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庭球部

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2018.10.10

【連載】王座直前特集『未完』 第5回 大矢希女子主将×上唯希副将

 女子部から最後に登場するのは、大矢希女子主将(スポ4=愛知・名経大高蔵)と上唯希副将(スポ4=兵庫・園田学園)。今季は苦しい時期でも主将・副将としてチームをけん引し続け、関東大学リーグ(リーグ)ではダブルス全勝を果たすなど、結果でもチームに貢献してきた。集大成として臨む最後の大舞台・全日本大学対抗王座決定試合(王座)を直前に控える二人の思いに迫った。

※この取材は10月6日に行われたものです。

危機感がチームを一つに

リーグでは抜群の安定感を見せた大矢(右)・上組

――全日本学生選手権(インカレ)をもって4年間の個人戦が終了しましたが、総括していかがですか

大矢 個人的にはインカレでは4年間いい結果が残せなくて、(今年のインカレで)ダブルスで賞状を貰えたのは私の中では最高成績だったんですけど、それでも当然満足のいく結果ではなかったなと思います。全体的に見ると、去年は清水(映里、スポ2=埼玉・山村学園)がシングルスで優勝した以外は全員ベスト32で終了してしまって、「今年のリーグは本当にまずいかもしれない」と監督・コーチ陣やOB・OGの方から声を掛けられたんですけど、今年はそれよりも戦績が悪くて。危機感どころじゃなくて、「本当に今年は連覇を続けられないかもしれない」と感じさせられた大会でした。

 単複で分けるとすると、ダブルスはノンプレッシャーでいた下級生の頃にインカレ2連覇、1年生の時にインカレインドアも優勝できたんですけど、自分にプレッシャーがかかってきた上級生の方が結果を出せなかったので、それは残念というか、悔しいですね。シングルスに関しては、私の中で一番印象に残っているのは3年生の1年間で。1年間通して学生ランキング1位で関東大会も全国大会も全部第1シードで臨んでいたのに、準優勝が2回で結局一度も優勝できなくて、総括すると悔しい4年間だったんですけど、早稲田に来た時はインカレに出れるかも分からないくらいのレベルだったので、全国ランキングで1位にまでなれたのは早稲田に来たおかげかな、早稲田に来てよかったのかなと思います。夏関は獲れたんですけど、全国大会では一度も優勝できなかったのは悔しい4年間の個人戦でしたね。

――入学前に思い描いていた姿と比べていかがですか

大矢 私は東海から出てきて、ジュニアの頃から関東と関西はレベルが一つ抜けているというか、めちゃくちゃレベル高いなと思っていて。大学で関東に来て、インカレ出れるのかなとか、早稲田でレギュラーになれるのかなとかいう不安もありました。というかレギュラーにはなれないかなって思ってました(笑)。そういう中では結果として戦績は残せたと思うんですけど、高いレベルまで行ったら行ったでもっと勝ちたいっていう欲は出てきて、理想までは達しなかったかなと思います。

 入学して最初に梶谷桜舞さん(平28スポ卒=現島津製作所)と組ませていただいて、梶谷さんは前年度インカレチャンピオンだったんですよ。まずなんで私が梶谷さんと組ませていただけるんだろうっていう疑問から始まって、最初の春関は予選突破を目標にしていたんですけど、予選突破したらインカレ本直も決められてそのままインカレでも、「あれ?あれ?」って感じで優勝して。インカレインドアでもシングルスベスト4に入れて、そこでも、「あれ?」って思ってって感じでした(笑)。早稲田の練習が合ってたんですかね。戦績がどんどん右肩上がりで行ってしまって、ダブルスは特に一気に上まで行き過ぎて、逆に自分が自分の戦績にギャップを感じていたというのがあったと思います。下級生の頃はノンプレッシャーでいれていたと思うんですけど、いざ勝っていって重圧がかかってきて、その重圧には勝てませんでしたね。

――危機感が募ったインカレ後、結局リーグでは全勝優勝を達成しました。リーグに向けてはどのようにチームを引っ張っていったのですか

大矢 なんですかね・・・。選手もサポートもそれぞれが、「去年、おととしよりも今年は特にやばい」っていうのを感じていたと思います。リーグで私たちが引退になるかもしれないのも分かっていたと思いますし、それで私たちが何かをしたというか、1、2、3年生が、「私たちが頑張らなきゃ」っていう自立した気持ちを持ってくれたのかなと思います。

 チーム全体を引っ張ってくれたのはもちろん大矢で、私個人としては、インカレで第1、2シードだった私と清水が初戦で負けてしまったっていう不安を私たち自身が持っている中で、いかにそれを周りに見せないかっていうのを考えてました。部室で暗い感じになっていたら周りも不安になると思いますし、弥起さん(石井ヘッドコーチ)にも、「普段の練習で落ち込んだ顔をしていたら周りがもっと不安になる」って言われていたので、チームを明るくしようって思ってました。実際、私はリーグでも本調子じゃなくて周りを不安にさせてしまう場面も多かったので、ここにいるみんな(隣で対談をしていた4年生たち)に助けられましたね。

――リーグ開幕を前に不安はありましたか

大矢 山学が最初で、7-0で勝たないとって思ってました。「7-0で勝ちたいね」とかじゃなくて、「7-0で勝たないとまずい」みたいな気持ちでした。3年生まではそこまでプレッシャーはなかったんですけど、今年はマストだなって思ってました。

 リーグ始まる前は・・・。

大矢 怖かったな・・・。

 私が絶対勝利を取ってこないといけないんですけど、実際私にそれができるのかがすごく不安でした。清水、大矢は絶対取ってくれるって安心してたんですけど、インカレの結果もあって自分のことで不安に思ってる部分が大きかったので、他人任せになってたかなと思います。

――第2戦の相手は明大。正直嫌な相手でしたよね

大矢 明治は嫌でしたね・・・。当たるのが嫌な相手でした。清水と上がインカレで負けてたので、シングルス3、4、5が重要になると思っていて。相手もダブルスが強くて1本取られてしまったので、そこもまずいなとは思ってたんですけど、下級生、田中(李佳、スポ1=兵庫・相生学院)、大河(真由、スポ3-千葉・秀明八千代)が競った試合をしっかり勝ってくれたのがよかったかなと思います。

 清水がしっかりリベンジしてくれたのはよかったし、チームとしても勝ててよかったです。でも私はまた同じ相手に負けてしまって、去年リーグで当たった時は普通に勝てていたのに、インカレでしっかり戦えなかったっていうイメージが残ってしまっていた分、どうすればいいか分からなくなってしまって。去年勝ったイメージが全く出てこなくて、直前で当たったインカレのイメージが頭に残ってしまっていて、うまくかみ合わなかったです。でも清水がロースコアでリベンジしてくれたのがチームにとってはプラスだったと思います。

――第3戦の亜大戦がはカギとなる試合だったと思いますが、振り返っていかがですか

大矢 一番のカギというよりは、最初のヤマ場っていうのがありました。(亜大は)慶應、筑波を倒してすごく波に乗ってるとは思ってたんですけど、正直(亜大に)疲れは見えていましたし、ここで早稲田と当たるのは相手の体力的にも精神的にもきついだろうということは分かっていたので、そこで私たちの方が気持ち的にも体力的にも上回れたと思います。結果は4-3とギリギリにはなったんですけど、正直勝ち切れたのがとにかくよかったです。

 (亜大の)ダブルスのオーダーが予想外のオーダーで、ダブルス1で勝てて波に乗れたかなと思います。私たちはそのまま慶應、筑波戦に向けてギアを上げられたと思いますし、ヤマ場で2回目のスタートを切れた、一段上に上がれたと思います。

――続く、慶大戦、筑波大戦とチームはどんどんよくなっていったように見えました

 ダブルス2-0にできたのがすごく大きくて。

大矢 自分が勝ったよりうれしかった(笑)。

 去年、おととしとダブルスで出させていただいてきて、ダブルスは絶対に2-0にしないといけないということは分かっていて。強い気持ちで臨んでも実際には1-1になってしまうことも多かったんですけど、早慶戦で2-0にできたのは本当にうれしくて、いい流れでシングルスにつなげられたと思います。

大矢 リーグに慣れてきたというのはあると思います。サポートも動き方がてきぱきしてきたというか、素早くなってきたと思いますし、サポートはしっかりと話し合って臨んでくれているんだなというのが分かりました。選手たちが試合だけに集中できる環境をつくってくれたてすごく助かったと思います。

――ダブルス2がリーグを通して成長を見せましたね

 下地(奈緒、社2=沖縄尚学)がリーグ通して出たのは今年が初めてで、連戦も初めての経験で慣れない部分はあったと思うんですけど、下地に関してはリーグを通してだんだん慣れてきたと思いますし、最後の2試合はファイナルで勝ち切ってるように団体戦における大事なところの感覚がつかめてきたのかなと思います。ミスはミスでも最初は逃げのミスが多かったんですけど、それがだんだん攻めた結果にミスになってきて、そしてだんだんドライブボレーとかポーチとか強気で前に出れる場面が増えてきたので、そういう感覚がつかめてきたんじゃないかなと思います。

――大河選手も筑波大戦で森崎可南子選手(4年)に勝利するなど、成長した選手の一人だと思いますが

大矢 すごかったですよね。

 大河が勝ってくれたおかげで6-1にできたかなと思います。大河が負けてたら5-2、4-3、もしかしたら3-4だったかもしれなかったので、大河の勝利は大きかったですね。大金星ではあるんですけど、大河にとって勝てない相手ではなかったと思うので、120%の力を出せば勝てるところで本当に120%の力を出してくれたと思います。森崎さん(可南子)の新幹線サーブはすごいですけど、大河にはそれに負けないストロークがあるので(笑)。

大矢 私は隣で試合していたんですけど、(大河選手は)ファースト取られてセカンド取っていて、頑張ってることは伝わってきたんですけど自分も落とせないなと思っていて、その中で大河が勝ってくれたのがすごくうれしかったです。その後すぐに上ちゃんが勝ってチームの勝利は決まって、あとは私が頑張るだけだなと思って、試合で足をつったのは初めてだったんですけど、それすら楽しんでプレーできました(笑)。

 楽しむことは大事だね(笑)。

――自分以外の試合で一番印象に残っている試合は

 やっぱ大河(筑波大S2)かな。あれが本当にチームの流れを引き寄せたと思います。2本取って王座出場は決まっていたんですけど、その状況であのパフォーマンスができるのはすごいなと思いました。気持ちが強く持てていたんだなと思いましたね。

大矢 最後の順延になった清水の試合(筑波大S1)ですかね。ファイナル2-2からしか見れていないんですけど、途中ジャッジでもめてしまった場面もあって集中が切れて、2-5になりそうってところで巻き返して気持ちを入れ替えていけたのは彼女の素晴らしところでもありますし、清水を立て直させたベンチコーチや応援の力が結果に結びついたなと感じました。

――リーグを通して個人としてよかったところ、逆に課題などあれば教えてください

 よかったところは、ダブルスでしっかり全部勝てたことです。ここで(大矢選手と)組んだら絶対に1本持って帰るというのがチームにとって絶対条件なので、それを達成できたのはよかったです。シングルスは思うように体が使えない中で、筑波戦ではベストパフォーマンスができたかなと思います。悪く言えば筑波戦までは時間がかかり過ぎたんですけど、よく言えば最後の筑波戦には状態が戻ってきた、思うような体の使い方で思い通りのボールを打てたので、筑波戦に間に合ったのはよかったと思います。

大矢 全部勝てたのは素直によかったです。でも最後の試合で足がつってしまったのは気持ちの面も体力の面もあると思いますし、食事・睡眠といった部分が原因かもしれないし原因は分からないんですけど、試合に向けてのコンディションつくりに問題があったと思います。王座では3日間連続で試合をすることになるので、そういった細かい点に気を付けて試合のために行動していきたいです。

――お二人は長く団体戦に出場してきたと思いますが、プレー中に印象に残る応援などはありますか

大矢 あ~、二人います!まずは剱持(梓、社3=東京・早実)の拍手の仕方が、何て言うんだろう・・・貝が開くみたいな(笑)。

 剱持はすごい保護者感があるというか。

大矢 分かる!(笑)

 劣勢でも落ち着いてて、見たら落ち着けるんですよ。

大矢 背高いじゃないですか。だから少し屈んで拍手するんですけど。

 それでも高いよね(笑)。

大矢 「大丈夫。私たちがついてますよ」(お母さん口調)っていう顔をしてます(笑)。あとは、1年の乾(和歌、文構1=奈良)。ポイント取った後に、パフォーマンス的な?(笑)

 笑顔がすごいよね。

大矢 乾も背高いんですけど、それでみんなより大きめにガッツポーズしてくれて、ポイント取って、「よっしゃー!」って乾見たら、一人だけダントツに目立ってるので、よく見ます。声も大きくて、「あ、乾がいるな」ってすぐ分かります(笑)。

 今村(南、社3=大阪・城南学園)は、すごく一緒に戦ってくれてる感じがします。

大矢 試合に入ってる感あるよね。

 私が劣勢だと険しい顔になっちゃったりもして(笑)。でもそれは一緒に戦ってくれてるんだなって伝わってます。あとはベンチの澤田(実梨、文構4=奈良・帝塚山)ですかね。

大矢 澤田は、なんか歯が見えます。なんかニヤッ
って、ウフフって聞こえるんじゃないかってくらい笑顔で応援に入ります(笑)。

 (澤田さんが)ベンチで話すのは、全部が10だとしたらテニスの話は2くらいなんですよ。「大丈夫」、「どんどん行こう」、「みんなついてる」みたいな、メンタル面のサポートが多いです。部でもそういう役割ですし、プレー中もそういう声を掛けてくれるので、いいメンタルコーチです。庭球部の母です。

大矢 廣川は・・・言い間違えが年々増えていて(笑)。

 やばいよね(笑)。あと、ベンチで喋ってるのにすごい声が大きいんですよ、隣に聞こえちゃうんじゃないかと思って(笑)。リーグでも2、3回言ったんですけど、全然直らなくて(笑)。言ってることは的確だから、「もうちょっとトーン落として!」って感じです。

大矢 あと自分で言い間違えたのを、「あっ、間違えちゃった」みたいな感じで笑ってるんですよ、一人で(笑)。

 王座でも聞いてみてください、よく聞いたら言い間違えてるかもしれないので(笑)。

「意外と違う者同士組んだ方がよかったりするのかも」(上)

出会った頃のことを振り返る二人

――分かりました!話は変わるのですが、お二人は大学入学前から知り合いだったのですか

大矢 そうですね。

 遠征も一緒に行ったことあるよね。

――ではここからはお二人の出会いから語っていただきたいです

 初めて当たったのは高1?

大矢 高1のインターハイじゃない?団体戦。

 その前の全日本ジュニアで当たってない?そのあとのインターハイでも当たった。

大矢 ファイナルいったやつ?

 そう。

大矢 あー、覚えてる。

 高1くらいはヨッ友くらいで。

大矢 「園田の上さん」って感じでした。

 フェリーで初めて話した。

一同 (笑)。

――なんだか素敵な出会いですね

 博多の全国選抜に、園田(園田学園高)と高蔵(名経大高蔵高)が一緒にフェリーで行くんですよ。

大矢 毎年一緒の便に乗って。

 そこで会うので、話しましたね。高3の日中韓(日中韓テニス交流試合)も一緒に行って、ペアも組んで、そこで仲良くなりました。

大矢 全日本ジュニアで、「早稲田だよね?」みたいな話になって、私と古田(伊蕗、スポ4=静岡・浜松市立)も早稲田を受けようと思ってて、「受かるように一緒に頑張る!」って話した記憶があります。

 古田は、「あ、古田で~す」(小声)って感じでした(笑)。

――初対面から印象が変わったことはありますか

大矢・上 あんま変わってない・・・。

 体は強くなったなって思います。カゼとか引かなくなりました。

大矢 たしかに!

 全然性格の話じゃないですね(笑)。

大矢 (上選手は)結構適当だなというのはあって、それはずっと変わってないです(笑)。それは見習いたいときもあるし、そうじゃないときもあるんですよ、それはお互い思ってると思います。

――昨年の対談でも、「性格は正反対」と言っていましたね

 (大矢選手は)神経質なんですよ。私はもうちょいピリピリした方がいいときも楽観的過ぎちゃうときがあるので。逆にもうちょっと気持ち楽にしてもいいんじゃない?って思うときもあります。

――ダブルスにおいてはその性格の差が出ることもあるのでしょうか「

 両方が落ちることはないので、それはいいですね。

大矢 私がミス連発して、上が調子いいときとか、普通ダブルスで自分ばっかりミスってるときって申し訳ないなって思うじゃないですか。でも上が、「別にいいよ~」って言ってると、「あ、本当に別にいいんだな」って思えるんですよ(笑)。気にせずに思い切り打とうって思えて、それでどんどん上がっていけるので、それはすごく自分にとっていいことだと思います。ダブルスは同じ考え方の二人より意外と違う者同士組んだ方がよかったりするのかもしれないですね(笑)。

 いいんじゃないですかね(笑)

――庭球部で過ごしてきた4年間で、つらかったことなどはありますか

 1年目はやめたくてやめたくてしょうがなかった!!!!

大矢 1年生の話しか出てこないです、多分。

 日にちが全然進まないんですよ。体感で一週間経ったと思ったらまだ3日だったこととかあります。フリーでも気が休まらなかったですし。

大矢 部室に朝から夜までいることも多かったですし。朝のコート掃除とかも・・・大変だったね。

 今は朝7時だと早いって感じるんですけど、当時だと7時で「やったー!」って感じで(笑)。変な生活でしたね。

大矢 やめたいね~って言い合いながら・・・もうあと数日だね。

 1年目は長かったですけど、2年目以降はあっという間でしたね。

――逆に4年間で楽しかったことは

 テニスの面で言うと、去年の王座決勝のあダブルスは本当に楽しかった。

大矢 そうだね。

 早スポさんの写真見返しても、もう躍動感が違いました(笑)。あんなガッツポーズあれ以来してないですもん。

大矢 試合終わった瞬間泣きそうになって、でもまだチーム勝ってないって思って涙を無理やり引かせました(笑)。あ、初めて、試合で勝ってハグしました。

 1-6、2-4の15-40から逆転だったので、すごくドラマチックでしたね。

大矢 どの試合よりあれが一番感情がこみ上げてきました。

 今年は過去最高ドラマチック更新したいですね。

――プライベートではなにか思い出はありますか

大矢 同期に11月誕生日が三人いて、そのお祝いを廣川家で開いたんですよ。

 ケーキ買ってきてくれて、プレゼントくれて。あ、あと、私がホイップクリーム食べれないのを知ってるから考慮してくれてそういうケーキにしてくれて、あと大矢は私はあんこ嫌いなのも知ってるから愛知のお土産もみんなと別のやつ買ってきてくれてって感じで、私が嫌いなものは全部知ってくれてます。一緒にご飯行くとき大矢は私のサラダのトマト係です(笑)。

――上選手は好き嫌いが多い方なのですか

 トマト、キウイ、ナス、あんこ、ホイップクリーム・・・アスパラガスも嫌いです!トマトはマジでムリです。ホイップクリームは食べれる嫌いですね。食べれる嫌いと食べれない嫌いがあります。でもアレルギーは一切ないです(笑)。カキも嫌いです。柿も牡蠣もどっちも(笑)。トマトがダントツナンバーワンです。食べれます?

――はい、食べられます。でもトマトが嫌いな人は一定数いるイメージです

 古田も大河も食べられないんですよ、トマト。澤田も嫌いって言ってた。

――目瞑って食べたらフルーツみたいじゃないですか

 いや、全然違いますよ!あの粒々感がもうムリです。

大矢 一回めっちゃ高いトマト食べてみれば、甘いフルーツみたいなやつ。

――ケチャップといったトマト系のものもダメなのですか

 ケチャップはいけます。ピザの上に乗ってる潰れたやつもいけます、ごまかせるヤツ。

――そうなのですね。さて、何の話でしたっけ(笑)

 誕生日パーティーの話でしたね(笑)。

大矢 4年間も一緒にいれば嫌いな食べ物も分かってくれるということですね(笑)。

――4年生の学年としてのカラーはどんなものですか

大矢 上品な面白さを持ってる人が多いなってイメージです。ちょっと天然な人もいるし、すごい真面目な人もいるし、すごい楽観的な人もいるし・・・(上選手を見る)。

 えへへ、私?(笑)

大矢 ガハガハ笑う人とかはいないですね、ちょっと上品な面白い人たちです。

 私女子高だったんですけど、オッサンみたいな女子が8割みたいな学校だったんですよ。それに比べると、女性っぽさがあるとは思います。櫻山(和子、商4=神奈川・湘南白百合)はガチお嬢様で、「ごきげんよう」って本当に言ってたらしいです。そういうギャップは最初はありましたね。

大矢 櫻山は最初、「なんだここは!?」って思ったらしいです(笑)。

 一つ上のHさん(細沼千紗、平30スポ卒=現福井県体育協会)とSさん(助川峰理、平30スポ卒=東京・富士見丘)はオッサンっぽい女子高の系譜で、でもこの学年はあんまりオッサンっぽさを残しちゃいけないんだなって思いました。

大矢 いろんな人がうまく共存してますね。

――他の学年の印象はいかがですか

大矢 2年生はマジで仲いい。

 同期に会いたくて寂しくなっちゃうらしいです。

大矢 試合で清水、下地と一緒に遠征に行ってた時に、下地が「同期に会いたいです~、寂しいです~」って言ってて。ずっと一緒にいたいらしくて。(仲の良さが)なんか間違った方向にいかないといいなと思います(笑)。

 可愛いね。

大矢 テニスに対してはみんな真面目で、みんなで頑張ろうっていう気持ちが強いなって感じます。

 負けず嫌いな子が多くて、みんなで切磋琢磨していけそうだなって思います。3年生は5人で少ないんですけど、絶対にみんなやめてほしくないって思ってたので、みんなちゃんと残ってくれてるのがすごくうれしいです。

大矢 人数が少なかったからこそ、みんなで頑張ろうっていう結束が強いのかなって思います。

――1年生はいかがですか

大矢 いろんなカラーの子がいるよね。くだらないことで笑ってるイメージ。

 楽しそうな学年だね。

大矢 苦しいことも笑顔に変えられる子たちだと思います。

――王座を終えれば部活動は引退となりますが、引退後楽しみにしてることはありますか

 私はツライことがまず待ってますよ。免許と卒論です。それをクリアしてからですね。私たちはテニスしないので、遊びまくりますよ!小学校高学年くらいから夏休みというものがなかったので、JKも女子大生も経験してないので(笑)。10年間分の遊びを5カ月に凝縮して、やれることは全てやりたいです。

大矢 旅行行きたいよね~

 絶対行きます!そのために免許と卒論を終わらせます!

――卒業の心配がある人はいませんか

 女子は大丈夫ですね、男子もS君(齋藤聖真、スポ4=神奈川・湘南工大付)くらいじゃないですか。

大矢 S君は落としたらヤバイやつがあるらしいので、頑張りに期待です(笑)。

「4年生らしく戦いたい」(大矢)

王座への意気込みを語る大矢

――ではここからは王座に向けた質問に移ります。今年の王座は愛媛での開催ですが、遠征ということで不安はありますか

大矢 やっぱり慣れてない土地なので、サポートも選手も最初は無駄な動きが増えてしまうこともあると思うんですけど、選手は先に愛媛に入って会場練習というかたちなので、そこでいち早く環境に慣れることが重要だなと思います。サポートは当日入りなので、もっと大変だとは思うんですけど、いかに早くその場に慣れるかどうかが大事ですね。

 王座は連戦で、かつダブルスとシングルスの間も本当に短くて、去年はダブルスでめっちゃ疲れた後にすぐシングルスに入ったので、それプラス慣れない土地ということで体力面で選手にかかる負担は例年以上に大きいかなと思います。読めないことが多いのは不安ですね。

――王座を直前に控えた今の心境は

 楽しみですよ、私は。コートの感覚とか若干不安はありますけど、やれることをやるだけなので、楽しむだけかなと。私たちのダブルスとかは楽しんでやった方が結果はついてくると思いますし、不安を吹き飛ばすくらいラケット振っていきたいと思います。

大矢 楽しみと不安が入り混じってます。不安が少し大きいかなって感じです。試合に対する不安はあまり気にせずに、練習して調子あげていきたいなと思います。

――現在のチームの雰囲気はいかがですか

大矢 サポートをつけての練習をきょう初めてやって、下級生もすごく声を出してくれて、すごくいい雰囲気だと思います。選手たちも調子を上げてきているので、あと数日間この調子でいってほしいなと思ってます。

 1年生が率先して声を出してくれてるのはチームにとってすごく大きなことで、今年の1年生はガッツある子が多いですし、そこはチームにいい影響を与えてくれてると思います。

――他大の状況はどう見ていますか

 関大は誰かが飛び抜けてるわけじゃないですけどアベレージが高いなと思ってます。あと関西はリーグから5本でやっていて慣れてるので、そこのハンデはあるかなと思います。関大とは当たるとしたら準決勝で当たるので、そこは一番緊張感を持ってやらなきゃなと思います。去年もダブルスで0-2になりかけたので、足元をすくわれないように気を引き締めてやっていかないとだなと思います。

大矢 去年は準決勝で苦戦しながらも勝てたたことで決勝に向けて気を引き締めることができたので、今年も関大は一筋縄ではいかないと思うんですけど、それを乗り越え決勝に行けたらチームにはいい流れができてると思うので、そのヤマ場をしっかりと乗り越えたいと思います。

――王座ではシングルスの本数が3本となりますが、それに関してはどうお考えですか

大矢 早稲田は層の厚さが強みなので、それが生かせないのはもったいないですよね。早稲田はシングルス10本くらいあっても戦えると思ってるので(笑)。

 ますますダブルスが大事になってくると思います。2-0にできればあと一つなので、本当にダブルスがカギになるというのは経験上分かってることですし、本当にチームの勝敗を左右すると思います。

――王座におけるキーパーソンを一人挙げるとしたら

 下地!私的には、下地がいいときは清水が落ち着いてできると思うので、私たちが絶対取ってもう一本ダブルスで取れればかなりラクになると思います。下地が練習通りのプレーを出せれば、清水もリラックスできてよりいいプレーができると思います。

大矢 清水!単複出るとしたら、終盤は疲労もあるだろうし、もちろんプレッシャーのかかる場面もあると思うので、彼女はすごくテニスに対してマメで、知識も豊富なので心配はしていないんですけど、シングルスでもダブルスでも取らなきゃって焦りすぎないでほしいなって思います。清水って取りたい!って思ってるとき、構えてる姿勢から分かるんですよ、なんか伝わってくるというか。ずっと練習一緒にやってるからだと思うんですけど、そういうところが分かるので、周りを見て落ち着いてプレーしてほしいなと思います。いつも通りのプレーをすれば勝てる選手だと思うので。

――最後の王座ではどんなプレーを見せたいですか

 集大成ですもんね。

大矢 ダブルスは、私たちは攻める姿勢が強くて、テンポの速いプレーが得点パターンなので、それを王座でもできればなと思います。私はシングルスではしっかり守りもやるタイプなので、しっかり走って相手を見ながら、嫌がるプレーを続けていければなと思います。

 大矢は、足が速いんですよ。コートカバーリングがすごくて、何を打っても返ってきて相手はイライラすると思うので、とにかく足をつらずに走り続けてそのプレーを貫いてほしいと思います。

大矢 そうします!(笑)

 私は、ダブルスは去年の決勝を超えるパフォーマンスをしたいと思うんですけど、あまり高望みはせずに、大矢が言った通りのプレーができればいいなと思います。シングルスは去年は足がつってしまったので、レストをうまく使って、3年間の経験を生かして自分らしい攻めのテニスができればなと思います。

――最後に、王座に向けた意気込みをお願いします

大矢 リーグは、「二人で3本」って言いながらずっと頑張ってきたので、王座でも「二人で3本」。まあ出るかは分からないんですけど、出たら3本取れるように、頑張ります!

 3本取ったら勝ちだからね。

大矢 4年生らしく戦いたいです!

 体力負けは絶対しません。あと、応援してる人を不安にさせないようなテニスをしたいです。「希さんなら、唯希さんなら絶対に負けない」って思ってもらえるような、隣のコートにもいい影響を与えられるようなテニスで、絶対にチームに3本持って帰ります!

――ありがとうございました!

(取材・編集 松澤勇人、吉田優)

「すべてはこの日のために」有終の美を飾ります!

◆大矢希(おおや・のぞみ)(※写真右)

1997(平9)年1月25日生まれ。身長163センチ。愛知・名経大高蔵高出身。スポーツ科学部4年。。全日本学生ランキング女子シングルス15位、女子ダブルス3位(2018年9月付)。今季の主な戦績は、関東学生トーナメント女子シングルスベスト8、女子ダブルスベスト4、全日本学生選手権女子ダブルスベスト4。

◆上唯希(うえ・ゆいき)(※写真左)

1996(平8)年11月2日生まれ。身長167センチ。兵庫・園田学園高出身。スポーツ科学部4年。全日本学生ランキング女子シングルス3位、女子ダブルス2位(2018年9月付)。今季の主な戦績は、関東学生トーナメント女子シングルス準優勝、女子ダブルスベスト4、全日本学生選手権女子ダブルスベスト4。

 「性格は正反対」という二人の対談でしたが、歯車はカッチリとかみ合っており、スムーズに対談は進んでいきました。「ちょうどいい」という言葉の通り、二人が同じ過ぎず、そして違い過ぎないことが抜群の補完性・コンビネーションにつながっているのではないでしょうか。最後の大舞台でも、正反対の二人がぴったりシンクロする姿に期待です!

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