バドミントン部

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2018.10.03

【連載】2018年度インカレ直前特集『翼』 第3回 吾妻咲弥

 第3回は、唯一の2年生女子・吾妻咲弥(スポ2=福島・富岡)。昨年度はダブルスで中西貴映(平30スポ卒=現日本ユニシス)とペアを組み、東日本学生選手権で2位、インカレで3位という結果に終わった。今年はルーキー鈴木とペアを組み、口にするのは「ダブルスでインカレ優勝」。インカレにかける思いを伺った。

※この取材は8月4日に行われたものです。

「やっぱりダブルスですごく勝ちたい」

笑顔で話す吾妻


――バドミントンを始めたきっかけを教えてください


親が二人ともバドミントンをやっていたので、それがまず一番のきっかけだと思います。小さい頃は踊るのが好きで、ダンスをするか迷っていたんですけど、バドミントンのラケットがシャトルに当たる感覚が嬉しくて。今となっては(ダンスとバドミントンの)どっちが良かったかって聞かれると分かんないですけど、当たるのがうれしくて始めたというきっかけは覚えています。


――高校時代についてお聞きします。高校時代はどのようなプレーヤーでしたか


高校生のときは、インターハイとかで団体戦で優勝はかなりしていたんですけど、周りの選手がすごいレベルの高い人ばかりの中での団体優勝だったので、周りと自分を比べることはもちろん多かったですし、その中で、高校時代は自分がだめなところばっかり考えていたなというのはあります。気持ちの面ですごく弱いなっていうのは自分自身感じていて。さっきダンスと悩んだって言ったんですけど、そういうときに自分はなんかバドミントンじゃなかったのかなって悩むことはすごく多かったです。


――高校時代はどんな練習をされていましたか


富岡高校は意外と周りの中学、高校とちょっと方針が違っていて、結構大学とか企業の実業団のチームと似たような練習環境になっていて。基本夏休みとかだったら二部練とか一日練とか他の学校はやっているんですけど、そういうのはあんまりなくて、すごく練習は質を高く、(時間を)短く、っていう他の学校とは違ったケースでした。がみがみ言われることはあまりなくて、自分から考えて自分で練習するっていうことをずっと言われていたので、そういった点はすごい大学は誰も言ってくれないので、大学で生きている部分だなって考えます。バドミントンだけじゃなくて人間性の部分っていうのも高校の監督にすごく言われていたので、そこは本当にその先にも活きているし、富岡高校でよかったなっていうのを、やっと大学に入ってから気付けたと思います。


――早大の練習は自主性を重んじる、と言われていますが、高校までの練習とそこまで違いは感じない、と


他の大学は監督がいらっしゃったりするんですけど、ワセダは本当に監督があんまり来なくて。自分がやらなきゃいけなくて、メニューも選手同士で組むっていう感じで、高校の時にそういった意識でやっていたので、自分を持って練習しなきゃいけないっていうのは出来ていて、自分はやりやすかったのかなとは思っています。


――今は実際にどんな練習をしていますか


自分はダブルスもシングルスもやって、団体戦でも出ています。シングルスは3対1とかで相手してもらったり、ダブルスは普通にダブルスの部分とか。ダブルスは技術面がすごく重要なので技術練習も多いし、ワセダは男子と一緒に練習できるので、女子の球だけじゃなくて、男子の球も受けることが出来るので。女子の方が力がないじゃないですか。だから、女子とやったときに少しゆとりが持てるとか、そういった点はすごくワセダのプラスの部分であるのかなとは思います。


――シングルスはフットワークやフィジカルの強化、ダブルスではスピード慣れなど技術面の向上を目指しているということでしょうか


はい。


――ダブルスとシングルスの両方やっているとおっしゃっていましたが、ご自身はダブルスプレーヤー、シングルスプレーヤーどちらだと考えていますか


ダブルスとシングルスへの意識が自分自身全く違って。やっぱりダブルスですごく勝ちたくて、今年ももちろんインカレでダブルス優勝することが目標です。ダブルスのことばかり考えてしまって、でも、シングルスはある意味誰とやってもチャレンジなので、その気持ちをある意味プラスに生かして、気楽に出来るので。ダブルスは少し考え過ぎちゃったり、勝ちたくて空回りすることもあるんですけど、それは勝ちたいから仕方ないっていう部分もあります。でもシングルスは逆にそういう気持ちは持たないでリラックス出来てやれているので、それがうまく結果につながるとうまく両立できるのかなと思っているんですけど、やっぱ自分はダブルスプレーヤーだと思っています。


――ご自身のプレースタイルを「上から仕掛けて相手に攻められないようにして、自分が主導権を握る」と以前のインタビューでおっしゃっていましたが、今はどうですか


昔から、ちっちゃい頃からずっとそうだと思います。特に今年重視しているのが、ダブルスのときに4人コートにいるんですけど、自分はうまくゲームメイクをしていくというか、主導権を握る。後輩とダブルスを組んでいるので、後輩をうまく引っ張りながら、ラリーの中でも自分がラリーを作っていくようなプレーをしたいと思っているので、主導権を握るというのは今年重視しているポイントかなと思います。


――それはシングルスでも意識されていることですか


シングルスもそうです。身長もあるので、上からのショットが自分の取り柄だと思っていて、そこを生かすためには、他の部分も必要なんですけど、そこを最大限に生かせるプレーにしたいと思っています。


「同級生には負けたくない」


――意識している選手やライバルだと思っている選手はいますか


高校のときよりはあまり意識することはなくなったんですけど、バドミントンって他の競技と違って相手が何を打ってくるかでラリーが全然変わるので、イメージとしては試合前にはトップの選手のラリーを見たりしてから入ることもあります。大学の試合のときは、とにかく同級生には絶対に結果は負けないと思って戦っているので、それは、いい意味でもプラスになっているのかなと思います。


――特定の選手を意識するというよりは同級生全体に負けたくない、と


すごく負けず嫌いなので。例えば去年は1年生だったので、一番に立つというのは4年生もいる中ですごく厳しい中だったんですけど、とにかく同級生には結果は負けたくないと思って、1年生の時はすごくそれを意識していました。


――今のチームの雰囲気は


今年は女子がすごく仲良くて、一体感は去年よりもあると思うんですよ。でも、部活はそればかりがいいことではないので。自分が2年生という立場でチームに出来ることといったら、上から言ったりすることはあまりできないので、周りの人に少しでも影響を与えられるような、相乗効果になるような、自分の練習意識や練習態度っていうのが、少しでもチームの人に影響できたら、それが今の自分のチームへの貢献の仕方なのかなと思います。


――2年生の女子は一人だけですが、そこに関してはどうですか


去年は1年生で、仕事がすごく多かったです。合宿とかはバドミントンどころじゃなくて、本当に苦しくて。他の学年の人とかは同期で言い合ったりできていたんですけど、それを吐き出す場所がなかったり、全部自分でやらなきゃいけないし、試合もあって、その両立が難しかったです。2年生になったら少し時間ができている部分もあれば、でも、やっぱり同期は欲しかったなっていう気持ちは少しあります。


――2年生の男子との関係は


6月が誕生日だったんですけど、シュークリームでいっぱいにされて(笑)。本当に服が6回くらい洗濯しても落ちないんです(笑)。それぐらい祝ってもらって、今ちょっと計画中の人もいます。同級生の中では1年生の時もあんまりけんかはしなくて。お互い疲れているので諦めるところは諦めて、お互いをわかっていたのであんまりけんかしませんでした。この学年はすごく居やすいし、同期としては、すごくいい二人に恵まれたのかなと思っています。


――早大を進学先に選んだ理由はなんですか。以前、文武両道を目指したいとおっしゃっていましたが、その他に理由はありますか


学びたい学科があったのと、バドミントンが両立出来たのと、プラスに6年間福島に行っていて寮生活をしていたので、関東に戻りたかったのがあって。家から通えるのが一番いいのかなって思っていたのがありますね。


――ということは、今は寮ではなく自宅から通っているのですか


今は自宅生です。福島で寮生活をしていて、家族自体は埼玉にいて、自分だけ戻ってきました。


――文武両道は大変ですか


友達によるな、って1年生のときに悟ったんです。チュートリアルイングリッシュあるじゃないですか。あれで、後期の友達に課題をやらなくても単位が来るって言われたんですよ。そして、大会もあったので出席がギリギリで。多分大丈夫だったと思って、友達を信じて課題を一回もやらなかったんですよ。そしたら落単して(笑)。成績を見たときにびっくりして、「あっ騙された」と思いました。「なんであの人言ってたんだろう」と思って、(事務所に)問い合わせたんですけど、ポイント足りませんってきたので、本当に友達を選ぶのは大事だなって思いました(笑)。


――チュートリアルイングリッシュは出席と課題大事ですからね(笑)


課題なんですね、学びました(笑)。1年生の失敗点です。


――それ以外に苦労したことは


勉強もすごく楽しくて。やりたいことをやれてすごく楽しいので、バドミントンが苦しいときは勉強だけでいいや、と思っちゃうくらい。基本的には勉強はそんなに苦にはなってないです。いろんな人と出会えているので、いいバランスになっているなと思っています。


「三代目に会いに行きたい」

――少しプライベートな質問に移ります。普段のリラックス方法などはありますか


自分はすごくオンオフが激しくて、遠征が立て続いてもオフのときに遊びに行ったり、バドミントンがうまくいかなかったときに一日休んじゃうときがあるんです。遊ぶのが好きだし、あと、食べ物巡りが好きなんですよ。食べるのが好きなので、そういうことに結構リフレッシュ使っちゃったり、たまに洋服を爆買いしたりします(笑)。


――食べ物は何が好きですか


全般的にいろんなものを食べます。おなかがすくので、デザートに行くんですけど、がっつりも。この前は、中華街で小籠包を十何個くらい食べて(笑)。写真もインスタ映えとかじゃなくて、おいしくて食べちゃって。あとは、タッカルビは、好きすぎて、チーズタッカルビは何回も食べに行きました(笑)。


――その他に趣味はありますか


趣味として、三代目 J Soul Brothersの登坂広臣が大好きで。三代目の男同士で絡んでいるシーンを見るのがすごく好きなんですよ(笑)。舞台とか、男同士でしゃべってめっちゃ爆笑しているシーンを見るのが好きです。楽しんでいるのを見るのが好きなので、そういうのに癒やされています。


――ライブには行かれますか


行きたいんですけど、去年、東日本(東日本学生選手権)のときにライブが北海道であって、自分も北海道に行っていたんですけど、試合で見られなくて。今年こそライブ行きたいんですよ!


――それでは今年の目標は


はい、三代目に会いに行くことです(笑)。


――試合前のルーティンはありますか


高校時代は、周りの人とちょっと違った場所にブースを置いて、チーム内だけで環境を作っていました。大学は大会会場も結構フレンドリーなので、音楽を聴いて、自分の世界というか自分の空間に入ってからスタートするようにはしています。そこで一人の時間に入ってオンに入ってから試合に行っています。


――ちなみに聞いている音楽は


三代目です(笑)。


――三代目の中でも曲は決まっていますか


えーなんだろう。その大会によってこれ、みたいなのがあるんですよ。季節とかもあるし。たまたま流れたときに、「あっハマった」ってなったり、「この試合のときはこれだ」みたいに、めっちゃ流しちゃう曲もあるし。三代目も好きだし、あとTWICEも好きなんですよ。好きなので、ほぼ音楽聴いています。


――他に好きなアーティストはいますか


三代目に行く前にBIGBANGが好きで。BIGBANGが好きで、三代目が好きで、E-girlsも少し好きだったんですけど、今、TWICEすごい好きです。かわいくて(笑)。


インカレで優勝

昨年はルーキーながら存在感を示した


――絶対的エースだった中西貴映選手(平30スポ卒=日本ユニシス)の卒業後、吾妻選手がシングルス、ダブルス両方を引っ張っていくことが多いと思いますが、その違いに関してはいかがですか


高校のときにケガをしていてシングルスをしていなかったのですが、去年大学で急にシングルスをするようになったので、シングルのことも考えなきゃいけなくて。ダブルスは結構引っ張ってもらっていて、ついて行くだけだったので、すごく気楽でした。自分が頑張れば頑張る分だけいいプレーが出来るっていう感じです。シングルスは、やるしかないっていう感じでやっていました。後輩と組むというのは高校のときもあったんですけど、ダブルスは後輩と組んでるっていう意識をあまりしないで、二人でやっていきたいです。でもその中でも、いいようにも悪いようにもパートナーを動かせるのは自分だと思うので、ダブルスは難しい部分ではあるんですけど、二人でずっと最後まで戦っていけば、絶対に結果がついてくると思います。二人で何でも話し合って練習するようにはしています。


――主将がメニューを組んでいて、主力メンバーは遠征に行くことが多いと思います。そのような状況で、練習の難しさを感じることはありますか


去年とのチームのカラーもすごく変わっていて、去年レギュラーで出ていた中西さんが二本出ていて、松岡さん(英美、平30スポ卒)が出ていて、レギュラーで出ていた方だからいけた状態で、練習の質っていうのは落ちたなってすごく感じていて。代表の選手のことは、負けず嫌いだから気にしたくないっていう気持ちもあって(笑)。それもあるんですけど、その人たちがいるから、自分の意識を高くしなきゃとか思えているので、すごくいい存在だとは感じています。


――ペアを組む鈴木選手はナショナルチームに選ばれていますが、一緒に練習は出来ていますか


試合の直前に戻ってきたりするんですけど、それまでに自分が出来ることっていうのは、自分のダブルスのスキルを上げておくことだと思います。そして一緒にする一回一回の練習を大事にしています。二人でコミュニケーションをとることをすごく大事にしているし、あとは、春リーグ(関東大学春季リーグ戦)のときにすごく感じたんですけど、「試合になったらやるしかない」って二人とも思っています。春リーグはすごく不安な状態で行ったんですけど、その試合に向かって、お互いが試合を見据える気持ちが強かったので、そこで、自分たちのダブルスが変わった瞬間がありました。


――春リーグはとても楽しそうにプレーしているのが印象的でした


そうなんです、周りの監督にも言われるんです(笑)。それが、二人でやっていてマイナスに向かってないから良かったです。あそこの会場うるさかったじゃないですか。その中で、自分のプレーをするっていうのも難しかったので、あえてああやって二人で試合、ラリーが終わっても目を合わせて話し合うことで、二人の世界観っていうのが作れて、それは自分たちのいい雰囲気作りだったのかな、と試合の中でつかみました。


――全日本学生選手権(インカレ)への抱負を教えてください!


見据えて考えると、試合のドローとかを見てすごく緊張します。でも、それはあんまり考えないって思っていて。去年はすごい仕事が逆に助けてくれたというか。仕事が多かったので、邪念を考えることがなかったんですよ。今年は自分のことを考える時間が増えたぶん、逆にマイナスにも走っちゃっている自分がいるので。去年、1年生のときに仕事していたことは雑務だと思ってなくて、意外とこれ頑張ってたら試合につながるんじゃないかなって自分の中で思っていたので、今年はなるべく1年生の仕事も手伝いつつ、1年生の負担を少しでも減らしたいと自分の中では思っています。そういったことで、少しずつ徳を積むというか。試合に向けてそういったこともやっていきながら、あまり考えすぎないで、結果は気にせず、やるしかないと思って頑張りたいです。


――バドミントンをしていく上での目標は


大学4年間の中では、ちゃんとかなえなきゃいけない目標というか、かなえたい目標って言うのはインカレで優勝することです。それは、別に4年生で成し遂げたい目標じゃなくて、今年から成し遂げられる目標だと思っているので、大学のちゃんと自分に近い目標っていうのはそこだと思います。


――最後に、吾妻選手にとってバドミントンとはどんな存在ですか


えー何だろう、初めて聞かれたかも(笑)。バドミントンってなんだろう。バドミントンって私にとって当たり前というか、絶対にあるものだし、ずっと向き合っているもの。いい意味でも悪い意味でも自分を変えてくれたものだと思います。あんまりわかんない。聞かれたことない(笑)。


――それだけ生活に根付いているということですよね


そうですね、たくさんお金かけましたし(笑)。


――ありがとうございました!

(取材・編集 森迫雄介、山本小晴)

2回目となるインカレでは「闘志」を燃やしてくれることでしょう!

◆吾妻咲弥(あづま・さや)

1998(平10)年6月22日生まれ。165センチ。福島県富岡高校出身。スポーツ科学部2年。ダブルスでインカレ優勝することを目標に掲げていた吾妻選手。高い打点から繰り出されるスマッシュと楽しそうにプレーする姿が印象的です。「EXILEの話ばっかりしちゃった(笑)。」と対談でも笑顔を見せてくれました。愛が伝わってきます!

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