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ハンドボール部

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2018.02.22

【連載】『平成29年度卒業記念特集』第28回 安藤万衣子/女子ハンドボール

ハンドボール人生一楽しかった一年

 「勝ち上がっていく楽しさを知った一年間でした」。昨年、全日本学生選手権(インカレ)で史上初のベスト8進出を果たした女子ハンドボール部。安藤万衣子(教=東京・文化学園大杉並)は、主将としての一年間をそう振り返った。

 主将になって初めての大会として迎えた関東学生春季リーグ(春季リーグ)は7位。一年間のスタートは決して幸先のいいものではなかった。ここまでともに戦ってきた同期をケガで欠き、後輩に頼らざるを得ない状況に。経験の浅いメンバーも交え、チームとしての成熟度を上げるには時間が足りなかった。安藤は当時を振り返り、「チームとしてまだ若く、ガタガタだった」と話す。チーム全体に精神的な余裕がない中で、この結果は当然ともいえるものだった。同期の復帰後も、チーム内には張り詰めた重い空気が漂っていた。

大体大戦ではベスト4をかけて持てる力を出し切った

 転機となったのは8月に行った三重遠征。チーム内でじっくりと話し合う時間がもたれ、納得して関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)に臨むことができるきっかけとなった。また、新戦術を教わったことも大きかったという。9月に始まった秋季リーグでは4位に入り、インカレシード権を獲得した。勝負の分かれ目は、1分2敗で迎えた第4戦の東海大戦。熱戦を繰り広げ、最後は2点差で勝ち切る。誰が出ても戦える、チーム力で勝ち取った勝利だった。
秋季リーグ中、安藤は初めて「絶対に勝ちます」と口にした。その言葉には、努力に裏打ちされた確かな自信がにじみ出ていた。全国3位を目指して臨んだインカレでは絶対女王である大体大に敗れ、ベスト8に終わる。悔しい思いもあったが、同期の涙を見たときの「終わっちゃったんだ…」という気持ちの方が大きかった。それだけ密度の濃い一年間を過ごしてきた。

 そんな一年間を振り返る中で、安藤は多くの感謝の言葉を口にした。学生主体のチームを頭ごなしに否定せず、理解してアドバイスをしてくれた脇若正二監督(昭50教卒=岐阜・加納)。練習メニューを考案し、「絶対に勝てる」と声をかけ続けてくれた小林佑弥学生コーチ(スポ3=茨城・藤代紫水)。時にぶつかり合いながらもついてきてくれた後輩。そして、4年間をともに過ごし、お互いを支えあえる10人の同期。どれ一つを欠いてもこの結果は生まれなかっただろう。

4年生の現役最後の試合後、笑顔の集合写真

 4年間を終えたいま、昔の自分を振り返ると「甘えていたな」と感じるという。下級生の時は自分が試合に出てプレーをすることしか考えていなかった。3年生になるとチームの主力として勝利に貢献するという意識が芽生えたが、自分が決めるという意識の希薄さがあった。主将として一年間プレーし、身に着けたのは気持ちの緩急だ。チーム全体を見渡し、適材適所の采配や一人一人に合わせた気配りをする反面、ひとたび試合に出れば自分が得点に絡むという意気込みを感じさせるプレーで勝利を手繰り寄せた。

 安藤が主将として心がけていたことがある。「日本一を目指すなら、日本一応援されるチームを目指す」。昨年の男子部主将・岩本岳(平29スポ卒)の言葉だという。この信念を胸に、応援してくれる人、支えてくれる人に恥じないように一年間を戦い抜いた。安藤は日本一のチームを作ることが出来たのだろうか。その答えは、笑顔の一枚が教えてくれている。

(記事 佐々木一款、写真 林大貴)

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