メニュー

競走部

« 特集に戻る

2018.12.19

【連載】箱根事前特集『起死回生』第7回 半澤黎斗

 東京箱根間往復大学駅伝(箱根)に向けての集中練習が始まっている。半澤黎斗(スポ1=福島・学法石川)は、出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)、全日本大学駅伝対校選手権(全日本)と出走したものの、未だ結果を残せていない。同期の中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)の活躍に刺激を受けながら、今は箱根のメンバー入りを目指して目の前の練習に身を投じている。今度こそ、チームの3位以内という目標達成の一角を担えるか。大舞台を前にした今の心境に迫った。

※この取材は12月5日に行われたものです。

「距離はだんだん踏めるようになってきている」

取材は和やかな雰囲気の中行われた

――集中練習が始まっています。調子はいかがですか

 調子自体はあんまりよくないんですけど、練習はちゃんと消化できています。後はケガをしないようにケアをしっかりしながらやっていこうかなと思います。

――きょうはどのような練習をしましたか

 16キロのペース走でした。きょうは少し軽めの練習です。

――初めての集中練習はいかがでしょうか

 やっぱりきついので疲労との戦いなんですけど、毎日いつもより充実した陸上競技の生活を送れているなと思います。

――何か息抜きはされていますか

 ゲームです(笑)。

 

――入学して8カ月が経ちました。もう生活には慣れましたか

 そうですね。だいぶ慣れて、楽しく生活しています。

――入学したときと比べて仲良くなった部員はいますか

 太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)とは結構仲がいいです。でも同期はみんな仲がいいですね。

――種目に関係なくですか

 まあ長距離ですかね(笑)。でも短距離とも仲がいいです。

――先輩の中で、この人のこんなところを参考にしたい、もしくはしているというのはありますか

 永山さん(永山博基、スポ4=鹿児島実)です。本当にストイックなので。走ることもそうですし。補強のような走る以外のトレーニングも参考にさせてもらっていて、トレーナーの方を紹介してもらったりもしています。(永山さんには)たまにアドバイスをもらってます。

――清水歓太駅伝主将(スポ4=群馬・中央中教校)はどんな主将ですか

 僕も高校の時キャプテンをやっていて、すごくきつい思いをしていたので、歓太さんと2人でジョグをするといつも語るじゃないですけど、チームについて話したりしています。歓太さんがどう思っているかわからないんですけど、僕はそういう話をできる後輩なのかなと思っています。結構周りにはあまり頼らないというか、抱え込んでいると思うので、一緒に走って、僕の悩みも聞いてもらったり、お互い結構相談したりしています。

――最近の同期はどんな雰囲気ですか

 全日本で中谷がいい走りをして、それに負けたくないとみんな各自思っているなと練習を見ているとわかります。練習の切り替えというか、集中度が増したかなと思っています。自分もその、いい流れじゃないですけど(それに乗って)集中してできているかなと思います。

――相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)はどんな監督ですか

 一つ一つの練習の意図をしっかり教えてくれます。自分がどうしたらいいかわからないときとかは一対一で相談してアドバイスをくれるので、やりやすいというか、自分の意見をしっかり伝えられます。自分のできないことを伸びるように練習させてもらえるのがいいなと思っています。

――春と取り組んでいる距離は異なりますが、入学してから成長したと思うところはありますか

 やっぱり距離はだんだん踏めるようになってきているので、練習の量は少しずつ増えてきたかなと思います。でもまだ試合で結果を残せていないので、まだまだ練習量を増やしていかないといけないのかなと思います。

「(出雲は)まだまだ実力不足だった」

出雲の1区を任された半澤

――トラックシーズンを振り返っていただけますか

 やっぱり悔しいの一言に尽きます。まだまだ高校と大学は違うかなと思いました。

――関カレ(関東学生対校選手権)では予選敗退でした。初めての関カレはいかがでしたか

 関カレの前もあまり調子が上がらなくて、探りながらの練習だったので、自信を持ってスタートラインに立つことができなかったというのが予選落ちしたしまった要因かなと思います。まだ1500(メートル)で結果を残せていないので、1500はまた箱根終わってからやりたいかなと思います。

――アジアジュニア選手権に関してはいかがでしょうか

 初めてのトラックでの国際大会で、招集所とかスタート前の雰囲気も全然日本の大会と違ったんですけど、自分にはそっちのほうが合っているかなと思って。いい意味でいい緊張感の中で走れたので、大学に入って今のところ唯一勝負できたレースかなと思います。

――合宿まではどのような練習をしていましたか

 合宿までは連戦だったので疲労を抜くことをまず優先しました。その中で距離を伸ばしていくというのがやっぱり大事だったので、ジョグの量を増やしながらうまく疲労が取れることを優先してやっていました。

――合宿についてです。1次から3次まで全て参加されました。一番きつかったのはいつでしたか

 1次合宿です。距離への対応というのが全然できていなくて、ポイント練習も一回一回全部出し切っていたので、疲れも精神的にも結構きつかったです。

――長距離に適応することを夏合宿の目標として掲げていました。達成度はどれくらいですか

 合宿が終わった段階ではかなりいい手ごたえがあったので、結構できたかなと思っていたんですけど。やっぱり今までの駅伝と上尾(上尾シティマラソン)3つ走ってみて、まだまだだったかなと感じでいます。

――長い距離への対応のため、全カレ(日本学生対校選手権)の1500メートルの出場を見送りましたがいつ頃から決めていましたか

 合宿始まってから、相楽さんには一応準備だけはしておくようにと言われていて。あとは僕の練習計画や体の状況を見てというところだったので、ギリギリまで相談しながら練習していたんですけど、思っていたよりも距離への対応が遅れてしまったので、1500の練習をしている余裕がなかったというのが正直なところです。

――1500メートルへの心残りはありませんでしたか

 そうですね。今年は大きい大会をたくさん経験させてもらったので、結果こそ良くなかったですけど、いい経験ができたと思っています。来年に生かせればいいかなという感じです。

――合宿では高校時代とは違ったレースを展開していかなければとおっしゃっていました。大学に入ってから変えたところはありますか

 今のところはまだ自分でもどうしてもいいのかわからなくて、レース中にどうすれば勝てるかなというのを考えながらやっている途中で、今のところはまだうまくいっていないかなと思っています。

――世田谷競技会では夏合宿の成果を出せました

 みんなとは違う組で、一つ早い組で走らせてもらいました。というのも、合宿の手ごたえはありましたし、自己ベストを狙えるくらいの感覚だったので。自分の中ではもう少しいけたかなというのがあって、そこで13分…14分フラットくらいまでいけていれば、その先の出雲、全日本はもう少し変わっていたのかなとは思いますね。

――出雲は悔しい結果となりました。改めてふりかえっていただけますか

 さっきの世田谷じゃないですけど、合宿はすごくいい流れでいけていて、自信を持って走り始めていて、脱水症状ではありましたけど、もう少し心の余裕を持って、自信を持ってスタートしていれば脱水症状にはならなかったのかなと思っています。でも脱水症状を抜きにしても、まだまだ実力不足だったのかなと思います。

――脱水症状の原因は緊張ということでしょうか

 そうですね。

――緊張しいなんですか

 いや、緊張してないつもりだったんですけど、周りからはすごく緊張していたよと言われて。ご飯とかもあんまり食べてなかったみたいなので、自分ではあまりわからなかったんですけど、緊張していたみたいです。

――出雲から全日本はどのような練習をされましたか

 あいだに早大記録会あったので、出雲と記録会の間が2週間ありました。その2週間は体調を見ながら練習をしていくかたちで、10000(メートル)はそのときの状態を見ながら走るという感じだったので、先頭からは遅れてしまいましたけどまあまあな走りができたかなと思います。そこからはまた全日本で勝負するためにちょっとずつ距離を伸ばして、という感じでした。まあただ全日本は、まだ手ごたえがつかめないまま走りだしてしまったというか…うまくいかなかったです。

――全日本では出雲の雪辱をはらすことができませんでした

 自分のリベンジもそうですけど、中谷、直希といい流れでつないできてくれて、自分はあんまり気負いすぎずにしっかりつなぐ役目だと思っていたので、仕事ができなかったというのは悔しくて、チームのみんなに申し訳ないなという感じです。

――気持ちの切り替えはどのように行っていますか

 先輩が声をかけてくれたり、あとはやっぱり時間ですかね。時間が経つにつれて徐々に…という感じです。最初はだいぶ沈んでいました。

――上尾では初めての距離に挑戦しました。どのような練習をしましたか

 上尾は練習の一環というか、ペース走みたいに走れと前々から言われていたので、あまり調整とかもなく走る予定でした。でも結果的に最後ペースが落ちてしまったので。疲労のある中でのレースで少し難しかったかなと思います。

「1500(メートル)をやっている強みというのがある」

トラックシーズンは1500メートルで数々の大会に出場した

――今のチームの雰囲気はいかがでしょう

 出雲よりも全日本よりも、チームがまとまって箱根に向かえている気がします。でもまだまだ他大学には劣るかなと思うので、今は集中練習真っただ中ですけど、地道に、『長い距離が強い早稲田』と言われているので、それに向かってみんなで今やっているかなという感じです。

――では1年生はどんな様子ですか

 練習中はピリピリしていますけど、普段は仲がいいです。

――現在の課題は何でしょう

 たくさんあるんですけど、やっぱり20キロという距離に対応するのと、あとはやっぱり3分ペースで走れるようにしていく、20キロを余裕を持って走るというのが課題かなと思います。今は結構長い距離を踏んでいるので、箱根までには間に合うかなという感じです。

――20キロ走ることについてはどう考えていますか

 この前上尾を走って、正直長いなあと(笑)。すごく長かったので。でもやっぱり箱根を目指してやっているので、そこは我慢して練習して、走れればいいかなと思います。

――どのように走っていきたいなどありますか

 やっぱり、1500をやっている強みというのがあると思います。20キロの中でも、ラスト勝負もありますし、どこかで仕掛けなければいけないところが必ず出てくるので、そういうところで自分のスピードが生きてくるかなと思っています。でもそこに持ってくるまでに、体力というのが必ず必要なので、スピードを生かすための体力をつけられればなと思います。

――高校時代、都大路では良い結果を残せませんでした。駅伝に苦手意識はありますか

 駅伝というか、京都は苦手です(笑)。都道府県駅伝(全国都道府県対抗大会)とか、長野の伊那駅伝(春の高校伊那駅伝)とか、他の全国大会ではまあまあな走りをできていたので、駅伝に対する嫌だなっていう気持ちよりは、京都が嫌かなっていう気持ちです(笑)。

――駅伝全体ではなく、都大路が苦手だったということですか

 都大路ではちょっと違うところがあったかなと思います。箱根まではいかなくても、メディアの取り上げ方が大きいので、緊張感も普段とは違って、三年間難しい大会でした。

――ロードの好きなところがあったら教えてください

 平地や下りのほうが得意なので、下り基調のコースだったり、そういうところで自分の駅伝が生きてくるかなと思います。あとは1区で集団の中から勝ち切るというのが1500をやっている自分の強みかなと、周りの人にも自信を持って言えるところかなと思います。勝負だったり、スピードを生かせるところがあったりするのはロードの好きなところかなと思います。

――後半区間では単独走の機会があるかもしれません。それについてはいかがですか

 やっぱり苦手としている部分ですが、でも今はそのための練習というのをしっかりできているので、1月までに単独走をできるようにやっていけば問題ないかなと思っています。

――箱根のメンバー入りをするために必要なことは何だと思いますか

 一個一個の練習をしっかりこなして、あとはこなした上で自分に足りないところをプラスアルファ練習していけば…相楽さんはしっかり見てくれているので、そういう風にやっていきたいなと思います。

――改めて、箱根でのチームの目標をお願いします

 3番以内です。

――個人の目標をお願いします

 やっぱり出雲、全日本と個人でもチームでも悔しい思いをしましたし、そのリベンジをしっかりできればいいなと思います。あとは、高校時代のリベンジもできればなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 今山和々子)

箱根でリベンジを果たしてほしいです

◆半澤黎斗(はんざわ・れいと)

1999(平11)年12月3日生まれ。165センチ。51キロ。福島・学法石川高出身。スポーツ科学部1年。自己記録:1500メートル3分44秒57、5000メートル13分58秒08、1万メートル29分25秒05。先日誕生日を迎えた半澤選手。競走部の同期からはスニーカーをプレゼントされたそうです。19歳の一年、まずは箱根から躍動します!

« 特集に戻る