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2018.05.31

【連載】春季早慶戦直前特集『覇者の矜持』 第4回 吉澤一翔

 明大1回戦では全得点をたたき出し、ワセダの今季初勝利に貢献した吉澤一翔(スポ2=大阪桐蔭)。スタメンとして初の東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)であったが、圧巻の2本塁打で観客の目にしっかりと存在を焼き付けた。しかし本塁打を放って以降は3安打と失速している。どうしたら打てるのか、なぜ打てないのか。また今季も優勝争いから離脱したワセダに足りないものは何かを、早慶戦への意気込みと共に伺った。

※この取材は5月24日に行われたものです。

「波がある」

インパクトは残したが、本領はこんなものではない

――今季はレギュラーに定着してのリーグ戦でしたが、ここまでの手応えはいかがですか

 試合ごとに違うのですが、やっぱり明治戦の1戦目なんかは出来過ぎっていうほど良かったし、でもその後はあんまりだったり、波があると思います。

――リーグ戦へ向けての調整はどのようにしていきましたか

 主にバッティングなのですが、球は六大学の方が速いのでしっかりコンパクトにたたくということを意識して練習をしました。

――打席で心掛けていることはどんなことですか

 逆方向ですかね。

――攻守が変わる際には相手投手の球筋を必ず確認していますが、それは昔から見るようにしているのでしょうか

 はい、昔からですね。

――主にどのようなことを意識していますか

 1つはタイミングで2つ目は体の開きをなくすということがイメージ的にあります。

――以前、内川聖一選手(福岡ソフトバンクホークス)のティーバッティングを意識しているとのことでしたが、具体的にどのようなものでしょうか

 真横から投げてもらったり後ろから投げてもらったり、バッティングフォームを修正しています。

――修正というのは

 開きが早いとか逆に詰まりがちなどをしっかりと修正するティーバッティングをしました。

――試合前の準備で心掛けているものは

 バッティングで言えばひたすら逆方向に打って試合になったら思い切り引っ張れる形を作れるようにしています。逆方向への準備というかボールに入っていく形を作っていく準備をしています。

――チーム内では打点が一番高いですが、自分自身はどう思っていますか

 打点に関しては前のバッターの方々が塁に出てくれているので。たまたま自分が1本出しただけだと思うのでそこに関してはあまり気にしていないですね。

「普通の選手が普通のスイングをしても面白くない」

――明大1回戦での本塁打について聞いていきたいと思います。打ったときには入ったという感触はあったのでしょうか

 1本目が出た時は入ったなと思いましたね。

――2本目は

 どうかなという気持ちでした。入ったらいいなと思っていました。

――2本目は逆転本塁打でした。あのときの気持ちを改めて教えてください

 素直にうれしかったのですが、逆転した後まだ2回守備があったので全然気が抜けなかったですね。

――チームメイトなどからどのように声を掛けられましたか

 チームの人もやたら喜んでいました。とりあえず自分的には落ち着いて、まだ終わってはいなかったのでまだあるんだぞという態度を出しました。

――誰が一番喜んでいましたか

 加藤さん(雅樹、社3=東京・早実)ですね。

――豪快なスイングだと思いますが、何か心掛けていることはあるのでしょうか

 身長が170センチぐらいでそんなに大きくないので、そういう普通の選手が普通のスイングをしても面白くないと思い、とにかくフルスイングしてホームラン狙えるバッターになりたいなと心掛けていました。

――踏ん張りも強いような気がしますが

 高校の時に足の裏の力というか、ねじる力みたいなことを言われていたので、それで強くなったのかなと思います。

――明大1回戦以降東大戦2回戦まで安打が出ませんでしたが、安打が出る試合と出ない試合と違いは何なのでしょうか

 打てないときは元気ないというかテンションが下がってそのまま打てないことが多いのですが、打てるときは機嫌もいいというか結果も出やすいのでそういうテンションの上げ方もしっかりやっていかないといけないなと思います。

――打てない原因は気持ちが影響しているということですか

 技術が追い付いてないというのもあるのですが、やはり気持ちの面というのが大きいかもしれません。

――ワセダが勝つために何が必要だと思いますか

 守備だったら内野手が一番近いのでピッチャーに声を掛けるとかだと思います。そういうところがワセダには足りないとずっと思っていたのでそこで自分が声を掛けたりバッターにもプレッシャーをかえたりと、そういうのがチームに貢献できるのかなと思います。バッティングでいえば、チャンスでのバッティングというか、ワセダはチャンスでのバッティングというのが物足りないのでそこで自分が出せれば打線がつながるし、得点ももっと多くできると思うのでそこらへんですね。

――スタメンには下級生が入ることが増えてきましたが、期待したい人は

 岩本(久重 スポ1=大阪桐蔭)ですね。

――法大2回戦では岩本選手に初安打が出ました

 あの日の前日にバッティングの話をしたと思うのですが、ずっと悩んでいました。自分に安打が出たのが早慶戦で、全然(岩本の方が初安打が出た時期が)早いので、そこは今の時点ではレベルが高いのかなと思います。

――岩本選手はよく吉澤選手からアドバイスをもらうとアンケートに書いていました

 岩本は研究するというかすぐ悩んでしまうタイプなので、高校でも一緒にやってきて一番近いものもあり、そこで簡単なアドバイスをしたら変わってくれるのかなと思って面倒を見ています。

――他にも徳山壮磨選手(スポ1=大阪桐蔭)などがベンチ入りをしていますが大阪桐蔭高出身ということでやりやすさはありますか

 野球観は似たものがあると思うので、今のはこうでないかということも一緒なのでそこでのやりやすさはあります。

――後輩がいるのといないのでは何か気持ちの変化などありますか

 やっぱり後輩がいると自分がちゃんとしなければと思います。1年生の時は適当にチャランポランにやってきましたが、できるだけ後輩がやりやすい環境をつくっていくのが先輩だと思うので、もっとあいつらもガツガツいっていいのかなと思います。

――六大学では大阪桐蔭高出身の選手が活躍していますが、なぜここまで活躍できるのでしょうか

  高校でやってきたことが他の学校と比べて全然違うと思っているので、そこでのプライドもありますし、技術もあると思います。でも技術よりも気持ちの方が大きいのではないかと思います。

――寮生活などが影響しているのでしょうか

 寮生活は刑務所みたいなところだったので、通いの人には負けたくないという変な気持ちがあるので、そういう負けん気というかプライドが高いから練習したりして、そういう強い気持ちが生まれるのではないかなと思います。

――高校の時には捕手から内野手に転身されていますが、なぜ転身されたのでしょうか

 高校の時に1個上で出るために一塁手になってそのままですね。三塁にも行ってるのですが。体がとても硬く肘も弱いのでキャッチャーは厳しいということでバッティングに専念しようと思いました。

――主将として引っ張ってきたことで生きたことはありますか

 だいぶあると思います。まずキャプテンをやっていなければワセダに来ていませんし、野球観というか野球への姿勢も変わったのでそこはキャプテンやっていてよかったなと思います。

――監督から何と言われて、ワセダに送り出されたのですか、覚えている範囲でお願いします

 確か「プロ行くより難しいぞ」と言われて。スポーツ推薦では4人しか行くことができないので全国で4人というのもあるし、特別感もあり「俺が人生戻るならワセダ行く」と言われたのでそこまで言われたら行きますって言った覚えがあります。

「1本はホームランを打ちたい」

大舞台で、再び勝利へのアーチを描く

――早慶戦にどんなイメージを持っていますか

 早慶と考えると観客が多いというイメージがあるのに加え、早慶でしか味わえないこともあるので特別な試合だと思います。

――今年の慶大の投手陣や野手陣は手ごわいと思いますが、勝機はどこにあると思いますか

 気持ちだけだと思います。技術的には変わらないので気持ちの差だと思います。

――早慶戦でのキーパーソンは誰だと思いますか

 やっぱり4番が打てないといけないので。加藤さん(雅樹、社3=東京・早実)です。

――最後に早慶戦へ向けて意気込みをお願いします

 自分的にはとりあえずつなぐ意識をというのを大事にして、1本はホームランを打ちたいですね。

――ありがとうございました!

(取材・編集 江藤華)

豪快なフルスイングを楽しみにしています!

◆吉澤一翔(よしざわ・かずと)

1998(平10)年5月29日生まれ。172センチ、77キロ。大阪桐蔭高出身。スポーツ科学部2年。内野手。右投右打。今月20回目の誕生日を迎える吉澤選手。「いよいよ大人の第一歩って感じなので、野球に関しては変わらないのですが、生活をもっとちゃんとしなければいけないなと思います」という抱負をいただきました。おめでとうございます。

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