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庭球部

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2018.02.03

【不定期連載】『早稲田からWASEDAへ』第2回 細沼千紗

 名だたるトッププレーヤーたちを輩出してきた早大庭球部。そんな早大から、ことしも世界へ羽ばたくプロ選手が誕生する。細沼千紗(スポ4=東京・富士見丘)は全日本大学対抗王座決定試合12連覇の偉業を成し遂げたチームを主将としてけん引した。在学中から学生大会にとどまらず国際大会にも挑戦し、経験を積んできた細沼。「早稲田からWASEDAへ」――早大から世界へ羽ばたこうとしているテニスプレーヤーが、今思うこととは。

※この取材は1月10日に行われたものです。

「(プロ入りは)すごく迷いました」

今後への意気込みを語る細沼

――プロ入りを決意したのはいつ頃ですか

 大学3年の12月末くらいですかね。

――昔からプロ志望だったのでしょうか

 いや、これまでは一度も(プロになりたいとは)思ったことはなくて、だからすごく迷いました。急に思い立ったようにプロに進んでもいいのかなって思いが自分の中にはあって。小さいころからプロになりたいと思ってたら迷いなくすぐ決められたのかと思うんですけど、大学になって初めて(プロになりたいと)思い始めたので、すごく悩みました。

――高校時代まではテニスは大学までと思っていたのですか

 そうですね。スクールの校長先生には、「プロに行きなさい」って言われたこともあったんですけど、自分は全然行く気なくて。大学入ってからも最初はプロなんて考えたこともなかったですね。

――それでもプロに進もうと決意したきっかけは

 3年のインカレインドア(全日本学生室内選手権)で結果が出なくて、このままだとずるずる大学4年間終わっちゃうなと思ったんですよ。そのあたりから、テニスあと1年しかないのは寂しいな、もう一回真剣にテニスに打ち込みたいなと思い始めて、プロという違ったプレッシャーの中でもう一回自分に挑戦したいなという部分が出てきました。

――プロ転向後の所属先は決まりましたか

 はい!林さん(恵里奈、平29スポ卒=現福井県体育協会)と一緒で、福井県体育協会さんの方にお世話になることになりました。

――どういった経緯で決まったのですか

 国体はメンバーが2人なので、林さんとあと一人を探していたという感じで。私が林さんと組んでインカレインドア優勝してるっていうのも大きかったのかなと思います。

――練習拠点はどこにするのですか

 福井にも家を置くんですけど、拠点はまだ全然考えてないですね。最近テニスができていなかったので、まずは感覚を戻すためにも早稲田で練習しつつ、いろんなところを回るかたちになると思います。

――早大の練習に顔を出すこともあるのですね

 そうですね、また会うかもしれないですね(笑)。

世界への挑戦

――あす(1月11日)からトルコ遠征に向かうそうですが、単複共に目標をお聞かせください

 やっぱり優勝ですね。最近ケガの影響もあって全然テニスできてないんですけど、その中で自分がどれだけやれるかというのも知りたいですし、あと今結構調子いいので、世界でどれだけ通用するかを試してみたいです。

――個人での海外遠征とのことですが、不安はありますか

 いや、不安よりは楽しみですね。楽しみしかないです。

――これまでに海外遠征の経験は

 きょねん(2017年)2月に中国に3週間行きましたけど、それくらいですね。あまり海外での試合経験はまだないです。

――在学中もITFの試合に出場していましたが、出場を始めたきっかけは

 最初はJTAランキング(日本テニス協会が定める日本人選手のランキング)を上げようと思って出てましたね。ITFの試合でポイントを取るとJTAランキングが一気に上がるので、プロを見据えてという感じではなかったです。

――昨年5月の軽井沢国際女子テニストーナメントではダブルスで優勝を果たしました。振り返っていかがですか

 あの大会は本当に楽しかったですね。森崎(可南子、筑波大3年)とは高2のインターハイ以来ずっと組む機会がなくて、すごく久しぶりだったんですけど、高校時代の楽しさがよみがえってきてました。

――その時期はちょうど学生大会でなかなか結果が出ていなかった時期だと思いますが、その中で結果を残せた要因は

 学生大会とは別物だと切り替えられたのかなと思います。同じ富士見丘高ってだけで安心感があって、「森崎と組むなら大丈夫でしょ」って思ってたら、優勝しちゃいました。

――森崎選手をはじめ、近年は学生ながら国際大会にも挑戦している選手が増えてきていますが、刺激にはなりますか

 なりますね。自分もっと頑張らなきゃな、と思います。

――1学年上の林恵里奈選手、加治遥選手(園田学園女大卒=現島津製作所)などはプロ転向1年目から結果を残していますよね

 そうですね。1年目から結果を出していて、プロ1年目で大変なのに、その中で結果を出すのは率直にすごいなと思います。自分も追いつけるように頑張りたいです。

――早大出身選手の中にも世界で活躍している選手もいます。OGの活躍に刺激を受けることもあるのでしょうか

 そうですね、刺激を受けます。青山さん(修子、平21スポ卒=現近藤乳業、WTA世界ランキング(2018年1月29日付)ダブルス29位)はウィンブルドンでダブルスベスト4に入っていて、それってなかなかできないことですし、大学卒業してからでも遅くないということを証明してくれた方なので、そんな偉大な先輩方に近づけるように頑張りたいです。

――目標にしている選手、憧れの選手などはいますか

 私普段あんまりプロツアーの試合とか見ないんですよね・・・。あ、でも日比野菜緒さん(LuLuLun、WTA世界ランキング(2018年1月29日付)シングルス93位)の動画とかよく見ます!フットワークとかすごいので、参考になるところが多いです。

――ちなみにご自身のランキングが現在何位かご存知ですか

 663?とかですか?

――2018年1月8日付で649位です(2018年1月29日付で646位)

 おおー、ちょっと上がってますね。全然確認しないですし、そもそも1大会分しかないので(笑)。あとシングルスはまだランキングを持ってないので、それもあればもう少し気になるのかな。全然気にもしてないです(笑)。

――プロ転向後は単複どちらを重視していきたいですか

 どちらも頑張りたいんですけど、ダブルスの方がチャンスはあるんじゃないかなとは思っています。

――「団体戦が好き」とおっしゃっていましたが、プロになると団体戦の機会はほぼ無くなってしまいますね

 そうなんですよね、寂しいなあ。団体戦やりたいなーって思うんだと思います、きっと。まあ、しょうがないですね(笑)。

「大学卒業してからでも遅くないということを証明したい」

三菱全日本選手権での細沼。まだまだプロ選手との差を感じることも多い

――これまでプロ選手と対戦してきて、通用すると感じたところはありますか

 森崎と組んで優勝したときに、すごくサーブが通用したなと感じました。私も森崎もサーブが好調で、あとはボレーで決めるだけみたいなポイントも多くて、そのおかげでどんどん勝っていけたと思います。たまにおかしくなることもあるんですけど、いい状態のときは通用すると実感したので、武器にしていけたらいいなと思います。

――逆にプロにはまだ劣っていると感じるところは

 まあ全てなんですけど、ボールの質は全体的にプロとはまだまだ違いますね。基本的なストロークはレベルアップが必要かなと思います。

――まずプロ生活1年目のことしはどんな目標で臨みますか

 まずこのトルコでポイントを取って、500位台まで上げられたらベストかなと思います。そこからどんどんランキングを上げていきたいです。

――将来的な目標はどんなものでしょうか

 ダブルスはもちろんなんですけど、シングルスでも四大大会の本戦に出たいなと思います。そのためにもランキングは50位以内とかには入っていきたいですね。

――以前、「東京五輪に出たい」とおっしゃっていましたが

 そうですね、出たい気持ちはあります。東京育ちですし、東京都から強化選手として支援していただいてるので、貢献したいというか、恩返ししたいなと思います。

――大卒プレーヤーとして、どんなことを意識して選手活動を送っていきたいですか

 大学卒業してからでも遅くないということを証明したいですね。それが後輩たちの励みにもなればうれしいなと思います。

――最後に、今後の選手活動に向けての意気込みをお願いします!

 厳しい世界ではあるんですけど、大学4年間で培ってきたことを生かして、あと笑顔を忘れず、頑張ります!

――ありがとうございました!

(取材・編集 松澤勇人、吉田優)

◆細沼千紗(ほそぬま・ちさ)

1996年(平8)3月26日生まれ。身長168センチ。東京・富士見丘高出身。スポーツ科学部4年。昨季の主な実績は、軽井沢国際女子テニストーナメントダブルス優勝。WTA世界ランキングダブルス646位(2018年1月29日付)。取材中もプレー中も笑顔が印象的な細沼選手。その『細沼Smile』を世界の舞台でも見せてください!


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