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2018.04.12

【連載】春季リーグ戦開幕前特集『勝利への渇望』 第8回 池田賢将

 春季オープン戦でスタメンとして出場すると、池田賢将(スポ4=富山・高岡南)は、その卓越した打撃センスで、上位打線へとのし上がってきた。激しいレギュラー争いを勝ち抜き、ラストイヤーにしてついに正選手の座をつかみ取ったのだ。そんな池田に最後の年に懸ける思いを聞いた。

※この取材は3月31日に行われたものです。

「非常にいい感じに振れている」

春先の対外試合で安打を量産した池田

――きょうの試合(Honda戦)を振り返っていかがでしたか

 きょうは最近の課題だった、入りの雰囲気が良かったです。それが改善されていたので、試合もいい感じで入れたんですけど、ちょっとしたミスが広がって、失点したのが少し惜しかったなと思います。

――個人としては4打数2安打と調子が良いように思えましたがいかがですか

 前回の試合でちょっと良くなかったので、きょうは石山建一さん(昭40商卒=静岡)も来ていたので、自分の駄目なところを見てもらってから試合に臨めたかなと思います。

――具体的にどんな指摘を受けられたのですか

 ヘッドの返りっていうのが自分の課題だと思っていて、やっぱり調子が悪い時はそこがうまくいっていないので、特にその点について指摘を受けました。

――現在の仕上がり具合についていかがですか

 今は非常にいい感じに振れていると思います。

――重点的に練習していることは何かありますか

 やっぱり逆方向を意識してバッティングすることを特に練習しています。

――沖縄キャンプを振り返っていかがですか

 沖縄は本当に追い込んだかなという気がしていて、体もきつかったです。少し追い込みすぎたなっていう面もあって、最後の3日間くらい腰のけがもあって練習を外れたんですけど、でもそこでしっかり走り込みやスイングができたから、今非常にいい形で振れているんじゃないかなと思います。

――沖縄キャンプで意識していた練習はありますか

 あまり変わらず、バッティングだとやはり逆方向に強い打球を打つことを意識してやっていました。

――何か楽しかったことはありましたか

 自分は就活終わっているんですけど、就活部屋でちょっと勉強したり、同期と話をしたりするのが楽しかったです。練習だとアメリカンノックとか、がむしゃらにやるのが楽しかったです。

――オフの日はどう過ごされているのですか

 最近は体を休めることに徹するというか。日曜日は友達と飲みに行ったりもするんですけど、月曜はいつも行っている接骨院に通っています。

――春季オープン戦を振り返っていかがですか

 調子の波が若干あるような気がしていて、調子が悪いときでもいかに塁に出るかということを、やっぱり上位(打線)を打たせてもらっているので考えています。1、2番が機能しないと試合はつくれないと思うので、いかに調子が悪い時に粘って粘って出塁できるかということを意識しています。調子がいい時は、自由に打てば結果はついてくると思っています。

――だんだんと打順も上がってきました

 そうですね、最初は9番でした。

――前回の試合(鷺宮製作所戦)では1番を打たれていましたが、打ちたい打順はありますか

 すごい今は(2番に)しっくりきています。1番はプレッシャーがありますね、山田(淳平、教3=東京・早実)も1番を打っていますけど。やっぱり1番に入る人はなかなかヒットが出ないのかな、っていう感じがするんですけど、2番だとすごいやりやすいです。

――打席で心掛けていることはありますか

 やはりフルスイングですね。1ストライク、2ストライクするまでは絶対にフルスイングするって決めているので、できないときはやっぱり調子が悪くて。当てにいってセカンドゴロとかもあるので、ファウルでもいいのでフルスイングすることを心掛けていますね。

――自分の打撃で長所だと思うところは

 最近は粘り強さだと思います。2番なんですけど、当たれば飛ぶので長打も期待してもらってもいいのかなと思います。

――走塁で心掛けていることはありますか

 そこまで足が速くないので、でもその中でいかにピッチャーにプレッシャーをかけられるかということで、一塁ランナーだったらリードを広めにとってギリギリの帰塁をしたりしています。走塁は正直自信がないので、いかにプレッシャーをかけられるかということを重視したいと思います。

――昨年のリーグ戦はチームとしてなかなか厳しい試合が多かったように感じましたが、いかがですか

 やっぱり1点差で負ける試合が多くて、でも1点差で負けるってことは、実力の差じゃないと思うんですね。だからチームの雰囲気だったり、基本的なことを詰めて今年はやっていくようにしています。

――この時、髙橋監督からはどのような言葉をかけられましたか

 新チーム始動時は厳しい言葉をかけられて、去年は東大と同率最下位だったんですけど、「単独最下位もあり得る」「危機感を持て」という言葉をかけられました。

――今はどのような言葉をかけられているのですか

 沖縄キャンプの後半頃から「雰囲気が緩い」って言われて、自分たちは盛り上げようとやっているんですけど、その部分は紙一重だと思うので、盛り上げながらもやるときはやれっていう切り替えを行うようには言われています。

――4年生としてその点は意識している部分は大きいですか

 4年生で試合に出れているのがあまりいなくて、下級生だけになってくるとチームを引っ張っていく人が必要になると思うので、試合中も周りの外野手とかには声かけたりして、下級生を引っ張っていく存在になれるようには意識しています。

――春季オープン戦では社会人チームとの試合もあり、レベルの高い選手との対決があったと思うのですがいかがですか

 去年のこの時期はオープン戦には出ていたんですけど、その時は本当にレベルの差を感じて、これでは駄目だなと思ってやっていて、ずっとそこを意識してやってきたので、ことしは対策はできているように感じています。

――ホンダ鈴鹿戦と明治安田生命戦では安打を打たれていましたね

 そうですね。物怖じしないというか、相手が誰であれ変わらずやれば、それだけの練習をやっていると思うので、結果もついてくるんじゃないかなと思います。

――この1年での成長を感じられた試合になったのですね

 そうですね。去年は三振が多くて、ずっとそこが課題だなと思っていたので、それに対策はできてきているのではないかなと思います。

――試合でプレッシャーを感じることはありますか

 やっぱりランナーがいる中での守備は緊張します。ずっと内野をやってきて、去年から外野をやり始めて、まだ間一髪のバックホームとかはないんですけど、いつそれが来るのかなって感じはしますね。

――内野手から外野手に転向してからしばらく経ちましたがいかがですか

 フライには慣れましたね。そこに関して今は不安なくやっています。あとは間一髪のプレーが決まるかどうかですかね。少し楽しみではあります。

――外野手に転向した経緯を教えてください

 元々外野はやったことなくて、大学3年になる年に初めて外野になりました。吉澤(一翔、スポ2=大阪桐蔭)が去年の年明けくらいに入ってきて、金子(銀佑、教2=東京・早実)とかもいるんですけど、内野手が本当に豊富で。新人戦でサードをやってたんですけど、2つくらいトンネルして…。そこにちょっと限界を感じたというか、やっていきたいとは思っていたんですけど、チームの状況を考えて、試合に出られるなら内野より外野の方が可能性があると感じたので、安田(健人新人監督、文構4=東京・世田谷学園)と話し合って外野をやると決めました。

――守備で意識していることはありますか

 自分はゼロ歩目というか、内野だとバッターが振る瞬間に動くっていうゼロ歩目を意識している人は多いと思うんですけど、外野だとやっている人が少ないんじゃないかなって思って、長年内野をやってきた経験を活かして外野でもゼロ歩目を意識しています。

――外野の守備で難しいと思うことはありますか

 やっぱり風がある中での大飛球は難しいなと思います。

「がむしゃらに頑張りたい」

ようやくつかんだスタメンの座。今季に懸ける思いは人一倍だ

――4年生になってスタメンでの出場機会が増えましたがいかがですか

 スタメンで出場することをずっと目標にやってきて、今でもリーグ戦フル出場することを目標にしています。去年は代打で出ることが多くて、そこに難しさを感じていたんですけど、スタメンの方がやりやすい感じはあります。

――代打だとやはりプレッシャーなど難しい部分があったということでしょうか

 そうですね、やはり1打席で決めなきゃいけないという反面、スタメンだと3、4打席ある中で結果を出せばいいというふうにポジティブに考えられるので沈むことなく考えられるのかなと思います。

――初めてのリーグ戦、かつスタメンでの出場が濃厚ですが今の心境は

 自分は実績がないので、本番に強くないと駄目だと思っていて、スタメンで出ることはいいんですけど、結局そこで結果が出なかったら、駄目かと思われてしまうので、そこは結果を出して本番に強いことをアピールしていきたいと思います。

――本番に強いタイプですか

 沖縄のオール早慶に出たときに、初めて応援団とかついての試合だったんですけど、そこで結果を出すことができたので、普通にやれば大丈夫なのかなっていう感じはしています。あとはいかに試合を楽しめるかかな。あんまり緊張はしないと思います。

――リーグ戦で対決したい選手はいらっしゃいますか

 法政の森田駿哉(4年)ですかね。浪人しているので年齢は違うんですけど、同じ富山県出身でやっていて、他に六大学出ている人は確かいないので、是非対決してみたいですね。

――高校時代に対戦経験があったのですか

 高校としては対戦したことはあったんですけど、投げていたかどうかは覚えていないです。

――リーグ戦での個人での目標を教えてください

 全試合フル出場することです。

――打撃についての数字の目標はありますか

 3割打つこと。最近のワセダはなかなか3割超えるバッターがいないと思うので、そこを目標にやっていきたいです。

――先ほどお話にもありました沖縄での全早慶戦では、スタメンとして出場し、2安打を放たれましたが、その試合が自信になった部分は大きいですか

 そうですね、自分が変わったなっていうのがこの試合からで、あの試合があったから今があるというか。自信を持ってやれているのはあの時の試合が大きいです。

――何か自分の中で変わったことがあったということでしょうか

 あんまり1軍で活躍することがなかったので、ちゃんとそこで結果を出せたということは、自分がやってきたことは間違ってなかったんだと思いました。

――昨年のチームと比べてことしのチームの雰囲気は

 元気の良さは去年もあったと思うんですけど、みんな真面目って感じですかね。去年は4年生が色々言うことが多かったんですけど、ことしの4年生は黙々とみんな練習をこなしているって感じですかね。去年は個が強かったんですけど、ことしはまとまっているのでそこが違いかなと思います。

――昨秋のリーグ戦では東大と同率最下位となりましたが、どのような気持ちでチームを見ていましたか

 正直複雑でした。自分はメンバーに入れず、かつチームが最下位ということは、最下位のチームでもベンチに入れないのか、という思いでした。

――去年と比べて、ことしの小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)の印象は

 去年の主将はいじられキャラって感じだったんですけど、小島はやっぱりチームの大黒柱というか、エースとしてやっているので背中で引っ張っている感じはしますね。

――期待の1年生も多数入ってきましたがいかがですか

 やっぱり頼もしいですね。徳山(壮磨、スポ1=大阪桐蔭)とかもテレビで出ていたようなやつなので、リーグ戦で投げてくれるのは頼もしいです。

――今のワセダが優勝に向けて足りない点は

 試合ごとにチームの雰囲気が全然違うことですかね。きょうは雰囲気がとても良かったんですけど、やっぱり試合に入る前の雰囲気が駄目だと、試合に入ってもそのままズルズル引きずったりするので、初めから全開でチームを盛り上げていくことかなと思います。

――試合が始まる前から感じる部分があるということですか

 正直ありますね。シートノック前のアップからですね、なんか違うなって。そこでどうにか変えればいい話なんですけど、なかなかそれも上手くいかなくて。やっぱりチームを盛り上げる人が、黒岩駿(副将、スポ4=長野日大)なりいてくれるのは心強い感じはします。

――チームについて伺いましたが、個人的に足りないなと思うことはありますか

 自分が意識しているのは、試合の入り。しっかり準備して入れるかが大事かなと思っていて、準備が足りない時は結果もついてきていない感じがするので、グラウンドに来た時からの決めているルーティンを、他の試合でもやっていきたいです。

――具体的にどのようなルーティンをやられているのですか

 10分前からランニングが始まるんですけど、自分はその20分前くらいにグラウンドに出てきて、体をほぐしたり、ストレッチと体幹トレーニングをやってからアップに入るって感じですね。

――こだわりたい点はありますか

 試合に関しては出塁率にはやっぱりこだわっていきたいですね。上位(打線)が塁に出れば、試合展開もいい感じになると思うのでヒットを打てなくても出塁するということはこだわっていきたいです。

――後輩に向けて残したいことは

 自分たちの代は真面目なんですよ。1つ下はやんちゃなやつらが多くて。自分たちにちょっとやんちゃさが足りないっていうのはあるんですけど、自分たちの真面目さを受け継いでいってほしいですね。そこがうまく混ざったら、いいチームになるんじゃないかなって思うので。

――リーグ戦でキーマンになる人は誰だと思いますか

 吉澤、加藤(雅樹、社3=東京・早実)。守備面になると、福岡(高輝、スポ3=埼玉・川越東)とやっぱり吉澤かな。あの2人はやっぱり元気だし、チームを引っ張っていくくらいのつもりでやってくれれば、内野から元気が出てチームも勢いづくんじゃないかなって思います。

――最後の1年となりますが、どんな思いで臨みたいですか

 父の影響でワセダを目指すことになったんですけど、そのユニフォームを着てやれる最後の年なので、しっかりとリーグ戦では活躍して、悔いのないように野球人生を終えたいかなと思っています。

――リーグ戦への意気込みをお願いします。

 リードオフマンになって、がむしゃらに頑張りたいです。

(取材・編集 秦絵里香)

地道に積み上げてきた努力の成果を存分に発揮してください!

◆池田賢将(いけだ・けんしょう)

1995(平7)年9月29日生まれ。174センチ、74キロ。富山・高岡南高出身。スポーツ科学部4年。左翼手。右投左打。初めての対談ということでしたが、どんな質問にも真面目に答えてくださる姿が印象的でした。試合では粘り強さを武器に、勝機をつかみ取ってくれることでしょう!

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