米式蹴球部

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2018.04.26

【連載】『第66回早慶戦直前特集』【第3回】WR遠藤健史×WR小原嶺×WRブレナン翼

 才能あふれる選手が多く在籍するWRユニット。その主任を務めるWR遠藤健史(法4=東京・早大学院)、安定したキャッチングでQBから厚い信頼を寄せるWR小原嶺(法4=東京・早大学院)、昨年ALL関東24に選出されたWRブレナン翼(国教3=米国・ユニバーシティラボラトリースクール)の3人に昨季を振り返っていただきながら、早慶戦への熱い思いを伺った。

※この取材は3月27日に行われたものです。

「下級生が伸びている」(遠藤)

今季WRユニットをけん引する遠藤

――新体制となったWRユニットの雰囲気はいかがですか

遠藤  いい雰囲気で出来ているかなと思います。今までないがしろにしてきたフィニッシュの部分であったりだとか、ブロッキングであったりの部分を今年は一から見直しいこうと、自分がWR主任になって1月2月からずっとやってきていました。今ユニットとして練習に入ってきてそれが成果として表れていることは、すごくいいことかなと思います。あともう1つ雰囲気としていいのは、下級生が今伸びてきていて、ずっとしんどい練習なのですが、参加して成長している選手が増えてきているので、そういう意味で下級生の突き上げじゃないですけど、そういうところを感じていて雰囲気として全体的にいいんじゃないかと思います。

小原  同じ感じで特に自分も言いたいのは下級生のことで翼(WRブレナン、国教3=米国・ユニバーシティラボラトリースクール)であったりWR河波(正樹、スポ2=米国・シアクァムセカンダリースクール)であったり、WR小貫(哲、教2=東京・戸山)とかは本当に頑張っていて、今年に入って変わったなというのはありますね。

ブレナン  僕もそう思います。

一同  (笑)。

遠藤  なんか喋ってよ(笑)。ハワイ帰ってきて雰囲気どうとか。

ブレナン  パートの練習とかが、もっと試合で使えるような動きとかフットワーク系の動きをすごく大切にしているなと感じました。

――春までのオフの期間で強化した点は

ブレナン  僕は実家に帰って向こうの個人トレーナーと一緒に毎日主に筋トレをして過ごしていました。ちょっとチームを離れて申し訳ないなと思います。

遠藤  思ってないでしょ(笑)。

ブレナン  ちょっとぐらい思ったかな(笑)。

遠藤  個人としてはオフシーズンなのでフィジカルの面のトレーニングや、クイックネスの部分を磨くことは毎年毎年やっていることなのですが、それに加えて最上級生になるとうことで、姿勢の部分を見せていかないといけないなと思っていて、今までの自分をガラッと変えるという意味で、私生活の面とかも下級生に示しがつくように意識してきょねんのシーズンが終わってからやってきていることが自分で変えたところかなと思います。

小原  ケガとかもあったりして出来ることをやっていく中で、ちょっとWRとは離れてしまうのですが、キッキングのリーダーも務めているので、フィジカル面などではなく作戦の方などを詰めていった感じです。

――フットボールをプレーする上で心得ていることは

小原  いいプレー悪いプレーがあると思うのですが、とにかく次のプレー次のプレーと、一喜一憂しないことですね。それはフットボールの試合に限らず練習に関しても出来なかったことを嘆くのではなくて、常に出来ること今何が出来るのかを考えて取り組んでいます。

遠藤  フットボールを楽しむということは意識していて、ただちゃらんぽらんに楽しむのではなくしっかりと準備をした上で、思いっ切り楽しむということを心掛けています。アメフトは準備のスポーツだといろんな人が言っていると思いますが、7年間やってきて本当にそうだなと思いますし、本当に準備がしっかりと出来ていれば試合でも練習でも思いっ切りやってそれが楽しいフットボールになると思いますし、それが自分の結果につながると思っているので、僕が心得ていることは楽しむこと。ただそれは準備をした上で楽しむということを常に意識してプレーしています。

ブレナン  ミスをしてもミスを気にしないことや、僕も楽しむことは僕も心得ているかなと思います。

――試合前のルーティーンなどはありますか

ブレナン  僕はBIG BEARSのリストバンド2色を片手にして、もう1つ紺色のリストバンドをしていて、それは僕のおじさんがいなくなった時のお守りとしてつけています。あとは黄色のマウピ(マウスピース)をつけているのですが、それは弟とのつながりです。弟はハワイにいて僕は日本にいて離れていますが、このマウピを通して一緒に頑張ろうという感じでお互いつけています。ルーティーンは試合前にトイレに3回くらい行っています。緊張で毎回お腹を壊しちゃうので、トイレに引きこもることが多いです。

遠藤  意外だね(笑)。知らなかった。

ブレナン  あと、ずっとヘッドフォン付けて音楽も聴いています。試合用のプレイリストを作っています。

遠藤  それは俺も一緒だわ。僕はスタイルでこだわっていることは左腕に2本黒いバイサポ(バイオギアサポーター)を着けていて、2年前の副将の鈴木隆貴(平28法卒=東京・早大学院)さんから貰ったもので、それはきょねんずっとつけていたので、それは1つのこだわりですね。力を貰うじゃないですけど今も社会人でとても頑張っていらっしゃる方なので心強くなるものです。ルーティーンとしては、試合会場の最寄り駅を降りたときに必ずマックルモアの曲Can’t Hold Usを掛けます。改札を出た後にそれに変えて、大音量で何も聞こえないようにして会場まで行くのが、僕が1つやっていることです。

ブレナン  かっこいい(笑)。

遠藤  でしょ(笑)。ゲームデイというプレイリストがあって、ただその中でもこだわって会場までの曲は決めてます。

小原  自分は無いですね。普通に普段通りに、でも試合前は必ずTE松岡(直希、政経4=東京・早大学院)と一緒にキャッチボールをします。高校からずっとやっているので、それは欠かさずということですね。

「パスチームだと思わせたい」(ブレナン)

笑顔で質問に答えるブレナン

――ご自身の理想の選手像は

遠藤  富士通の主将の宜本潤平さんという方です。高校時代から本当に尊敬していて、自分と同じくらいの身長と体重で、それでもXリーグ(日本社会人アメリカンフットボールリーグ)の富士通でバリバリでキャプテンをやっていて、きょねんとかは前十字(靱帯)を切ったのに今は全然動いてやっているのがすごいと思いますし、年末に富士通の出稽古に行って初めて会って、人柄もすごくいい方で親しく技術を教えてくださったり、小さいなりにどうやって勝負をするのかをしっかり教えてくださったり、プレー面でも精神面でもすごく尊敬できる人だと思っています。

ブレナン  ジャービス・ランドリーかな。今年クリーブランド・ブラウンズに移籍した人。あの人はプロのWRと比べるとスピードとかパワーとかジャンプ力の数値があまり高くないのですが、シュアハンドで相手とのセパレーションとかをすごく大事にしていて、そういうのが上手くてプロで成功していると思うので、そういう面でアメリカとかと比べると僕もそんなに足も速くないし、ちょっと似ているところがあるかなと思っているので尊敬しています。

小原  自分は身近な人の話をすると、同期でWR永井大輔(商4=東京・早実)というやつがいるのですが、プレー面でももちろんなんですけどプレー面以外でも人間として、一見アメフトと関係ないようなことも細かく突き詰めてやっているやつなので、そこはすごく尊敬しています。

――意識してきた選手は

ブレナン  違うチームだったら日大のWR小倉豪です。U―19の時に一緒だった人で、彼はWRなのに素手でフットボールをする選手で、すごくライバル意識は持っています。今年こそあいつよりも数値を出して、関東のレシービングリーダーになりたいと思っています。

小原  僕は遠藤です。僕が持っていないものを沢山持っているので。それに尽きます。

遠藤  僕も小原です。僕が持っていないものを持っているのもそうですし、試合に出始めたタイミングも一緒で同じように経験してきました。ライバルでもありますし信頼をしているというか経験があるからとかではないのですが、同じ環境でずっと戦ってきたという印象があります。ライバルでもありますし、小原よりも活躍したいという気持ちもありますし、すごく信頼できる存在だとも思います。あと、もう1人挙げるとすれば、絶対に負けたくないのがDB小野寺郁朗(社4=東京・早大学院)ですね。未経験ですごいなと思いますが、同じような身長、体重でクイックネスを売りにしている選手同士で、そこで負けてしまったら何の価値もないことは自分でも分かっているので、まずそこで絶対に負けないという強い気持ちは常に持って練習からやっています。マンツーマンでも相手が小野寺だったら、よりスイッチが入ります。

ブレナン  それは見てて分かります。

――成長著しいと感じる選手は

小原  とりあえずせーので言ってみる?

一同  せーの、小貫。

小原  だよな(笑)。そうだよな。

遠藤  でも、これ見たときウワってなるよ。

ブレナン  いや、なんないなんない。シビアだよWRは。これを読んで他の選手も火が付くんじゃない。

遠藤  3人とも言ったんですけど2年生のWRの小貫っていう子は元々すごい上手いなと思っていて、きょねんはチーム(ユニット練習)とかにも入れず結構くすぶっていたというのがあるのですが、先ほども言った通り下級生が今年から伸びてきている中の筆頭で、ずっと練習に参加しているというのもありますし、ユニットに入ってもマンツーマンに入ってもいい動きをするなと思っています。今年は全然試合にも出せるし、僕らは2年生の頃から試合に出させてもらって成長してきたというのもありますし期待も込めて、今年はシーズンを通して使っていきたいなと思える人材になってくれたかなと思っていて期待しています。

ブレナン  この2、3ヶ月で成長したなと感じました。僕がハワイから帰ってきて。

小原  内に秘めているタイプの選手ですね。でも熱いものを持っている感じの。

遠藤  絶対に負けたくないという気持ちは絶対に内に秘めている感じだけど表に出さないですね。注目ですね。

――春には多くの試合が予定されていますが目標は

遠藤  他のチームにワセダのパスユニットはヤバいんだと示したいのが1番の目標ですね。もちろん最終的に秋で勝つことが目標なんですけど、秋が始まる前にしてワセダのパスユニットがヤバいぞと思わせておくと、秋の戦い方は全然変わってきますし、そういう風になれる人材は揃っていると思うので、春シーズンを通して層の厚さも見せたいですし強さも見せていきたいです。

ブレナン  ワセダはパスチームだと思わせたいです。

遠藤  伊織(RB元山、商4=大阪・豊中)が聞いたら泣くんだろうな(笑)。伊織は絶対ランのチームにしますって言うから(笑)。まあ強いランユニットとパスユニットがあればそれが最強のオフェンスユニットになるので、僕らはパスユニットに注力して、ランが全く出なくても成り立つくらいのパスユニットをつくり上げていきたいと考えています。

――斉川主将の印象は

ブレナン  2年間寮が隣部屋でいろんなことを話しましたし、個人的にすごく仲のいい選手です。すごく自分が思ったことを言う人で、キツく言葉に出ることもあるかもしれないけど、優しい気持ちがあるからこそ厳しくしていると思います。

小原  チームの中で誰よりも日本一になりたいという思いが強いので、もちろん主将としてそうであって欲しいんですけど、普段の練習からもそれが前面に出ているかなと思います。

遠藤  選手として上手くなろうと貪欲なところがすごくあるかなと思います。どこから目線で話してるんだって感じなんですけど、同じ寮だったのもありますし、すごくハドル(スポーツビデオ分析・共有のクラウドサービス)をしっかり見ているなと思いますし、言葉で表そうとすると難しいんですけどそんな感じです。

――遠藤さんがWR主任になられた理由は

遠藤  今年日本一になるという目標を立て、もちろん日本一のオフェンスのユニットをつくりたいところがあった上で、自分に何が出来るかを考えた時に、WRユニットを日本一のユニットにするというのがまず1つありました。本当に日本一のWRユニットをつくれると思いましたし、つくりたいと思ったのでWR主任に立候補したのが経緯ですね。

――どのようなユニットをつくり上げたいですか

遠藤  すごく細かい話になると、昨年までブロッキングなどをおざなりにしてしまった部分があったので、まず1つはブロッキングの強化。RBが常に独走できるような状態をWRがつくっていくこと。あとはランアフターキャッチの強化。ボールを取ってからエンドゾーンまで1人1人が狙っているようなユニットにしたいと思っていています。とは言え1人1人に個性があるので、その個性を存分に伸ばしていってそれが合わさって最終的な総合力が日本一のWRユニットになっていればいいと思っています。大本としてブロックのところであったり、ランアフターキャッチの強化であったりは全体でやっていますけど、あとは個人個人の強みをどんどん活かしてほしいなという気持ちがあります。

「会場を沸かせたい」(小原)

早慶戦で活躍を誓う小原

――早慶戦でワセダのキーマンになりそうな選手は

小原  自分は先ほども言った通りキッキングの方も見ていまして、特にパンターとキッカーで名前を挙げると、P堀口(源太、社3=東京・足立学園)、DB髙坂(將太、創理2=東京・国立)、K長谷川(絢也、社3=東京・早実)の3人には期待しています。たぶん厳しい試合になるかと思うので、キッキングで点数が取れたらと思い3人に期待という意味でキーマンです。

ブレナン  僕はQB柴崎哲平(政経3=東京・早大学院)がキーマンだと思っています。あいつがフィールド内のリーダーと言うか、オフェンスを仕切って勝たせてくれると思うので、ここからの成長に期待しつつ早慶戦では頑張ってほしいと思います。

遠藤  僕はラインズがキーマンだと思っています。いろんなことがあるんですけど、やはりオフェンスの要はOLでその中できょねんから、敬太さん(鈴木、平29法卒=東京・早大学院)や稲葉さん(玲央、平29法卒=東京・早大学院)がいなくなって、試合経験のある者もいれば経験のない者もいる中で、練習を見ていて下級生の成長を感じています。プレー数が多くてしんどくて辛い状況でもやり切ってどんどん成長していると思うので、OLがどれだけ慶大に対して勝負出来るかが大事だと思いますし、下級生がどれだけ通用するのかと慶大をどれだけ倒せるかが、早慶戦の結果に直結すると思うので、OLをキーマンにしました。

――早慶戦で見せたい戦い方は

ブレナン  哲平との呼吸を合わせて早慶戦で僕はレッドゾーン、GL前でタッチダウンをばんばん取りたいです。

遠藤  自分の持ち味はアメフトを始めた頃からずっと、クイックネスだなと思っていてそこは絶対誰にも負けないと思っているので、1対1の勝負というところでは絶対に負けずに、DBを振り切ってフリーになってモメンタムを一気に持ってこれるようなプレーを常にしていきたいと思います。

小原  自分はスキル面では突出したものはないんですけど、気持ち的にしつこさというか、しつこいゆえに熱くなることもあるんですけど、しつこさです。WRと言えどもブロックしてRBやQBが走ってくれた時はすごく嬉しいので、今年はそのしつこさを活かしてブロックもパスも決めていきたいと思います。

――今年の慶大の印象や脅威になりそうなポイントは

ブレナン  無いです。インタビューではバチバチでいきます。

小原  ライバル意識というのもあるんですけどWR陣ですね。

遠藤  流れに乗らせたらヤバいなという雰囲気が印象にあって、そこはすごい注意しないといけないところだと思っています。ああいう大きなフィールドで多くのお客さんが集まって、1つでも大きなプレーをするとボルテージが上がってどんどん盛り上がってしまい慶大のペースになると思うので、そうはさせないためにも僕らは最初から出鼻をくじかせるくらいのプレーをどんどんやりたいと思います。

――早慶戦の意気込みをお願いします

小原  1年生の頃はスタンドから見ていて、2年生の頃は全く試合に出られず、3年生の時はボールが1球も飛んで来ず、なにもしなかった3年間の早慶戦だったので最後の早慶戦はWRとしてタッチダウンを取って、活躍して会場を沸かせたいと思います。

遠藤  僕はワセダ7年目ということもあって、早慶戦には特別な思いがあるので、まず絶対に勝つということはまず1つあって、個人としてはWRとして観客を沸かせられるプレーを1つでも多くしたいと思っています。僕自身も2年生の時に出場しましたけど何も出来ず、3年の時も何も出来ずという感じだったので、個人としては活躍したいと思っているので、活躍できるような練習や準備を怠らずにやって、4月29日にベストパフォーマンスが出来るようにしたいと思います。

ブレナン  春の早慶戦では1年生の時も2年生の時も両方とも活躍できなかったので、今年の早慶戦ではきょねんの秋に取った1試合3つのタッチダウンを上回る4つTDを取ります。

――ありがとうございました!

(取材・編集 成瀬允)

意気込みを色紙に書いていただきました!

◆遠藤健史(えんどう・つよし)(※写真右)

1996(平8)年11月17日生まれ。168センチ、70キロ。東京・早大学院高出身。法学部4年。WR。今季からWR主任を務め、オフシーズンには絶えぬ向上心でさらに腕を磨いた遠藤選手。抜群のクイックネスを武器に、早慶戦で大暴れしてくれるでしょう!

◆小原嶺(こはら・れい)(※写真左)

1996(平8)年10月9日生まれ。172センチ、75キロ。東京・早大学院高出身。法学部4年。WR。普段はとても温厚な小原選手ですが、フィールドに立つとその様相は一変。しつこく相手に食らいつき、時にはヒートアップし過ぎてしまうことも。早慶戦でもガッツあふれるプレーに注目です!

◆ブレナン翼(ぶれなん・つばさ)(※写真中央)

1997(平9)年7月29日生まれ。184センチ、84キロ。米国・ユニバーシティラボラトリースクール出身。国際教養学部3年。WR。昨年の関東学生秋季リーグで大車輪の活躍をみせたブレナン選手。2016年U―19日本代表にも選出され、その実力は折り紙付きです!

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