笑)。

鈴木 前に龍平(吉田龍平主将、スポ4=東京・小山台)が言っていた「楽しむ」ということも忘れずに。そうしたら結果も自然とついてくると思うので。本当にこのチームでできるのも最後かもしれませんし、楽しんでできればいいなと思います。

竹下 もう最終カードですし、大げさかもしれませんが自分たちの野球人生がここで終わるかもしれないので、1週間でも2週間でも長く野球ができるように、学年関係なくポジション関係なく全員で勝ちをつかみに行けるように頑張ります。

――ありがとうございました!

(取材・編集 池田有輝、西山綾乃)

勝利のために、それぞれが役割を果たします!

◆加藤大(かとう・だい)(※写真左)

1997(平9)年 11月3日生まれ。182センチ、75キロ。O型。大分上野丘高出身。人間科学部4年。外野手。右投右打。誕生日まで残り約2週間となった加藤選手。「誕生日プレゼント募集しています!」とのことでした。秋季リーグ戦を制して関東地区大学・社会人王座決定戦まで勝ち進めば、バースデーアーチにも期待がかかります!

◆鈴木涼馬(すずき・りょうま)(※写真中央右)

1997(平9)年8月5日生まれ。179センチ、72キロ。B型。東京・早実出身。商学部4年。外野手。右投右打。前回の対談の際に「甲子園に行きたい」と話されていた鈴木選手。忙しい日々の中、この夏1泊2日で弾丸大坂旅行に行かれたそうです。高校球児の熱いプレーを見たことも、全日での活躍を後押ししたのかもしれませんね!

◆竹下直輝(たけした・なおき)(※写真右)

1997(平9)年5月30日生まれ。169センチ。75キロ。A型。東京・小山台高出身。スポーツ科学部4年。外野手。右投左打。吉田龍主将とは7年間共にプレーしてきた竹下選手。試合の前日にげん担ぎとして一緒にタピオカドリンクを飲んだりもしているそうです。また、最近ラクロスを始められたとか始められていないとか…。

◆中西壮登(なかにし・まさと)

1997(平9)年4月20日生まれ。180センチ、79キロ。東京・早大学院出身。政治経済学部4年。外野手。右投左打。早大学院時代からずっとドイツ語を勉強されていた中西選手。ビールもお好きということで、引退後にはドイツ旅行を計画しているそうです。野球で有終の美を飾り、異国の地で勝利の美酒を味わえるといいですね!

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