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ア式蹴球部

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2018.12.20

【連載】全日本大学女子選手権直前特集 第2回 高瀬はな×村上真帆×松本茉奈加

 第2回に登場するのは、MF高瀬はな(スポ3=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)、MF村上真帆(スポ2=東京・十文字)、MF松本茉奈加(スポ2=東京・十文字)の3人。ピッチを離れても仲が良い3人に、今シーズンの振り返りやインカレについて語っていただいた。

※この取材は12月7日に行われたものです。

「チャレンジャーとしての気持ちを持たなければいけない」(松本)

真剣に話す松本

――関東女子リーグ戦(関東リーグ)と関東大学女子リーグ戦(関カレ)を振り返ってみていかがですか

村上 純粋に、関東リーグは10連覇を達成できて良かったなと思います。(シーズンの)前期は、チームとして前に進めたのかなと思います。関カレは、インカレにつながっているので、3連覇しているア女を、「打倒・ア女」という感じで(笑)。他のチームは、他の大学との試合よりもア女との試合は気迫があります。その中でやらなきゃいけないっていうのは大変でした。結果を残さなきゃいけないのに、2位というのは課題かなと思っています。1-2で負けた帝京平成大との試合が印象に残っていて、後半に2点入れられてしまったので…。守る力がまだまだ足りないなと思います。

松本 関東リーグは、自分はケガとか後期はメンバー登録されていなかったので試合の出場は無かったです。チーム全体で歴史をまた塗り替えることができたのは良かったと思います。今の状況としては、課題が一人一人に生まれているだけになってしまっているので、インカレまでに克服していかなければいけないと思いました。関カレは、真帆(村上)も言っていたけど、他大がア女に対しての戦い方が強気だった部分に対して、それに負けてしまう場面があったので、自分たちのチャレンジャーとしての気持ちを持たなければいけないなと思いました。

高瀬 関東リーグは、相手チームに高校生がいたりして、レベルは高いけどフィジカル面は自分たちが勝てるなという印象です。それもあって、勢いに乗れた中で自分たちがやりたいサッカーができた試合が多かったなと思います。それに対して、関カレは相手も同年代だし、フィジカルも強いです。(ア女は)インカレのチャンピオンだけど、相手が『打倒・ワセダ』として戦ってくる中で受け身になってしまいました。あまり勢いに乗れないまま終わってしまったかなというのが印象です。

――皇后杯はいかがでしたか。2回戦ではマイナビベガルタ仙台レディースに0-2で敗戦となりましたが

村上 2回戦のベガルタは、なでしこリーグ1部のチームということで、結果だけで見たら0-2っていう完敗ですけど、自分たちが試合終わった直後は結構戦えたんじゃないかなと思っていました。その日、ライブ中継があって、それを見たら相手の方が格上だったし、フィジカル、スピード、すべてが相手が勝ってたなと思って…。負けるべくして負けたなと思いました。でも、そこで対等に戦えるようにならないと、インカレ優勝のためには厳しいかなと。インカレまでに少しでもレベルアップしないとなと思いました。

高瀬 皇后杯の1回戦はほとんど出てないんですけど、2回戦で出場して、なでしこ1部のレベルの高さを肌で感じました。ベガルタもなでしこリーグでは下位のチームだけど、自分たちがここまで戦えなかったのは、ショックだったというかもう少し自分たちのサッカーをやりたかったなと思いました。皇后杯は終わっちゃったんですけど、幸いまだインカレが残っているので、インカレでは自分たちのサッカーをやりたいなと思いました。

松本 皇后杯2回戦は、自分のミスで失点してしまいました。それで負けたかっていったらそれだけではないんですけど、自分自身そこの失点につながる準備段階のところで、意識とか気持ちの部分で負けていたと思います。その状態だったら、インカレに出ても初戦でも厳しいなと思いました。皇后杯を通して、自分のレベルも再認識できました。改善していかなきゃいけないなと思っています。

――MFから見て、今のチームの状況はいかがでしょうか

松本 攻撃のパターンが少ないです。朱里さん(FW河野、スポ4=静岡・藤枝順心)っていう大きい存在がトップにいて、信頼が厚いのでそこ一本になるだけでは勝てないと思います。自分たちが朱里さんをキーマンと思っているように、相手もそこがポイントだと思って狙ってくるので、他の手段も自分たちでつくっていかなければいけないなと思います。そこがまだ全然できていないなと感じています。ベガルタに負けて、自分たちの「勝ちたい」という意識が強くなったのは感じていて、守備の部分から強い気持ちでいけているし、その勢いで攻撃もできているので質を上げたいなと思っています。

村上 もっと他の大学が「打倒・ア女」って向かってくる中で、自分たちもそういう環境をつくっていかなければいけないと思います。高いレベルを自分たちでつくっておかないと、相手が来た時に自分たちが何もできないと思うので、もっと勝負にこだわるというか、細かいところでも相手に負けないという気持ちを持ってやらなきゃいけないかなって思います。

高瀬 真帆と結構似てるんですけど、皇后杯や関カレを通して、守備の部分で課題が多くできました。それを改善しようって頭の中で考えながらプレーしているというのはすごく感じていて、考えすぎて逆に難しくしちゃってるっていうのがあるので。もっと基本的なアグレッシブさとか、タフさとかは勝つ上で大切だと思うので、気持ちの部分かなと感じます。

「(高瀬は)本当に上手くて、安定感がある」(村上)

高瀬のプレーについて嬉しそうに話す村上

――次に、お互いのプレーの印象をお願いします。まずは村上選手の印象をお願いします

高瀬 真帆はとにかくよく走るし、得点力がすごいので、どこからでも点が取れるからすごく頼り甲斐のある選手です。

松本 欲を言えばもっとシュート打って欲しいです、自分は。

村上 今年まじで決めてない。

松本 もっと打てるはずです。

村上 頑張ります、打ちます、シュート意識します。

松本 パスのセンスもあるんですけど、そこもパスって(笑)。

村上 なんか怒ってるよね、ごめんね(笑)。

松本 怒ってない、怒ってない、いつものノリのやつ(笑)。でも本当に、守備でも攻撃でもよく顔出せるから、あ、やばい、カメラ目線になっちゃった(笑)。

村上、高瀬 いーじゃん、いーじゃん(笑)。

松本 だから、やっぱ、中盤にいて自分が無理なときでも助けてくれる存在だし、安心します。

高瀬 攻撃でもよく走るんですけど、守備も献身的なので、本当に助かります。

村上 ありがとうございます。

――次は高瀬選手の印象についてお願いします

村上 あの、まじでうまいんですよ。本当にもうなんか本当に取れないんですよ。2人とかに囲まれてもくるんってターンして、しかもそれを「やばい!」みたいな感じでやるんじゃなくて、普通の顔してやるんで、尊敬です。

高瀬 ねえ、本当に思ってる?(笑)。

村上 本当ですよ!ちょっと聞いてください。ジェフ戦でめっちゃうまいプレーがあって自分で画面収録しました!ってくらい本当に上手くて、安定感がある、すごく。だからちょっとはなさんにきついパス出しても普通のパスがきたかのように収めてくれるので、本当に本当にすごいです。って感じです!

高瀬 ありがとうごさいます。

松本 自分はサイドなんですが、中盤の選手はやっぱ縦を見がちな人が多くて、サイドを見て欲しいって時に、見てくれます。出してくれるし、生かしてくれるので楽しいです。

2人の印象を聞いてどうですか

高瀬 すごく気が遣える後輩だなって(笑)。

村上 いや、本当だから、まじで!

松本 あとオフの時もまじでいい先輩。

――何かエピソードとかありますか

松本 エピソードっていうか、こんな後輩にもいつも乗ってくれる好きな先輩。自分らの同学年はスルーしてくるようなことでも、ちゃんと乗ってくれるので楽しませてくれる。

高瀬 なんかよく驚かされるんですよ(笑)。壁から普通に驚かしてくることがすごい多くて、バカにされてます。

村上 自分の同学年はやられすぎて「またかよ」みたいな感じなんですけど、そう思っててもはなさんはちゃんと反応してくれる(笑)。

高瀬 新鮮にね、びっくりしちゃう。

――ア女のみなさんって学年関係なく仲が良いですよね

高瀬 去年より全然話すようになった。

松本 そうかもしれない、去年は喋る時間すらなかった。いや、時間はあったんですけど、環境がなかった。

村上 別に話さなくてもいけた。喋んないでも過ごせちゃった。今年は喋る機会も増えたし、もっとはなさんと喋りたいって思って、たくさん喋る。

高瀬 それがア女のいいところだと思って、いい意味で上下関係がない。

松本 プレー中も言いやすい。やっぱ上下関係が強いとこだと言いたくても言えなかったりすると思うので。でもそれが全くない。言うところは言うし、意見交換もしやすい。

――最後に松本選手のプレーの印象についてはどうですか

村上 まっちゃんはやっぱ速いんですけど、誰が見ても分かるように。最近は速いにプラスして一工夫を入れるっていうのが、高校の時からずっと一緒なんで分かるんですけど、速いだけじゃなくなってきたなと思います。速さを生かしてどうするかっていうのをすごい考えてやっているので、見ていても楽しいし、一緒にプレーしていてもイメージがより多く合うようになってきてるし、すごい魅力的です。あと、「負けないぞ!」っていう気迫がすごいなって感じます

松本 それでもかわされちゃうんですけどね。

高瀬 なんか1年生の頃は足が速いので縦突破というのが印象的だったんですけど、ア女に入ってからは縦だけでは通用しないと本人も気づいて、そこから考えながらプレーしているのが分かるし、そうやって考えてるからプレーの幅が広がってきてると思うし、最近ゴールの意識も高くてすごくいいと思います。というか足が速いのが本当に羨ましいです(笑)。

村上 本当に羨ましい。

松本 でもア女はプレースピードが基本的に速いと思います。自分は足の速さかもしれないですけど、他の人たちはプレーの判断のスピードとか、出したら次っていうのが速いので、足の速さだけでは通用しないと思います。

――他にやってみたいポジションはありますか

村上 中盤で結構相手のFWがDFラインから中盤の間に落ちてくることがあるんですが、そのマークの受け渡しとかが結構曖昧になってしまって、ボランチかセンターバックのどっちがつくのかが曖昧になる場面が多くて、もちろんボランチ、センターバックそれぞれに意見があると思うので、一回センターバックをやって、その後ろから見た状況とかどうなのかを見てみたい。

松本 真帆のセンバ見てみたい(笑)。

村上 絶対やりたくないけど(笑)。それかセンバの目線カメラを動画で見て、どのような視野でどうしてそこは出てこれないかとか、センバはボランチに何をして欲しいのかなどを感じてみたい。でも実際には絶対やりたくないです!

高瀬 私は一通りやってきたんですよね。

村上 オールマイティーだからね。

高瀬 うーん、難しいな。

松本 私は真帆みたいに分からないからやってみたいとかじゃなくて、ロングフィードとかしてみたいからセンバやってみたい。やっぱり自分がサイドだから、ロング出せないかなっていう時に…。あ、やっぱそういうのがあるからやってみたいのかな。

村上 そうなんじゃない(笑)。

松本 そういうのがあって、自分なりに考えがあって出してると思うので、どういう視野でどんな考えを持ってやってるのかを体験してみたい。

高瀬 私は結構色々なポジションを経験して、やっぱりボランチなのかなって落ち着くので、たまに他のポジションで違う景色でサッカーするのはとても楽しいんですけど、やっぱりやりたいのはと言われたらボランチなのかなって思います。

「チームの集大成として勝って終わりたい」(高瀬)

インカレへの思いを話す高瀬

――インカレの組み合わせを見た率直な感想は

村上 もし大東大と当たるとしたら、関カレの相手の中で大東大が一番プレスが強いイメージです。大東大は後ろからばんばん蹴って、前が反応してっていう感じなので…。自分たちは、パスをつないでっていうチームなので大東大のサッカーのスタイルには慣れていないので、戦いづらいかなというのはあります。

高瀬 関カレで負けた帝京平成大と日体大と別の山になって、もう一回決勝で当たるのですごく良い舞台だと思います。自分の中では楽しみです。

松本 最初が、あまりプレーを知らない大学か大東大ということで、どっちにしろ自分たちの全てをどの試合でも出さなきゃいけないです。一回戦がどこのチームだろうと、自分たちもチャレンジャーも気持ちを持ってやっていきたいなと思います。

――インカレは、皆さんの中ではどういう存在ですか

村上 シーズンの一番最後にやるし、大学生の頂点を目指す大会なので、一年間でチームと自分がどれだけ成長したかというのに力を掛けたいなと思います。

高瀬 シーズンを通して、主要な大会が何個かあったとしても、気持ちがたかぶるというかチームの集大成として勝って終わりたいです。自分の中ではすごく大事な試合です。

松本 去年は1年生で、真帆とかとみー(DF冨田実侑、スポ2=岡山・作陽)は1年生から出てたからすごいんですけど…。自分もその舞台に立ちたいという気持ちは常にあって、でもそれに伴う実力が無かったので。今年度は、去年のインカレで足りなかった部分を少しは培えたと思うので、出る時間がどれくらいだろうと、持てる力を出したいです。

――インカレでキーマンとなるのはどなたですか

松本 じゃあ私は真帆で。(点を)決めてもらいたい。今年何点決めたの?本当に。

村上 10点いってないくらい…。

松本 それがちょっと心残りなので、チームを勝利に導いてください、お願いします(笑)。

村上 4年生かなって。きっつん(GK木付優衣、スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)で。GKって一番後ろから見えるから、プレーしてても後ろからすごく声が聞こえてくるし、その声を聞いたら頑張れるし、安心感があります。やばい時も、ナイスセーブをして止めてくれて失点しなかったことは何度もあるし。もちろんきっつんのところまでボールを行かせないようにするのが一番いいけど、最後の砦なので守ってくれるかなと思います。

松本 自分もきっつんをキーマンにしておきます。真帆は真帆でキーマンなんですけど(笑)。自分の中で、結構厳しく言ってくれたりとか正してくれたりする大事な存在なので、最後もかっこいい姿を見せてくれるんじゃないかなと思います。

高瀬 4年生は全員って思ってるんですけど、やっぱりチームをプレーで引っ張ってくれるのは朱里さんかな。常に前線でボールを追いかけて、相手も警戒しているのにその中でも結果を出しているのはすごいなと思うので、インカレでも結果を残してくれると思います。

――最後にインカレに向けての意気込みをお願いします

村上 このチームでできる試合は限られているので、できるだけ多く戦いたいし、勝利で終われるようにしたいです。今の自分にできることを100パーセント出し切りたいと思います。

高瀬 去年は、西が丘で観客席で試合を見守っていたので、今年は試合に出たいというのもあるんですけど、日本一を取りたいです。4連覇がかかっているというのは自分の中では気にしていなくて、今日本一を取りたいと思っています。自分がピッチに立って日本一に貢献できるのが一番良いんですけど、とにかく今年やってきたことを全部出し切れるようにしっかり戦っていきたいと思います。

松本 試合に出ようが出まいが関係ないんですけど、出たらチャレンジすることは絶対に忘れないし、チャレンジしなくなったら自分は終わりなのでどんな状況でもチャレンジしたいと思っています。チームが一つの方向に向かえるように、自分も全力を出したいと思うし、日本一の景色は最高なのでもう一度見たいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 菅沼恒輝、下長根沙羅)

インカレに向けての意気込みを書いていただきました!

◆高瀬はな(たかせ・はな)(※写真中央)
身長160センチ。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18出身。スポーツ科学部3年。MF。皇后杯2回戦ではスタメン出場し、安定したプレーを見せた高瀬選手。村上選手から「本当にすごい」と太鼓判を押される実力者です。インカレでも中盤で存在感を示します。色紙には「挑戦」と書いてくださいました。

◆村上真帆(むらかみ・まほ)(※写真右)
身長163センチ。東京・十文字高出身。スポーツ科学部2年。MF。2年生ながらスタメン出場を続けている村上選手。高校時代から一緒にプレーする松本選手にインカレのキーマンとして指名されました。インカレでは村上選手の得点に期待しましょう!色紙には「勝負にこだわる」と書いてくださいました。

◆松本茉奈加(まつもと・まなか)(※写真左)
身長164センチ。東京・十文字高出身。スポーツ科学部2年。MF。類いまれなスピードで毎試合相手を置き去りにしている松本選手。皇后杯1回戦、途中出場からの豪快弾が印象的でした。インカレでは「どんな状況でもチャレンジしたい」と力強く意気込みを語ってくださいました。色紙には「どんな時でもチャレンジャー」と書いてくださいました。

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