庭球部

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2018.10.08

【連載】王座直前特集『未完』 第1回 廣川真由副将×澤田実梨主務×辻紘子×櫻山和子

 団体戦で重要なのは、やはり4年生の力ではないだろうか。記念すべき連載初回にお話を伺うのは、廣川真由副将(社4=埼玉・浦和学院)、澤田実梨主務(文構4=奈良・帝塚山)、櫻山和子(商4=神奈川・湘南白百合)、辻紘子(教4=東京・早実)の4人。ここまでそれぞれの立場で、チームのために全力で貢献してきた。集大成の舞台となる王座に向けて、同期や後輩への思いを伺った。

※この取材は10月6日に行われたものです。

「(4年生は)ダイバーシティな学年です(笑)」(櫻山)

庭球部での思い出を振り返る4年生ズ

――最初にそれぞれ隣の方を紹介していただきたいと思います。まず廣川さんから見た櫻山さんはいかがでしょうか

廣川 チームの和ませ役ですね。

櫻山 和子だからね。

廣川 和子だけにね!(笑)。ちっちゃくてかわいくてこの学年のムードメーカーみたいな感じで、話すのもうまいし頭のキレもいいしチームにおいて重要な人です。

――次に廣川さんは澤田さんから見てどのような方ですか

澤田 真のムードメーカーはこの人です(笑)。普通にしているだけでみんなを笑わせられるっていう才能の持ち主ですね。

――では澤田さんは辻さんから見てどのような方でしょうか

 なんだかんだ言って真のムードメーカーは・・・(笑)。

一同 (笑)。

 っていうのは冗談で、部イチの忍耐力の持ち主です。すごい大変な時でも「全然平気やで!」みたいな。愚痴を言っているのを見たことがないです。いつも笑顔で何を言っても同意してくれますね、良くも悪くも。最強の主務です!

一同 おお~。

澤田 ありがとうございます!

――最後に辻さんの紹介を櫻山さんからお願いします

櫻山 私にないものを全て持っています。まずとっても真面目で、そういうところを4年間しっかり尊敬して見習ってここまでついてきましたね。

 嘘でしょ(笑)。

櫻山 本当だよ!本当に私には持っていないものを持っていますね。

――そんな4人と大矢希女子主将(スポ4=愛知・名古屋経大高蔵)、上唯希副将(スポ4=兵庫・園田学園)を含め、4年生はどういった学年ですか

櫻山 ダイバーシティな学年です(笑)。いろんな人がいたおかげで楽しかったな。

廣川 本当に同じ人がいない。こんなにも違うのかっていうくらいみんな性格が違って、でもまとまるときはちゃんとまとまるというか・・・。ぴろ(辻)助けて!

 個性が強いです。個性が強すぎてプライベートは一緒に過ごさない。

一同 (笑)。

 みんなで過ごすことはないね(笑)。やりたいこととかがみんな違いすぎるんですけど、逆にそれがいいバランスにつながっているのかな。

櫻山 だからこそいろんな考えがあってね。あ、視野の広い学年なのかもね。

一同 おっ!いいこと言うね~。

櫻山 これだけ使ってください(笑)。

――4年間で印象が変わった方はいますか

廣川 あ~、いますいます。隣にいる実梨(笑)。すごい人見知りだったんですよ、全くしゃべらなくて。最初のトレーニングがすごくきつすぎてそこから一週間くらい響いたのか走るのもすっごい遅くて、運動神経の悪い子なんだなっていう(笑)。しかもポケモン好きで。

澤田 特典付き?(笑)

廣川 ちょっとこの子は一週間くらいで負けるだろうなっていうふうに思ってて、先輩にも「あいつすぐ辞めるっしょ」みたいに言われてましたね。でも5月くらいに足の速さを発揮してきて、有明からコートまでダッシュするっていうのがあったんですけど、荷物持ったらめっちゃ速いじゃん!って(笑)。

一同 (笑)。

廣川 そこらへんからだんだんしゃべるようになって、今となっては足も速くなって、口も達者になって、日本一の主務になりました(笑)。

一同 (笑)。

――4年間を振り返って大変だったことはなんでしょうか

 ずっと大変だったんですけどね(笑)。1年生の時は本当に雑用が大変で、2年生もまあそこそこあって、3年生くらいになったら雑用はちょっと無くしていこうみたいな風潮になって、私たちあんなにやってたのに!っていう気持ちのつらさがあって、終始つらかったです(笑)。

櫻山 でもそうだよねえ。

 下級生の時のつらさはこれから先もうないだろうなって思いますね。

櫻山 でも大変な時ほど仲間と結束できたなって思ったから、雑用とか私たちはすごく朝早くから夜遅くまでずっと一緒にいたおかげでここまでいろんな話ができるようになったので、結果的にいい経験だったよね、大変だったことが。

 今の下級生よりずっと一緒にいたので、コミュニケーションをとってたんじゃないかなって思います。

――反対に4年間での思い出はどんなものがありますか

櫻山 いっぱいあるよ、本当に。私は人生で初めてマンホールに落っこちたこと。

一同 (笑)。

櫻山 1年生の時がむしゃらに走ってたらね。

 工事中でちょっとゆるんでたんですよ。気付いたらいない!?っていう(笑)。

廣川 私は1年生の時結構問題児だったんで(笑)。めっちゃ怒られましたね。レポート提出がギリギリになって練習に遅れてしまって、先輩や同期全員に一人一人謝ったっていう思い出があります。

澤田 私は一番大変だったのが入ってすぐですね。あまり部室に行きたいとも思えなくて昼休みもすぐ家帰って。でも春関のサポートでみんなと長い時間いるようになって、そこから楽しくなって部室にめっちゃいるようになりましたね(笑)。

櫻山 今となっては部室の主です。

 私は名物100本ダッシュの思い出。一番覚えてるのが1年生の時に当時の主務の方が、帰ってきてゴールした瞬間にやり切って泣き崩れたんですよ。私はそれを見て「えっ、熱い!」って思って。主務の方なのでそんなに成績を残していたわけでもなかったんですけど、すごくワセダ愛を感じました。1年生の時に4年生のそういう姿を見れたっていうのは大きかったし、今でも鮮明に思い出しますね。

――ここからは今年一年のことを伺いたいと思います。今年はどんな雰囲気ですか

櫻山 学年のカベがないですね。

 風通しをよくしようっていうふうにやって、『自立と協力』っていうスローガンも掲げてそれが体現できたのかなと思います。

澤田 今までは先輩に言えないって思っていたことも結構言ってくれているんじゃないかなと思います。

櫻山 自分たちが1年生の時はあまり4年生と話せなかったんですけど、今は普通に1年生ともいろんな話をするようになりましたね。

――この学年の中で、それぞれどんな役割を務めてきましたか

櫻山 私は廣川さんみたいなリーダー風を吹かせるタイプではないですし、ダイバーシティな学年なのでいろんな役割があっていいのかなと思っていました。4年としてあるべき姿も大事だと思うんですけど、後輩にとっていてほしい先輩も大事かなと。それは自分が1年生の時に感じていたことが多かったので、後輩にこの先輩いてほしいと思えるような、少し話しかけやすい存在でいられるようにと思っていました。

(ここで櫻山選手は次の予定のため退室。お忙しい中、取材にご協力いただきありがとうございました!)

廣川 大矢が主将で上と私が副将だったんですけど、二人はレギュラーでそっちを中心に見ていたので、私は育成層の副将として育成層の人たちをまとめる部分ですね。ちょっと落ち込んでいる子がいたら励ましてあげるとか、育成層のことを中心にやっていました。

澤田 私は主務だからこれをしたっていうのはあまり思い浮かばないですね。主務は部全体を統括するみたいな役割なんですけど、私はみんなと仲良くしているだけです(笑)。あとは来年に入ってくる子たちのサポートは結構やっているので、将来を見据えての関わり方をしていましたね。

 私は特にこれというのはやっていないんですけど、トレーニング委員長を前にやっていたのでトレーニングをプッシュするっていうピンポイントな仕事だけを担ってやってまいりました(笑)。

――大矢主将はどんな主将でしたか

澤田 責任感が強いです。

 誰よりも責任感が強いですね。でも責任感が強すぎて一人で背負いすぎちゃうところがあるので、そこをどうサポートするかを話し合ったりもしました。他の主将は分からないですけど、責任感の強さは絶対一番だろうっていうのは自信を持って言えますね。

――この一年間、最上級生として引っ張っていく中でけんかや衝突はありましたか

澤田 リーグ前に大矢が一人で抱え込みすぎているっていうのと、それゆえに状況を把握できなかったっていうのがあって、ミーティングをしました。その時に練習時間を長くするかとか、今後の予定を考える中で、大矢が厳しく厳しくっていうのを一人で考えすぎてしまっていたので、そこはちょっともめましたね。

 あとは大矢だけ早く就活が終わったっていうのもあって、こちらに相談していると就活の時間が短くなってしまうのではないかっていう配慮もあって、一人でコーチ陣と話し合ってくれてたんですけど、それがこっちも全く把握できてなかったりもして。それで何が起きているのか確認し合ったりはしましたけど、衝突とかはあまりしていないかもしれないです。

廣川 でもリーグの明大戦後はあったかも。

澤田 あぁ、そうだね。選手と応援の一体感が少しなかったので、それについて選手はどうあるべきかとか、応援も選手に元気にプレーさせるためにやることがあるかなっていう話はしましたね。

廣川 選手としてもうまくいかない、やりたくてもできないっていうのもあって、でも応援から見たらその態度は違うなっていう面もあって、そこでお互い言い合いましたね。ただ4戦、5戦と続く中で徐々に改善されていったので、それは言ってよかったかなと思っていますね。

危機感しかなかった夏を越えて・・・

上唯希副将のベンチコーチに入る澤田

――今年の個人戦は振り返ってどんな印象ですか

澤田 私は毎度毎度2次予選敗退でした。でも春関は2次予選に行けたんですけど、夏関は1次予選の決勝で負けてしまったので、夏関も2次予選に行きたかったなっていうのはありますね。個人戦は最後だったのでちょっと悔しかったです。

廣川 私は就活中に新進でシングルスベスト8に入れたっていうのはうれしかったですね。シングルスの本戦で3回くらい勝てたのは自分でもちょっとびっくりしました。ただ春関はどちらもインカレ予選に上がれたんですけど、インカレ本戦には行けなくて、夏関も1回戦敗退で、その後はいい成績が残せなかったですね。でもそれも人生のいい経験というか(笑)、1年間と言わず4年間楽しくできていたのでよかったと思います。

 シングルスはぱっとしない結果で終わっちゃったんですけど、ダブルスですね。大学に入った時はダブルスがすごく嫌いで、コートにたくさん人がいるのが許せなかったんですよ(笑)。でも特に廣川とかがダブルスは本当に面白いんだよっていうのを教えてくれて、面白いかもなって思い始めました。そこで春関でダブルスがあまり得意じゃないって言っている大河(真由、スポ3=千葉・秀明八千代)と組んでベスト4っていう華やかな成績が残せて。たまに私一人のために上・大矢とかが「ポーチはこう!」とか指導してくれる時があって、なんか今までの全部の時間に感謝しました、結果が出た時に。(廣川に向かって)ありがとうございます!

――インカレではチームとして振るわなかったですが、危機感や不安はありましたか

廣川 危機感しかなかったです(笑)。何十年ぶりにタイトルなし、シングルスも最高がベスト32。土橋さん(登志久監督、平元教卒=福岡・柳川)が監督になってからはなかったみたいで、本当にこのままじゃ王座には行けないよねっていう話はしました。チーム全員が本当にこのままじゃまずいって思って、焦りしかなかったかな。

澤田 リーグに向けてっていう部分では逆によかったのかもしれないですけど、本当にやばいっていう。他の大学も強かったですし、リーグはどこが勝つか分からないなっていう気持ちでいましたね。

――その状況をどう改善、打開してリーグに臨みましたか

澤田 学年でミーティングして全員で焦りや今のチーム状況を把握、共有できて、そこからみんなの統一感はできたかな。

廣川 下級生たちにも焦りや危機感を伝えたことで責任感も持ってくれて、自分たちで考えて行動してくれるようになりました。いつも以上に1年生の声が大きかったりとか、審判講習会に行って審判のプロフェッショナルみたいになってくれる1年生とか、いつも以上に自分たちで行動してくれたから一体感が出たかなと思います。

澤田 私たちが1年生の時はまだチームに対する気持ちっていうのがまだ薄かったんですけど、今の1年生はチームのためにすごく行動してくれているかなと思いますね。

 インカレに行っていたメンバーしかどういう状況かっていうのが分からなかったんですけど、土橋さんがインカレ会場に来てくださった時に全員で集まってどういう状況で何をしなきゃいけないかっていうのをコーチ陣から言われて、それを東伏見に戻ってきた時にここにいた人に伝えてみんなで把握できたのがよかったと思います。

――そんな中リーグ戦ではどんどん状況がよくなっていきました

廣川 初戦はインカレから試合をしていない人もいたので不安がありました。特に清水(映里、スポ2=埼玉・山村学園)・下地(奈緒、スポ2=沖縄尚学)とかも試合前に泣いちゃうくらいプレッシャーを感じていたと思います。全員が第1戦を7-0で勝つことが重要と思っていただけにプレッシャーを抱えていたので、雰囲気は固かったです。じゃあ次、実梨2戦目。

澤田 さっきも言ったとおり、明大戦の最後はチームの雰囲気がちょっと悪くなっちゃったんですよ。これからに向けてちょっとした不安はありました。次が亜大か。

 例年だと徐々に強くなるっていうのが、真ん中でヤマ場が来るっていうのが今までにない感じでした。でも個人戦で亜大の選手に負けている選手が多かったので、絶対にリベンジしてやるぞっていう試合前のミーティングからすごく意気込んでいて、気持ちが上がっているなっていうのは感じました。

廣川 で、早慶戦ですね。リーグは前日にチーム全員でミーティングするんですけど、全員が一言話すんですよ。そこで3年の今村(南、社3=大阪・城南学園)が「4年生最後の早慶戦を勝って終わりたいです」って言ってくれて、そこで4年生のほとんどが最後の早慶戦だって気付いて(笑)。いつも慶大の雰囲気に圧倒されてしまうので、それに負けないようにっていうのを思っていたんですけど、今年は私たちの方が応援でも上回れていた印象があります。

澤田 あとはダブルスで2、3戦では1-1だったのが第4戦で2-0に出来たっていうのも大きかったです。最後、筑波大戦もダブルスで絶対2-0っていうのは頭にはみんなありました。ただ清水・下地がファーストで1-6だったのが結構予想外で。上・大矢が競るのは予想できたんですけど、清水・下地は絶対に取りたいダブルスだったので、ちょっとあれ?っていう。上・大矢も5-3から5-5に追い付かれてしまったので、流れ的には悪かったんですけど、しっかり勝ってくれてそこから清水・下地も良くなったかな。あとは大河ですね。うれしかったですね。泣きそうになった(笑)。

――応援やベンチコーチではどんなことを意識していますか

澤田 私はテニスのアドバイスがあまり得意じゃないんですけど、上はいろいろ言いすぎて考えすぎるとよくないので、テニスのことはあまり言わずに集中してっていうのは言います。すぐ隣のコートが気になるらしくて、チラチラ見るので、集中しろ!って言ってます。

廣川 私は大矢と上・大矢のダブルスに入るんですけど、テニス的なアドバイスもダブルスでは結構しています。とりあえず選手を元気にしたいなというふうには思っているので、ベンチでは余裕を持たせる、ちょっと笑うっていうのは大事だと思っています。すごい緊張感の中でやっているので、顔が怖くなっちゃうんですよ。そこで一回和ませることによって、プレーにもいい影響が出たらいいなと思っています。大矢のシングルスの時はプレッシャーを感じやすいので、いつも通りとか平常心とか、いつも使っているような言葉をかけるようにしています。

 私は応援中は流れが悪い時には自分のプレーを気にしすぎて入り込んでしまうので、名前を呼ぶようにしてますね。「1本目!」じゃなくて「澤田1本目いくよ!」っていう(笑)。あとは暗そうだったらギリギリのできる範囲でちょっと面白いことを言うっていうのは意識していました。

――今のチームの課題はありますか

 今までやってきたことをこのまま継続していくということが一番重要だと思います。ただ団体戦をみんなで泊まりでやるっていうのは今までないんですよ。しかも今までは前日まで一緒に過ごしていたんですけど、選手は先に行って、サポートは試合当日の朝に会場に入るので、その前の時間をあまり共有できない中でやるんですよね。その前にたくさんコミュニケーションを取っておくっていうのと、あとは体調管理ですね。環境が変わると体調は崩れやすいので、そこは意識しないとと思います。

澤田 私はリーグでいい流れになっているからこそ、もう一回気を引き締めなきゃなと思いますね。

廣川 このままいけるって思っても、王座はシングルスが3本になって戦い方がまた変わると思うので。

澤田 関西はリーグ戦から5本でその勝負に慣れていますし、そこですね。

――リーグでいい流れができたとおっしゃっていますが、そこでの収穫は何でしょうか

 インカレは競った試合で勝てなかったんですよ。ファイナルに入ったら負けちゃうみたいな。でもリーグでは競った試合で勝てる場面が増えて、悪い流れが断ち切れたかなと思いますね。

廣川 他大からも今年のワセダはやばいんじゃないかって言われていたんですけど、インカレではチーム力っていうのを見せつけられたかなと思います。

澤田 あとは選手自身もインカレでは自信を失くしていたと思うんですけど、そこも取り戻せたかなと思います。

「最後は笑って終わりたい」(廣川)

王座への思いを語る廣川

――いよいよ王座まで1週間を切りましたが、今の心境はいかがですか

 なんていうか邪念があります(笑)。遠くでやるだけにOB・OGの方はどのくらいいらっしゃるのかなとか、雨で延びたらどうなるのかなとか、試合に集中しているっていうのが大半なんですけど、いつもと違うだけにそういうことが気になっちゃって。会場も行ったことがないのでシミュレーションが全くできなくて、臨機応変に対応するぞ!って気持ちです(笑)。

――愛媛の会場は今までに行った経験はありませんか

澤田 ないですね。ちっちゃい頃に行ったらしいんですけど、記憶がないので未知の世界ですね(笑)。

 コートは普通らしいです。有明っぽい感じで。あとコンビニが近くにないらしくてその辺も不安だなって。

澤田 着いてからの行動パターンが読めないですね。どこに陣地を取ればいいかとか。

廣川 誰かが一人でも経験していればこの流れで行くからっていうのが分かるんですけど、誰もないので。男子で会場に行ったことある人は何人かいるんですけどね。

澤田 でも有明じゃない王座を経験できるっていうのは逆に楽しみではありますね。

 全員で泊まって試合に行くことが初めてなので。全員で同じホテルに泊まってね。でも有明の時はみんな普通に家からだったんですけど、夜も隣の部屋と話したりできるのかなと思うと新しいですね。

――試合前の共有時間は少ないかもしれないですが、大会期間中は多いかもしれないですね。先ほど出た通り、亜大や関西の大学も強いですが、警戒している選手、大学はありますか

澤田 まずは関西が一つ目のヤマ場ですね。

廣川 ダブルス2が関西リーグで1セットも落としていないくらいで結構強いので、ダブルスから勝負しないとなと。シングルスもインカレで結果を残してるような選手がたくさんいるので、どこも気が抜けない、絶対取れるところがないので怖いですね。

澤田 ダブルスは去年の王座でも結構競って一歩間違えていれば負けていた試合もあったので、怖いというか警戒しなきゃいけない相手だと思います。

 亜大はリーグの時に確実に取れると思っていた2本が王座ではなくなって、真っ向勝負で5本やることになると思います。本数が絞られるだけに、リーグの時よりも怖い印象があります。

廣川 ダブルスがどう出てくるか予想しづらいですね。

――改めて今のチームの雰囲気はいかがでしょうか

 みんなで王座で勝ちたいっていう雰囲気がすごくあるなって思います。私たちが1年生の時と比較するのは悪いなっていう気もするんですが、あの頃は団体戦があると何か失敗してしまって先輩に怒られてしまうっていう一連の流れが見えていたので、団体戦とか対抗戦とかイベントが来るのがしんどかったんですよ。でも今はいい意味で楽しみにしているというか、みんなで勝ちましょうっていう気持ちになってくれているという意味で、いい状態に仕上がっているなと思います。

廣川 1年生が「日本一の景色を見たいです」とか「ワセダが負けるところを見たくないです」って言ってくれているんですよ。女子部室にも王座に向けて一人一言を書く模造紙が貼ってあるんですけど、ワセダが絶対日本一ですとかすごく書いてくれていて。ワセダ愛が強いっていうか、日本一になりたいっていう思いが下からも見えてすごくうれしいです。

――カギとなる選手は誰だと思いますか

廣川 全員カギですね。

 全部取りに行く気持ちじゃないと多分厳しい。

廣川 でもやっぱり上、大矢の4年生はカギになるのかな。集大成として。

澤田 4年生が勝つとチームも上がりますしね。

――後輩の皆さんへの思いはいかがですか

澤田 私は今の1年生が高校生の時から直接勧誘して関わっていたので、リーグとかでも自分が声を掛けて入ってくれた田中(李佳、スポ1=兵庫・相生学院)とか松本(妃那、スポ1=福岡・柳川)とかが勝ってくれているのはすごくうれしくて、後輩がすごく頼もしいなって思います。3年生も2年生もですけど。

廣川 私は高校の時は先輩、同期、後輩っていうのがすごく分かれていてあまり一体感がなかったんですよね。特に私は後輩に結構厳しくて怖い先輩だと思われていたと思うし。でも大学に入って澤田とか櫻山とかと一緒にいて、二人は結構早いうちから後輩と仲良かったのに影響されたのも大きいんですけど、プライベートで後輩と遊びに行くのも増えました。それで距離も近くなるし、思いもどんどん強くなるし、部活でも頑張ってほしいなとか、悩みがあったら話してほしいなとか思うし、後輩は大好きです(笑)。

澤田 あとはワセダに入ってよかったって思ってほしいです。だから結構プライベートでも仲良くしたいし、部活だけの関係じゃなくしたいなって思っていますね。

 前に学年、男女混ざってディズニーシーに10人で行ったんですけど、それをSNSにあげたら他大の人に「やっぱワセダならではだね」って言われて。当たり前のように今はこうやって遊びに行くけどこれって他大じゃないことなんだなってすごく感じて、制度を変えたりして風通しよくやってきたのがつながってきたのかなと感じています。私が1年生の時は絶対かわいくないだろうな、自分って思ってたんですよ。私に何の思い入れもないんじゃないかなって(笑)。でも実際4年になってみると1年生だと知り合って1年も経ってないですけど「(引退が)寂しいです」って言ってもらえると、あっ、なんかちょっとうれしいなっていう(笑)。

一同 (笑)。

 寂しいんですけどね、うれしいなっていう。あとはサポートをしてくれている子の中でも「来年はリーグに出て活躍したい」って言ってくれる子もいて。自分もリーグに出て活躍したいって4年間思っていたので、どの立場にいてもそういう思いを持っている子は本当に頑張ってほしいなって思いますね。

――では最後に王座への意気込みをお願いします

廣川 長くてもあと3戦でワセダで戦うのも終わってしまうので、最後は笑って終わりたいなと思っています。王座までもあと6日しかないですけど、こっからしょっていうことで(笑)。

一同 (笑)。

澤田 厳しい試合になっても楽しくやりたいです。沈んでいっちゃうんじゃなくて、どういう状況でも応援も選手も笑顔で楽しんで終わりたいです。

 ワセダの強さは心だなっていうふうに感じていて、チームの雰囲気とかは代々変わっていると思うんですけど、感謝する心とかは伝統として受け継いできたと思うので、感謝を伝えるっていう意味でもちゃんと優勝して連覇を達成して、いつも応援してくださっている方々に、ちゃんと感謝をかたちにして恩返ししたいなっていうふうに思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 吉田優)

勝負は「こっからっしょ」。最後の最後まで駆け抜けます!

◆廣川真由(ひろかわ・まゆ)(※写真中央右)

1996(平8)年8月29日生まれ。身長168センチ。今季の主な戦績は、関東学生新進選手権女子シングルスベスト8。埼玉・浦和学院高出身。社会科学部4年。澤田主務から「真のムードメーカー」と評されていた廣川副将。対談でも持ち前の明るさで場を盛り上げてくださいました。王座では大矢主将、上副将をベンチから支えてくれることでしょう!

◆澤田実梨(さわだ・みのり)(※写真中央左)

奈良・帝塚山高出身。文化構想学部4年。入部当初は練習の厳しさが本当につらかったとのこと。それでも「みんなと仲良くなれて本当によかった」と、何度もおっしゃっていたのが印象的でした。大切な仲間と共に、集大成の王座に臨みます!

◆櫻山和子(さくらやま・わこ)(※写真左)

神奈川・湘南白百合高出身。商学部4年。「後輩にいてほしいと思われる先輩」を目指していたという櫻山選手。雨での順延で長期化したインカレでも、大会期間中常にチームに帯同し、選手をサポートし続けていました。最後の最後まで縁の下の力持ちとして、ワセダに勝利を呼び込みます!

◆辻紘子(つじ・ひろこ)(※写真右)

1996(平8)年8月13日生まれ。身長163センチ。東京・早実高出身。教育学部4年。全日本学生ランキング女子シングルス29位、女子ダブルス39位(2018年9月付)。今季の主な戦績は、関東学生トーナメント女子シングルスベスト16、女子ダブルスベスト4、関東学生選手権シングルスベスト16。「本当に真面目」という櫻山選手からのコメントがあった辻選手。一方で、応援時には「できる範囲で面白いことを言うようにしている」とユーモアのある発言も。両面を持ち合わせているからこそ、部員全員に愛されるのかもしれません。王座でも辻選手らしいサポートに期待しましょう!

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