ア式蹴球部

2018.02.28

【特集】『平成30年卒業生特別インタビュー』第1回 J2モンテディオ山形・熊本雄太

     早大では3年時から主力としてプレーした熊本雄太(スポ=東福岡)。4年時はケガに泣かされたが、シーズン終盤に戦線復帰すると、DFながら3得点を挙げ、早大の関東大学リーグ戦2部逆転優勝に大きく貢献した。J2・モンテディオ山形に加入し、レギュラー獲得に燃える熊本に、その意気込みをうかがった。

    ※この取材は2月21日に行われたものです


    ――念願のプロ生活が始まりましたが、どんな気持ちで日々を過ごしていますか
    熊本 まだケガが完治していないので、練習に合流したのがこの千葉に入ってからなんですけど、リハビリの中でもいろいろな先輩方の話であったり、新人研修であったり、色々なところに行って、プロになったんだなという実感が湧いています。

    ――御前崎、市原と長いキャンプが二つ続いていると思います。この1カ月間はいかがでしたか
    熊本 新しいことばかりで、自分が成長するために大事なこととかをいろんな人たちから学べています。とてもいい時間を過ごせていると思います。

    ――モンテディオ山形のプレースタイルについて教えてください
    熊本 後ろから自分たちのボールを大事につないでいって攻撃をして、ボールを取られた時はチーム全員で取り返すということをコンセプトにやっています。切り替えの部分というのはチームとして大事にしているところです。

    ――ア式でやってきたことと通ずる部分もありそうですね
    熊本 守備の面では通ずる部分があると思います。でも、攻撃の部分は新しいことばかりなので、ここからレベルアップしていかないといけないかなと思っています。

    ――センターバックのポジションで、特に要求されることはありますか
    熊本 まだ練習を始めたばかりなので…。でも自分がやれることとして、声を出してチームを盛り上げることであったり、後ろからのコーチング、身長を生かして相手の攻撃を跳ね返すことだったり、セットプレーの部分だったりは意識をしています。チームに入った時に、そういった部分に自分の役割が出てくるんじゃないかなと思います。

    ――トレーニングの内容にも、大学との違いは感じますか
    熊本 そうですね。ア式の時は、練習メニューも(同じものを)1年間通してやり続けていて、それによって得られる部分もありますし、新しい発見もあるんですけど、プロの練習は日々変わっていくメニューをやっています。その中で、考えながらやるという部分は、違いを感じているところですかね。

    ――実際にチームの一員になって、チームの雰囲気はどう感じますか
    熊本 みんなで盛り上げようとするところであったり、チーム一体となってJ1に昇格するんだという雰囲気づくりであったり、練習に入ってみて明るいなということを改めて感じました。自分も若手なので、そういった部分では誰にも負けないくらいやっていかないといけないと思っています。

    ――チーム内でよく話す選手はいらっしゃいますか
    熊本 同期で入った北川柊斗であったり、同い年の汰木康也とかですかね。

    ミニゲーム形式の練習で味方に指示を出す熊本

    ――ア式を離れて少し時間が経ちましたが、改めてワセダでの4年間を振り返るといかがですか
    熊本 最後にああいうかたちで終われたので、良かったと思います。ただ4年目は1部でやりたかったなという思いはありますね。

    ――大学4年間で最も成長した部分は何だったと思いますか
    熊本 ワセダが大事にしている『人としてファーストであれ』ということを常に先輩たちから教わってきて、高校の時から比べると、サッカー面もそうですけど、生活面でも変わることができたのかなと実感をしています。古賀さん(古賀聡前監督、平4教卒=東京・早実)が大事にしてきたことを4年間学んできて、それは僕も大事なことだなと感じたので、これから先、ずっと体現していきたいなと思っています。

    ――高卒でなく大卒でプロ入りするメリットは感じますか
    熊本 一番はいろいろな経験ができるということが大きいかなと思っていて、高校の三年間と大学の四年間を比べてみると、大学の四年間の方が濃かったと思います。いろいろな考えの人たちに出会って、自分の領域を広げるという面では、メリットは大きかったかなと考えています。

    ――合同会見の際も、ア式の同期の選手をライバルとして意識するとおっしゃっていましたが、連絡はとり続けているのですか
    熊本 少しはとったりしているんですけど、今はあんまり、そんなに頻繁にはという感じです。

    ――仲のいい選手を聞かれた際に、新井選手(DF新井純平、平29スポ卒=現横浜FC)を挙げられていると思うんですが
    熊本 そうですね。純平くんとは結構頻繁に連絡をとりあってます。卒業してからも良くしてくれているので、わからないことがあったら結構聞いたりしています。

    ――ことしは同じカテゴリーで戦うことになりますが
    熊本 対戦してみたいですね。雄希くん(FW中山雄希、平29スポ卒=現横浜FC)も同じチームにいるんですけど、同時に試合に出てれば、マッチアップできるかなと思うので、やってみたいですね。

    早大時代同様、空中戦の強さを武器にスタメン奪取を狙う

    ――大学とプロの差は実感としてありますか
    熊本 本当に一人一人がサッカーの面でめちゃくちゃうまいです。サッカーで生活しているので、サッカーに対する意識の違いは、学生と比べて大きいと思います。

    ――ずっと空中戦の部分を自分の強みとされてきたと思います。プロの世界ではいかがでしょうか
    熊本 試合に出ていないのでまだあまりわからないですけど、そこが通用しなくなったらサッカー選手としてやっていけないと思うので、そこは負けないという気持ちでやっています。

    ――クラブからはフィードの部分も期待されているそうですが
    熊本 フィードも得意としてしている部分ではあるので、そこは遠慮することなく挑戦していきたいなと思います。

    ――特にここは伸ばしていかないといけないと思う部分はありますか
    熊本 対人能力だったり、アジリティの面ですね。体が大きいぶん、小回りはあまりきかないと思っているので、そういった部分は改善していかないといけないと思います。あとはチームとして後ろから回すので、それはワセダの頃はあまりやれていなかったので、そこは成長していかないといけないかなと思います。

    ――入団内定から「1年目、2年目が勝負」と言い続けてこられたと思います。実際にプロの環境に来ていかがですか
    熊本 自分は大卒なので、高卒とは違って選手寿命も長くないですし、ことし、来年と結果が残せなければプロとしてやっていけないと思うので、とにかく結果を求めてやっていきたいなと思います。

    ――背番号に込めた思いなどはあるのですか
    熊本 いや、特にはないんですけど、3番が好きなので、『3』がついている『23』にしました。

    ――今週末に開幕は迫っていますが、実感はありますか
    熊本 早いなという感じだったんですけど、開幕戦が近づくにあたって、良い雰囲気でやれていると思います。

    ――少し出遅れるかたちになったとは思いますが、今はどこに照準を合わせていますか
    熊本 まずは完全な状態でピッチに立つことが目標にしなければいけないことで、それができてから競争という部分につながっていくと思うので、まずは自分の体をフルのコンディションに戻すための努力をやっていきたいなと思います。

    ――ともにポジションを争う選手たちに関してはいかがですか
    熊本 センターバックの選手たちは経験もすごいですし、自分よりスキルも高いと思うので、その選手たちからいろいろなことを学びながら、盗めるところは盗んでいって、絶対に追い越していこうという思いを常に持っています。

    ――プロ選手のキャリアにおいて、何か見据える目標はありますか
    熊本 まずは目の前の1、2年というか、ことしどれだけやれるかというのは自分の中でも未知なので、そこが大きな目標ですね。でもキャリアとしては、日本を代表するセンターバックになるというのが自分の中での目標としてあるので、そこは常に目指したいと思います。

    ――最後に改めて抱負をお願いします
    熊本 試合に出れば、自分の高さを生かして、守備の面でも攻撃の面でも存在感を出して、1年目から結果を求めてやっていきたいと思います。

    ――ありがとうございました!


    ◆熊本雄太(くまもと・ゆうた)

    1995年(平7)7月18日生まれ。186センチ、83キロ。東福岡高出身。スポーツ科学部。DF。関東大学リーグ戦1部通算21試合1得点。同2部通算5試合3得点。

    ◆モンテディオ山形

    2017年シーズンはJ2リーグ11位。クラブ創立20周年を迎えた今季は、スローガンに『For The Blue』を掲げ、4年ぶりのJ1復帰を目指す。木山隆之監督。


    (取材 守屋郁宏、写真 守屋郁宏、大山遼佳)