アーチェリー部

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2017.12.30

【連載】新体制特集『Next Stage』最終回 野村翼主将×舩見真奈女子主将

 連載最終回は野村翼主将(スポ3=愛知・岡崎北)と舩見真奈女子主将(スポ3=山形・鶴岡南)の主将対談だ。卓越した実力で部を引っ張ってきた二人。団体戦での活躍はもちろん、個人戦でも多くの試合で入賞を果たし、部に刺激を与えてきた。そんな二人だがまだまだ実力は足りないと声をそろえる。二人が目指す舞台は何なのか。また主将として、チームをどのように率いていくのか。内に秘めた志に迫った。

※この取材は12月15日に行われたものです。

少ない本数にトーナメント制、王座決勝特有の難しさ

主将らしくチームを分析してくれた野村

――まず関東学生リーグ戦(リーグ戦)から振り返っていただきたいと思います。リーグ戦はお二人とも安定した成績を残されましたが、いかがでしたか

野村 私個人としては点数も安定していて、2年生の時よりは長期間の中で調子を維持できたかなと思います。結果としては関東でも個人で1位をとることができたのでそれも良かったかなと思います。

舩見 私は中盤で点数的に崩してしまう面がありました。1、2年生の時は勢いで乗り切れてしまう部分もあったんですけど、長期間での調整が結構重要になったかなと感じるリーグ戦だったと思います。

野村 体力がなくなってきてるからね(笑)。

舩見 (笑)。

――3年目だからこそ調整のコツをつかんできた部分もありましたか

舩見 そうですね。崩れたとしても最低限の点数は崩さないっていうところはあったかなと思います。

――期間が長いというのはやはり難しいですか

野村 リーグ戦だと5戦あるんですけど、全てが強いところと当たるわけではないので、強いところに合わせて調整をしていくと5試合の中ではうまくパフォーマンスができるかなっていうのをことしのリーグ戦で学びました。最初から本気でいくと最後までもたないので。

――チームとしては振り返るといかがでしたか

野村 男子の方ですとことしは1年生が結構入ってきてくれて、そのおかげでチームの点数も底上げできて勢いに乗れたリーグ戦だったと思います。

舩見 女子は人数が少ない中での試合だったので、一人一人の調整の仕方であったりとかが重要になる試合だったのかなと思います。全体的に調整はうまくいっていたのかなという気がしますね。

――その後個人戦を経て全日本学生王座決定戦(王座)に挑みましたが、どちらも悔しい結果となったと思います。まず男子の方はいかがでしたか

野村 ことしはメンバー的にも上位、優勝を狙えるメンバーではあったんですけど、そのメンバーで臨んであの結果(2回戦敗退)ということで、いろいろ考えなければならないと思いました。選手としてはうまい人がそろっていたんですけど、王座に向けての選手間でのモチベーションの調整であったり、チーム力の向上といったところがうまくいかなかったのかなと思いました。

――チーム力というのは具体的にはどのような要素が挙げられますか

野村 王座2日目の決勝ラウンドのときのコミュニケーションとかですかね。メンバーで交代しながら射ってるんですけど、そういうときの盛り上げ方とかの詰めが少し甘くて、外してしまった時に雰囲気を保つことができなかったのが敗因だったのかなと思います。

――一方、女子の方はいかがでしたか

舩見 昨年の王座とほぼメンバーが変わらずに臨んだ試合で、結構選手全員の経験値も高くて、王座制覇を狙えるかなと思っていたんですけど・・・。トーナメント戦の相手もやりやすい相手ではあったんですけど、昨年も確かシュートオフに持ち込まれて負けて、ことしも同じメンバーでシュートオフに持ち込んでみんなの動揺が伝わってきてしまって。そういうところの焦りとか、そういう場面に持ち込まれたときの気持ちの持ち方とかが甘かったのかなとすごく感じました。

――王座の決勝ラウンドはトーナメント方式になって本数も少なくなりますが、やはりそこは特有の難しさがありますか

野村 やはり2日目は個人戦ではないなという感じがします。アーチェリーは個人競技ではあるんですけど、その中で全員がいかに当てていかなきゃいけないかとなるとやっぱりプレッシャーも全然違いますのでそういう難しさは感じますね。

舩見 やはり本数が少なくなってしまうので、一人一人の点数が大きく関わってくるということでプレッシャーは感じます。あとは、普段の個人戦だと全員で射って点数がそれぞれ出るので対戦相手をそんなに意識しないんですけど、トーナメント制で団体戦となるとはっきり相手を意識してしまうところがあるのかなと。やっぱそこもプレッシャーになる気がします。

――普段の練習で王座に向けてトーナメント形式で射ったりはするのですか

舩見 そうですね。男女で対戦してみたり、他校と練習試合を組んでみたりします。

――対戦相手といえば、男子の方は同じ関東の拓大に負けてしまいましたが、試合後に「よく知っている大学だからこそ気になってしまった」というコメントが聞かれました。やはりリーグ戦よりも気になってしまうものですか

野村 そうですね。できれば気にしないようにはしたいんですけど隣で射っているので相手の盛り上げ方とかは気になってしまいますね。でもそれに負けないように自分たちの雰囲気をいかにつくれるかどうかが団体戦では重要になってくるので、そのあたりを重点的にやっていきたいです。

――王座にはチームとして調子が良い状態で臨めたのですか

野村 王座の1週間前に関東の王座に出る大学で集まって練習試合をしたんですけど、その時に男子チームは予選ラウンドでも1位で、決勝トーナメントでも最後は負けてしまったんですけど、自分たちの調子とか点数は安定していたのでこのまま王座に合わせていけばという感じはありましたね。

舩見 女子も点数の記録をとっていても合計点も良かったし、練習試合でも日体大の女子チームとやったんですけど点数的にもそんなに差もなくて、このくらいとれば大学のトップのチームともやり合えるっていう自信はありました。

――いまお話に出た日体大や関西でいう近大など強豪校との差を感じた部分はありますか

野村 ことし思ったのはやっぱり日体大さん、近大さんの本番発揮力は高いなと思っています。チームづくりもうまいですし、本番で外さないというところがすごい大きいなと思います。安定感が格段に違うといいますか。あとは選手層も結構厚くてうまい人が3人、4人いるのではなくて、部全体としてうまい人がたくさんいるので、やっぱり強いなと。うちのチームは選手層というところは一つ課題です。うまい人が結構いいんですけどそこからが少し空いてしまってそれで点数が少し伸びていないのが現状だと思います。ですのでそういうところは見習って中盤層の底上げをしていかないと勝てないのかなと思っています。

舩見 近大とかだとすごいなと思ったのは、団体戦だと(選手同士の)射る順番とかが決まっているんですけど、それを本番で試合をやっている最中に変えてみて点数につなげるということもやっていて。練習とかでもやっていたんだとは思うんですけど、とっさにそういうところで変えるっていう判断を下して結果を出せるというのはすごいなと感じました。どうしてもショートハーフの練習がメインになっているので、70メートルの点数が伸び悩んでいる子が多くいるなと感じるので、70メートルの練習も重点的にできればと感じています。

「部員一人一人をしっかり見ていきたい」(野村)

対談中盤では笑顔も多く見られた

――話は変わって、お二人がアーチェリーを始めたきっかけは何でしょうか

野村 私は中学1年生の時に始めました。最初はテニス部に入ろうと思ったんですけど、結構人数多くてこれはレギュラーにはなれないなと思って(笑)。楽そうな部活を探したところアーチェリー部があって、これならできそうだなと思って始めました(笑)。

――舩見さんはいかがですか

舩見 私も中学から始めたんですけど、もともと兄がやっていたのでちょっと興味があったのと、中学では運動部に入りたかったんですけど運動はあんまり得意ではなくて(笑)。それでアーチェリーならいいかなと思ったのが始まりです。

――その後高校でも続けられて、ワセダを選んだ理由は何でしたか

野村 私はアーチェリー部がない高校に進んだので一人で競技をやっていました。大学ではやっぱりチームとして団体戦をやってみたいなというところで、アーチェリー部がある大学をまず選ぼうと思いました。それで一人でいろいろ調べた結果、ワセダのアーチェリー部のブログとかが随時更新されていて、チームの雰囲気がいいなと思って選んだのかな。そんな感じだった気がします(笑)。

舩見 私は大学で続けるかどうかもそもそも迷っていたんですけど、続けるならどこがいいかを顧問とも相談していました。その中で「ワセダとかどう?」と聞かれてアーチェリー部があることを初めて知って、興味を持っていたところに推薦の話をいただいてという感じですね。雑誌などいろいろ見てみてチームの雰囲気が一番合っているのはワセダかなと思って選びました。

――入部前と入部後で印象が変わった部分はありますか

舩見 もっと体育会で厳しい感じなのかなと思っていました。もちろん締まってるところは締まってるんですけど、部員全員が仲も良く気軽に相談、話せる環境があるのがいいところかなと感じました。

野村 何も知らずに入ってきたからなあ(笑)。でもやっぱり高校で部としてやっていなかったのでいまいち体育会っていうのがよく分からなくて、そのまま大学に入って「ああこういうのが部なんだなあ」って思ったくらいです(笑)。

――練習は土日は全体練習だと思いますが、平日はだいたいどのくらい射っていますか

野村 今学期は結構試合が多くて金曜日はいなかったりするので、平日は週3日、4日くらいしか射てていないですね。今までは毎日射っていたんですけど。

舩見 私も大体同じくらいですね。週3は必ずやるようにはしていますけど、多くても4日かな。

野村 もう若くないから・・・(笑)。体力持つかなっていう。

――体力というのは射つ本数などに関係してくるのですか

野村 あまり本数には出ないんですけど意外と疲労がとれないですね。

――その時はうまくペースを調整してというかたちでしょうか

野村 そうですね。多く射った日の翌日はちょっと休んだりとか、そういう調整をするようにはなりました。本当に1年生の時はがむしゃらに射ってたんですけどね(笑)。

――仲の良い後輩はいらっしゃいますか

野村 スポ科の後輩とは結構仲良いですね。平日も会えるので話す機会も多いです。本キャン生だと土日しか会えないのもあって、もっと仲良くなりたいなとは思います。

舩見 私も所沢キャンパスの人科、スポ科、あとは東北つながりで・・・。

――以前の対談で助川茜選手(政経2=岩手・花巻北)もおっしゃっていました

舩見 本当ですか(笑)。本キャン生なんですけど練習にほぼ毎日のように所沢に来ているので仲良いですね。

――本キャン生とのコミュニケーションの面は全体練習の際に気を付けていらっしゃいますか

野村 そうですね。土日のうちに全員と一回は話そうと思っています。全体練習も毎回参加できるわけではなくて試合に出てしまっているときもあるので、行けるときはそれを心掛けてます。

舩見 私も土日は平日会わない後輩と喋る機会をつくろうと思っています。

――男女の仲としてはいかがですか

野村 男女の区切りもなくという感じで練習をしているので、試合の時だけ分かれちゃうってだけですね。結構仲は良いと思います。

――3年生としてはいかがですか

舩見 3年生は結構みんな暇なので毎日のように会いますね。

野村 本キャン生も結構所沢に来るんですよ。きょう(取材日は金曜日)も4、5人来てて。暇なのかな(笑)。

舩見 普段から射形とかも見合ったりしているので、結構仲は良いのかなと思います。

――オフの日は何をして過ごしていますか

野村 1日オフっていう日はあまりないんですけど、あったら家で寝ていますね。疲れ切っているので(笑)。1日休んで次の日から頑張ろうかなっていう。

舩見 私も寝ていることが多いかな。あとはテレビが好きなので録画しておいたドラマとか映画を見たりしています。

――ここから再び競技のことに移りたいと思います。新体制のことについて伺いたいのですが、お二人が主将に決まったのはいつ頃でしたか

野村 ことしの1月くらいですかね。

――その時のお気持ちはいかがでしたか

野村 私は2年生の時から1年生の指導係をやっていて、射形面での後輩、同期の指導も結構やっていたので幹部決めをする際にも何かしらつくのかなと思って心構えはしていました。

舩見 女子は人数が少ないので何かやることにはなるなと思っていたんですけど、私は高校の時も人数が少ない部活で主将をやっていたわけでもなかったので、上に立ってまとめるというイメージはあまりできてなかったですね。決まった時は自分で大丈夫かなという不安の方がどうしても大きかったです。

――その中で主将として気をつけていることなどはありますか

野村 意外と意識してないですね(笑)。してないんですけど、人を見るようにはしています。どうしても全体練習であっても悩んでいる人がいるので、そういう人たちにしっかり目を向けて部員全員を見通すようにはしています。

舩見 私は野村くんみたいに指導とかアドバイスとかをあまりできる方ではなかったので、全体練習中の練習の仕方とかを自分でやってその姿を見てもらうじゃないですけど、そういうことしかできないかなと思っています。なのでそこは集中力の面だとか練習の向き合い方とかは見せるしかないのかなと頑張っているところです。

――同期の皆さんとはどういったかたちで運営をしていますか

舩見 女子は人数が少ないのでもう二人でやるしかないので、試合とかでも大まかなところは私がやって、私が気付かない部分を狐塚(佑姫副将、社3=岐阜・聖マリア女学院)がやってくれるという感じですね。副将二人がしっかりしているので。

野村 そうですね。私がいない時が多いので副将の小仲(正高、教3=東京・早大学院)に結構頼っています。彼は結構真面目で全体練習中の動きだったり指示出しであったりとかが得意なので、そういうところは任せちゃってます。(小仲に)叱るときは叱ってもらって、私がやっぱりやらなくていけないことは部員一人一人をしっかり見ていくことと、トップ選手としてアーチェリーをうまくなるためにみんなに伝えられることを伝えていくとバランスが取れるんじゃないかなと思っています。

――代替わりして新たに取り組んでいることはありますか

野村 グループ練習を継続的にやっています。部員が36人ほどいるので各グループにうまい人を入れながら6グループに分けて、グループごとに毎回指導し合っています。それプラスで練習ノートというものを始めました。毎日その日の振り返りをして、グループごとにノートを交換して見てもらっています。アーチェリーって自分の状態を知っているかいないか、知識を持っているかいないかで上達が変わってくるので、みんなで共有してもらっています。

――取り入れて数カ月経ったと思いますが効果は感じていますか

野村 別の効果かもしれないのですが、コミュニケーションは増えたと思います。学年を超えてのコミュニケーションが増えましたし、後輩のことを知れるようになりました。後輩が今週はどういう練習をしてその中でどういうことを考えて悩んでいるかっていうのが上級生として分かりやすくなったと思います。あとは2年生戦とかで2年生の点数が安心してきたと思っていて、それもグループ練習とかで継続的に見ている効果が出てきたのかなと個人的には思います。そうだといいなって感じです(笑)。

舩見 グループ練で見合っている中で最初だと1年生とかが先輩の射形を見ても何も言えなかったり分からなかったりしたんですけど、最近だと後輩の方からも言ってくれるようになったので、射形の見方とかが分かってきていて徐々に結果として出ているのかなと思います。

――王座後には監督が代わられましたが、そこはいかがですか

野村 土日に練習に来てくださる回数が増えたのでそこは幹部としても相談しやすいです。あとはたくさん情報提供をしてくれます。どこかの講習会で教えていただいたことを私たちにフィードバックしてくださったり、弓の資料を作ってくださったり、そういうところで助けてくださってます。

「チームとして戦っているという雰囲気ができてきた」(舩見)

一つ一つの質問に丁寧に答えてくれた舩見

――次に王座後の試合について伺いたいのですが、秋の定期戦は男女それぞれいかがでしたか

野村 男子は夏の期間はチームの状況を見ていたというか、実際にチームをつくりはじめたのが秋頃かなと思います。ただそれが若干遅かったというのもあって六大学戦(六大学定期戦)や早慶戦ではチームがまとまり切ってなかったのかなというのはありました。

舩見 女子は4年生が抜けられてからさらに人数が減ってしまって、チームの雰囲気はそのままだったんですけどどうしても個人に集中してしまう面があって最初は入ってしまいました。なので途中からは下級生ともチームで戦っていく中で個人に集中してしまうのは違うんじゃないかという話をしました。早慶戦とかではチームとして戦っているという雰囲気ができてきたかなと思います。

――早慶戦について詳しく伺うと、男子は厳しい結果でしたが率直に振り返っていかがですか

野村 あんなに点差が開くとは正直思っていませんでしたね。前日に点数をとったんですけどその時は3900点近く出ていたので、ケイオーともいい勝負ができるんじゃないかなと思っていたんですけど、当日になると80点以上開いてしまって、正直何といえばいいのやらという感じでした。結構悲惨な結果でしたね。

――当日は50メートルが終わった時点で50点ほど点差があって、雰囲気が悪くなってしまったという話を伺ったのですが

野村 チームとしては貼り出されている点数も見ないようにしようとは話はしていました。でも試合中の雰囲気や的中の数で明らかにうちが負けているなという感じが伝わってきてしまって、どんどん雰囲気が崩れてしまって30メートルまで引きずってしまいました。最後の方は少し雰囲気も良くなってきたんですけど雰囲気をつくれるのが遅かったかなという感じです。

――早慶戦が終わってからミーティングなどでもかなり話し合われたのですか

野村 そうですね。結構増えました。男子だけでも結構して、これからチームをどう変えていかなきゃいけないかというところをしっかり話してきたのかなという感じです。秋の定期戦シーズンでチームづくりがうまくいかなくて六大学戦あたりから違和感がやっぱりあって、それが早慶戦で顕著に出てしまった感じがあって。早慶戦を終えてしっかり話し合って、チームが変わるきっかけになれたらと思います。

――違和感というのはどのあたりに感じていらっしゃったのですか

野村 調子が良い人がいないというか、みんな耐えるアーチェリーをしていた気がします。最低限の点数を維持しているくらいの人たちが多くて、そういうところをチームとして盛り上げられていなかったです。

――一方で女子は早慶戦でのチーム目標点も超えてかなりいい雰囲気だったと思いますが、いかがでしたか

舩見 自分たちがやるべきことにしっかり集中できていて良かったのかなと思います。でも一方でOBさんや4年生の先輩方からのサポートも多くあったので、そういう面を今後どうすべきなのかは早慶戦後のミーティングで話したりもしていますね。

――ミーティングも男女混ざってやることがほとんどだそうですが、やはり男女一緒にという意識は強いですか

野村 そもそも男女別という意識があまりないかもしれないですね。練習も一緒にしますし、あまり分けようとしていないのかなと思います。

――それから個人戦の話も伺いたいのですが、王座前のものも含めて振り返っていかがでしたか

野村 全日インドア(全日本室内選手権)は優勝しちゃったなっていう感じでした(笑)。結構自分でもびっくりしていて。でもそこで優勝したからその後が変わったかなとは思います。全日インドアで優勝して自信がついたというか、意外とやればできるんだなって感じて。それに乗ってリーグ戦とかでも個人でいい成績を収めていけたのかなと思います。

舩見 今年は場慣れをしたのかなと思うことが多かったです。今までは全日本の試合だと緊張して射てない場面とかも多くあったんですけど、今年は回数も重ねてきて普段と同じように試合に臨めたところは大きかったと思います。とくにインカレフィールド(全日本学生フィールド選手権)の時とかは全然緊張もなかったです。決勝トーナメントでも相手のことを気になることもなく自分のペースで臨めたのでそういうところが今年を通してよかった点だと思います。

野村 余裕だったんだ(笑)。

舩見 そこまでではない(笑)。

――野村選手は世界室内選手権(世界室内)の予選にも出られましたがその試合はいかがでしたか

野村 3位まで世界室内に出れるんですけど初日が終わった段階で4位で、3位とも1点差とかでした。調子が良ければいけるなと思っていたんですけど、2日目の後半で落としてしまって残念でした。精神面ではうまくいったんですけど、実力差といいますか、普段の的中率の差が出てしまったのかなと思いました。技術力がまだまだ足りないのを痛感した試合でした。

――いまは試合も落ち着いた時期だと思いますが、いま感じている課題はありますか

野村 やっぱり技術力、実力が足りていないと思います。射形面とかもそうですし、常に自分のパフォーマンスを維持できるように練習でも心掛けていきたいと思います。調子が良い時はナショナルチームの人たちとも変わらないくらいの点数を射てるので、良いパフォーマンスをいかに維持できるかというところに注目して、2月頃までできればリーグ戦とかも余裕で乗り切れるかなと。

舩見 技術の精度があまり高くないというか、距離とか環境が違うと射形が変わってしまったりするかなと最近感じています。しばらく大きな試合もないので3月に向けてしっかり精度を上げていければいいかなと思います。

――チームとしてはリーグ戦を見据えて練習をされているのですか

野村 そうですね。リーグ戦に向けてショートハーフの練習が多くなっています。

――チームとしてはどんなところを強化していきたいですか

野村 男子の方はチーム力と技術力ですね。チーム力に関しては難しいところではあるんですけど、リーグ戦がまだ先なのでモチベーションの部分で上げられていないところがあります。全員が高いモチベーションでしっかり試合を楽しめるようなチームをつくれていけたらいいなと思っています。技術面ではまだまだ安定感がなく中堅層が伸び悩んでいるので、そこを持ち上げていくことを春のリーグ戦に向けて行っていきたいです。

舩見 女子の方は人数が少なくて全員試合に出れてしまうので、男子みたいに部内で競い合う意識を持てていない部分があります。なので向上心を伸ばしていけるように心掛けられたらと思います。あとはどうしても上の人の点数によって合計得点が左右されてしまって。上の人が崩してしまうと全体の点数が下がってしまうことが多々見られるので、下からも押し上げていけるようなチームづくりをしていきたいと思います。

――最後に来年の目標をお願いします

野村 まずは全日インドアが3月にあるので連覇を目指して頑張りたいなと思っています。また70メートルの方でも実力を上げていきたいので、来年度のナショナルチームの選考会を目指して70メートルの強化をしていきたいです。チームとしてはもちろん王座制覇は目指していくんですけど、それに向けてどの時期までにチームをどういう状況にしていかなきゃいけないかを計画的に考えてやっていきたいと思っています。王座の前にはリーグ戦があるのでそこまでにどういうかたちにしたいか、リーグ戦から王座にかけてはどういうかたちにしたいかというのを考えながらしていきたいです。

舩見 自分はトーナメント戦が弱い面が見られると思っています。予選の点数で上位に入れたとしてもトーナメントで2回戦で敗退とかが結構多くあって、そこを来年こそどんな相手でも自分のペースを保ちつつ勝ち進んでいけるようにしたいです。どうしても全日本系になってしまうと予選通るのがやっとの時もあるので、そこの安定感がもう少し欲しいです。チームとしては王座の制覇はもちろんなんですけど、王座までの2カ月間でどんなふうにチームづくりをしていくのかを重点的に考えていかなければなと。リーグ戦であれば女子は全員出ることになるので、一人一人しっかり自覚を持って臨んでもらえるとは思うんですけど、王座の選考メンバーが決まってからも選手にしろ応援にしろ、どういうふうな意識を持つのかっていうところもしっかり考えてもらいながら王座に臨んでいけたらなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 新津利征、吉田優)

ことしのスローガンを書いていただきました

◆野村翼(のむら・つばさ)(※写真右)

1996(平8)年5月15日生まれ。愛知・岡崎北高出身。スポーツ科学部3年。ことしのスローガンは、心を一つにして物事にあたるという意味の四字熟語、『上下一心(しょうかいっしん)』を元にしたもの。さらに上を目指していくという意味を込めて『昇華』の表記に変えたそうです。3年生全員で決めたスローガン。野村主将が先頭に立ち、心を一つに次なる舞台を目指します!

◆舩見真奈(ふなみ・まな)(※写真左)

1997(平9)年3月12日生まれ。山形・鶴岡南高出身。スポーツ科学部3年。練習熱心な舩見選手。週に1000本射つ選手が数人いるかいないかという中、1年生の頃の舩見選手はなんと週に2000本近く射っていたそうです。いまは試合のスケジュールや体力面を考慮して本数を減らし、体のケアにも気を配っているとのこと。アーチェリーへの熱意に加え、調整の仕方を身につけたことで安定感が増したのかもしれませんね。

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